『涙の理由』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
涙の理由は
どこにもない
理由があれば
泣きはしない
雨に紛れ
夜に続け
泣きたい理由なんて
それなりの数で
それなりに重くて
その中でもひときわ大きな理由なんて
探す気さえ起きないよ
人は、悲しくて泣いて嬉しくても泣く。
まったく正反対の感情なのに。
要は、感極まることで涙が流れるんだろうけど、出来れば嬉し涙の多い人生がいいな。
この歳になって、間違いなく涙脆くなった。
そーゆー映画の予告でボロボロ泣いてしまう。
YouTubeの短い動画でも、色覚異常の人が特殊な眼鏡をかけて初めて色にあふれた世界を見る、とか、帰還兵の父親が内緒で帰国してサプライズで家族の前に姿を現す、とか、ものの数分で泣けてしまう。
涙の理由なんて様々だけど、思えば、子供の頃は自分のことで泣いて、大人になったら、他人事で泣くようになった気がする。
さすがにもう、自分の思い通りにいかなくて泣いたり、痛くて怖くて泣いたりはしない。当たり前だけど。
そして上に書いたように、他人の喜怒哀楽に共感して泣くことが多くなった。
それがフィクションでも、リアルでも。
人のために泣ける、そんな自分に酔いしれてるとこもあんのかな。
もっと言えば、自分の今が安泰だから、他人の事情に同情する余裕を持てるのかもしれない。
まっすぐに自分のことで泣いていた幼少期と比べたら、なんかコスい人間に成り果てた感がある。
同情して涙を流すのが優しさではなく、そこで行動を起こすのがホントの優しさなんだろう。
まあ、そんなことは分かっちゃいるが、感極まって涙が溢れるのはどうしようもないよな。
今から娘の結婚式が不安で仕方がない。
号泣して引かれるんじゃないかと。
…でも、ま、いっか。
涙の理由は人それぞれで、涙の量だって人それぞれだ。
人は、悲しくて泣いて嬉しくても泣くんだから、涙は自由自在、神出鬼没。
目から水が流れ出すだけだ。
心の汗みたいなもんだしな。
亡き父を時々思い出すと
会いたいな。寂しいな。泣けてくる。
もっともっと色んなところに連れて行ってあげたかった。
コロナさえなければ実現出来たのにそれも叶わず、
虚しさが増す。涙がこみ上げてくる。
それが私の涙の理由
【涙の理由】
感受性が強すぎる子供だった。
自分のことを話そうとして泣き。
感情移入しすぎて泣き。
大声を聞いただけで泣く。
(怒鳴られたのは自分じゃないのに)
親も手に負えなかったのだろう。
涙の理由すら聞かれなくなった。
聞かれても説明できなかったけど。
すぐに泣く自分が大嫌いだった。
精神科医が私に言った。
「なんでそんなに自信がないのかな」
精神科医が親に言った。
「なんで自分の子供を守ろうとしないの?」
そうか、私は守られていなかったんだ。
また泣いた。
親から離れた。
家族と距離を置いた。
大切な人に出会えた。
前より、ずっと泣かなくなった。
でも、やっぱりまだ泣き虫。
仕方ない。そういう生き物なのだ私は。
涙の理由ですか…?
今年のお盆休み中に結膜炎を患ってから
抗菌目薬をよく使うようになりまして。
今どきの目薬には良いのがあるんですね。
かすみ目に効くという、お高い目薬も使って
みたのですが、こちらも良く効くんです。
元々ドライアイ気味でして
頻繁に目薬を差したいんですが
添加物が良くないと申しますでしょう?
それで涙の成分に近い目薬を気が付いたときに
差してるんです。
(これなら、ちょっと悲しいことがあっても
はっきり理由が伝わらずに済むかも…なんて
考えていたりすることは内緒です)
涙の理由
先輩が部署異動することになったので、私は仕事を引き継ぐために毎日沢山の事を教えられた。
ルーティンワークに飽き飽きしていたけれど、新しい事を覚えるのは、それはそれでストレスだ。
仕事を覚えるのは勿論嫌だし、先輩が居なくなるのはもっと嫌だ。
せっかく隣の席同士で仲良くなれたのに、唯一の先輩だったのに。
私はいつもなぜか仲良く出来そうな人とは離れる運命にある。自分だけ別のクラスになったり、仲良くなれそうだった同僚だって退職してしまった。
1人になるのは慣れてるからまだ我慢出来ると思っていたのに…なんで涙が止まらないんだろう。
明らかに働きすぎている。
定時退社の女が、土曜出勤、毎日残業は明らかに働きすぎである。
働きすぎなうえ、心を疲弊することが重なりもう限界。になったが残業時間に話して少し発散。
それでもまだやらなければいけないことを明日に持ち越し憂鬱なまま帰宅。
楽しみにしていたアニメを見るコンディションが整っていない。
とんでもなく楽しみにしていたのに、疲弊した心のまま見るとその事柄に考えを取られてしまいそうで100%楽しめないことは分かりきっていたので楽しみは週末に持ち越し。
今日もよく働いた。
それでも帰宅後味噌汁をつくり、Duolingoもする。
えらすぎる。
私は、えらい!
いつも同じところでつまずく。
みんなができることを自分はできない。
『涙の理由』
なくから、かなしい?
かなしいから、なく?
涙に理由は必要ですか
涙に感情は必要ですか
理由も無しに、 と笑いあえる日の為に。
ああ、これを最後の足枷としましょう。
人気のないとこで好きな人が泣いてる
涙の理由聞いても嗚咽して答えてくれそうにない
だから1人にさせたくなくてそばにいた
本当にごめんだけど
心の中では君の近くにいれるきっかけができて
うれしい
口を開けて叫び
肩を上下させながら
涙を流す理由は
幸せな日常を過ごしている証明である
きっとそれは笑い泣き
これほど幸せな時間はないだろう
どんなときも毅然と背筋を伸ばす人。
そんな印象だった。
黒い礼服はピンと張っている。
結った長い黒髪に光が反射する。
整然とした進行、堂々としたスピーチ。
冷酷、という揶揄も聞こえる。
冷たいかはともかく、不思議だった。
連れ添った人を看取った後とは思えない。
いっそ直接聞いてみた。
彼女は困惑したが、ポツポツと話してくれる。
彼のために泣いてくれる人は大勢います。
皆さんが存分に泣ける場を作るのが役目ですから。
彼女に、あなたはいつ泣くのですか、と聞いた。
彼女は、もう散々泣きました、と微笑んだ。
そんなに強い人間ではないです、と続ける。
ただ今は、涙が空っぽなだけです。
題:涙の理由
悲しいのか、
苦しいのか、
寂しいのか。
どんな感情なのか、もう分からないけれど。
ただひとつ
はっきりとしているのは、
貴方に会えないということ。
『涙の理由』
君が溢した涙の拭えない僕は、
まだ泣けない。
[涙の理由]
今でも
時々
涙が出る。
あの
悔しさ
怒り
絶望
頑張ってきたことが
一瞬で
奪われて。
なんて
儚い
夢だったんだろう。
あの時
衝撃で
流せなかった
涙は
今もまだ
残っている。
#涙の理由
―――
お陰様で♡6000頂きました。
いつもありがとうございます。
恋人が浮気してた。僕の「親友」と。浮気なんかしてないよね?とカマをかけた所、まんまとかかったらしい。馬鹿め。…でもそういうところもアイツらしい。
…世の中だと僕らは少数派なんだろうけど、こんなに気が会うこともあるんだな。皮肉にも流石、僕の親友だ。
僕の親友は泣いた。浮気が涙の根源。
でも、その相手を親友は知らされていない。言おうかとも思った。でも言葉足らずで誤解を生みたくなかった。親友だから。
親友は僕がその浮気相手だとも知らずに僕に泣いてすがった。嫌、僕からしたら向こうが浮気相手なんだけども。
彼と僕と親友で遊びに行ったこともあった。あいつはどんな顔してたんだろう。はたまた僕はどんな目で彼らを見ていたのだろう。過去の言動を振り返れば振り返るほど馬鹿らしい。
涙を止められない僕の親友。大粒の真珠の涙をぽろぽろと落とし、机に雫の跡をつくる。とても純粋な子だった。きっと初めての恋人だったのだろう。スマホを見て、微笑む相手はきっとアイツだったのだろう。アイツは僕の知らないあいつの顔を幾つ知っているのだろう。…考えたくもない。
僕は君の恋人と付き合っていたんだよ。涙を流し、憎んでいる相手は男の僕なんだよ。でも、誤解しないで寂しさを埋めるためだったから。僕の本当の好きな人はとても近くて、だからこそ手が届かなかったんだ。本当だよ。アイツのために涙なんか流さないで。そんなもの僕に見せないで。
…なんて言葉は勿論出て来ない。そんな勇気は持ち合わせてないからさ。
僕も泣く。親友は涙の理由を知っているのだろうか。
目の前に、瓶詰めのパスタソースがある。
名前はペペロンチーノ。
お土産で頂いたもので、賞味期限は今年の10月。
実は辛いものが苦手なんだけど、賞味期限が迫ってきているので食べてみた。
...辛い。
なんか唐辛子の輪切りがいっぱい入っているし、辛くない訳ないやん。
味なんか分からん、辛いしか言えん。
ラベルに、辛いものが苦手な方やお子様はご注意くださいなんて事も書いてなかったので、もしかしてそんなに辛くないかも...と思っていたけど、そんな事はなかった。
多分、お子様も無理やで。
そしてまだ、3食分程残っている。
困った。
何か別の料理に致死量を超えない程度に少しずつ混ぜ込んで食べるしかない?
塩胡椒の代わりにこれを使えば、なんでもイタリアン風になる?
そういう訳で今、マジで辛くて泣いている。
「涙の理由」
強がる君はその理由を絶対に教えてくれないから、せめて君が泣き止むまで隣にいさせて。
どうしてあなたは泣いてるの、と少女は問うて、
僕のことをじっと見つめた。
僕は少し考える。
僕はどうして泣いているんだろう。
「理由なんてないよ、」
と僕は答えた。
僕は涙を流している。
悲しくて、
悔しくて、
辛くて、
嬉しくて、
自分のために、
誰かのために、
幸せになるために、
涙を流している。
毎日、美術館の隅っこで、涙を流している。
陽の当たらない絵画の中で、涙を流している。
「君は、僕がどうして泣いていると思う?」
少女に問いかける。
少女は僕をじっと見つめて、こういった。
幸せになるためだわ。
僕は優しく微笑んで、少女は大人になった。