『柔らかい雨』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
柔らかい雨
って抽象的で良いですね。
柔らかいと感じたその人がその時降ってきた雨に良心的な思いを抱いたのでしょうか。
硬いっていうのも何か変ですけど、この言葉だけで色々な想像が膨らみます。
自身の経験談ですが、雨に手が濡れたり、風が吹いていると手がとても冷えるんです。
その時に一定の冷たさを超えると冷たいと感じなくなります。皆さんもあるのではないでしょうか。
そんな時に雨が降ると、冷たいと感じずにただ水の感触だけを感じるんです。
しかし、なぜか水が温かく感じるというか、手を包んでくれてる風に思うんです。
そんなとこからも柔らかい雨、と表現ができますね。
【柔らかい雨】
柔らかい雨なら濡れるのも悪くない。
温かい雨なら更に良い。
寒くない季節が良い。
荷物はしっかりとガードして、あえて傘を持たずにゆっくり歩きたい。
何も変なことはしていないとばかりに堂々と。
すれ違った人が戸惑って、
『あれ? 雨やんだのかな?』なんて
傘を傾けてみたりするのはちょっと楽しい。
疲れて沈んだ心を包み込んでくれるような、柔らかい雨。
傘を差しているのも勿体無いと感じるほど優しいもの。
外は柔らかい雨が降っている。
私からは、大粒の涙がでる。
あなたのことを忘れられないからだ
広い広い
どこまでも続く
緑の風景
この場所は植物園
花壇と雑木林と芝生
職員さん達が丹精こめて
百年間 守ってきた土
その柔らかい土の上に
柔らかい雨が降る
雨粒はすーっと吸い込まれ
土の粒子のすきまを落ちて行く
いろいろな植物の根に
触れながら
甘い雨に上向いて口を開けて
甘い飴をつま先で跳ね上げて
オレンジジュースの降る夕立
肌に当たっても炭酸水ほどにしか感じなかった
買ってもらった大きな傘に
かわいくないって文句を言って置きっぱなし
毎日浴びてた愛はあたりまえだった頃
「柔らかい雨」
雨に濡れるのは嫌いぢゃない 様に
ならないただの濡れネズミだが
濡れるなら優しい雨より激しい雨
「ショーシャンクの空に」みたいな
#柔らかい雨
雨宿りできる所まで一緒に走る
どんな大雨でも「柔らかい雨」
パラパラと
小雨が
降ってきた。
今日は
なんか
本調子じゃないけど
熱もないし
これで
仕事は
休めない。
小雨なら
きっと
今日の仕事は
室内だ。
室内のほうが
仕事の負荷は
比較的
軽い。
お願い!
この雨のまま
止まないで!
#柔らかい雨
いつも雨の日は暗くてジメッとしていて、頭が
痛くなる。
でも今日の雨は明るくて、湿度もちょうどよくて、
いつもの頭痛もしなかった。
いつもの重たい雨がずっと柔らかければいいのに。
柔らかい雨が、貴女の肩にかかります。
貴女は顔を上げて空を仰ぎ、傘を使うか迷います。
今の状況は、それに似ているのかもしれません。
何も怖がらなくていいのです。貴女の肩にかかっているのは、ただの、穏やかな雨です。貴女を溶かす酸の水ではありません。
ただ、冷静に見極めてください。それがどんな対応を、対策を必要とすることなのか。ありのままを、てらいなく、受け入れてくたさいね。
柔らかい雨
ヌチヤヌチャという音が外から聞こえてきた。
1年ほど前から予報で雨の硬度1〜5が報じられるようになった。
今日は硬度2と言ってなかったかな?
ヌグチャヌグチャ、これこれこれが硬度2の雨だよ。
硬度1の雨の予報がでると、みんな耳栓をつけて生活するんだ。
硬度1の雨は嫌だ。雨音を聞きたくない。
柔らかい雨
柔らかい雨はやさしい雨
ミストみたいに降ってるか降ってないかよくわからないくらいの雨量が好き。
梅雨時の頃に比べたら今の時期、乾燥していて過ごしやすい。でもたまに柔らかい雨が必要だ。
今年の夏は厳しい暑さだった。今は天国だ。
お願いだ。
私を全て消し去って、この世から消してくれ。激しく降り続く強い雨の音が私の存在を隠す。深いため息を吐いて視線を上げ、また俯き歩き出した。
「私」が嫌になる。私だからなんでもできて、
私だから何にもできない。自分に囚われた醜い私。
また一つため息を吐き、ゆっくりと瞼をあけた。サーッと雨音がして周りの音がよく聞こえる。傘にあたる雨音なんてしない。ずっとずっと私を包んで歩く柔らかい雨が生暖かくて嫌になる。
「柔らかい雨」
柔らかい雨
雨はいつも重たい。
だから好きじゃない。
心に 雨が降る
いつも 心は晴れない
でも 時々
わたしには 柔らかい雨になる
あなたのことを 考えると
わたしの心は 温かくなるの
柔らかい水滴が頬を伝う
雨なのか涙なのか分からない
とても冷たくて寒かった
雨でよかった
君にこんな顔は見せられない
慰めや傘なんていらないから
今は1人にさせてくれ
優しい目でこっちを見ないでくれ
今頬を伝っているのが涙だとばれてしまう
雨よどうか涙を隠しておくれ
【柔らかい雨】
ぽたんぽたんと降り出した
大切な日の空模様
誰かの息吹でそこに種が植って
地面に染み込んで色を変え
時が経てきっと大きな大きな花を咲かせて
ここら一体がお花畑になるのでしょう
きみがくれたあの音色で育った花は
また誰かのために歌うのです
2024-11-06
雨といえば、弓道部の最後の大会を思い出す。
ひどい記憶。
あの日はひどく土砂降りで、傘を差しても道着が濡れた。
私は補欠だった。
大会には、出られなかった。
何かに、怒っていた。
どうして怒っていたのかは、もう思い出せない。
それでもただ、憎かった。
あの日降っていたのが、柔らかい雨だったなら
顔が濡れることもいとわずに、受け入れて、みんなを応援できるような
そんな雨だったならば
こんな記憶にはならなかったのに。
私が怒っていたのは、過去の自責でも、恨みでもない。
団体戦は、5人でひとつ。流れも、中りも、ひとつになってチームとして成功する。それがわかっていたから、他のなにより、弓道そのものに拒絶されたことが悲しかった。
弓道は私を待ってくれなかった。私も弓道が嫌いになった。
そこに立つべきは私ではないと知りながら、これまでの時間がそこに立ちたいと思わせるから、私は怒るしか仕様がなかった。
仲間と呼ぶべきだった人達を、私はどんな目で見ていたのだろう。
いつか、あの日の私が救われますように。
アラフォーとなった今、「柔らかい雨」というものが若干都合悪く感じるようになってきた。
強い雨降りの日には何故か感じない、体にこれでもかとまとわりつく湿度の暴力…
雨上がりにも心地よくグッと下がってくれない気温…
気圧が右往左往すると、一緒に右往左往するメンタリティと頭痛の波…
ああ、しとしと降る雨音を聴きながら沸き上がるアンニュイを楽しむ、乙女の時代は終わってしまったのか。
あの頃の心、そして体(調)に戻りたや……。