『春爛漫』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今年も新緑が芽を出す前に桜を見に行くことが出来た。
丁度見頃の商売時期、桜並木の傍には良い香りのする屋台が所狭しと並んでいる。
夕食時の空腹感には抗えず、二人して早速ジャンクフードを購入してしまった。
彼はイカ焼き。自分はフランクフルト。
ブルーシートを広げお祭り気分の人々を横目に少し離れた場所に腰掛ける。
随分と暖かくなってきた風に攫われ桜の欠片が零れ落ちる様子を眺めながら、春と人々の陽気に身を委ねた。
「春爛漫、ですね」
そう零した彼の髪にふわりと花弁が一枚落ちた。
今年の春ももうすぐ終わる。
【春爛漫】
/春爛漫
暖かい日差しを受けてくしゃみをした。
穏やかな時間は久しぶりだった。
君に言われて、引っ張り出されるようにして遠出させられたが、うん。これは案外悪くない。
「ねぇ、どうして急に遠出なの」
「手前が部屋に籠って自殺ばっかしてるからだろ」
「いつもの事じゃないか」
そう言って遠くを眺める。色とりどりの花が咲き、川は陽の光を浴びて輝いている。
春爛漫とはこのことを言うのだろうと思った。
「死にたいなぁ」
ぼんやりと呟いた。
「殺してやろうか?」
君が言ったから、遠くを眺めながら返事をした。
「君に殺されるのは嫌」
「わがままなやつ」
君が呆れた声でそう言った。
またくしゃみが出た。
この綺麗な景色が人生最後の景色なら、きっと素敵な"死"なんだろうなぁ。
春爛漫とは、春の花が咲き乱れ光あふれ輝くさまのことを言うらしい。
確かに近所の公園も家の庭にも大小の花が芽吹いて、冬の景色から明らかにカラバリが増えている。
風は冷たさがゆるんでるし、肌に届く紫外線も日々攻撃力が上がってるっぽい。
うん、たしかに春爛漫なんだろう。
視覚・触覚的には。
今聴覚に届いているのは、
ローティーン女子グループ特有の超音波おしゃべり
自転車シャーシャーチリンチリン
なんか多分オリンピック影響で始めたのかなっていう集団少年スケボーがコンクリを削るガーガーガタン
田舎でイキってどうする外車とバイクのエンジンブーン
公園に集まる小さなニンゲンの号泣輪唱etc.
身に覚えのある音もあるし、自分はこの先の人生でも絶対出さない音もある。
せっかくだし、自分だけの辞書には春爛漫の欄に「冬は鳴りを潜めていた人の生きてる音が溢れるさま」を付け足そう。
ご近所迷惑な音が聞こえるのも、春だからと思えば何となく許せそう。
……いややっぱうるさいな。
#春爛漫
『春爛漫』
私はこの目の前にある満開の桜のようにこの1年間は人に幸せを届けられるような存在になれただろうか。そんな自身は私にはない。
満開の桜は無償で私たちに笑顔と喜びをくれる。自分に足りないところはそんな所な気がする。優しさや思いやりは見返りを求めてすることでは無い。でも、周りの人のために尽くす自分の積み重ねが優しさと思いやりで返ってくることを私は願っている。
書く習慣/6日目。
「春爛漫[ハルランマン]、」
桜の花が咲き乱れて…春爛漫だ、
君に花飾りを送ると笑顔で微笑む…春爛漫だ、
桜の花と君は光に満ち満ち溢れている…
あぁ…春爛漫だ。
そして、
私は、そんな花見をしてみたかったな〜
ナンデヤ〜
その様子はまさに「遥、乱、慢」だ…
何?季語がない?
春は遥か遠くからくるから、
そんなもんでいいだろう…
・・・ヒガン…花だ。
新学生、新社会人などの皆様、
春爛漫とご活躍を願っています。
では、明日…
いいことあったらな〜…チクショー。
「春爛漫」4/10
雨が降っている。
桜の花が、地面に散っていく。
お花見の計画が台無しになった。
でも、みんな花より団子だし
別に、桜なんて無くても、、、
誰から見ても、しょんぼりしている私は、
みんなのいる、教室に歩いていく。
憂鬱な気分で教室の扉を開けると
突然、視界がピンクに染まった。
何が起こったの!?
そう思ったが、理解した瞬間唖然とする。
「お、キタキタ。 見てよ、桜だよ!」
得意気に笑う君は、目の前の光景を自慢した。
教室を舞う、桜の花を
私の見たかった、桜の花を
君がいない春はなんだか切なくて
咲き乱れる花たちは
煌めく間もなく落ちてゆく
君への想いは咲かないで
「春爛漫」
肌に触れる空気は暖かい
青色はかすみがかった空の色
耳にさえずる小鳥達の声
太陽の光は柔らかく
淡い桜色から鮮やかな新緑へと衣替えの木々
通りすがりの新しい制服の匂い
周りはみんな春爛漫
私の心はまだ少し春には遠い
「本当の春はいつだと思う?」
男は橙の日が差し、紫がかった空を指さして言う。
「きっと春嵐が桜を全部あそこに持っていったときだ。花びらが無くなりゃ葉が生えるようになる。小さな桃色以外が見えるようになる。きっとそんときだぜ。」
お題 春爛漫
「春爛漫の候、皆様お元気にお過ごしかと思います。さて、この度第〇期生の同窓会を…」
(はぁ…)
毎年そうだ、私の居たクラスにはみんなで集まるのが好きな人が多かった。だからって同窓会として毎年開かなくても…と思うがそうでもしないと、遠いところに住んでる人はみんなに中々会えないのだろう。毎年欠席に丸をして出しているのに毎年送られてくる同窓会の案内ハガキ。
わたしは、クラスの人とあまり馴染めなかった。話しかけられたら返す程度。私からは話しかけない。別にいじめられていた訳では無い。ただ、何となく行きずらかっただけ。今年は行って見ようかなと思いわたしはついに出席に丸をつけ。携帯の予定に入れる。
初めてついた同窓会という予定に少しの不安を覚えながらも指定された場所へと急ぐ。
桜が綺麗に咲いており、時折、風でヒラヒラと散っていくのはなんとも美しい。今日が晴れで良かった。久しぶりに会う同級生。特に仲良くもなかったけれど会うのはやはり少し楽しみだ。
青空の下で再会した好きだった人は、笑顔が太陽みたいで眩しく、とてもキラキラしていた。
春爛漫
私の住む町はまだ桜が花を咲かせません
私の春も未だ訪れません
風もあたたかに新たな芽吹きを目の当たりにするにはあとどれだけの時を過ごすでしょう
出来ればどちらもお早めに
春の桜がひらひら舞っている道を歩くのがとても好きです
あの桃色の花びらがなんとも言えず美しくてかわいらしくて
私の春はいつになるでしょう
春を超え夏を過ぎ秋を経て冬を跨ぐ
きっと今年じゃないのでしょう
お花見に素敵な人と出向く日は来るでしょうか
今年もこの季節がやってきた
赤や黄の装飾をつけた者もいれば
白い肌、美しい女たち舞い踊る
それはまるで春爛漫の宴の如し
鮮やかで艶やかな熱気を帯びて
今一つになり輝きを増す
グリーンの飾りを散らしたら
パーティはフィナーレ
ピラフ
今日にはチューリップがいくつか咲きました。
梅や桜はほぼ散ってしまいましたが、八重のものが今は盛りです。
他にも、菜の花であったり、水仙だったり、芝桜なんかも楽しめます。じきにハナミズキも咲きましょう。
あなたはいつも遅くに起きてきますから、こちらとしても準備が楽で助かります。準備と言っても…湯船にお湯を張ったりだとか食事の用意程度のものだから、大した事ではないけれど。
まあとにかく、いつ起きても大丈夫な様、準備は終わっておりますのでいつでも目覚めてくれて結構よ。
どうしても瞼が重くてしょうがないなら、部屋の窓を全て開けて、春の柔らかい日差しをお部屋に入れて差し上げましょう。風が良い気持ちですよ。
子供達も冬の間は随分と退屈そうにしていました。そう言えば、末の子が雪だるまをあなたに見せるんだ、って意気込んだは良いものの、結局溶かしてしまってそれはもう大泣きして大変だったもの。
あんまり大騒ぎするので、あるものを購入したんです。写真機と言うものをご存知?
私達が普段見ている景色をそのまま切り取ってくれる機械の事です。
以前、冬の空はどんな色をしているのか、しんしん雪の積もった松の枝はどんな風に枝垂れるのか、その年で一番初めに芽を出した雪割草の花はどこなのか……見たことがないと言っていたでしょう。
だから、冬の出来事を事細かに残しておいたのです。起きて、顔を洗って、スウプを飲み終わったら子供達と一緒に冬を振り返りましょう。話したい事が私も子らもたくさんありますから。
人間からすると…大義ですねえ、龍というものは。そんなあなたを選んだのは私なのですが。うふふ。
春爛漫
いつも思うの。
あなたたちはどうしてこんなにも、わたしたちに心惹かれてるのかしらって。
「開花宣言」
どうして「花が開く」の、そのままの意味の宣言を、いつかいつかと、待ちわびているのかしら。
イヤね、昔はカメラのシャッターだったのが、今はただの眩しい光をかざす長四角の……そう。「スマホ」の穴ばかりが、わたしたちに向けられているじゃない。
昔の方がまだ、わたしたちを眺める人の顔が見えていたわ。
その、うっとりと綻んだ顔を見つめるのが、わたしたち草花の楽しみなのに。
今はよく見えないわ。
ねえ。もっと間近で、わたしを見て。
キラキラしてる人間の眼、わたしは嫌いじゃないのよ。
ほら、今わたし、あなたの前で少し花びらの開きを大きくしてみたの。
──どう? 綺麗に見えているかしら?
その、ただの人の眼で、よぉく見てごらんなさいな。
春だけの、わたしたちの一瞬を。
『春爛漫』
春爛漫、花々の美しい季節ですね。
色彩も香りも春は明るい。
入社、入学など
新しい出会いの季節でもありますね。
でも、自律神経は整えてね。
乱れやすい季節だから。
春って、そういう季節だし、気をつけて。
春爛漫を表した絵画がある
咲き乱れる桜や
光り輝く様は
誰が見ても春爛漫だろう
私は、この作品が好きだった
現実の太陽の光は
私を焼き殺すように輝く一方で
この作品は私を優しく包んでくれる
4月7日、入学式の前にこの作品を見る
「よし、行ってきます。」
気合いを入れて、未知の世界へ1歩踏み出す
二人並んで眺める風景は、まさに春爛漫
君と出会ってから巡ってきたこの季節は三度目
こうして変わらず居られることは奇跡のよう
何度も何度も危機に瀕したけれど
僕達は乗り越えてきた
これからもいつ終わるとしれない時間を
続くと信じて歩んでいく
(春爛漫)
【春爛漫】
小学生の頃の話しです。
私は、暗い夜道を歩い帰宅するので、母は、歩いて私を迎えに来ていました。
母は「花泥棒は罪にならないんだって」と言って、近所の梅の花、ツツジ、クチナシ、さるすべり、椿など、四季折々の花を夜の闇に紛れて摘んでは家に飾っていました。
母は、薄暗い街灯の灯りを頼りに、闇に紛れて素早く花を折っていました。そして採れた獲物(花)を「キレイでしょー」と嬉しそうに見せました。
私は、誰にも見られなければ、その辺にある物は拾ったり取ったりしてもいいだろう、と思う事があります。
母よ、それは「泥棒」だと思います。やめてください。
――春爛漫――
風が冷たさを忘れ
幸せを振り撒かんと
ふわりふわりと吹いていた
黄金色の
陽光に
照らされ照れた桜花達
ほんのり染まる桃色は
人へ 花へ 木々へ 小川へ
可憐な便りを受け取れば
急ぎ急ぎで開き出す
春爛漫の新世が
全てが始まる合図也
春から繋ぐ旅路也
『春爛漫』
照れながら
あなたがくれた
花束で
私の心
春爛漫に