『日常』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
僕の平穏でつまらない日常を変えたのはアイツだった。
「なぁ、お前もサボり?」
なんとなく気分が乗らなくて、初めて学校をサボってしまったその日。
サボるって何をするんだろうと、とりあえず商店街をぶらついていた時、声をかけてきたのはクラスの人気者だった。
「まぁ、そうだけど……」
「へー、珍しいな!俺も今日はなんか行く気になれなくてさ〜。せっかくだから、一緒にどっか行こうよ!」
「えっ」
あまり話したことないのにそんな提案をされて驚いてしまう。
キラキラしたアイツは、返事を待たずに「それじゃ行こう!」と俺の手を取って駆け出した。
それからゲームセンターに行ったり、コンビニで買い食いしたり、川で遊んだり。
最初は戸惑ったけど、サボってしまったことへの罪悪感が薄れるくらいには楽しかった。
それから、そいつとはよく話すようになった。
僕とは真逆の性格だったけれど、それが新鮮で、いい刺激になっていたのかもしれない。
僕のなんでもない日常を変えた存在。
お題『日常』
_日常_
俺は、毎日毎日必死に勉強をしている。
将来だとか、今後の成績の為だとか、そんな天才的考えなんかじゃない。
ただ単にやる事がないからだ。
毎日同じ時間を繰り返して、クラスメイトの馬鹿騒ぎを黙って聞いているだけの、そんな空き時間に何をするかって言ったら勉強でしかないだろ。
真面目かよ…俺クソ陰キャじゃん…。
まぁ、それなりに毎回テスト順位はトップの座に立っているが、別に一位を狙っているわけじゃない。
新学期になり、またいつもと変わらないクソ平凡な日常が幕を開けるのだ〜…そう思っていた矢先に、後ろから見覚えのある、可愛い?声が俺の名前を呼んだ。
「あ、あのっ…君、テストいっつもトップだよね…?その、もし良ければなんだけど…私に勉強法教えてくれないかな…?今、凄くヤバめで…ハハっ…ダメだったら別に良いんだけどっ…。」
え、あ、は?なになに何か急に話しかけられたんだけど?!
…は?嫌だよ。
屑な返しをするつもりが、コミュ障の性か全く言葉が回らなく、咄嗟に
「い、いい…ですヨ。」
…いや馬鹿じゃん!?ただでさえ話すの何年ぶりだよ!?まぁ先生とかグループ活動ではそれなりに一言二言話してますけど?!しかも相手考えてみろ!!
女子だぞ?!クラスで人気そこそこのある、あの女!!
「やったぁ…っ!あ、私の名前分かるよね?ヒナだよ!…ふふ、そりゃあわかるか…へへ…。」
なんだなんだ、凄い話勝手に進めるじゃないか。
そういや名前…ヒナだったのか…。
「えぇっ…と…俺は何をすれば良いんですカ…。」
「ふふ、そんなに固くならなくてもいいよ〜、ええと、私にテスト勉強の仕方とか、教えて欲しくてね…。」
ただでさえこんなに目立つ人といたら俺、めっちゃ目立つやん…。
「な、なぁ、やっぱり、放課後とかでいいか…?」
「えっ…あ、うんっもちろんいいよ…!ありがとね。」
うぉ、褒められたんだけど…あんまし慣れないなこれ…。
放課後になり、2人でクラスに残り、勉強を広げた。
「…一つ聞いて良いか…?」
「ん?どーしたの?」
「…なんで、俺に勉強法を聞くんだ…?他の頭いい奴に聞けばいいのでは…。」
ずっと疑問に思っていた事だ。なにせ、こんなド陰キャに聞いたって話しずらいだけだろうに…。
「…ただ単に君に教えて欲しかったってだけだよ…?」
?!なんだその意味深な表情は…そうだ、絶対からかっているんだ、陰キャ乙〜みたいに。
「…ねぇ、勉強会終わった後って暇?…最近人気のカフェ屋がオープンしてさ…っ!帰りそこ寄らない?…うん賛成!」
待て待て待て…俺はまだ何も言っていない…。
というか、これって…放課後デートってやつか…?いやいや、今日話したばかりのやつとそれはないって…距離感保つってのないのかコイツは…。
「ってもうこんな時間なんだ…っ!カフェ屋閉まっちゃう!一緒に行こう!」
「え、えちょちょ、まってよ…ちょぉぉぉっ!!」
「アハハっwそんな大声出せるんだぁ〜w」
しまったっ…!何してんだ俺ぇぇ明日放送で全校に流されるぅぅ。
「ふふ、これは私しか知らない事だよね…?」
「ん…?ま、まぁ、そうだけど…。」
どう言う事なんだよ…っ。
で、その後無理やりそのカフェに連れて行かれ、今一緒にレジに並んでいるところですね。
「…俺らって一切関わりなかったよな…?なんでこんな急接近してくるわけ…。」
明らかに呆れてる調子で言ってみたら、彼女の表情が雲がかかった。
「あ、…ごめんね…今日、君の話とか聞かずに勝手に進めちゃって…。」
その通りだわ…、
でも、そうなんだけど…なぜかすごく楽しいと思えた。
「…俺さ、ずっと教室の隅で勉強してる真面目陰キャだけど…本当は、こんな感じで…放課後誰かと遊んだり…雑談して笑い合ったり…そんな事が…一度でもいいからしてみたかった…。だから…っ今日、一日ちょっとだけ…た、楽しかった…んだと思う…。」
絞り出すように言うと、彼女はポカンとしたような表情をして、口を微かに開けたままにしていた。
「ごめん…こんな話されても、ウザいだけだよね…。」
そう謝り、彼女の顔を見ると、少し頬が赤みが刈っていた。
「わっわわ、えぇっとね!あ、うんっそうなんだ…!!」
「え、なになに…ふっ…。」
あ、やべ、笑っちゃった…。
「えっ…ふふ…今日一日で嫌われたかも〜って思ってたから…良かったぁ…。君は一人ぼっちが怖いんだよね?…その解決方法、私知ってるよ。」
俺に嫌われると良くないことがあるのか…?不幸とか気にしてんのかな…
「…そりゃあ、君人気有り余りすぎてヤバいもんな…」
「そ、そこはいいの!……それもそれで、大変何だよ…」
彼女が最後の方ボソッと何かを言ったが俺の耳には全く聞こえなかった。
「…ん?なんて言った…?」
「い、いやぁなんでもないよっで、この解決方法何だけどね!」
「う、うん。?」
そこで、言葉を溜めて太陽のような、優しい笑顔を俺に精一杯向けて言った。
「…今日から私の友達になること…!」
「………は…?」
それからと言うこと、彼女は毎日のように俺に話しかけてきた。LINE交換したりして、度々遊びに出かけたり、やたらと彼女の接近が早かった。俺はいつの間にか彼女と打ち解けていた。
今日はヒナにショッピングに行きたいー!と言われて、言われるままについていくことにした。
「お待たせ〜!待った…?」
「ん?いや、別に…。」
ショッピングモールを自由に歩き回っている所でずっと疑問に思っていた事を彼女に言った。
「なぁ、ずっと気になってたんだけどさ…なんでこんな俺と仲良くしてくれるんだ?」
「えっ…それは、君と仲良くしたかったから…ってだけ!これだけ!以上!!」
「急に大声だすなよ、wまぁ、そっか。…ありがとな。本当に。」
「っ!…あの時、話しかけてよかった…うん…私も、仲良くしてくれてありがとう。」
珍しく彼女の割には静かで優しいトーンで話していた。
「…らしくな。w」
「もう!なによ〜」
月日が経ち…彼女から告白を受けた俺は今、超絶悩んでいる。
彼女が恋人なら、大丈夫だろうと思っている。
じゃあなんで悩むかって言うと、
彼女の事をそんな風に思ったことは一度もなかったからだ。ボッチo n恋愛経験0だぞ?
彼女は、俺の最初の友達だちでもある。その関係を壊したくないと、心の奥底で思っていた。
そもそも彼女からそんな感情を抱かれているなんて全く思ってもいなかった。しかも、ずっと前からだなんて…。
今思えば、俺に対して急接近していたのも、全て計画通りだったのかもしれない。俺と仲良くなるために、そう思えば辻褄があう。
彼女のおかげで、俺の日常は変化されていった。彼女は俺にとって大切な存在だ。
今じゃあ6年ほど付き合っている。そろそろだな。
プロポーズ、今度は俺の番だな。
❤︎エレナって言う人の小説本当に大好きです!○*・
日常
今日は金曜日。やっと明日休みだー。
仕事帰りに買い物を済ませて、土日は家でゆっくり過ごそう。
私はハンドルを握り、土日をどうやって過ごすか考えながら、時折ラジオに耳を傾け、会社へ向かって車を走らせていた。
前を走っているのは大きなトラック。何羽ものニワトリが檻のような、籠のような物に入っている。おそらく、出荷途中なのだろう。たまに抜け落ちた羽毛が風に舞って飛ぶので、私は桜の花びらみたいだな。と思いながら後ろを走った。
はぁ、会社に行きたくないなー。
これが人間から見たなんて事のない日常風景。
「日常」
それぞれがそれぞれの日常を送る。
その日常に嫌気がさして、非日常を探したり、新たな日常を求めたり。
でも、誰かの日常を見て、見られて、案外自分の日常も悪くないと思う時がある。
日常の少しした合間に君の事を思い出す。
何してるんかな、ゲームやろな。
そういや最近FPSしんどいって言うてたし。
格ゲー練習してそうやな。
って。
今discord開いたら
豚のアイコンの君は
赤色の取り込み中のマークをつけてる。
今からFPS誘ったら嫌がるやろな。
上手になってるやん。
って褒められたいな。
格ゲーやったらしてくれるんかな。
って考えながら友達とFPS。
君は少しでも私の事を思い出すことはありますか?
日常は単調で
特別な機会だけが特別
そう思い込んでたけど
日常も特別で
特別な機会はもっと特別
そう思い込めば
目も耳も良くなって
一人でふふっと笑っている
朝起きて、朝食を食べて、学校に行って、
友達と話して、授業で睡魔と戦って、
部活に行って、家に帰る
それが私の日常だった
今日君を好きになったから、日常を過ごせなくなった
新しい日常が今日から始まる
「日常」
毎日変わらない日常。
それも幸せなんだけど、
毎日新しい自分を発見したい。
日常は案外脆かったようで、非日常がいつしか日常となってしまった。
「…もう戻れるはずもない」
そんな独り言は誰にも聞かれることなく消えた。
…正常でいれる異常さは自分が一番分かってる。
それでも立ち止まる訳にはいかないのだと、星を頼りに歩いていこう。
お題『日常』
平和になったはずの世界にまた魔物が現れるようになった。日々、押し寄せてくるやつらに対抗し、一般人にも対策を教えながら俺はあいつについて思いを馳せる。
俺達は、勇者一行と呼ばれて旅をして、魔王を倒して世界を救った。これで魔物におびやかされることがない、平和な日常が戻ってくるのだと喜ぶ横で
勇者が喜ぶでもなく、目から光が失われ、心底つまらなさそうな顔をしていたのを思い出す。
王都で盛大な祝福を受けて、故郷の村へ帰った日のこと。
勇者は俺の家を訪ねてきて「また旅に出ようと思う」と、村を出た。
「俺もついていく」と言ったら、「いいや僕一人で行く」と言い出した。
今思えば、あの時勇者を――幼馴染で親友を止めるべきだったと思う。
あいつは、俺たちがあんなに望んでいた平和な日常について「退屈だな」と祭の最中にこぼしていた。
それに戦う時、あいつはいつも笑っていた。迫る魔物が多ければ多いほど、戦いの過程でたくさん傷ついたとしても楽しそうに笑っていた。
それをする必要は、今はもうない。
勇者が村を出た直後、再び魔物が増え始めた。きっと無関係ではないだろう。
ある夜、俺は一人旅支度をする。ある言葉を喋れる魔物が言っていた。
「俺達は、かつて勇者だった者にけしかけられてつまらない世界を滅ぼすように命令された」
と。
だから、向かうのは魔王城だ。そこなら、親友がいるかもしれない。真相を確かめるべく、俺は旅にでることにした。
“日常”
アラフィフって何だか
中途半端だと感じてしまう
ひと通り子育ても終わり
まだ、親も元気だったりして
特に忙しいわけでもなく
暇でもない
仕事もまだ普通に出来て
ただ、更年期障害との闘い
頑張れば身体も動く
まだボケている訳でもない
別に若い時のように
大恋愛がしたい訳でもなく
飲み友達だけいれば
良いと思っている
けれど恋愛ドラマなど見ていると
ちょっと羨ましく思ったり
日々の日常をこなしていく
けれど、この日常の中で
小さな幸せを感じる事が
上手くなった
余裕が出来た分
人に優しく出来るように
なった気もする
アラフィフって
案外悪くないかもしれないって
感じる今日このごろです
日常ってなんでしょう。毎日変わらないということでしょうか。
毎日変わらないことってあるんでしょうか。
わたしたちはとかく刺激のある新しいもの、変化を求める一方、変わらない日常にも安心を感じます。幸せの基準を決めよ、といいますが、ムリに決めないにしても、自分の幸せの基準はどこにあるのだろうと日々意識し、考えておくことは大切と心得ます。
日常におとされた
確かに生きた証を
ひとつひとつ拾い
残らず焼いてしまおう
そこにそもそも
いなかったんだって
思うくらい
みんなが僕のことを
何ひとつ
思い出せないように
最近、メルカリをするのが日常になった。
初めは緊張した。
恐る恐る、家にあった要らないものを出品してみた。
そしたら、結構すぐに売れた。
凄くテンションが上がった!
引きこもりだから、社会との繋がりを感じられて嬉しかった。
自分の存在を認められている感じがした。
それに、新しい気づきがあった。
私は梱包するのがとても好きだということ。
なんで好きなのか言葉にするのは難しいけど、これを仕事にしたいと思うくらいには好き。
久しぶりに、生きている心地がした。
売上金で、ガチャガチャの可愛いキーホルダーをいくつか買った。
もうすぐ届くので、とても楽しみ。
誰にだって
潔白などんな輝きにも劣ることのない思い出が
あるでしょう
さも当然あるかのようにおくってる日常だけれども、今、このなにもない日常があるというのはこの世で最も幸せに近いことではないかと最近思う。
朝起きて家族に「おはよう。」を伝え、嫌々ながらも学校に向かい、友人と「だるいなぁ。」「昨日の推しがやばかった。」などの会話を、振り返ってみれば毎日同じことを、よくもまぁ飽きないなと呆れるほどには繰り返し、うとうとしながらなんとか授業を乗り越えたあと、放課後は自習室に残って勉強する。下校時には友人と、今日も一日頑張った自分へのプレゼントと称し、コンビニスイーツを買ってそれを食べながら帰宅。家に着くと私には「ただいま」と伝えられる家族がいて、私のことをあたたかいご飯が待っているのだ。
この一連の日常をおくっている最中は正直、特別幸せを感じることはない。恥ずかしいことに、明日は学校さぼってカラオケにでも行きたいなとか、今日の晩御飯は魚かぁ…とか、全くもって自分が恵まれていることに気付いておらず、愚かなことを考えている。しかし、こうしていつもの日常から離れて、自分を俯瞰で見つめたとき、その日常をおくれるというのは幸せなのだなぁと、いつもしみじみと感じるのだ。
明日からまた、このいつもどおりの日常が戻り、私は懲りずに「だるいなぁ。」と思いながら毎日を過ごすのだろうけど、少しでも今日こうしてここに綴ったことを思い出すことができたら、いつもよりも大切に、幸せを噛み締めながら日常をおくれるのではないかと、ちょっぴり期待している。
#日常
#初めてだから長めですみません…
ただなんとなく過ごしてしまうことが多く、一日を振り返ると落ち込むことがある
『日常』
朝。食パンにスライスチーズを乗せてトースターへ入れる。その間に昨日洗った食器を食器棚やカトラリー入れに片付け、タイマーで炊飯器に炊きあがったごはんをかき混ぜ、電気ケトルでお湯を沸かす。トースターのベルが鳴り響くタイミングにマグカップに入れたインスタントコーヒーにお湯を注いでミルクをちょい足しするのが間に合うと朝食の完成。一人暮らしの朝はこんな感じを長年続けてきたけれど、もう少しすると二人暮らしが始まる。そのために今日も不動産屋さんに相談しに行く予定だ。毎朝の日常が2人で暮らすとまた違う変化が起きて、それもまた日常になっていくのだろうか。そんな妄想をぽやぽや考えているとスマートフォンからメッセージの着信を知らせるメロディーが流れた。
“おはよう!もう起きてる?寝癖を直す時間はたっぷりめに取ろうね”
時計を見ると待ち合わせの時間が迫っているし、後頭部を触ると逆立つ寝癖の感触がある。短く返信を打った僕は朝食をモゴモゴと片付けて、あわてて洗面台へと向かった。
日常を大切な一日のように
大切な一日を日常のように
朝食後に8錠 夕食後に6錠
合計14錠
12種類の薬を飲むことが
日常になり
薬を飲むために
今日も食事を摂取する
医者の指示に逆らう気もなく
効き目はあるのか
飲まなければどうなるのかなどは
考える気もないけれど
薬依存症にはなりたくないと
漠然と思う
# 日常