放課後』の作文集

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放課後』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

10/12/2023, 1:25:13 PM

恋は金より重し、また命より尊し


その男は、自分は世界一不幸だと信じていた。
自分より不幸な者はいない。いたらそいつに今すぐ会いたいものだ、とさえ思っていた。

男は中世の頃から代々続く名家の血筋の人間だった。いわゆる、『王子様』というヤツで、容姿端麗、文武両道、英邁闊達。彼の名声や才能に嫉妬した男たちは皆『王様気取り』『王子様』と男を皮肉な渾名で呼んだ。その一方で、女たちは皆彼に見とれていた。男は学校ではかなり浮いた存在だったし、彼自身それを望んでいなかったのである。

彼は普通に生きていたかった。『王子様』ではない、普通の、平凡な男。そんな普通に憧れていた。そんな普通の幸せに憧れていた。富も名声もくれてやる、どうか俺に普通をくれ、と月に向かって神に祈ったこともあった。

その祈りが神に届いたかどうかは定かではない。しかし、決定的な奇跡としか思えないような出来事が彼に起きた。それはあまりにも突然だった。
なんと、彼の邸宅が火事で焼け落ちたのである。あっという間のことだった。風が強く吹いていたせいで火はたちまち燃え広がり、家族は助かったものの屋敷は全焼、父親が唯一銀行に預金していた金以外全てが焼失した。それでも銀行には充分な金はあったのだが、この時不謹慎にも男は「やった」と内心喜んでいた。

それから彼ら一家は『普通の家族』となった。学校でも皆気の毒に思って前のように皮肉な渾名で彼を呼ぶことはなくなった。男は学校の居心地がすごく良く感じた。皆が自分に同情してくれる。皆が自分を同じように接してくれる。彼はようやく幸せを掴むことができたと思った。

そして、遂に恋人ができた。

決して名家の出身ではない。特別美人でもない。『お姫様』ではない。しかし優れた感性とおおらかさを兼ね備えた少女。男は少女に結婚を申し込み、彼女はそれを受け入れ、家族の反対も押しきり、卒業と同時に結婚した。

しかし、幸せは長くは続かなかった。男は幸せを保つため、一生困らないだけの金を得ようと、資産家になることを目指し、自分の全能力を使ってもう一度金が必要だと神に祈った。

それがいけなかった。

男は少女と街を歩いていると、彼女は突然何も言わずに倒れ、その肉体は人の形をした男がかつて嫌い、また得ようとした無数の紙切れになった。
男は呆然と立ち尽くしていた。目には涙を浮かべ、彼女の身体をかき集めた。
しばらくすると、街中の人間が男を押し退け、大喜びでしきりに紙切れを集めては持って行ってしまうのであった。

10/12/2023, 1:24:35 PM

【放課後】


「じゃあ、また明日」

必ず、あなたから声を掛けてくれる。
この一日の終わりの時間が好き。

授業中や休み時間に話すことができなくても、放課後だけは、あなたから声を掛けてくれる。

「うん、また明日ね」

私からも手を振って返す、毎日同じやり取り。

何度、繰り返しただろうか。

あと、何度繰り返すことが出来るだろうか。

10/12/2023, 1:24:34 PM

放課後の学校って、ちょっと雰囲気が変わる。

昼間の喧騒が嘘のように、スンっとした空気になる。
遠くから、運動部の声が聞こえる。

少しの間練習を抜けて、教室に行くのが好きだった。

漫画のようなキラキラとは無縁だったけどね。

部活帰りの真っ暗な廊下をみんなで歩いた思い出。
女子が5、6人集まると必ず1人いきなり叫ぶ。
「キャー!」
すると、一斉に走り出す。
そして私は、いつも1人タイミングを逃し置いていかれる。
女子って不思議。未だに分からん。
paki

10/12/2023, 1:24:33 PM

放課後

なんで、まだいるんだろう?
なんで、グラウンドの方見てるんだ?
なんで、、、?
 この世にこんなに可愛い子が存在している事に衝撃を覚えて2年と半年。
登校する意味の95%は確実にその存在が占めている。
 いつもの練習に全くついていけない。、、、なんで?、、、あれ?サッカー部?、、、サッカー部を見てる。
なんで?、、、まさか?いや、ウソ?
なんで、、、、?

 校舎を出て、駅まで向かう真っすぐの歩道、少し前を同じ方向に歩いて行く二人の後ろ姿。なんで、、、。

 
 あんな笑顔初めて見た。
こんなに誰かを思う事が嬉しいなんて。こんなに誰かを思う事が辛いなんて。
初めて知った。
初めて見る、あの笑顔、、、。

 
 あの日の放課後から止まったままの時間を、、、あの日からいくつもの偶然と偶然を演じた必然で、たどり着いたこのときに、、、全てを。
 
 
 内ポケットを何度も何度も確かめる。小さな箱の中で、小さな瞬きを放つ給料3ヶ月分。

 あの日の放課後と同じ、喧騒と夕暮れの待ち合わせ10分前。
 何度もココロの中で繰り返す、、、。

 
 僕と結婚してください。




ナリスケ

10/12/2023, 1:22:44 PM

カーテン

カーテンを開けたらそこには
荒廃した世界が広がっていた
昨月突如として現れた怪獣は
すべてを破壊し尽くしていた
もう頼れるものなど何もない
圧倒的な暴力を前に今我々は
ただ平伏すことしかできない
数十年生きた私のこの身体を   
奴は安々と潰してしまうのだ
人間がどれだけ抵抗しようが 
奴の歩みが止まることはない
私にできることなど何もない
外界とは隔絶された家の中で
我が身の無事を祈るばかりだ
閉めっぱなしのカーテンから
目を背け少し眠ることにした  

放課後

10/12/2023, 1:20:33 PM

【放課後】
誰もいない教室で本を読む

静寂が優しく私を包み込んで



私の居場所を作ってくれる



チャイムがなり完全下校の時間になる



じゃね私一人だけの部屋



また24時間後の私を助けてください

10/12/2023, 1:18:40 PM

放課後の思い出は


  友の弾ける笑顔

  尽きない会話

  共有した悩みと涙



  どれもが

  わたしの青春

  わたしの宝物






           # 放課後 (302)

10/12/2023, 1:15:48 PM

放課後は駅まで歩いて、駅ビルの中をうろついて、地下のフードコートでひと休みするのが定番だったね

フレッシュオレンジジュースがおいしかった

代わりばえしない毎日も、他愛ない会話も、君と一緒なら楽しかった

きっと一生忘れない愛おしい日々

10/12/2023, 1:11:52 PM

教室の喧騒を抜ければ、本当の私になれる。
部活で小説やイラストを描いたり、クラスでは絶対にできない黒板にらくがきをしたりするのが、くだらないけど楽しかった。
帰り道は、わざと遠回りなんかして、楽しい時間を延ばしていた。
今になって気づいた。放課後の楽しい時間なんかよりも、息苦しかった教室での時間の方が何倍も愛おしかったことに。
なんで、もっと早くに気づかなかったんだろうね。

10/12/2023, 1:11:14 PM

放課後みんなでよくカラオケに行っていたあの頃

ほんとはあなたのことが好きだった

あの頃のあなたは気づいてなかったよね


大人になって、あなたから付き合おうって一度だけ言われた

わたしは冗談でしょ?って笑って誤魔化したけど

あの時真剣に向き合っていたら

どんな今があったのだろう

10/12/2023, 1:06:47 PM

とある噂話がある。

『放課後、誰もいない教室で鏡を割ると、異世界へいけるらしい』

稚拙でくだらない、あくまで話題として出される程度の噂だ。誰もそれがウソだと分かりきっている。
実際にやって動画サイトへ投稿した奴がいて、そこからデタラメだという事も発覚したからだ(その投稿主は炎上して停学になった)。そして噂話だけが残った。

ただの噂、だったはずだ。

俺は、偶然教室に忘れ物をして、放課後取りに行って、家に帰るだけだった。外はもう夕暮れで、ほとんどの生徒が帰っていた。
教壇の上に誰かが忘れていっただろう手鏡が、光を反射して眩しくて。せめて裏返していけよと思いながらその手鏡を手に取った。
そうしたら、上手く掴めてなかったせいか、するりと手から抜けてパキャンと呆気なく音をたてて割れてしまった。
「うっわ最悪…!」
面倒な事やっちまった、という煩わしさと、誰かの手鏡を勝手に割ってしまった、という罪悪感が一気にやってきたが、とにかく割れた破片を集めようとして箒とちり取りを取ろうとした。
「……は?」
変な感覚がして下を見ると、ファンタジーとかに出てきそうな大きな星型の魔法陣が、俺の足元に輝きながら広がっていた。
「嘘だろ…?アレってただの噂話じゃ--」

フォンッ---……

誰もいない教室に、割れた手鏡だけが残った。



お題「放課後」

10/12/2023, 1:06:19 PM

放課後
夕焼けの教室に二つの人影。
日直で学級日誌を書く私と、出し忘れた課題に取り組む男子生徒。
互いのシャープペンの音が響く。
「そっち、終わった?」
「あと少しで終わりそう」
普段話さない二人の会話は、そっけない。
私の方が先に書き終わり、席を立って帰る準備をする。
「もう帰るの?」
「終わったから」
「ーもう少しで俺も終わるから、一緒に行かない?」
暗くなりつつある中でも分かる、真剣な表情。
「・・・じゃあ、あと少しだけ待つ」
そう言った途端、嬉しそうな表情になって、急いで課題を切り上げる。
二人して、放課後の職員室を目指した。

結局、帰り道も一緒に帰り、翌日クラスメイトから揶揄われることになるが、これはまた別の話。

10/12/2023, 1:05:13 PM

放課後


小学校
中学校
高校
大学

どれも思い出たくさんあって考えるだけでニヤッとしちゃう

たのしいだけじゃなかったけど
私を形成してるもの

10/12/2023, 1:04:00 PM

放課後。
軽音楽部の部室に行って、ゆるゆると集まって練習が始まる文化祭前。
「1ヶ月くらいしかないんだな。」
休憩中に、ふと部長がそう口にした。
「そうだぞ。お前は弾けるからいいけど、ついてく俺は大変なんだよ。」
「俺だって今回バタバタだよ。」
そんな会話を聞きながら、後輩の俺は軽くフレーズを弾く。1年以外は文化祭の演奏メンバーだから、どことなくピリついていて質問はできない。
また1人で練習を始めた。

「もっかい通すよ。誰か、撮影してて。」
私撮るよ、とさっきまで熱唱してた女の子。
「ありがとう。」
部長は照れたようにそう言った。
今の好きな人に見せる反応じゃん。

曲を何回か通して、部長から一言貰って帰る。
そんな高一の放課後。

10/12/2023, 1:02:30 PM

ほぼ部活に行かなかった高校生時代

誰もいない教室によくいた

外から聞こえる部活動生の掛け声

夕暮れのなか窓際から見る外の景色が好きだった

遠いむかしの記憶

ほんのちょっぴり戻りたい

10/12/2023, 1:00:50 PM

ピンポーン

梨花の家のチャイムを鳴らす
暫く待つが、返事は無い。

「うーん 居るはずなんだけどなぁ あ、病院とかかな。」

体調不良で休んだ梨花の分のプリントと、今日の授業ノートを持って、もう一度チャイムを鳴らす。
やはり、返事は無い。
適当にポストにでも入れようとしたその時
家の中から、何かが割れる音が聞こえる。

「あうぇ? え 誰か居ますかー!」

隣の家にも聞こえるぐらいの大声で聞く
しかし、帰ってくるのはカラスの鳴き声のみ。

「もしかして、倒れてたり?」

不安と興味が混じり、玄関の方に近づく。
こういう展開ではありきたりな事に期待し、扉を開けようと、手をかける。
扉を引くと、ガチャリと開いてしまった

「あ、あの〜雪ですけど、誰か居ますか〜?」

扉を開け、中に入りながら呼びかける。
返事が無く、さっきの音の正体を探る為、家の中を探索する。
暫く探索した後にリビングに近づく
リビングの扉を開けたその時、雪は思わず手に持っていたノートを落としてしまった。
なぜなら

カーペットのように血が広がっていたからだ
奥には、梨花の母親が倒れており、手前には父親と梨花が倒れていた。

「え…え?」

何も言えず、動けずにいると、梨花の体がぴくりと動く。

「り、梨花?」

梨花は体をゆっくりと起こし、こちらに振り向く。
その顔は、悲しみという悲しみを全部背負ったような顔だった。
なにより、不可解な点は。

彼女の顔半分が、漆黒に染まっていたのだ。


9月30日
通り雨の次の日
青空と橙色の放課後
彼女の、雪の物語が始まった。

お題『放課後』


追記 書いてる途中に、データが吹っ飛んだので、いつもと違う雰囲気になってるかもしれないです。
(一発書きでは無いです)
つらい

10/12/2023, 12:57:40 PM

放課後フェイク
放課後君と一緒に寄り道した思い出…いつのまにかは毎日電車が来る時に2人で飛び降りるかを悩んでやっと今日が来てしまった手繋いで行くよと笑顔で言ってくれた君と私は人の叫びと一緒に消えてしまった

10/12/2023, 12:57:38 PM

『放課後』

 何もすることが無くなったその時間を

 どう過ごすのが正しいのか

 分らなかった


 部活をやめて他の子のように

 自由になりたくて

 あれやこれやしたい事が

 沢山あった筈なのに


 頭の中も体の中も

 重力を失ったように

 ふわふわした自分になったんだ

10/12/2023, 12:51:33 PM

小さい子見ながら帰るの落ち葉踏み
生きていく度競歩になって

(放課後)

10/12/2023, 12:50:24 PM

この見慣れた景色は

独り居残る教室

どこか非日常を思わせる

誰も居ない 特別な空間


「ガラガラ」


あぁ…始まる


/放課後

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