『手ぶくろ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
手袋を片方なくした。ずっと昔のまだ付き合いたてだった頃、同じようなことがあった。なくして落ち込んでいた私に、「手を繋いでいれば大丈夫だよ」と笑ってくれたあなたは、一体年月の果てにどこへ行ってしまったんだろう。返事の言葉も、声音も、表情すらも思い浮かぶようになってしまった私は、もうあなたに手袋をなくしたと報告することも出来ない。なくしてしまった手袋は、どこかで拾われて、暖かい場所で私がやって来るのを待っているのだろうか。それとも、私の手にあるもう片方の手袋と同じで、まるで大切なものでもなんでもなかったかのように呆気なく、捨てられたりしてるんだろうか。
辺りは真っ暗
太陽が、眠ってしまったようだ
見上げると無数の光
星たちが、私を照らしてくれるようだ
私の手には手ぶくろ
私の手を、暖めてくれるようだ
「行ってらっしゃい」
って見送る事が怖い。帰ってこないとか、
そういうことを考えてるわけじゃない。
ただ、私以外にも居たはずのこの部屋に、
私だけが残される。私だけしかいない空間。
この空間がきらい。
私はみんなよりも年が下で、
どんな時だって私が最後、
みんな先に行くのを見て、私はただ立ってる。
わたしは最後の人になんてなりたくない。
みんなの横を歩きたいだけなのに。
この感情が何なのか、私には分からない。
でも、きっと私が生きてる限り
ずっと抱え続ける思いなんだと思う。
ちょっとやだ。
あなたの手ぶくろになりたかった
白魚のように綺麗なあなたの手に触れたかった
花びらのように染まるあなたの頬に触れたかった
私はずっとあなたに触れたかった
あなたはよく私の骨ばった手を
男の人みたいでかっこいいと褒めてくれたけど
もし私が本当に男の人だったら
私はあなたに触れられたのかしら
あなたは私を選んでくれたのかしら
゛手ぶくろ の 中で こっそり 手 、繋ぎたいね ゛
懐かしい 小さい頃は 学校に 好きな 人がいて
その人が 言ってくれた 言葉
もう 死んでもいい って ぐらい 嬉しかったな
今は 口も きけない 関係 だけど 、、、。
#手ぶくろ
てぶくろは嫌いだからと冷たい手
僕に押しつけ温めるの好き
それで僕君の手を持ち息かける
気持ち悪いと呟かれても
この国を知らない人がいる
その時点で、私の名に意味などないのです
【手ぶくろ】
手ぶくろ越しのホットコーヒー
雪をのせて鳴る遮断機
静かな町の静かなコンビニ
ありふれた帰路だから
信じることが難しい、ぬくもり
彷徨う指先を包む
コートを羽織り、ブーツを履く。
私は父の好きな童話を思い出すと、
自然と優しい気持ちになる。
今日は帰りに寄り道をしよう、
手が冷たい。
手ぶくろ
「てぶくろ」
読み聞かせは、本末転倒だった。
「てぶくろ」というウクライナ民話の絵本がある。あるおじいちゃんが落としていった手袋に、いろんな動物が入れて入れてと集まってくるお話だ。
娘が保育所も年中ぐらいになった頃、さすがに抱っこして寝かしつけはなくなっていた。
添い寝をしてあげて背中をトントンしていれば、相変わらず寝るのが下手なので時間はものすごくかかるが、抱っこして寝かしつけるよりは、はるかに楽になった。
こちらが先に寝落ちしてしまっては元も子もないので、例によって早く寝てくれ感を出さないようにしながら、トントンする以外なにもできないこの時間をなんとか有意義に使えないものだろうかと、思案する日々が続いていた。
そしてアホな頭で考えた結果が、「読み聞かせ」だ。読み聞かせなんて、一生懸命考えに考え抜いた結果で出てくる案じゃない、そんなのは当然やってるよという方もいらっしゃるだろう。
実際は私も、娘が寝がえりもできなかった頃、ひよこクラブを読んで、読み聞かせっていいんだーと思って、実際にやってもいた。
やってもいたが、寝かしつけ意外にもやることが山ほどあったので、適当にやったりやらなかったり、結果あまりやっていなかった。
ところが、さすが年中さんにもなると、読んだら読んだなりの反応があった。昔は読んでいる絵本を、ただぼーっと眺めるだけだった娘が、もっと読んでと言ってきたのだ。
よし!
私もがぜんやる気になった。なら、いっぱい読んであげよう。私が本好きなので、娘も本好きになってくれたらいいなと、密かに思っていたのだ。本なんていくらでも読んであげるよ。
新書はおそろしく高いので、それから私は中古の絵本を探しまくった。絵本を読む期間なんて、そんなに長くはない。小学生になったらもう幼児用の絵本など読まないからだ。そんな読まれなくなった絵本は、ネットでいくらでも売っていた。
50冊セット(バラ売り不可)みたいな絵本たちが、人気不人気抱き合わぜで、いっぱい売られていたし、うちもセットで買ってダブった絵本を、また売ったりもした。
こうして、絵本は読み継がれていくのだなと、環境には優しいが作家さんには勘弁してくれ的な絵本のリサイクルシステム?を、当時は妙に納得して利用していたものだ。
こうして我が家には、セットで買った絵本に加えて、絵本の定期購読もしていたので、あっという間に読み切れないほどの絵本が集まった。完全に親の自己満足である。
それに対して、一冊読み終えると次読んでと、親の期待に見事なまでに答える娘。私も嬉しくて次どれにする?といって次の本に手を伸ばす。さぞ国語のできる子になるのではと、取らぬ狸の皮をたくさん売っていたのだった。
ところが、しばらくして私は自分の行為が、実は本末転倒だったことを思い知る。
「~はい、おしまい」「もっと読んで!」、「~はい、おわり」「次読んで!」
そうだ。娘は次から次へと本を要求し続け、寝ないのだ。読み聞かせは、寝かしつけの一環ではなかったのか。これではエンドレス読書会ではないか。
いつまでたっても寝ない娘。私は一冊で寝てほしかったのだが、そうもいかないので、結局五冊/日と、強引に決めた。
まず布団に入る前に五冊選ばせる。布団に入って一冊ずつ読む。そして五冊読み終わったら、娘が眠かろうがなかろうが、強制的に電気を消して、またあの忌まわしき背中トントンをやるのだ。
結局、長時間寝かしつけから逃れられない私がいた。
ちなみに、絵本のお話はどんどん長くなり、それに比例して、私の睡眠時間はどんどん減っていくのだった。
小さい頃は寒いとよく手ぶくろしていたのにいつからか、手ぶくろしなくなった。
あまり寒くないのかもしれない
手袋
喋る手袋 勝手に動き出す 黒い手袋
話し相手 付けたら最後張り付いて離れない。
「さむっ!」
何人かでイルミネーションを見に来た。尋常じゃない寒さと人混みに疲れ、ベンチで休憩中。
それぞれ食べ物など買いに行き、残っているのは私ともう一人。
「ねぇねぇ、それ暖かそうじゃん」
手ぶくろを見て言う。
「何?持ってこなかったの?」
「うん、だってこんなに寒いと思わなかったんだもん。うー、死ぬー」
ポケットに手を突っ込み縮こまる。
「はい」
そう言って着けていた手ぶくろを外し渡してきた。
「やったー!あったけぇ」
借りた手袋はサイズがピッタリだった。
「小さくね?」
ニヤニヤしながら顔を覗き込む。
『手ぶくろ』
☆てぶくろ☆
冬場になると、末っ子んの為にてぶくろを、新しくする。
末っ子くんは、必ずてぶくろをして学校に向かう。
帰宅後てぶくろを、そこら辺にポンッと置く…。
何度注意しても直らないのだ…。
愛犬めいちゃんが、てぶくろを見つける。
気づいた時には、めいちゃんが、てぶくろをブンブン振り回して遊びだす。
こんな感じで、てぶくろがワンシーズ無事であることがなくなった。
今年の冬が終わる頃には、また、穴ぼこだらけのてぶくろになってるはずだ…。
来年の冬は、何色のてぶくろ買おうかなぁ?
【手ぶくろ】
小さい頃
お母さんからもらった
手ぶくろをつけて
そっと触った雪は
驚くほど柔らかくて
私の手を
冷たく、赤くすると
手ぶくろに溶け込んでいった
あの日の手ぶくろは
一体 何処にいってしまったのだろう
てぶくろ
私の学校には謎の校則がある
それは、
ミトン型の手袋を使ってはいけないということだ
私はみとんがたてぶくろが大好きだ、つけていきたい
手ぶくろ。
自分は基本的手ぶくろしないんですよ。
手ぶくろするとしても庭の雪寄せの時ぐらいです。
自分の住んでいる所は毎年雪がよく積もる所でして、
よく「雪寄せ手伝って」と言われますね……笑
冬が誕生日の祖父に手ぶくろをプレゼントしました。
冬のプレゼントとして
よくあげたり貰ったりする手袋。
大切な人から貰った物はとても大切に使いたいですね。
ふう、と息をついた。ぱたん、と閉じた新書にしおりを挟み忘れてしまった。
「あー……」
言ってみたものの、読み進めるかは非常に怪しい。読むのがつらい、そう思ってしまったから。喧嘩をして仲違いをしたままだなんて、考えただけでも恐ろしい。
ふと窓の外。
しんしんと雪化粧をしてゆく景色。あの人はマフラーに手ぶくろ、耳当てを持っていったかしら。
ガッチャン、きぃぃぃ……、タンタン。
ばさばさと着膨れしていた衣擦れの音がここまで届いてくる。ガサゴソ、ガサゴソ、とんとんとん。廊下からのドアが開いた。
「おかえりなさい」
「……ただいま。あのね、ぼくに言うこと、なあい?」
「? ありませんけど」
「……」
ビニール袋に手を突っ込んだあなたは、ムッとしたおかしな表情でわたくしを見据えて。……わたくし、何かしましたでしょうか……?
なんにも心当たりがない。むしろ、善行ばかり。
座り心地にこだわったソファの上で、様子を見てみましょうか。
ベチンっ――――ぼと。わたくしの膝の上に白色の手ぶくろ。
投げつけられたそれから、目線を上げて。
プギーと鳴くあなた。
「あのね、ぼく、百均でいっぱい白い手ぶくろ買った。きみにね、喧嘩売るの」
「なるほど。理由を聞きましょうか」
「むっ……まずはね、それ。ぼくのベッドの下、えっちなご本、隠してたのわざわざテーブルに置かないで。せめて元に戻しといて」
「掃除しづらいんです。戻すのもちょっとめんど……ンンッ、気が引けて。隠すなら森の中でしょうに」
「……まだある」
ベチン、ベチン、ベチン…………わたくしの周りも、すっかり白色化粧。いったい、いくつ買ってきたんだか。
靴下の畳み方、リモコンの置き場所、酢豚のパイナップル、常備がたけのこの里、朝のごはんパン、ジュースの有無、仕事の持ち込み……etc,etc。
まあ、毎日顔を付き合わせて、共に生活しているのですから、不満はありましょう。
とりあえず、これと、これと、これは拾って。こっちは示談に持ち込むとしましょう。これは……徹底抗戦ですね。こっちのは、わたくしに非があります、謝りましょう。
それから、これは――――
「これは、わたくしの不戦勝ですよ」
「なんで。あのね、プッチンプリン、ぼくがふたつ食べる協定だった。きみが不可侵条約破ったんでしょ。あのね、ゆるさないよ」
「早とちりは無益なたたかいのもとですよ。ちゃんと冷蔵庫をごらんなさい」
「……ちゃんと見た。なかった」
「いいから。ね?」
ぶすっとしたあなたは、渋々。
ぱかりと冷蔵庫を開けて。いつもプリンを置く場所に目を。「ないったら!」とプギーと鳴くので「ちゃんと奥まで見ましたか?」思わず、くすりと笑ってしまう。
どんな反応をしてくれるでしょうか。
ピーッピーッ! 冷蔵庫が常温を取り込んで危機感を報せて。今日は仕方ありません。焦れずに待ちましょう。中身も電気代もお金で解決しますから……。心苦しいですが。
中のものが寄せられて。ブツブツ言いながら。
すると、
「あ」
ふふ、いい反応。
あなたの傍でもう少しからかってみましょう。
「おめでとうございます。あなたのプッチンプリンはプッチンプリンONプッチンプリンにレベルアップしました」
「え……、え、……あ、あのね」
「ふふ、あなた、いつも二個同時に食べるでしょう? プリン・ア・ラ・モードが食べたいと言っていたのを思い出しまして。わたくしがレベ上げしたんです」
プッチンプリンの上にもうひとつプッチンプリンを載せて、クリームとさくらんぼで飾りつけ。
さくらんぼの残りはわたくしがすべていただきましたけれど。
「あ、あのね……すっごくうれしい。あのね、あのね、ありがと」
「いいえ。ふふ、ね、あなたの不戦敗です」
「うん、ほんとにそう。ごめんね、手ぶくろは撤回するね。ぼくの負け」
「いいんですよ」
「……でもね、ほかのはちゃんとね、たたかうから。覚悟しといてよね! プリンありがと! 今から食べるね!!」
表情が忙しいこと。
あなたのそういうお顔、とてもすてきです。
ただ、手ぶくろは拾いましたからね。
#手ぶくろ
ここ数年、手ぶくろしてないなぁ
でもできることなら、手ぶくろ外してでもあなたと手を繋いでいたいな
"手ぶくろ"
毛糸の手袋は雪がこびりつく
よくお母さんに手ぶくろをびちゃびちゃにして怒られた笑
今はそれが懐かしい笑
手ぶくろは一年に一回は買ってた笑
なんでだろ??
手ぶくろって片方なくなるよね??
って言うか翌年使おうとすると中なっていません??