『心の灯火』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
消えないように、消さないように
私の心をそっと抱きしめる
辛いかもしれない
苦しいかもしれない
それでも、私は私の心を、想いを
捨てたりはしない
だってこれは、私の生きた証なのだから
『心の灯火』
辛すぎて,悲しすぎて,やめたいけど人の目が怖くて。口にすると涙がにじんで。
私は頑張って折れそうな自分の体に降参を認める。
やっぱ,しんどい。 って.
無理だって自分で自覚するまで人に何を言われようとも自分に従うんだ。
心の灯火消さないで、消えないで。
これ以上、泪は見たくない、見せたくない。
ただ、生きているだけでいい。
それ以上の幸せなど望んでいない。
お題 心の灯火
心の灯火は
まるで私を知った気になっている
私が一人で悩んでいるときに
「君のことは何でも知ってるから相談に乗るよ」
なんて心の中で囁いてくる
でも、実際に心の灯火が悩みを解決できることも多いからねぇ
心の灯火が消えかかったら助けてあげるなんて偽善くさいことはいわない
ただなんで消えかかったのかくらいは相談に乗ってあげてもいいかも…
心の灯火が消えてしまうとき
人々は死んでしまう
僕は誰も死なないでほしいと思っている
そんな願いは届かず
皆死んでいってしまう
もう嫌だそんなことを思いながら
僕は今本を読んでいる
疎遠だった友達とまたLINEが繋がった
孤独の闇に沈んで
潜んで漂ってきた命だが
ふたたび灯った心の灯台の
ひとすじの光に励まされて
生きるという夜の海を
僕はまたもうすこしだけ泳いでみようと
遠のく意識の中で
冷たい波に足をバタつかせてみた…
「我、この道を往く」
ほのかな燈火を胸に抱きて、
薄暗きこの道を往く。
導かれるままに従い、
我、歩まん。
お題「心の灯火」
少しでも風が吹けば、ふうっと消えてしまいそうなくらい弱い灯火が、ずっとゆらゆら燃えている。
消えてしまいそうだけど、消えない。でもその灯火が強くなることはなさそうだ。
消えてしまったら、私はきっと何もできなくなるような気がするんだ。
自己肯定感が低い私に勇気を与え明るくしてくれたあなたが大好きだった……捨てられて失ったその時私は強く実感した。私の心の灯火は、あなたであり、あなたのおかげで明るくなれて、毎日が愛おしくて楽しくて生きてる理由だったことを……
心の灯火
暗く沈んだ気持ち
寂しくてしかたがない時
心にぽっと灯火をつけてくれるもの
やっぱり子供の笑い声かなあ
自分の子供でも他人の子供でも子供の声は心を暖かくしてくれる。
心に余裕がなくなると、それさえも鬱陶しくなるのだけれど、そうなると子供もそれを察知して泣いたりわめいたり。
するとこちらもさらにイライラしてくる。
悪循環に陥る。
そんな時は、深呼吸して、頭を空っぽにして落ち着いた心で子供に向き合えばいいのだけれど。
子育て真っ最中は無我夢中で、わかっていても出来なかったなあ。
今日は休日、お隣から子供の賑やかな声が聞こえてくる。
特別じゃないことほど
なぜか不思議な力を持ってる
くだらない話で盛り上がったり
ただずっと景色を見ていたり
何でもないやり取りも
言葉の少ない時間も
あの頃へ戻れる音楽とか
懐かしい場所へ繋がる匂いとか
記憶と感覚はずっと結びついたまま
どこかの隙間に永久保存され
時々そっと差し出される
そんな感じの思い出に
僕は何度も助けられてきた
これからも
「心の灯火」
生きている証
ぼんやりと
ほんのりと
ゆれる
吹けば消えそうな
小さな火
だけど
今日も消えずに
ほんのり照らす
『心の灯火』
私の心の灯火が消えそうになった時は
あなたが癒して灯してくれる
あたたかくて大好きな人
確かに、3年前のチームは強かったてすよ。
はい、そうです。
もう、入れ替わってます。ちょうど3年ですから。
え? 今のチームは元気が無い。
まぁね。校長。
言うのは簡単ですよ。
でもね、火は周りからつけるんじゃ無いんです。
自ずと灯るんです。そうしないと、本当の火、そして炎にはなりませんよ。
あははは、すいません。顧問じゃないのに。単に好きなだけなんです。
じゃ私は顧問の山岳部にいってきます。
私の心に灯火をともすことが出来るのはあなただけ。
だから、私の傍にいて
心の灯火
世の中には命の灯火が視える人がいるらしい。
それとは違うか?
病気で死にそうな人の灯火や死にたがっている人の灯火はどうなんだろうな。
今の、私の、灯火は?
暗闇に光るぽつんと灯火
君が笑ってくれる
君の傍に居れる
君が言ってくれる言葉
その言葉で俺は救われた
大好きな君へ
もうそろそろ俺の人生は終わりを迎える
だけど大好きだよ
病気隠しててごめんね
その手紙を書き終わり
そしてピーと言う無機質な音が鳴り響いた
お題 心の灯火
「日暮花魁、入りんす」
私は返事を待てずに襖を開ける。
暮れ六ツ前の忙しい時間だと言うのに、日暮花魁は既に身支度を終えて物憂げに格子戸から外を眺めていた。
(やっぱり休まないのか……)
キュッと締め付けられる胸を押さえて部屋に入る。
黄昏時に染まった白鷺の打掛が、暗がりに白く浮かび上がって綺麗だった。
「あれ、小菊さん所の小鈴どんでありんしたか」
勝手をしたのに怒りもせず、日暮花魁は他の部屋の妹女郎が入って来たからと上っ面だけの笑みを浮かべる。
「秋鈴でありんす。もう禿ではありんせん。萩野どんも小萩と呼ばれるので文句を言っておりんした」
日暮花魁の前に座り、顔色を見る。
「わっちにはまだ、可愛い童に見えんすよ。尊く浄い、穢れない者でありんす。して、何用でありんす」
恋を知らない苦界の女を羨んでいるみたいに、日暮花魁は視線を落とした。
「朋輩の萩野どんが遣手婆に呼ばれんして、かわりにお使いの吸い付け煙草を預かりんした」
そう言って自分で買ってきた煙草の葉を渡すと、日暮花魁は儚げに笑みを浮かべて礼を言う。
「ありがとうござりんした、なれど……わっちの煙管はもうありんせん。これは小菊花魁に差し上げささんす故、お持ちなんし」
そっと白い指で私の手に煙草を握らせる。その指先は力もなく血も通わない冷たい手だった。
いつもなら指先まで芯が通って綺麗な所作で動くのに、今夜は少し震えているようにさえ感じる。
「日暮花魁の煙管は梶原様がお借りんしたと……」
ある小大名のお付きで来ていた貧乏浪人は、昨日限りでお江戸での勤務を終えて国元に帰ると言っていた。
萩野どんの話だと貸したと言っていたが、あの貧乏浪人では返しに来る旅費すらも難しいだろう。身請けなど到底無理だ。
「あの雁首で幾人もの客を引っ掛けんしたが、好いたお人は引き留められもしぃんせん」
悲しげな目が、会えない人を想ってじわりと潤んだ。それを誤魔化そうと窓の外に沸き立つ鬱陶しいまでの喧噪を眺める日暮花魁を見て、私は堪らなくなる。
「わ、わっちの煙管を差し上げささんす故……あんな無粋な侍などお忘れなんし。日暮花魁には煙管がありんせんと、どうも締まりが悪ぅござんす」
先刻煙草と一緒に買ってきた煙管を取り出すと、私は日暮花魁に差し出した。
「秋鈴どん……」
日暮花魁の愛用していた美しい紅色の煙管は姐女郎の形見だと聞いている。
こんな安物とは比べることも出来ないが、これが自分の精一杯だった。
「かようにも──」
日暮花魁は新品の煙管を見つめて申し訳なさそうに眉を下げ、困ったように首を振った。
「──かような事をささんすと、小菊花魁に悪うござんす」
差し出した煙管を指でそっと押し返された。
「小菊姐さんは大事な姐女郎でありんすが、わっちにとっては日暮花魁も大事でありんす。梶原様が居らずとも、そのお心の灯火に水をかけるのはお止めなんし。この苦界を花魁が仄かにも照らしてくれなけりゃ、わっちらは望みも何も潰えてしまいんす」
好きな人が出来たらこの苦界が地獄になるなんて、そんなの余りにもあんまりだ。それなら梶原様は日暮花魁を責め立てる獄卒も同じ。そんな奴こそ地獄に落ちりゃあいい。
「なれど……」
「わっちは梶原様が憎らしいっ。煙管と一緒に日暮花魁の灯まで盗みおって……! 妹女郎でもないわっちでは、何の役にも立ちんせん……!」
「秋鈴どん……」
私はぐっと力強く煙管を握らせ、ワッと泣き出した。すると日暮花魁が煙管を握り返し、おろおろと顔を覗きこむ。
「泣くのはお止しなんし。秋鈴どんの気持ち、嬉しゅうござんす」
そう言って、日暮花魁は煙草と煙管を受け取ってくれた。