『心の灯火』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
心の灯火
心の灯火が消える頃
きっと僕は僕じゃなくなっている
面白くもないのに笑っていて
どんなに殴られようが蹴られようが
ヘラヘラ笑って
「大丈夫、大丈夫、僕は平気だよ」って答えて
楽しい、嬉しい、幸せって感じてたものが
何も感じなくなる
動く人形ってゆう表現がいちばん近いかな
一度消えた火は簡単にはつかない
周りがどんなに頑張ってもつかない
それぐらい大切なものなんだ
消すのは簡単だよ
言葉だったり、暴力だったり、精神的に追い詰めたり
何気ない一言でも消えたりする
今まではなんともなくても耐えてたものが
積もりに積もって一気に消すこともある
心の灯火はとても頑丈でとても脆く、一度消えるとつけるのがとても困難なもの
大切にしてね
『思い出』
土曜日の夕方は憂鬱になる
もう仕事柄 これは仕方がない
僕の一週間が 日曜日から始まるためだ
だから何か 君との予定をいれる日は
いつも金曜日と土曜日が多い気がする
土曜日の夕暮れ
空から見る夕焼けは なんだか少し
寂しくなってしまった
この寂しさは 憂鬱とは違う
とても 懐かしい気がした
******
初めて出会ってから 何年たったんだろう
君も僕もあまり拘らないから
きちんと数えたことはないけど
結構な季節を一緒に過ごしてきた気がする
「観覧車に乗りたい」
珍しく 君が希望を言ったのには少し驚いた
「観覧車?遊園地に行きたいの?」
「違うの ほら ライブハウスとかある
ショッピングモールのところの……」
あぁ あの観覧車か
臨海地区にあるショッピングモール
そこにランドマーク的にある観覧車
僕の記憶の中では 乗ったことはない
だからもちろん
彼女とも乗ったことはないはず
「なんか めずらしいね
まぁいいよ 次の土曜日に行く?」
「ありがとう!嬉しい!」
君の顔が パッと明るくなった
(うれしい)
何年たっても 君の笑顔を見るのは好きだ
久しぶりに土曜日が楽しみになった
******
土曜日のショッピングモールは
いつも混んでいるイメージだった
でも 実際はそうでもない
久しぶりに あれこれ のんびり見ながら
買い物を楽しんだ
夕方になり そろそろ観覧車へ乗りに行こうかと
乗り場の方へ向かうと やけに人が多い
不思議に思って 彼女に聞いてみた
「なんかさ 結構 混んでない?」
「そうだね やっぱり混むよね」
「どうして?そんなに人気?」
この観覧車の下に ライブハウスがあって
良く二人でライブには来ていたけど
そのときは こんなに乗る人は居なかったし
混んでもいなかった
「知らないの?もう無くなるんだよ」
「え?」
「この観覧車ね もうすぐ取り壊しなの」
「そうなんだ! 知らなかった……」
あまりにも 有名で ずっとそこにあって
無くなるなんて 思ってもみなかった
人の列に並ぶ
軽く1時間は待ちそうだ
彼女の方を見ると なんとなく神妙な顔
「どうした?」
声をかけると
君はそのままの顔で 僕を見上げた
「……ちょっと ……寂しい かな……」
「え?なんでさ?」
「……」
何も答えないまま また 前を向いた
僕は上を見上げた
思った以上に 下から見ると迫力がある
観覧車のゴンドラが大きく見えた
列は進み 券売機でチケットを買う
流れ作業のように 乗り口までの列に並ぶ
ゴンドラまでは もうすぐだ
「赤いのに……乗れたらいいな」
ポツリと彼女が言った
「はい お待たせしました~」
スタッフの声に促されて
ゴンドラの前にすすむ
「いってらっしゃい~」
ガコン と音がして
ゴンドラの扉が閉められる
「良かったね 赤いゴンドラじゃん」
「うん!」
まるで子どもみたいに
窓の外をキョロキョロして眺めている
「あ!見て!東京タワー!」
「ホントだ! お!スカイツリーも見えるよ」
二人で キョロキョロしながら
窓の外を眺める
16分間の空中散歩だ
丁度 夕方の時間帯
ビルの間から見える夕日
ゴンドラの中はオレンジ色の光で溢れた
ゆっくりと ゆっくりと
てっぺんまで 僕らを運ぶ
土曜日の夕暮れ
空から見る夕焼けは なんだか少し
寂しくなってしまう
この寂しさは 憂鬱とは違う
とても 懐かしい気がした
「昔ね……」
君の声が ゴンドラの中に響く
「小さい頃に パパと乗ったんだよ」
「へ~ この観覧車?」
「そう 二人で乗ったの それが嬉しくて」
窓の外を眺めながら
ゆっくりと言葉を選んでいる
「また 乗ろうね!って言ったけど
乗れないままになっちゃったなって……」
「そうか 営業終了するんだもんな」
「うん……なんか 寂しくなっちゃって」
そう言って 振り返った君は
オレンジ色の光の中で
ちょっと 涙ぐんでいた
『まもなく頂上です
大パノラマをお楽しみください』
アナウンスが聞こえる
僕は そっと手を伸ばして
君を抱きしめた
「む~!!景色……見えないよっ!」
「あ はい…… ごめんなさい」
僕はあわてて 腕から解放して
君を隣に座らせる
360度のパノラマ
空が近い
「最近 なんか 寂しいっていうか
不安なんだよね」
「なにが?僕がしっかりしてないから?」
「違うよ~」
空は 人間を素直にするんだろうか
「なんか 自分が歳をとると
必ず いつかはそうなるんだけどさ
パパもママも いつかは
いなくなるんだなって思うと 不安なの」
「……そっか……」
「わたし ひとりっこだから
誰もいなくなるのが 怖いんだよね」
『僕がいるよ』……って言いたかったけど
その言葉を飲み込んだ
「観覧車が無くなるのと重なって
寂しくなったんだね そっかそっか」
僕は 小さな子どもにするように
彼女の頭を 優しく撫でた
「いい大人なのにね 恥ずかしい……」
恥ずかしそうに 両手で顔を包み込む
「でもさ 君のご両親にしてみたら
いくつになっても 君は子ども なんだよ」
観覧車は ゆっくりと 僕らを運ぶ
時間も 気持ちも ゆっくりと
「……お父さんに 会いに行こうか」
「え?」
彼女が驚いて 顔を上げる
「ご両親に挨拶に…… 会いに行こう 一緒に」
「……うんっ!!」
思い出の場所が 無くなっても
思い出は無くならない
「今日は 連れてきてくれて ありがとうな」
「なんで?お礼をするのは 私の方だよ」
ゆっくりと ゴンドラが地上に近づいてきた
空中散歩もあと少し
僕は お礼を言った
「なんかさ 思い出の場所を教えてくれて
すごく嬉しかった これからも
昔の思い出の場所教えて」
「……うん 私も知りたい!私にも教えて」
「これからも 二人で いろんな所に行こうな」
「うん!」
ガコンっ と音がして
ゴンドラの扉が開く
それと同時に
「ありがとうございました!」
彼女が 扉を開けたお兄さんに声をかける
「足元気をつけてくださいね
ありがとうございました~」
土曜日の夕暮れ
いつもは 憂鬱になる時間
でも 君と過ごせば また 特別な時間
「ねぇ!お腹空いた!なんか食べよ?」
君が僕に笑顔を見せてくれる
さっきまでの寂しそうな顔からの笑顔
君の笑顔は 破壊的に 可愛いよ
敗けだよ 敗け 僕の敗け 完敗
明日も 明後日も 一年後も 何十年後も
この土曜日の夕暮れを
特別な気持ちで 君と過ごしたい
振り返ると 観覧車はゆっくりと
ゴンドラを空へと運んでいた
思い出を ありがとう……
僕らはこれからも いろんな思い出を
作っていくよ
そして
楽しいことも そうじゃないことも
二人で ちゃんと 乗り越えて見せるからさ
そんなことを思いながら
僕は 彼女の手を握った
『心の灯火』
消えていく。
ぼんやりと浮かんでいた陽だまりのような灯火は
あの日を境に段々と消えていく。
彼があの子に向日葵のような笑顔を向けた
あの日から。
お題「心の灯火」
頭の中がいっぱいいっぱいだった。
その割に、現実の出来事に対して頭が追いつかないみたいに、別のどこかは空っぽに感じた。
それなのに、気を抜くと涙が出そうになった。
「なんで…」とさらに混乱して、
ただ泣きながら、やるべきことを続けた。
考えてしまったら負け、
そんな気持ちでただひたすら、
止まらない涙と嗚咽を無視しながら。
どうにもこうにも解消できないそれを抱えていると
友達数人が「無理しすぎるな」と釘を刺した。
苦しい、けれど無理をしている実感はない。
そうしていくうち、一人の声を聞いて焦った反面、
何かの力が抜けたような気がした。
「今言っても無理かもしれないけど、
頑張りすぎず、ゆっくり休みなよ」
笑って「頑張ってるつもりはないんだけどなぁ」と
思っていた数時間後、私は泣きそうなほど、
自分がその声に安心していたことに気がついた。
「今はそんな甘えて泣いてる場合じゃない」
そうやって自分を奮起させた。
けど確かにその一声で、私の心には「大丈夫だ」と火が付いた。
そしてその火は今も、必死な私の心の
大事な熱になっている。
助けて欲しかった。
気づいて欲しかった。
でも無理だって知っていた。
助けてと言えない私は
今でも光を求めて暗闇を彷徨う。
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私の心に恋という火をつけたのは
きみでした。今も変わらず
灯し続けているこの恋火は
これからも消えることはなさそうです。
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Theme:心の灯火
#心の灯火
私の心に光をくれて私の心を照らしてくれる優しくて暖かいのは大好きなあなただけ。
心の中にポワンとした優しい光…
貴方にしか灯せない。
2022/9/2
『 心の灯火』
私の心に火がついた
今日は台風が近付いている影響で空がどんよりとしており、そのせいか私は一日中部屋でぐったりとしていました。
仕事は何とかこなせたものの、それ以外はまったくダメでPMSも重なりメンタルがダウンしていたのです。
このままでは陰うつとした週末になってしまうかもしれないと危機感を抱いた私は思い立って映画を見ることにしました。
お化粧もそこそこに映画館へ足を運び、その時間に上映するチケットを選びました。
その映画は少年たちが成長する姿を描いたものでした。
家族との別れ、少年たちの葛藤、友情など、いまの私には眩しくて羨ましくなるほど素敵でした。
すっかり没入してしまった私はエンディングの歌までしっかりと聞き込み、他の観客がフロアを出ていくのに倣い歩いていきました。
その間、私の心には夕暮れの色をした灯火がほんのりと灯り下降していた気分が上向きになっているのを実感しました。
ああ、やっぱり映画っていいですね。
お題:心の灯火
心の灯火
明けない夜はないらしい
止まない雨もないらしい
努力はいずれ叶うらしい
信じる心だけ持ってゆけ
そんな言葉があまりにも
溢れてしまっている世に
私は小さくため息をつく
出たため息の代わりに
ぱくり。
ご褒美のアイスを頬張る
信じる心よりも尊い時間
私が信じたいと思うのは
リアルタイムな私の気持ち
はくり。
でもどうしてなのだろう
私が私を優先するたびに
世界は私を突き放したがる
はく り 。
希望という名の心の灯火
その火は絶えず消えずとも
一体どこを照らすのか
剥離。
照らしてくれ私の未来
どうか、心の灯火よ
私の気持ちは燃やさずに
心の灯火、それはいつかの想い。君を想う初めての思い
心の灯火
心の灯火をあげろ、心を燃やせ
心をひとつに、心のあるがままに
心がつく言葉っていっぱいあるけど普段使わない言葉ばっかりだな
キャンプファイヤーのように
大きく高らかに燃えていることが ある
蝋燭の火が 風に揺らいでいるように
柔らかく優しく燃えていることが ある
線香花火のように
今にも消えてしまいそうに
静かに燃えていることが ある
どれも私である
どれもあなたである
心の灯火を照らし続けること
生きている ということ
今にも消えそうな
今にも散りそうな
小さな火
誰にも気づかれず
誰にも気にされず
ただ灯してる
雨の日
雪の日
風の日
消えない光に思い出す
わたし
小さくて
ただ灯してるけど
たしかに、熱くて燃えている
#心の灯火
私にも灯ればいいのに
心に灯りがともれば
この心は晴れて
飛んでいけるのだろうか
ランタンに灯る蝋燭の火
私のはとうに吹き消えた
誰か飛ばしてくれることを
今はまだ待っている
私にとって、君だけが心の灯火なんだよ。
【心の灯火】
ふっ
誰かが息を吹いた音がした気がする。
実際には喋ってる声がするだけ。
その言葉は私でも理解できるはずの日本語のだった。
白衣を着た目の前の人間は言葉を投げ掛ける。
頭では理解できるが、心は理解できない。
分かったのは心のろうそくの灯りが消えた。
それだけだ。
その火(あかり)が消えてしまえば
周りが暗くなり何も見えなくなる。
人の心はそうできている…。煌めいてるときは、灯火が踊っているけれど…堕ちてしまえば…
…その先は暗い…。暗黒な世界…。
心の灯火
フルバのゆんちゃんととーるくんが
秘密基地に行って、
ろうそくみたいにポッと暖かいのです
って言うシーンを思い出す。
心に灯火なんてないよ
心なんてないよ
化学物質の移動かなんかでさ、心なんかじゃないよ
心?自分の気持ち?は?
なんなの
自分は素敵で、あなたはつまんないね?
うるさいな
なんとなくで全部決めてきたくせに
私が何も考えてないみたいに言うの
こんなに悩んでるの知らないでしょ
馬鹿みたいでしょ