『微熱』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『微熱』
──ピピピッ
37.3
……あぁ、熱が下がったのか。
希望というウイルスに感染し
恋という病を患い
夢という症状がでた
……高熱だった
だが熱が下がった。
微熱はある、しかし──
この程度の熱では希望はもてない。
この程度の熱では恋もできない。
この程度の熱では夢をみれない。
熱が上がって欲しいと願う異常者な私は
健常とは言い難い身体を引き摺りながら
後遺症である微熱に延々と苛まれる
……この先も、きっと。
微熱
久しぶりに熱を出した。微熱とはいえ結構辛い。
こんな時に頼れる友人がいたならどれだけいいか、と思うと気が沈むので考えないことにする。
100年ぶりの熱は、このまま下がりそうもなかった。微熱のまま収まってくれれば良かったのに。
このまま死んでもきっと誰も困らないし、そもそもボクが生きていることを誰も知らない。
体調が悪いとすぐにメンタルがやられるくせは治したいな。
だけど、もう充分生きたし、このまま死んでしまおうか。
微熱だというのに、大袈裟か。
そして今日もボクは息をする。
こどものころは微熱って嬉しかった。
学校休んで見るテレビ、パジャマの上から羽織るモコモコのカーディガン、いつもよりも優しい家族、そして手のひら。
今は非接触型の体温計で1秒足らずで熱がはかれるけど、昔は数分かかった。だから、何かおかしいなと思ったら、まずは家族が手のひらを額にあててくれる。
母、姉、父、弟。
順番に触れる、あたたかかったり冷たかったりする手。誰かが「これやっぱり熱あるよ」と言えば、やっと出てくる体温計。
あのドキドキするような、その手のひらに甘えたくなるような一瞬は、紛れもない幸福の記憶だ。
微熱
熱砂で、吹き荒れる砂漠。
生きていかなきゃいけない。
過酷な環境でも、人は、存在する。
例え、砂漠でも、山の上でも、氷河があっても。
微熱。
少しの熱と言わず、体を休めて、明日に備えような。
明日には、明日が来るからな。
今日君と目が合って、
今もまだ少し
微熱が残っているようで
お題〈微熱〉
朝からセミが騒がしくないている。
その音が自然のアラーム音として、目が覚めてしまった。
(あぢぃ……)
セミのなき声の次に感じたのは暑さ。
本日、8月30日。
最早9月になろうというのに、この暑さはなんだ。
クーラーのおはようタイマーは早朝6時にセットしていたにも関わらず、それより先に起きてしまったようだ。
エアコンの機械音はまだしていない。
まずはエアコンのスイッチを次にテレビのスイッチをつける。
『本日の関東の最高気温は42度となるでしょう』
テレビからそんな声が聞こえた。一昔前ならば、驚きの気温だろうが、今はこれがふつうである。
中々夜にも気温は下がらず、そのまま翌朝へとうつるパターン。
エアコンの現在の温度を見ると、37度。
「微熱かよ、体温じゃん……」
寝起きのがらがら声で、本日の第一声を自分は出した。
それよりセミのこえの方が、何倍も元気であった。
【微熱】
微熱
このところ、夜が近づくと、「微熱」が出るような気がする。
そう、同居人に伝えたら、じゃあ確認してあげると言って、顔を近づけてきたから、私の熱を分けてあげた。
今日は心が熱くなった。熱とかじゃない。熱くなったと言っても少しだけ。イラついた時に少しだけ...。
【微熱】
今ちょうど微熱
微熱がでると 出社は禁止
外出も禁止 家族との接触も禁止
彼との接触も禁止
だけど だけど
彼からの優しい言葉は
何もない
本当に好き?
私のこと好き?
私はあなたが好き?
今日もすれ違う彼は
高嶺の花
ねぇ、気づいてる?
頬を染めて
道端に咲く花たちには
目もくれない
彼は高嶺の花
嗚呼、気づかない
顔が熱い
これは微熱
気づかなくていい
朝起きると体が重かった
熱があると思って体温を測ってみたら
37.2度
微熱だ
休もうと思った
でも母に反対されるだろう
頭も痛くなってきた
どうしようと考えていた時、
ふと頭をよぎったものがあった
あの時の記憶だ
あの日、友人はものもらいがあったが、すぐ治るからと病院に行かず学校に来ていた
私も大丈夫だろうと思っていた
だが、その日友人は片目から出血した
どうやらかなり進行していたらしい
その時友人は顔が青ざめていた
私ももしそうだったら…
−微熱−
「あー。微熱だね。学校休もうか。」
「やだ!絶対行くの!」
「ダーメ。キツイでしょ?寝ときな。」
「だから学校行くの。」
「ダメって言ってるでしょ。」
こんなに思ってくれてるあなたが大大大好きです。
✂︎-----------------第1-------------------✂︎
今日もいつもの一日が始まり
緊張しながら登校し今日も君に会う
おはよ~
君はいつも眠そうに登校してきて
私に笑いかけてくれる
私は少し熱くなる
毎日器が幸せで満たされていく
【slight fever】
微熱
あなたのことを想うと…
ドキドキして…
鼓動が早くなるの
あなたのことを想うと…
ドキドキして…
体が熱くなるの…
微熱のよう…
でも…
いいの
あなたを感じたいから…
お題「微熱」
熱になって数日、やっと熱が引いて学校に来ることが出来た。
けほ、と乾いた咳が口から零れる。
自分の席に座った時、彼女が僕に近寄ってきた。
「体調、大丈夫?」
僕が風邪を引いている間、ずっとLINEで体調を心配してくれていた彼女。
会いたかったのか、心做しかそわそわしているように見える。
しかし、それは僕も同じなのだった。
「平気、心配してくれてありがとう。」
久しぶりに彼女に触れれば、びっくりしたのか肩が少し上がる。
その愛しさに、つい口角が上がってしまうのだった。
それにむっとした彼女が、僕の頬にキスをした。
「え…。」
驚きのあまり、言葉が溢れてしまう。
また熱が上がって、微熱になってしまったかもしれない。
やけに顔が熱いのだった…。
微熱
運動会に出たくなくて
色々なことを試した。
てるてる坊主を逆さまにつるしたり。
明日の天気予報に雨マークがないか
目を皿のようにして探したり。
ふと思った。
「熱を出せばいいんじゃないか…?」
そのために、
お風呂上がりにわざと靴下をはかなかった。
冷えたジュースに氷を山ほど入れて飲んだ。
布団をかけずに寝た。
結果…
微熱さえ出なかった。
よくあんなに
大胆なことができたなぁ…。
あなたの事を考えるとほんのり頬が暖かくなる。
体も火照ってきて、、鼓動も早くなる。
これは、、微熱のせいだとでも思っておこう…。
太陽の下で
菜の花畑の
通りみち
小犬と
あの子が
かけっこしてる
優しい
優しい
昼さがり
********
微熱
ばれないように
なんでも
ないふり
しようね
微熱って
何度から何度までが
微熱というのだろう
調べてみると
平熱は36~37℃
発熱が37.5℃以上なので
微熱は37~37.4℃らしい
今の時期は
微熱が出ただけでも
ドキドキしてしまう
色々と気をつけよう
貴方を見つめているだけで、なにだか顔がほんのり熱くなって、頭がクラクラ真っ白になる。
目と目があおうものならば、もう茹で上がってしまったかのように顔どころか全身が熱くなって。
ああ、これは今出てしまっている微熱のせい。断じて恋なんかじゃないんだからね