『宝物』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私には宝物がある
それは小さい頃に拾った石だ。
子供の頃、河原で丸い石を集めることが好きだった。
理由は分からない
今、改めて見ると、スベスベとした丸いだけのなんの変哲もない石だが。
田舎町で育ち、よっぽど一人遊びも持て余していたのだろうなと思う。
ただ、この石を見るとあの当時の河原の匂いや、草木の匂い、夜遅く家に帰って、両親に心配された出来事など全てが思い出される
この石にはたくさんの記憶が詰まっている
小さい頃大切にしていたぬいぐるみの
復刻フィギュアのガチャガチャを
お目当てが出るまで頑張ってくれるあなた
「宝物」
本当の宝物が何かわかっているはずなのに、いつも目の前の宝物に飛びついてしまう。
そして、いつも後悔するんだ。
でも、本当の宝物ってのも、いくつかあって、巡り巡って、実は正しい選択をしていることもある。
『宝物』
もし 宝箱の中身が
「卒業まで宿題をしなくていい鎧」とかだったら
手に入れるのは絶対に 3年生の冬休みより
1年生の夏休み‥の方がいいに決まってるよね。
宝物は なるべく若いうちに手に入れたいって事。
さあ 今すぐ宝物を探す冒険に出かけよう
自身の内にある神性に
気付けたとしたならば
真実が見えるだろうか
命の尊さを知るならば
戦いは終わるだろうか
呼び覚ます目を覚ます
時の流れが変わりゆく
ふわりと吹く風は強く
ゆっくりとゆっくりと
今何ができるだろうか
今何を見たいだろうか
『宝物』
宝物
こんな風に星が煌く夜は、世界の何処かにいる
小さな魔女に出会える様な気がする。
ふと隣の部屋から聞こえる歌声が懐かしい
歌だと気がついた。
本当はそっとしておくべきなんだろうな、と思いつつこっそりと聞き耳を立てた。
この上なく優しさのこもった歌声に堪らずに後ろからこっそりと近づく。
『いい声ですね』
耳元でこっそりと話しかける悪戯にぴたりと歌声が止まる。せっかくだから止めないで欲しいのに。
こちらの思惑に反してギギギとこちらを振り返った顔はバツが悪そうだった。
『いつから』
そこにいたか、なのか聞いていたか、なのか。
どちらにも答えることがなく横に座って腕の中を覗き見た。
小さな天使はどうやら魔法にかかっておねむの様。
『懐かしいね。私も見てた』
あまりに懐かしくて声をかけてしまった事を軽く謝りながら続きを歌って欲しいとおねだりしてみた。
『知ってるなら自分で歌ってよ』
照れくさそうにそっぽを向くものだから可愛くなってしまう。
『でも、パパの魔法が聞きたいのよ』
ねー?なんて腕の中の小さな娘に同意を求めれば先程までは眠たそうにしていたのにぱっちりとした目をこちらに向けている。
ね?と促せば娘の方を確認してこちらを見ておずおずと歌い出す。
昔、私たちが子供のころにいた魔女の話。
小さくて可愛くてドジっ子で、いつも笑顔をくれた。
『二つの心が溶け合ったら、奇跡さえ呼び起こせるの』
温かな歌声に小さく自分の声を重ねてみる。
腕の中の小さな手に指を重ねて幸せに感謝した。
『遥かなみち歩いてゆけるね』
子供だった頃は過ぎてしまったけれど
これから先に生きる子供達に笑顔の魔法を伝えたい。
そんな魔法をパパとママは君に贈る。
歌声に魔女から教えてもらった魔法を込めて。
『貴方はたからもの』
※おジャ魔女世代
初めて行った結婚相談だったのに、何故か今は手を引かれ真向かいのファミレスへ。
「あの...」
「さっきのご要望もう一度聞かせてください」
それなら。
「母に勧められて」
「お相手に対して何か希望は?」
「特には。優しい人が良いです。」
「失礼ですけど、お幾つですか。」
「21です。母も同じ歳で結婚したのに、私はまだでお恥ずかしい。」
さっきも同じ話をしたのに。
どうしてまた同じ事を聞くの。
「じゃあ。聞くけど。」
そしておねぇさんの態度が変わる。
「デザート何食べたいですか?」
ガサっとメニュー表を開いて、どれでも良いですよと言う。
「じゃあ、これで。」
選んだのはショートケーキ。
「何でこれですか。チョコは嫌い?」
嫌いじゃないけど、ショートケーキを選んだ理由は沢山ある。
「言ってみてください。」
「な、にをですか」
「チョコレートケーキが嫌いな理由。」
「…嫌いじゃ無いです」
「じゃあ好き?」
「好きじゃありません。」
「好きなの有りません?抹茶のアイスとか有りますよ?」
「え。」
「ん?」
「ケーキの話じゃないんですか」
何か間違いでも犯したのかと慌てると、おねぇさんがニィと唇を上げて笑った
「デザートの話ですよ。」
そこからおねえさんの質問責めが始まった。
アイスはあまり食べない?
ーはい。
ケーキはホール?ピース?
ー多分、両方
自分で選んだ事ある?
ーあ、ありますっ。
選択肢何個有りました?
ー二択ですけど。
ホールとピースが有るのにたった二択?
ー私が選ぶ時は大抵、でも家族はちゃんと選んでますよっ。
「じゃあ、今は?」
おねぇさんがデザートのページを人差し指で、ぐるっと囲う。
「私とあなただけ。デザートの候補はアイス、わらび餅、ケーキ、パンケーキ、プリン、パフェ…どれにします?お腹空いたぁ。」
「ーーパフェ、にします。」
「どれにします?」
「苺の、こっちが良いです。」
「これは?こっちも苺ですよ?」
「…ヨーグルト苦手で、」
「でもそのパフェ小さいですよ。」
おねえさんがやけに食い下がる。
小さくても良い。
「だって、可愛いじゃないですか。」
そうして私はパフェ、おねえさんはパンケーキをお願いして待つ。
「聞いても良いですかね、最初のケーキの件ですけど。」
何だろう、と思いつつ頷いた。
「何故、ショートケーキを選んだんですか。」
理由ならいっぱい有る。
でも、言えるわけが無い。
「書きます?」
おねえさんが鞄からコピー用紙を取り出した。
そんな物、普通持ち歩きますか。
私も、持った方が良いのかな、
「ああ、私何でも紙に書かないと気が済まない性質なので、気にしないで良いですよ。紙の一枚二枚。資源になるだけですから。」
「はぁ、」
私はおねえさんに促されて、ショートケーキを選んだ理由を書き始めた。
書けば11個もあった。
そして、そのどれもが"私の事"じゃなかった。
「お姉さん働いてますよね。」
「はい。」
「自分へのご褒美にアイス買った事ない?」
「有りますよそのくらい。」
「それって、お家で食べられる?」
私は、いいえと答えた。
「じゃあ、聞きますけど。」
「はい。」
「お姉さん、結婚したい?」
「…し、」
お待たせ致しましたぁー、とお願いしたデザートが届く。
美味しそうっ、とはしゃぐおねぇさんを前に私は動けないでいた。
「パフェ食べないんですか?」
「わ、たしに食べる権利はあるんでしょうか、」
「お姉さんが食べたくて選んだ可愛いパフェですよ?」
私はテーブルで二つに畳まれた紙を見る。
「ね、お姉さん。」
「はい?」
「あんたのママはあんたが美味しそうにパフェを食おうがあんたへの態度は変わらない。こんな仕事してるとよく聞く話ですけど、あんたのママは、あんたがショートケーキ大好きだって信じきってるよ。でしょ?」
それは、そうですけど。
「パフェ要らないですか?欲しく無いなら私食べますよ。そんな小さいの余裕で入りますっ。」
私は、スプーンを手に取った。
おかしいな、強張ってる。
そしてひとくち、ほんのちょっとだけ...そう言い聞かせて食べた生クリーム。
「美味し?」
「…おいしぃ、っ」
「もう一個頼みます?」
私は首を振って断った。
「もう少し食べてから考えます。」
あっという間に食べ終わった小さいパフェ。
こんなものに、私は一体何を見てたんだろ。
これはパフェで。
生クリームで、バニラアイスで、コーンフレークで、苺と苺シロップの只のパフェでしかない。
食べ物に罪は無い、って本当なんだ。
「あの、」
「はい。何のご用でしょうか?」
「私。やっぱり結婚したいです。」
「御相手へのご要望は?」
「私、の…好きな物を覚えてくれるひと、が良いです。でも、そんな人居ますかね、」
「さぁ。それは今から探しましょう。それより、次のデザート何頼みます?今度こそ好きなケーキ食べましょうよっ。」
私は、たった1回だけ食べたチーズケーキを選んだ。
「美味しぃ、」
ーーーーー
「毎年、誕生日のケーキがファミレスのデザートなんて安上がりだなぁ全く。」
「良いんですっ。」
「パフェと、チーズケーキね。はいはい。」
「もうっ、ちゃんと理由が有るんですよっ。」
「知ってますーっ。その話、何万回も聞きました。俺を妬かせて楽しいですか。」
「へへっ。楽しいですっ。」
あの時のとは全然違う苺パフェになったけど、今食べてる苺パフェもチーズケーキも美味しいですっ。
「保育園のお迎えが二人だって知ったらあいつら跳ねて喜ぶな。」
「…子供の全力の突進を受け止めるのも、母親の役目つ、」
「いやいや、無理すんな。そこは俺の役目、俺がやるっ。」
「私と体重変わらないのに、」
「筋力違うからっ。」
「ジャムの蓋、開けられなかった」
「それは、俺も情けないと思ってるけどっ、あのジャムも悪い。」
「ジャムは悪く無いですっ。」
だって、食べ物に罪は無いじゃないですかっ。
title:宝匣
theme:宝物
匣《はこ》がある。
大切な記憶だけを詰め、いつまでも覚えていられる。いつでも好きなときに思い出せる。記憶は取り出せて、取捨選択し、厳選をしていく。
最期まで残り続けた匣の中身は、はたしてどんな想い出たちになるだろうか。
※
前回テーマ「たくさんの想い出」を提出できなかった為サルベージ
宝物
静寂の夜。
揺れる蝋燭の灯火が、
淡く温もりを描く部屋で、
君は穏やかな寝息を立てていた。
君の微笑みが。君の存在が。
何よりも愛しい、私の宝物だった。
だが、君は知らない。
その笑顔の奥に隠された影を。
君を苦しみから救い出す為に、
私が選んだ道が、
どれほど愚かであるかであるか、も。
夜が静かに深まっていく。
胸に芽生える決意は、揺るがない。
君が微笑み続けられるのならば、
私が消えることすら、厭わない。
夜の静寂の中、
君が目を覚ます。
その手に握られた銀色の刃が、
冷たく鈍い光を放ち、
君の瞳は感情の色を失っている。
刃が君の手によって、
私の身体へと吸い込まれる。
流れ落ちる赤が、
君の影を溶かし、
重い鎖を断ち切るだろう。
君の笑顔は、私の宝物だった。
それが護れるのならば。
君に掛けられた呪いが、
私の犠牲で解けるのならば。
私は無に帰しても構わない。
虚空に消えゆく残響だけを残し、
私の愚かな愛は、
永遠に彷徨うだろう。
ただ一つの宝物の為に。
宝物について語れって言うのか?
宝物は目に見えるものだけとは限らない。小さい頃から今に至るまでの経験した家族や友達との思い出。たくさんの記憶が宝物となったろうか。
宝物記憶だけじゃないよ。それは家の中にある大きなソファー。思い出となったあの人と一緒に座った。今はそばにいなくてもソファーを見るだけで昔の記憶が蘇る。宝物、他に何かあるかな探してみよう。
赤ん坊の時何かもらったものがあるだろうか。そうだ、ぬいぐるみ毛布何かもらっていた気がする。あれも宝物になるんだろうね。抱きしめているだけで、自分自身が抱きしめられているような錯覚に陥ることもあるだろう。それが宝物ってものなんだ。
逆に、宝物じゃないものって何があるんだろう。触っても何も感じないもの、食べても何も感じないもの。そうだ、感情揺さぶらないもの。それが宝物ではないと言うことだ。その対象がもし大切にしたい誰かだったとしても、それは胸のうちに秘めて口にしないことだ。今後の人間関係において大切になってくるだろう。誰しもすべてのことを口にするわけではない。だから、相手が黙っていても何も言うことはできないんだ。
宝物だと思った事は、素直に口にしよう。我慢せずに言うんだ。とんだ変態なことじゃない限りは、相手は受け入れてくれるだろう。
今日も音声入力楽しかった
⸺貴女の宝物はなんですか?
「え、うーん…記憶、かな。色々あったし……ていうか、そういう風に聞かれると黒歴史が刺激さr⸺ムグッ!?」
⸺うるさいお口にはシュークリームでも詰めときましょうねぇ〜♪
⸺お前の宝物はなんじゃらほい?
「いや聞き方のクセ……まぁ、あなたが最初に質問した馬鹿ですよ。分かってるでしょうに」
「こらー!誰がバカだぁー!」
⸺いつ見ても仲良しだなぁ。
⸺おじちゃんの宝物ってなあに?
「………子どもです。即座にぶん殴らなかったオレを褒めてほしい」
⸺わぁ!凄すぎます!
「…わざとらしいな」
⸺お嬢さんの宝物を教えていただいても?
「え‥‥キモッ」
⸺普通に心に刺さるから、次言う時は、もちっと優しく言ってくれるかな?
「検討はしときまーす!で、宝物だっけ?私のは……⸺あったあった!これが私の宝物!」
⸺あぁ…初めての、で…あってる?
「そ、私が初めて組み立てた鏡ね。いやぁ、いつ見ても惚れ惚れする…流石私の初めての制作物!!」
⸺楽しそうだねぇ…君らしいよ。
【続・四人に聞いてみた!】
宝物って
いつも壊れないか
心配になる。
だから私はあんまりそういうの決めないようにしてる。
実態のあるものがいちばん怖い。
ないものは無くしたりも壊したりもしない。
私は身体があるのも、
お金があるのも、
恵まれてるのも、
正直怖くて、怖くて。
手放したくなる。
けど結局すごく大事なのは分かってるから
そんなこと出来ない。
やっぱり不況が1番落ち着く。
何も産まないから。
夢にずっと生きたい。
外面がいいからか、嫌いなタイプの人もなぜか引き寄せてしまうようだ。そういう人と付き合うのはとても面倒臭くストレスを覚える。
まれに奇跡みたいな、それこそ宝石のような素敵な出会いもあり、その時にはこの上無い喜びや幸せを感じる。
「人間関係も断捨離を!」なんて話も頷ける。だが逆にそういった自ら進んで会いたくない人も含めた人間関係が宝物なのかも知れないと考えたりもする。
無理矢理そう思い込んだとしても嫌いな人を好きにはなれないだろうから、突然気が変わって要らない物と一緒に断捨離してしまうかも知れぬが。
#宝物
あなたの宝物は何ですか?と誰かに聞かれたら、おそらくこう答えると思う。
ない、と。
宝物に成り得る物品を他人から譲渡されたことも、自ら購入したことも又これからも購入することはないので。
宝物はない。
そもそも、金で買えるような物体が宝物に成り得るとは到底思えない。
どうせ、飽きたり、他に欲しいものが出来たら、売り飛ばすだろ?
たいして手入れもしないで、汚れたら捨てるんだろ?
宝物なんて売ってないんだよ。
テーマ「宝物」
何気ない風景
過ぎゆく時間
記憶に残る声
思い出す表情
この瞬間にある全てに
刻まれているDNAが寄り添う
あと何年続くだろう
この記憶こそ
わたしたちの宝物
お題「宝物」
宝物ってなんだろう、人とのつながり?いや、たぶん、手だと思う。ピアノをやるにも、縫い物や食べ物を作るにも、動くのはその手だ。両親がくれた身体、きょうだいがくれた優しさ。それを余すところなく表現してくれるのは、私にとっては二つの手だと、いつも守りながら思っている。
宝物
飽き性の私には、これと言って宝物がある訳では無い。
でも私には私がいるから。宝物以上の価値があるって信じてる。
宝物
人から何か貰っても
人から好意を寄せられても
大きく感情を揺さぶられる事は無かった
そんな自分に薄情だなと思っても
特に変えれることでもないし、と割り切っていた
そんな僕があるプレゼントを貰った
いわゆる誕生日プレゼントだ
その中にはちょっとした小物と大きめな紙が1枚入っていたんだ。
その紙は友達が書いてくれた似顔絵と短めのメッセージが書かれていて、嬉しい気がした。
似顔絵を眺めたあとメッセージを読んでみる
こういう手紙やメッセージは自分が薄情と再認識するら、少し苦手だった。
それでも僕の為にわざわざ書いてくれた文章
ありがたく読んだ。
メッセージの内容は簡単に言えば
友達の、誕生日にあげたプレゼントが嬉しかった。
心がポカポカした。だからお返しね。誕生日おめでとう
という内容。
僕があげたプレゼントがプレゼント担って帰ってきた。
今まで無いほど心が *ポカポカ* した
嬉しかった。
ずっと悩んであげたプレゼント、
こうもはっきり褒められる事は初めてだった
伝えられなくても分かってた
でも、
伝えられる良さとは、こう言うことなのかもしれない
今でもそのプレゼント達は宝物だ。
ここにしたためているのは、誰かにとってはただの駄文
あるいは、好きな作品
私にとっては、宝物の数々
いかようにも
お読み頂けるだけで、私は幸せです
ほんのひとときでも日常を忘れて
楽しんで下されば嬉しいです
いつも読んでくださりありがとうございます
#宝物
ずっと、リピート再生ボタンを押している。終わってしまったら、また最初から再生している。目で見て、耳で聞いて、得た五感を足りない脳味噌で想起させている。
もう形は残っていない。あるのは記憶だけで、写真もベッドもネックレスも、全て無くなってしまった。それでも、記憶には残っていた。それだけで十分だった。
いくら形にしても、それはいつか滅びてしまう。形のある物が劣化しないわけがなくて、写真だって色褪せるし、壊れたベッドは使えずに捨てられて、ネックレスはどこかに落としてしまった。一つひとつと物をなくすたびに、永遠という概念を求めることは間違いだと思った。
でも、そこにそれがいたという事実だけは永遠だった。わたしが知っている限り、それはこの世に残る事実で、わたしがいなくなってしまっても、誰にも知られない、でもそこにあったはずの事実だと改めて認識したその日、わたしはやっと、すこしだけ楽になれた。
だから、今日も、いつも、いつでも、あなたと過ごした日々を思い出している。