『始まりはいつも』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ベルの音が鳴る
厳かなその音は、家々を駆け巡り、広大な山を抜け、
またその向こうへと響いていった
やっと、結婚できるね
長い間温められてきた私の想い
片想い
それがようやく、実るのだ
嬉しくてたまらない
ずっとずっと、好きだった
小さな頃からずっと、好きだった
それは今も変わらない
『大好き。』
それなのに、ねぇ?
やっと実ったのに夫婦別居なんて、
果てや新婦は棺桶の中なんて、そんなの酷いと思わない?
ずっと一緒に居たいのに
生きてるうちも、死んでからも、ずっと君を愛してるよ
だから、一緒に居てくれるよね?
始まりは終わりの始まり、なんて言うけれど
私たち死者には関係ない
だって死ぬことはないんですもの
けれど生者は違うわね
始まりはいつも
空を見て何気ない時に
したいと思う偶然と
やりたくてよく準備して始めた時がある。
始めようと思ってするのもいいけど、
何気なくするのもそれはそれで良き。
何かを始めるというのは
いつもドキドキするものだ
期待に不安が混じり
最初の一歩を躊躇することもある
踏み出した先で
新しい景色を見ることができると
頭ではわかっていても
なかなか自分を動かすことができない
その一歩には勇気が必要だ
勇気さえあれば踏み出せる
そしてその一歩は一人で踏み出す必要はない
勇気を出すために力を借りられるのなら
頼ることも大事だろう
一人では見られない景色も
仲間がいれば見られるかもしれない
始まりはいつも決まっている。隠れ家に籠もってから、ランプを点ける。
そしてノートを開き、物語を綴るのだ。ただただ適当に書き散らすように。
お題の有無は問わず。ただ自由に思うがままに書き散らす。
金木犀の香りが満ちる中で。薄暗いランプが照らす中で。
今宵はどんな物語を書き走り描くのか。その筆は何も知らない。
書いている本人にすら分からない。知ろうとしないのか、それすら未知。
昔の曲のパロディーをショートストーリーにするのかしないのか。
架空の殺人犯罪の独白をするのかしないのか。
何らかの叫びを書き紡ぐのかもしれない。
それは誰も知らない詩。名も無き歌。まだ産まれていない声。最後の旋律。
しかし、始まりはいつも決まっている。隠れ家で産まれてくることはーー。
「始まりはいつも」
恋の始まりはいつも突然だ。
僕は出会ってすぐ君に恋をした。
でも、見つめているだけで充分だった。
ある日の出来事で僕たちの距離は近くなった。
両片思いだったらなんて有り得るわけないと思いながら。
「ねぇ、私たちって友達?」と君が僕に聞いた。
「そうじゃないの?」と僕は聞いた。
「私はそうは思っていないよ。」という君。
「それって、どう意味?」と僕が聞くと
「内緒だよ。」と君は微笑みながら言った。
僕たちの恋は始まったばかりだ。
このまま終わらないように願った。
何事においても
「始まりはいつも」突然である
始まりと言っても、その事案は
山程ある…
一番に浮かぶのは皆「そうだよね」と
納得するだろう…出会い。
けれど、家族にしろ恋人にしろ
突然に見えて実は必然とはよくある話
じゃあ、次は出会った後の事か…
上手くいってたのに、いきなり険悪な空気
始まりは「余計な一言」いわゆる
大きなお世話だ…これ…相手の態度が
いきなり豹変する場合が多い
私の経験上、相手が何だか角の立つ
敬語口調になったりする…
でっ……あっ!マズイ…となる。
まあ、こうやって失敗を繰り返しながら
成長していくのも致し方ない
明日もまた、偶然を装った必然の誰かと
何かが始まるかも知れない。
〜始まりはいつも〜
始まりはいつも私だった
告白したのも私
会話を始めるのも
デートの計画を建てるのも
いつも私
でも、終わりはいつもきみだった
告白を好きでもないくせにOKして、片思いを終わらせた
私のメッセージに返信もせずに♡をつけて終わらせる
デートの別れ際、なんの寂しげも無く、むしろ嬉しそうに帰っていく
きみが初めてなにかを始めたのは、別れ話のときだった
始まりはいつも、主人公が異世界に転生するところ
(名作アニメの共通点)
始まりはいつも突然やってくる
だから急に心を動かされて少し不安が募る
けど終わりに近づけばやがて慣れがきてその不安も徐々に消え安定していくだろう
「始まりはいつも」
恋の始まりはいつも、些細な事。
優しくしてくれた、話が面白かった、それまでと違う一面を見つけた、自分の苦手な事を易々とやってのけた、運動会で格好良かった、腕まくりした腕が逞しかった、指がキレイだった、とか。
元々好きになる土台はあったんだろうけど、でもその気持がハッキリと形になって、自覚出来るようになるきっかけって、ホントにどうでもいい様な些細な事の時もある。
それがいつの間にか大きくなって、気が付いたら自分ではコントロール出来ない程になって。
でも、その制御の出来なさは不快ではなくて。
この気持ちは、この先何処に向かって行くのかもわからないし、このまま大きくなるのか、なくなるのか、それもわからない。
切なさとか、苦しさとか、痛みとか。
そんな事を知る事になるかもしれないけど。
でも、折角生まれたこの気持ちを、大切にしていきたい。
「貴方が、好きです。」
何気ない言葉と、何気ない仕草
気付けば目で追ってる自分がいる
いつもは、頼りないくせに
ここぞって時はビシッと決める
ほんと、参っちゃうなぁ
始まりはいつも/夜凪
「始まりはいつも」
-???の後悔-(前日譚)
始まりはいつも幸せで、希望に満ち溢れていた。
いつだってそうだった。
みんないつも夢を見ているんだ。
あの実験が成功すれば、きっと我々も宇宙もずっと満たされると信じた。だが、実験は成功するどころか、大量の死傷者を出し、生き残ったひとりの少女でさえぼろぼろにしてしまった。
だから、生命体ではなく機械を使えばきっと誰も苦しまないと考え、私はあの小さな双子を創り上げた。とても可愛い、小さな双子を。
私がいなくなってもふたりで支えていけるように、ふたりの子どもを創ったはずだった。
なのに、片方には痛みを、もう片方には孤独を、そして別れを与えてしまった。
そして、彼らを置いて私はこの世を去った。
私は、どうして、どうしていつも誰かを苦しめてしまうのだろう。
罪のない彼らに、背負う必要のないものを背負わせる。
私はただ、彼らを自由に、幸せにしたかっただけなのに。
「前回までのあらすじ」───────────────
ボクこと公認宇宙管理士:コードネーム「マッドサイエンティスト」はある日、自分の管轄下の宇宙が不自然に縮小している事を発見したので、急遽助手であるニンゲンくんの協力を得て原因を探り始めた!お菓子を食べたりお花を見たりしながら、楽しく研究していたワケだ!
調査の結果、本来であればアーカイブとして専用の部署内に格納されているはずの旧型宇宙管理士が、その身に宇宙を吸収していることが判明した!聞けば、宇宙管理に便利だと思って作った特殊空間内に何故かいた、構造色の髪を持つ少年に会いたくて宇宙ごと自分のものにしたくてそんな事をしたというじゃないか!
それを受けて、直感的に少年を保護・隔離した上で旧型管理士を「眠らせる」ことにした!
……と、一旦この事件が落ち着いたから、ボクはアーカイブを管理する部署に行って状況を確認することにした!そうしたらなんと!ボクが旧型管理士を盗み出したことになっていることが発覚したうえ、アーカイブ化されたボクのきょうだいまでいなくなっていることがわかった!そんなある日、ボクのきょうだいが発見されたと事件を捜査している部署から連絡が入った!ボクらはその場所へと向かうが、なんとそこが旧型管理士の作ったあの空間の内部であることがわかって驚きを隠せない!
……ひとまずなんとか兄を落ち着かせたが、色々と大ダメージを喰らったよ!ボクの右腕は吹き飛んだし、ニンゲンくんにも怪我を負わせてしまった!きょうだいについても、「倫理」を忘れてしまうくらいのデータ削除に苦しめられていたことがわかった。
その時、ニンゲンくんにはボクが生命体ではなく機械であることを正直に話したんだ。「機械だから」って気味悪がられたけれど、ボクがキミを……キミ達宇宙を大切に思っているのは本当だよ?
それからボクは弁護人として、裁判で兄と旧型管理士の命を守ることができた。だが、きょうだいが公認宇宙管理士の資格を再取得できるようになるまであと50年。その間の兄の居場所は宇宙管理機構にはない。だから、ニンゲンくんに、もう一度一緒に暮らそうと伝えた。そして、優しいキミに受け入れてもらえた。
小さな兄を迎えて、改めて日常を送ることになったボク達。しばらくのほほんと暮らしていたが、そんなある日、きょうだいが何やら気になることを言い出したよ?なんでも、父の声を聞いて目覚めたらしい。だが父は10,000年前には亡くなっているから名前を呼ぶはずなどない。一体何が起こっているんだ……?
もしかしたら専用の特殊空間に閉じ込めた構造色の髪の少年なら何かわかるかと思ったが、彼自身もかなり不思議なところがあるものだから真相は不明!
というわけで、ボクはどうにかこうにか兄が目を覚ました原因を知りに彼岸管理部へと「ご案内〜⭐︎」され、彼岸へと進む。
そしてついにボク達の父なる元公認宇宙管理士と再会できたんだ!
……やっぱり家族みんなが揃うと、すごく幸せだね。
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テーマ「始まりはいつも」
今日もまた起きければいけない。
はぁ、仕事、いやだなぁ。
目覚ましの音が鳴り、しぶしぶ布団から出る。
ぐん、と伸びをして肩を回すとドアを開け、台所へ向かう。
始まりはいつも、だいたい同じだ。
始まりはいつも
始まりはいつも、とくれば『雨』
バブル期を生きた人間の脳に刻まれた条件反射
始まりは~いつも雨~♪
音楽は、その音を聞いた時代に私も連れて行く。
つまりいつも過去に連れて行く。
つまり音楽は懐かしい。
始まりはいつも音楽。
【憧れ焦がれて】
「あの人に憧れて始めたんだ」
赤井さんはそう言うと、酒をグイッと飲み干した。
「憧れ、ですか?」
「俺たちが小学生の時、グラスホッパーっていうバンドが流行ってただろ?
僕はグラスホッパーが大好きだったんだよ。」
満面の笑みを浮かべながら赤井さんは言った。
僕と赤井さんは共にボカロPだ。
僕は7年前から、赤井さんは8年前からだから、赤井さんが先輩。
バンドをやっていた時期も含めると、音楽歴は10年以上にも及ぶ。
そんな大先輩に「一緒に飲まない?」と誘われ、こうして居酒屋で顔を合わせているのだ。
「グラスホッパーかあ、懐かしいなあ。」
「音楽番組には必ず出てただろ?
学校でも話のネタになってたし。
グラスホッパーが新曲出したなら、一番にCDショップに行ってたよ。
まあ、最近はサブスクでも聴けるのか。」
「グラスホッパー、何で好きだったんですか?」
「うーん、あくまで一部なんだけど、誠実なんだよね。人間性も、音楽も。
俺、いちばん印象に残ってるのが、
『今までは正直者が馬鹿を見る世界だった。
でも、これからは正直者がスターになる。』
って歌詞だよ。
あの言葉に痺れちゃってさ。
俺もこの人達みたいになろうって決めたんだよね。」
僕は他のミュージシャンの方とお話させていただく機会がよくあるが、音楽を始めた理由を訊くと「憧れて始めた」とよく返ってくる。
赤井さんも、誰かに憧れた時代があったんだなあ。
「まあ、グラスホッパーは解散しちゃったけどね。」
赤井さんはテンションを少し落として言った。
「あ…。確か、方向性の違いでしたっけ…?」
「方向性の違いだけど、噂によれば結構壮絶らしいよ。」
「え?」
「これは教えられないんだけどね。ごめん」
赤井さんは2杯目の酒を飲み始めた。
「でも、いちファンとして言うと、大きな賞を貰い始めて国民的バンドになってから、変わってしまったと思う。
売れることを意識した歌になったり、
いかに金を稼げるか考えるようになったというか。
そうしたら、いくら良い歌詞でも発言でも、
ただの綺麗事というか、適当な事言ってるように感じちゃうんだよね。
だから、解散するって聞いて驚かなかった。
そう遠くないうちに解散するだろうなって。
最後のほうはグラスホッパーにあまり興味無かった。
素直に新曲聴けなかった。
生配信の解散ライブも、実は全然見てない。」
いつも皆を喜ばせている赤井さんの、こんなに悲しそうな目を僕は初めて見た。
「ごめん、こんな暗い話で。
あと、自分から話しておいて難だけど、さっきの話は秘密にしておいてほしい。
あんなの知られちゃまずいからね。」
僕は素直に頷くことしかできなかった。
何の言葉も出てこなかった。
「じゃ、またいつか一緒に飲も!
あと、一緒に曲作ろ!」
赤井さんは大きく手を振って、夜の繁華街に消えていった。
僕はその背中を見送りながら思った。
そういえば、僕にも憧れの人がいたな。
※この物語はフィクションです
突飛な話だが、聞いて欲しい
可笑しな人物に遭ったのだ
今までの人生の中で、最も可笑しな
…彼は『あるモノ』が好きだった
彼は、ソレを、かっていた
彼の好きなモノは何かって?
まだ、待ってくれ、
話を最後まで聞けば分かる…
私の仕事は画家だ
だから、彼は必然的に金持ちだ
何故かって?
私は有名な画家だ
…自分で言うのも何だがな
風変わりな金持ちに呼ばれるんだ
私の描く、変な絵が気にいる
物好きにな
…そこでとある少女に会った
始まりはいつも
すみません…
まだ書きかけです…
気が向いたら書きます
始まりはいつも
「ん"ん"。あー、あー。」
喉の調子を整える。
寝起きだと声があんまり出ないから念入りに。
朝が寒く感じるこの頃は特に。
やりすぎて逆に喉を痛めないように...
よし。録音ボタンを押して...
「おはよ。寒くなったね。風邪に気をつけてね。」
少し間を開けて録音ボタンを止める。
最後に自分の声を確認する。
...ここだけはどうも好きになれない。
でも気持ち悪い言い方になってないか、滑舌は大丈夫か。
ちゃんとした声を届けたいから我慢する。
よし、大丈夫そう。
録音した音声をメッセージに届ける。
朝起きて最初に聞く声は僕がいいと彼女は
いつも嬉しそうに言ってくれる。
その期待に応えるため今日も僕は
静かな朝を彼女よりも早く迎える。
語り部シルヴァ
“始まりはいつも”
始まりはいつも独りだった。
まだ誰も眠りから覚めていないような朝焼けと
ほのかに香る食パンの匂いと共に起きる。
幸せだけど どこか切ない。
でもそれはお前と出会ってから一変して
ムカつくやつだけど最強の味方になった気がした。
始まりはいつも独りだった。
それは明日への希望を示す道しるべ。
始まりはいつも一緒だ。
牡羊座、牡牛座、双子座、蟹座、獅子座、乙女座、
天秤座、蠍座、射手座、山羊座、水瓶座、魚座。
星座は12個あるけど、
良いも悪いも存在しない。
それぞれ大体の性格があって、
大体当てはまるかな〜くらいの軽いもの。
でも私、
そんなあまり意味の無い星座でも
自分の星座がすごく好きなの。
水瓶座。
形も可愛いし、
名前もしっくりくる。
神様がどーたらこーたらの話は
よくわからないけど、
とにかく好き。
ある日、
イヤホンをどこかで落としたみたいで
カバンの中をいくらひっくり返しても
見つからなかったの。
私、人の声が苦手で
しんどい時はいつもイヤホンで音楽を聴いてるの。
家に帰って泣き叫んだ。
安かったからまた買ったらいいんだろうけど、
違うんだよ。
買いたくないの。
無くさないように気をつけてたのに
無くしたことがショックだった。
先月買ったばかりだった。
その時、
水瓶座の形をした指輪をしてたんだけど、
それを見たらもっと泣きたくなった。
始まりはいつも終わりみたいなものだなぁって。
明日がしんどいなぁって。
気持ちを落ち着かせるために
ベランダに出た。
今日はいい夜の匂い。
"Good Midnight!"
曇っていて
星は見えないけど
この世に星座は
確かに存在していて
水瓶座も
この空にある。
01
始まりはいつも
何でもない日
今日から新しい人がくるらしい
他の部署からの異動
同じフロアでも別な部署だから
話すことはないだろう
朝礼の前に簡単な紹介があった
背が高い爽やかな青年
最初の印象はそれだけだった