『好きな色』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
君の好きだった色も
時の移ろいに淡くぼんやりと姿形を変えて
もう何色かさえも
顔さえも
声さえも
おぼろげながら今にとけてゆく
「好きな色」
雨が降る前の夕焼けの色。
ピンクと紫の淡い空を見るとついつい眺めてしまう。
【好きな色】
ゴッホの向日葵の黄色
モネの睡蓮の青
マチスの赤い部屋の赤
尾花成春の花は語るの白と黒
青が好き。名前にあるから。スカッと青空。煌めく海。清々しい。
あとオレンジも好き。秋の夕暮れにススキが揺れるのをボーッと見てるのが心地いい。
ずっとボーッとしていたい。
黄色い私達は、白いあの人達や黒いあの人達と世界を作り上げる。
その世界は青く、時に赤く、緑にも染まる。
そうだ、世界は美しい。
夜空には、黄色い月、白い星達、黒い宇宙。
街のネオンは赤や黄色や青や緑、人間が作り出した色灯りも輝いている。
世界は色に満ちている。
好きな色に包まれて、この人生を送りたい。
心の色まで染め上げて、いつしか白いキャンバスは塗り潰された。
大人になるにつれて、色鮮やかな心模様も薄れてゆくけれど、せめて自分の好きな色だけは、このキャンバスに残しておきたい。
それはきっと、いくつかの色が入り混じり、単色ではなく複雑な色合いとなっているはずだ。
喜びや悲しみや怒りや不安。
それらがすべて色となって、この心に塗り重ねられてゆくから。
心も色に満ちて、そして美しい。
好きな色
「ねぇ 君の好きな色ってなあに?」
唐突に、横に居る君が僕に聞いてきた。
僕は、作業をしながらだったので彼女の顔を見ずに前を向いて考える。
好きな色? 好きな色?
まずは、赤 青 黄色の三原色について
考える。
赤 情熱的な夕日の空には、赤みがかった
オレンジが似合う
瑞瑞しいトマトには、真っ赤な濃い赤
光の反射と雨の雫が赤に映える
青 爽やかな澄み切った青空 そこに少し
白を入れると水色の快晴の青空が心を
洗い流してくれる。
ちょっとした影の陰影や 光の角度の当たり具合で青がアクセントになったりする。
黄色 太陽を見つめる向日葵の色
酸味の果汁を持ったレモンの色
緑 青草の匂いをくれる新緑の色
黒 君の艶やかな長い黒髪を表現する色
僕は前を向いて好きな色を決めかねていた。
だって僕は、今 現在進行形で筆を動かして キャンバスに色を塗って
パレットに色を乗せて色を作って
美術部の課題である絵を完成させているのだから そんな、僕に好きな色と言う質問は難問だった。
「どの色にもお世話になっている僕には
好きな色なんて選べないよ
だってどの色も僕にとっては必要で
大事な物なんだから 無駄な色なんて
一つも無い」と僕は、筆を動かして答える
すると彼女がそんな僕を見て笑いながら
こう言った。
「そう言う時は、こう答えれば良いよ!
僕の好きな色は虹色ですってね
そうすれば少なくとも7色は最初から君の
好きな色だよ!」と彼女はにっこり笑って
僕に言う。
かなりの暴論だがそう言った彼女の笑顔が
可愛いかったので この課題が終わったら
彼女に絵のモデルを頼んでみようかなあと僕は思った。
似合わなくても
年相応じゃなくても
わたしはこの色を身にまとう
だってあなたの
好きな色だから
好きな色
学生のときは原色のはっきりとした
色が好みだったが年を重ねていくごとに
淡い色が好きになってきた
あれ?でも今は身のまわりの物は
白が多いなぁ…
色はその時を生きていた証にもなるし、
人それぞれに好きな色があるので
自由に楽しめるのがいいと思う
「あなたの好きな色は何色ですか?」
都会の真ん中で一人の男性が
街頭インタビューをしていた
白いパネルに好きな色のシールを貼ってもらう
暫く続けていくと真っ白なパネルが
カラフルなパネルに進化していた
パネルを持った男性はパネルを見て
微笑みを浮かべる
この色達にはそれぞれ過去がある
お母さんが好きだった色
思い出の過去の家の色
そういった思い出が詰まっている
「やはりいいな」
満足気にパネルを持って帰路についた
お題『好きな色』
学生時代、この話になったとき「透明が好き」と答えたら色じゃないと言われてしまったんだよなぁ。
まぁ確かに色はないんだけど、なんだろう。あの透き通った先に見える景色が好きなんだよね。子供の頃、夏祭りのヨーヨー釣りで、透明なヨーヨーをゲットし、ヨーヨー越しの景色を見るのが好きだった。
でもヨーヨーに色ついてたかも…というのは内緒の話。
あとは、自分自身いつでもクリアな人間だと思われたいという下心もあるのかも。こんなところにも人間性が現れるなんてちょっと恥ずかしいね。
あなたを思い浮かべれば
浮かぶ空の色と海の色と
明け方と夜明け前の途中
いつもあなたを思い出し
水で濡れるは眼の下を
君が普段身につけているものの色が、色を選ぶ時の基準になってしまった。
ふくろうのそめものや
むかしむかしのお話し
白いカラスのおめかし
何色が似合うでしょう
文句ばかりいけません
怒らせてはいけません
染料をざぶりざぶりと
カラスへかけたその後
黒いカラスの仕上がり
お話しの続きは絵本で
どんな色が良かったか
自分にしか分からない
カラスは怒ったけれど
黒い羽根をよく見ると
虹色に輝いて美しいよ
教えてくれた木洩れ陽
心にそっと秘めている
誰かに伝えたいお話し
『好きな色』
ちっちゃい頃から緑色が大好き
初めて好きになった色も緑色
段々ミントグリーンとかミントブルーとか
ミント系の色が好きになってきて
いっつも全身ミント色
今はミントブルーが一番大好き
#好きな色
水色、黄色、緑色
青色、赤色、オレンジ色
(色という字が蛇に見えてきた!?)
白色、ベージュ、茶色
グレー、黒、くすみピンク
好きな色
いろいろできたな〜
自分の気持ちに少しだけ逆らって、
口に出した。
『長い期間かかったけど、やっとで終わったから、一応記念で昼ごはん食べる?』
30代に建てた一軒家のローンが、少し頑張って前倒しして払い終えたのだ。
確かに思い付きで言ったボクもいけなかったかもしれない。
彼女は、今日は友達と食事の約束があるからとあっさり断った。折角の記念だからまた近いうちに行こうと言う言葉もなく。
冷め切った夫婦関係を少し良くしようと絞り出した言葉だったのだが、、、
もう誘いたくなくなっちゃった。
好きな色は赤銅色
昔、夢の中で全てが赤銅色の世界に浸り、とっても幸せな気持ちになったことあってね。それが忘れられない。
明るく華やかなこの色は心の錆を削ぎ落としてくれる色
彼女と仲良くする方法はわかっているよ。
だけどそれをやればボクの心が壊れるかも
本心でその言動ができる日を待つしか無いかな。
でもね。ボクに残された時間はあまり無さそうだよ。
赤銅色の渦巻きがあるタイムマシンに
入って君に出会ったころの時代に戻りたい。
【好きな色】
僕は可愛いものが好きだった。
小動物やキラキラしたお菓子、ぬいぐるみ、プリキュア、スカート…。
とにかく女の子っぽい可愛いものが好きでたまらなかった。
特にピンク色が大好きで、小学校の入学前に買いに出かけたランドセルも「絶対ピンクが良い!」「キラキラの飾りのが良い!」と言い張った。
だけど、両親から買い与えられたのは僕の希望とは真逆の紺色で地味なランドセル。
この日を境に、両親は僕に「普通になりなさい」と呪いのように毎日言い続けた。
小学校に上がって暫くした図工の時間。
「好きな色」をテーマに絵を描くことがあった。
僕は当然、大好きなピンク色で花やリボン、ウサギ、ハートなどを筆が乗るまま自由に描いた。満足する出来で、自信満々にそれを友達に見せた。
だが友達からの反応は僕が想像していたものとは違った。
「男なのにピンクとか可愛い物が好きとか気持ち悪い」と言われ、それをキッカケに僕は虐められた。
僕は普通じゃない。好きな色はピンクじゃ駄目だし、可愛い物も駄目なんだ。
青色が好き。カッコイイものが好き。
僕はそんな周りにとっての「理想の僕」を演じることにした。
月日は流れ、進路を決める時期がやってきた。
高校生になった僕はすっかり「理想の僕」が板についていて、そこそこモテたりもした。
…だけど、ずっと何処か靄がかかっていて、心からの幸せは感じることができなかった。
ココに居たらこれからも自分を縛られる。
そう思ったらぎゅっと苦しくなって、気づけば段ボール1つ分の荷物と一緒に、逃げるように都会へ上京していた。
…今日からココは、僕だけの家。誰にも文句を言われない唯一の場所。
真っ白なキャンバスのような部屋を僕は十数年間、心の奥底に閉じ込めてた色で染める。
「…できた」
桜色をメインにしたカラフルでポップな部屋。
女の子っぽい部屋だと言われるかもだけど、コレが僕の部屋。僕の城だ。
僕が僕であるために、僕は「好き」を隠さないことにした。
僕は可愛いものが好きだ。
幼い頃、私の好きな色はピンクだった。しかし小学校高学年になると、ピンクは幼稚な色だと同年齢の子達が口を揃えたものだから、私はピンクが好きだと胸を張って言えなくなってしまった。あれから沢山の色に出会って沢山の色を好きになった。それでも昔と変わらずピンクが好きな気持ちは変わらないんだな~と思う今日このごろ。
憧れた色は
無色透明 水の色
陽光に煌めき
風に揺れ
月影映す
どこまでも澄んだ 水の色
# 好きな色
好きな色を聞いたの。そしたら、誤魔化された。
あなたって空っぽね。
私、知ってるわ。
好きな色、ないんでしょう。
でも、嘘もつけないんでしょう。
空っぽね。あなた。
私の好きな色はね。
透明よ。