『君は今』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
君は今
夢を見た。
夢から覚めた。
あの頃じゃないことを思い出す。
あのころ君は親友だったし、
あのころはいつ会っても嫌なことひとつなく同じ笑顔だったし、
あのころはきょうだいみたいで、
あのころは隣に座って日がな空を見ていたし、
(本当の意味で本当に)
百年経ってもいっしょだった。
睦みあって、うんざりして、
ほとんど憎みあって、
わたしたちは雑に手を振りあい、あっちと向こうに歩み去って、
十年経った。
ベッドに横になったまま、わたしは驚いている。
君がどうだったとか今どうかとかどうでもよくて、今わたしの前に君がいない。かつてはそんなこと起こると思わなかった。
でもそれは起きて、回復も奇跡もなくって、
わたしはなんとなく平気になり、
君を思い出しても渋い紅茶くらいの味が舌にする程度で。
心配もしてない──
わたしは数分ぼんやりして、起き上がり、家族のためのご飯を作り、君のことをすっかり忘れる。
次に思い出すまで。
君が少しずつ、少しずつ色褪せた写真になることにそのたび驚き、けれど寂しくはない。今わたしが君を嫌いで、今の君がわたしを憐れんでいても。昔の二人は満ち足りて笑っている。凍りついた時間のガラスの中で。わたしには親友がいた。もうそれで、充分になっている。
寒風にもろくも落つる紅葉かな
君は今駒形あたりほととぎす
忘れねばこそ思い出さず候
ゴジラS.P 第1話より
元ネタは吉原にいた高尾太夫が詠んだ句
意味は
寒風に 脆くも落つる 紅葉かな
あなたは今駒形の渡し(渡し舟)あたりにいるのでしょうか。ほとどぎすが鳴いています。
私はあなたを思い出しません。なぜならあなたのことを絶対忘れないから
「寒風に〜」は初代(妙心高尾)または2代目の高尾太夫の辞世の句
「君は今〜」「忘れねば〜」は2代目(万治高尾または仙台高尾とも)が詠んだ句とされています。
本日のお題『君は今』を見て
ゴジラS.Pの1話の最後のセリフのシーンを思い出したので、私的な保存用に記載。
見上げた空。
浮かんだ雲の名前。
教えてくれたきみの声。
今、何をしているのかな。
あたたかな笑顔に会いたくなった。
すごく会いたいんだ。
失くしたわけじゃないよね、気づかなかっただけだよね。
好きっていう気持ち
この前、二人で行った深夜の海辺
やっとわかり合えたね。
今、順風満帆
迷うことはない。
君は今何してますか?
俺とLINEしてる裏では何してますか?
きっと家族と話したりしてるんだろうな…
それすら嫌な俺は嫌われるかな…笑
家族とも至近距離になって欲しくないし、
家族に触るのも触られるのも、
家族とずっとLINEしてるのも、
家族に誕生日プレゼント渡すのも、
全部嫌なのが本音。
全部俺だけでいい。
重すぎるかな……笑
君は今
眠りにつこうとしても
君のことが頭から離れない
君は今、あの子と一緒にいるのかな
あの可愛い彼女と抱き合って
愛し合っているのかな
想像したら泣けてきた
君が幸せなら私も嬉しい
そう思っていたのに
例外もあるみたいだ
私が君としたかった初めての事を
君はもう他の子と経験していて
そんなどうしようもないことを
思えば思うほど涙が溢れる
好きな人が出来て
ただただ幸せだったのに
君の特別になりたいと
思ってしまった
君は今
いくつかの言葉を並べて
ひとつ、もうひとつ…気持ちを選べたら、
君への想いを紙に滑らせる。
「君は今どこでなにしてますか?」
僕は君への想いを綴っているよ。
いつかの片想いを、例え君には届かなくても…。
君は今、
何が好きですか。
何を成したいんですか。
私にはちっともわかりません。
どんどん大きくなる背中を見つめることしか出来ない。
1人で頑張るあなたを応援することしか出来ない。
そんな自分が不甲斐なくて、でも。
どんどん育っていく君が愛おしくてたまらないよ
君は今、誰を思って眠るのだろう。
僕はこんなにも、君を思っているのに
こんなにも君ばかり見つめてしまうのに
君から見た僕は透明なのだ。
透けた僕越しに君は、何か美しいものを見る。
君の見る世界は、
僕の知っている世界とは違うらしい。
僕には君のことが分からない時がある。
君は1人ですっ転んで、ふふ、と笑う。
君は舌が痛いだけで、死に怯えたりする。
僕には君に見えているものや、
考えていることなんて、
百年かけても解き明かせない。
僕にとっても、君は透明だ。
そこにいるのに、僕には捉えられない。
今にも君は、この世界から抜け出して、
違う次元に行ってしまうのではないか。
僕はもっと、君を知りたい。
そうして僕は今、君を思って眠りにつく。
―君は今
「最期くらい泣いても良いじゃない?」
確か、君がそう言ったはずなのに。どうして、君が泣いてるの?今日の私のメイク、どう?案外お気に入りなんだよね!いつもとは違う感じだけど__。あれ、気に入らない?私たち、目立っているのかな。というか、君が泣くからだよ!普段、泣いたことないじゃん。そんなに大声出さないでよ……。あっ、お母さん!お父さん!こっちだよー!
ねえ。私はクラシックなら「月の光」が好きって言ってたこと、憶えていてくれたんだね。でも、その曲はベートーヴェンだから違うよ?私はドビュッシーの「月の光」が好きなの!ほら、周りの雰囲気がサイアク!もっと楽しまないと、だからさ、笑ってよ__。
私の好きなものや嫌いなもの、何も分からなかったのに、君は私と一緒に過ごしてくれた。だから、「好きということ」を知ったんだよ。今ね、「好き」を好きになれる自分が好きなんだよ。そろそろ、サヨナラだね。最期の私の『好き』を憶えていてくれたら嬉しいな。ねぇ、最期くらい泣いても良いんだよね。うん。
じゃあ、そろそろいってくるね。
ありがとう。本当に、ありがとう。
「私に『好き』を教えてくれてありがとう。」
君のことはよく憶えています。君は本当に不思議な人でしたね。何が好きと聞いても、首を傾げるだけだった。ある時、君は自らの病を認めました。だから、僕は好奇心で君を色んなところに連れて行きました。最初の君は首を傾げたり、「なにこれ?」と呟いたりするだけで、つい面白くて、僕が笑うと君も笑いましたね。そして、最期には美しい笑顔の君が僕の中で生きています。「最期くらい泣いても良い」というのは僕に対する言い訳です。君が亡くなって、ようやく知りました。君のことは本当に好きだったということに。好奇心なんて嘘で、初めから君のことが、きっと好きだったんだと思っています。
だから、せめて、ここで言わせてください。
君のことが好きです。
僕に好きを教えてくれて、ありがとう。
君は今
昔、ちょっとした冒険をしたことがある。僕がまだ5歳の頃、その時は友達が居なくて1人で公園で遊んでいるとその人は話しかけてきた。はじめは怖かったけれどその人からは『悪い人』という感じはしなかったので一緒に遊んだことを覚えている。その日以来僕はその人に会っていない、今その人は何をしているんだろう。
君は今、幸せですか?
私?私は幸せだよ!
たぶん…ね
君は今
君は今何をしてるのかな?
幸せだったらやだなぁ。
だって私はあなたが嫌いだから。
何してるー?
何があるかなー。
したいこと。したくないこと。
しなくてもいいこと。
分けてみれば、結構見えてくる
君は今
君は今
誰を想い
何処にいるの
私は今
君を想い
ここにいるよ
君は今どうしてる?
何百回、何千回、思ったかな。
素直になれずに、向き合わなかったことを後悔してる。
あの日から20年、今でも時々思い出してる。
楽しかった頃の時間と君を。
ありがとう。ごめんね。
君が今、幸せでありますように。
君は今
優しい風のなかで
笑ってますか
暖かな光のなかで
幸せでいますか
満開の梅花に
想いだすのは
君の笑顔だけ
目が合う、惹かれ合う、通じ合う。
突き放す、浸る、塞ぎ込む。
そうやって私は生きてきて、けっきょく、一人になってしまった。
ねぇ、未来の私。
…あなたは今、幸せですか?
好きなことはありますか。
趣味はありますか。
夢はありますか。
努力、してますか。
……生きるの、辛くないんですか。
ああ別に、死にたい訳じゃないんです。
ただ、自分の生に価値を見出だせないだけで。
いや、自分が不幸だとは、思ったことがないんです。
あなたも分かるでしょ、私なんだから。
母さんも父さんも元気にしてます?
まぁ、興味はないんですけれど。
薄情だって?
数年前までは、あなたも同じだったくせに。
話し合えば分かるって…。
それは、今のあなただから言えることであって、私には出来ないことですから。
大丈夫です、未来の私が生きていることは分かったので。
とりあえず、あなたの見えている世界に行くためにも、生きてみますね。
あなたという価値が、多分、私をそこまで連れていってくれると思うので。
頑張って…ふふ、そんなこと久しぶりに言われました。
なるほど、良い言葉ですね。
言う人によるんでしょうけど。
まぁ、頑張りますね。
…あなたも、今を満喫してくださいね。
次会ったとき、同じ質問しますから。
それじゃあ、また。
たまに学生時代の思い出をふと思い出すことがある。
あの頃はみんな同じ時間に登校して授業を受けて、休み時間には友達と楽しく会話して、放課後には部活に励んだり、友達と遊びに行ったり。みんなで同じ時間を共有することが多くて、共に切磋琢磨した日々を過ごしていたよね。
でも、大人になるにつれて、進学や就職がきっかけで親しかった君とも疎遠になっていったよね。
もう何年も会っていないけれど、君は一生懸命仕事をしていたり、結婚して子育てをしたり、趣味を謳歌しているのかもしれない。
あの頃毎日笑っていたみたいに君は今でも自分らしく、楽しいと思える日々を過ごせているといいなあ。
君は今、どこへ向かっている?
がさりがさりと落ち葉を踏み分ける音がする。
君は今、何を見ている?
近くの木から、鳥がピィと鳴き飛び立つ音がする。
君は今、何を聞いている?
頭の中に心臓があるみたいにドクドクと音がする。
君は今、何を感じている?
いつもは気にもならない、僕の呼吸の音がする。
君は今、僕に気づいてる?
体がブルリと震えると、チリリと熊鈴の音がした。
熊は今、どこにいる?