『君に会いたくて』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
勝手ながら今回はお題を「君に」ではなく「貴方に」に変えさせてもらおうと思う。まず君に会いたくてという定で話せるような経験が私に全く無いことと、去年の4月に天国に逝ってしまった母の父の話をしたかったからだ。この呼び方だと堅苦しいので、呼び慣れている「じいじ」と言わせてもらおうと思う。私は次男で兄と姉がいるが十歳ほど年が離れていて、回りから見ると背も山椒ほどに小さく生意気だった。でもそんな孫の私をじいじはとても可愛がってくれていた。でも私は、遊んでくれるばあばの方が好きでじいじが注いでくれている愛に全く気づかず、家に2人がきても、ばあばにベッタリだった。ある日、じいじが倒れた。私が思っているよりも難しい病気らしく、透析が欠かせなくなってしまった。私は手紙を書いてじいじのいる病院に向かった。じいじに見せて、家族一同で応援してるよと伝えると手紙を読みながらじいじは泣いていた。「ありがたい」と呟きながら。じいじは病院を転々とした。頬が窪んでも、目の下が真っ黒になっても、じいじが大好きだった食べることが出来なくなってしまっても、じいじは頑張っていた。そんな中、コロナという聞いたこともない奴が日本に上陸してきた。そして、まだ学生の私は会うことが禁じられてしまった。理由は「移るから」。しようの無いことだろう。最初はコロナなんてすぐに過ぎ去ると思っていた。だが人数は増える一方で段々規制も強まっていった。毎度毎度病院前まで行って動画を母にとってもらってメッセージを伝える。それだけしか出来なかった。それが悔しくて、悔しくて仕様がなかった。それからしばらくして、一度だけ会うことができた。声は聞き取りにくかったが、とても喜んでくれていた。また来ると約束すると、痩せこけた頬と口が、横にゆっくりと膨らみ笑った。だが、それが最後になるとは考えもしなかった。またコロナがきたのだ。しかも今度は強くなり、オミクロンだかなんだかに姿を変えてきた。死ぬほど腹が立ったと同時に、「もっと甘えておけば良かった」と思う日々が続いた。その後もじいじは悪くなる一方で、とうとうしゃべれなくなってしまった。でもじいじは強かった、強く生き続けた。そして最後に母とばあばが会いに行った日、私の動画を見せると、目を開け、私の名前を読んだそうだ。そして看護婦に聞くと、「おはよう」とか少しずつ言えるようになってきたと言われたらしい。私達は安心していた。ちなみにじいじは鬼剣舞という伝統芸能を守る第一人者でもあり、パリ公演などにもいっていた。だから体も丈夫で、がっしりもしていたのであんなに苦しくても頑張ることが出来たのだろう。それからしばらくして体育祭にむけ、学校での鬼剣舞練習が始まった。そして私のおじいさんが鬼剣舞を支えている第一人者だと友達に自慢した。その日だった。家に帰ってから、ばあばの病院についていっている母に今ついたと連絡をした。すると電話がかかってきた。「じいじが亡くなったって、いまあってきたよ。」私は思わずスマホを落とした。本当にショックを受けたときに、手から滑り落ちることを知って驚いた。そしてソファに座り一人泣いた。母が帰ってきた。「まだ生きてるみたいだったよ。暖かかったし。眠ってるみたいだった。」
次の日、葬式ホールに行き1週間とまることになった。棺桶が部屋の真ん中においてあって、おじさんとおばさんがきて待っていた。「じいじに挨拶しておいで」そう言いながらおじさんは悲しそうな笑みを浮かべ、私の肩を優しく押した。私は正直じいじがなくなって変わってしまった姿を見るのが怖かった。深呼吸をする。線香の香りがする。私は決心して棺の窓を開けた。じいじだ。確かにじいじだ。頬こそ痩せこけているが、優しい懐かしい顔だった。私は久しぶりの再開がこんなとこでごめんと謝った。じいじはいつも施設で私の名前を読んでいたらしいが、顔も見せに行けなかった。悪いはコロナだが、自分が情けなくて仕様がなかった。私は1週間の間、腐らないように冷しているので冷たく固くなってしまったじいじの頬をなんども触った。そして葬儀の日、棺桶の中に花を添えるときになってやっとじいじが死んだんだと確信し泣いた。あんなに葬式中はつまらなかったのに、最後に「もう見れなくなりますよ」とホールの人に言われるともう涙が止まらなかった。車で移動をしている間私は位牌を持っていた。車からおり、焼き場の前に集まり「またね」と声になら無い声でお別れをした。じいじをいれた棺は鉄の部屋の中に入っていった。骨を拾うときがきた。検死官の様に並べられた骨を見ながら骨がしっかりと残っていることに驚き体の丈夫だったじいじらしいなと思った。その日からそろそろ一年経とうとしている。時の流れは早い。人の死を飛び越え容赦なく流れ続ける。私には会ってあげられることも出来ず、結局は最後までなにもしてあげられなかった。だがじいじと約束した「立派な人間になってじいじを喜ばせる」という目標はまだこれからでも達成出来る。次にまた会うときは立派な人間になっていたい。そんなことを考えながら今夜も深い眠りに落ちて行くのだ。
「 悲しみの向こう側へ」
彼女の好きなものを聞いた
何か似たものが買えるかもしれないからだ
彼女の好きな曲を聞いた
好きな曲ならいつも聞くだろうから
彼女の好きな色を聞いた
好きな色で似合うものがあるかもと思った
彼女の好きな人を聞いた
いないと答えられた
私は彼女の全てを知りたい、理解したい、読みたい
彼女に似合う者に
君に似合う物になりたい
週末の夜…
1人歩いて帰れば…
目が探してしまう…
すき家の看板でなくて
中古車屋さん前の並木でなくて
高速の渋滞回避させる看板でもなくて…
知らない恋人たちの笑顔に…
キミを笑かした過去を…
探してしまう…
初めて会う取引先の名刺にキミに似た名前に…
明日の先にキミを探してしまう…
キミを探して…
寒さも忘れる…
食事も食欲も忘れて…
キミに会いたくて…
ただ…
キミに会いたくて…
会いたくて…
こんな夜更けに1人で…
キミを考えるな!なんて事は到底無理だと…
今ここに書いてて知った…
会いたくて切なくても…
素直になれない大多馬鹿者な私です…
あの頃の私は、
君に会いたくて、ただひたすらに走ってた。
君に会いたくて、余計なもの全て捨ててきた。
やっとの思いで会えたのに、君は私の会いたかった君ではなくなっていた。それに苛立って、私は君を傷つけることも平気になってしまった。
でも、今なら分かる。
君は変わってなんていなかった。最初のときと変わらずにずっと私の事を想って待ってくれていた。
そう、
「 私が私でなくなっていたんだ」
夢中で走っているうちに、私の中の大切な部分まで捨ててきてしまったんだ、と今になって気付く。
見えないけど、私が付けた君のなかにある沢山の傷。
どんなに頑張ってもその傷たちは一生修復出来ない。
でもそれでも、私と一緒にいて欲しい。
そんな事言える資格ないこと分かってる。
だけどね、今度は幸せな時だけじゃなくて、
君が辛い時、苦しい時のために走ってたいんだ。
辛い時には君を少しでも楽にさせてあげれるように。
君に沢山の幸せを与えられるように。
僕は君に会うために生まれてきたんだ
でも世界は不条理だ
僕たちを何とかして離れさせようとする
君に会いたい
僕の世界は君だけでいい
他に何も要らない
君を傷つけるものも悲しませるものも何もない
ありきたりだけど世界が君の敵でも
僕だけは君の味方でいる
ずっと愛してる
そんなことを書きながら僕は思った
愛する君はもういないのに
君に手紙を書いても伝わらないのに
君に会いたくて会いたくてたまらない気持ちを
手紙に書いて誤魔化す
なんて臆病者なんだ
あの時伝えれば良かったのに
そしたら何かが変わってたかもしれないのに
でも僕は変われない
これからもきっと
君に会いたくて
君に会いたくて、指を走らせる。
君に会いたくて、言葉を綴る。
君に会いたくて、電子のラブレターを送る。
君に会いたくて、君に会いたくて、君に会いたくて、君に…
君に会いたくて、今日も何気ない言葉を君に送る。
君に会いたくて
でも会えなくて
だから会いたくて
いつまでも君の事
思い出してしまう
考えてしまう
とある歌の歌詞の1つ
私、失恋とか興味無いし
そうゆうの関係ないと思ってた
てか今でも思ってる
あくまでこれは、架空の歌詞
現実の事じゃない
でも、なにかに例えてしまう
そんなことあるよね
私は無いけど
失恋ソングってさ
なんか深いよね
君に会いたくて、唇に紅を引いてみる。
明るくなった自分の顔、少しは君に釣り合うかな。
小さく聞こえた褒め言葉が、私の耳を赤く染めた。
君に会いたくて、赤い腕輪を付けて行く。
君から貰った初めての贈り物。
自分で言うのもなんだけど、私にとっても似合ってる。
君に会いたくて、赤い靴を履いてみる。
ヒールが高くて何度も転びそうになっちゃったけど、
君はその度に微笑んで、私を支えてくれた。
君に逢いたくて、首に赤い線を引いた。
何も言わずに逝ってしまったから、
お洒落をする余裕が無かったの。これで許してね。
君に会いたくて
朝の通勤
駅までの道のりは近道を通らず住宅街を歩く
いつもの家の門で待ち合わせ
門の内側から尻尾を振って駆け寄ってきてくれる君
私は駆け寄れないけど手を振ってあいさつ
さっと終わる交流
けれど君に会えた日は1日が楽しく過ごせる
今日も会えるかな
期待を胸に玄関の扉を開ける日々
毎日毎日、育児に追われて、
長いこと、友達に会えてない。
会いたい。
なにとはなく横断歩道の白線だけ選んで歩くとき、自動販売機でアタリが出そうででなかったとき、ささくれを摘んで引っ張るとき、浮かぶ顔。
#君に会いたくて
今日みたいに、背骨が震えるような寒い夜は、
貴方に会いたくなる。
貴方は、夏が良く似合う人だった。
真昼の日差しのような熱い心を持っていて、
太陽のような温かい優しさで、よく人を笑顔にして、
よく笑う人だった。
もしかしたらわたしは、
思っていた以上に貴方のことが好きだったのかもしれない。
貴方の太陽のような温もりが感じられなくなってから、
骨から凍えるような冬の寒さが、
以前より身にこたえる。
寂しいのだろうか。
もうかけないと決めていたのに、結局寂しくなって、
また今日もかけてしまう、貴方の電話番号。
「⋯もしもし、今時間いいですか?
⋯⋯⋯あの、貴方に会いたくて──」
「君に会いたくて」
君に会いたくて
大好きをくれたあなたは遠くに行ってしまった…
絶対に会えないというわけではないけれど気軽に会えなくなってしまった…
私は、あなたがくれた大好きのおかげでもっといろんなことを知ろうと思えた
私が自分の心を見つけるための目印になったんだ
だから…次会える機会があるならばあなたに伝えたい
私に…大好きを教えてくれてありがとうって…
君の家を訪れる時は大抵「課題を手伝って欲しい」とか「分からない問題がある」とか口にするが、自分が用紙に走らせるペンの先から目を逸らして君を見つめているのに気づいても、言及されたらそそくさと帰るほかないから、知らないふりをしてほしい。
年賀状を辞めて
グループラインを退会して
コロナ禍以降
友とのランチもしていない
けれど
特に誰に対しても
君に会いたいと思うこともない
私は淋しい人間なのかなぁ
卒業は節目を迎えることだ。例えば中学を卒業して高校に行く。この転機では新しい体験が待っている。その体験は自分の人生を大きく変えるかもしれない。だから卒業は自分が成長できる貴重なことだ。
お題:君に会いたくて
夜遅くにインターフォンが鳴った。『こんな時間に誰だろう?』と少し不審に思いながらも玄関へ向かう。ドアを開けると、そこには七海サンが立っていた。
「七海サン! どうしたんスか? 今日は任務だったんスよね?」
「ええ。ひどい現場でした……」
いつもの様に淡々と話しているようだが、心なしか疲弊しているように見える。
「そうだったんですね。お疲れさまです。ここで立ち話もなんですし、上がっていきますか?」
「いや、それは結構です」
俺の提案は即答で却下された。
「じゃあどうしてここまで? 疲れてるでしょう?」
「……君に会いたくて来ました」
「え?!」
俺の聞き間違いかと思った。
「どうも気が滅入ってしまって。そうしたら、何故だか君の顔が見たくなったんです。こんな時間に迷惑だとは思ったのですが、どうしても会いたくて……気がついたらここに来てきました。どうかしていますよね」
「全然! 迷惑なんかじゃないです! むしろ、辛い時に会いたいって思ってもらえて嬉しいです。だってそれって頼ってくれてるってことでしょ?」
「そう……なんですかね?」
「そうです」
「では、きっとそうなのでしょう。また今度、何かあった時には頼っても?
「もちろん構いません! じゃんじゃん頼ってください!」
そう胸を叩いて元気よく答える。
「ふふ、よろしくお願いしますね。さて、君の顔を見たらなんだか気が晴れた気がします。こんな時間にありがとうございました」
「どういたしまして! ……七海サン、本当に上がっていかないの?」
「すみません、明日も朝から任務なんです」
「そっか。それじゃあ仕方ないですね。明日も頑張ってくださいね!」
「ええ。君のおかげで頑張れそうです。本当にありがとうございました。それでは失礼します」
一礼して、そう言いながら去って行く七海サンの足取りは、ほんの少しだけ軽くなったようだった。
俺が七海サンの辛さを少しでも和らげることができたのなら、そんなに嬉しいことはない。いつだって頼ってくださいね!
『君に会いたくて』
僕は遠く離れた地にいる君に会うために川を渡り、橋を渡って来た。君の喜ぶ顔が見たくて急いで来たというのに、君とくれば来て早々に帰れなんて言うんだから。酷いじゃないか。ここまで来るのに結構時間がかったんだよ?それに僕には君しかいないんだ。だからそんな風に言わないでおくれよ。
そんなに僕がこの場所に来る事か嫌だったの?……約束が違う?でも、だって…。ああ、分かったよ。
枕元で、みゃあと鳴く声がした。そうだった。僕には、僕達には、まだこいつがいるんだった。
重い身体を起こし、外の光が盛れるカーテンを開けた窓から見える空はよく晴れていた。まるで、何事も無かったかのように。
霞がかった景色の先に
鮮やかな青が待っている
青はただただ広がるばかりで
光と共に海神がゆらゆらと揺らめいて
あなたの帰りを待っている
幾つ時を重ねても
変わらぬ世界の中で
君の後ろ姿が冷たくて
君が汚いことを知らなくて
私はただただ恋をする
実れば燃える果実が
知らぬ間に実ってしまう
摘み取る手には花いっぱい
萌えて燃えて沈んでいく
鼓動を隠している内に
心の声が聞こえてしまいそうで
胸が張り裂けそうになる
私に気づいて欲しい
恋の形は終わりを告げて
愛することを初めてみた
#6 君に会いたくて