『君に会いたくて』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【君に会いたくて】
君に会いたくて走った
まだ間に合うと思って走った
でももう、ダメだった
君はもう手が届かない所まで避難していた
もう少し、もう少しでも早かったらありがとうの一言でも伝えられていたのだろうか
「…ご臨終です」
君に会いたくて
君に会うきっかけが欲しくて買った、
君の好きなその本。
図書館で1人、
はらりと涙を流す君と
今の私は知らない間に心が1つになったよ。
「君に会いたくて」
「君に会いたくて」
私の親友のマリコは、いわゆる“ロリータ系”だ。いつもまるでフランス人形のような格好をしている。髪の毛は金髪縦ロールだし瞳は青色。外見だけでなく仕草や行動も上品で、前世はフランスの貴族だったんじゃないかと思うくらい。遊びに行く時はもちろん、学校に行く時もコンビニに行く時も焼肉を食べる時も、フリルとリボンでいっぱいの服を着ている。ちょっと変わっているけれど、穏やかで優しいマリコのことが私は大好き。
そんな私とマリコの通う高校で文化祭が行われることになった。私たちのクラスの出し物は王道にメイドカフェ。今日ばかりはマリコもロリータ服では無く、白と黒のメイド服を着ている。とっても似合っていて可愛いんだけど、マリコは少し寂しそう……というより不安そうに見える。
「マリコ大丈夫?緊張してるの?」
心配になって尋ねてみると、マリコは上品に微笑む。
「いいえ、平気よ。……ちょっと落ち着かないだけ」
やっぱりフランス人形みたいな格好じゃないと安心出来ないのかな。
少し心配だけど、文化祭が始まると意外と忙しくて、マリコのことを気にかける暇がない。
「おかえりなさい、ご主人様!」
「ご注文は決まりましたか?」
「いってらっしゃいませ!」
小っ恥ずかしいセリフを繰り返すうちに何も感じなくなってきたとき、他校の男子生徒三人組がやってきた。そのうちの一人は背が高く、茶色い髪に青みがかった瞳のハーフっぽい上品なイケメンだ。女子達はすこしざわざわして、誰がイケメンの接客に行くかジャンケンを始める。ジャンケンはだいぶ長引いて三人組の居心地が悪そうなので、もう私たちが行っちゃおうか?と誘おうとマリコを見て驚く。マリコは石のように固まって、茶髪のイケメンをじっと凝視していたのだ。青い瞳はあらん限りに見開かれ、本当の人形のように見えて少し怖い。
「ま、マリコ?」
おそるおそる声をかけると、マリコは私の腕を痛いほどに掴んだ。
「お願い、彼を帰さないでっ……!」
掠れた声で言い残し、必死の形相で教室を飛び出す。
何が何だか分からないが、マリコが真剣なのは分かったので、ほとんど反射的にイケメンに話しかける。
「あっ、あの〜、ご注文はお決まりですか?」
とりあえず注文をとる。ジャンケンをしていた女子たちの視線が痛いけどしょうがない。親友の為だ。
マリコは随分帰ってこなかった。三人組がもともと大した量じゃないワッフルを食べ終わっても、まだ帰ってこない。なんとか引き留めようと必死で話題を探している時。
「ルイ!」
マリコの声。なんとか間に合ったようだ。マリコはメイド服ではなくいつものロリータ服を着ていた。急いでいたのだろう。リボンは曲がって、スカートはくしゃくしゃ。しかしそんなことは気にせず、イケメン――ルイって言うのか?――に向かって一直線にかけてくる。
「ルイなんでしょう?私、マリアよ。覚えている?」
今にも泣き出しそうな、張り詰めた表情で尋ねる。
ルイは一瞬訳の分からなそうな顔をしたが、すぐにはっとした。
「本当に?マリアなの?」
マリコは本当に、本当に嬉しそうに頷く。
「あのね、ずっとずっと言いたかったの」
―――私も愛しているわ、ルイ
きゃあっ、と女子の一人が小さな悲鳴をあげる。なにこれあまりにドラマチック。
しかし二人はもうお互い以外なにも見えていないようだった。心の底から幸せそうに見つめ合う。まるで500年ぶりに出会えた恋人同士のように。
二人の姿に、中世ヨーロッパの街並みに佇む貴族の恋人のイメージが重なる。
もしかして、マリコは本当に前世がフランス貴族なのかもしれない。なんてね。
君に会いたくて
あなたは今頃何をしているんだろう
私と同じ空を見上げているのだろうか
私の生きる希望は、あなたと会うことだけ
あなたが居るから頑張れる
あなたと会うために学校へ行く
休日、どこかであなたと会えるかも…と思って
わざわざオシャレしてしまう私がいる。
学校であなたを見つけたら
わざわざ大きな声で話をしてしまう私がいる。
変だよね、気持ち悪いよね、
でも、それくらいあなたが好きなの
結ばれないって分かってる
どんなに頑張っても
振り向いてくれることはない
そんなのわかってるのに
なぜ私はここまであなたの事を考えてしまうのか…
明日も
私はあなたと会うために学校に行く
明日も明後日も明明後日も
あなたに会いたくて…
昼も夜も問わず、君に会いたくて仕方がなくなった。そんな自分に気付いたのは、君と付き合う前だった。
そのことに気付いたときは何を、と不思議に思ったよ。仕事で休日以外は顔を合わせているのに何を、と。
けれど、会いたい気持ちは本物で、君に会えない日は胸の奥が、きゅう、となるんだ。君の声が聞きたい。君の顔がみたい。君の息吹を感じ取りたくて仕方がない。と、この変化にはほとほと手を焼いた。
君との間には色んなことがあったけど、毎日君に会いたいから告白をしたというのも強ち嘘じゃないんだ。
僕の場合は、これが恋だと自覚するのに時間がかかってしまったけど、なんとか自分の気持ちを掴んで、君に打ち明けることが出来た。
結果、今では婚約者だ。
でも今でも、君に会えない日はあるし、結婚してもそれは続くだろう。
君にも君の研究があるしね。
だから僕は、研究の合間、君を思ってはラジオや読書や野外探索で気を紛らわす事にしているよ。
-君に会いたくて-
もう、ここに君がいないなんて、分かってる。
でも、まだ私の中には、君が生きてる。
毎日、君の温もりを探して。
もうちょっとだけ、生きてみようと思う。
【君に会いたくて】
言葉は魔力にも無力にもなる。
どちらか選ぶことができない。
誰か、伝えたい人がいてはじめて
言葉は意味を持つんだ。
ふと、浮かんだ君の顔が忘れられなくて
携帯に打ち込んだ言葉を何度も読み返している。
「今から会えますか?」
「(君が大好きだから)今から会えますか?」
「(君に会いたくてたまらないので)今から会えますか?」
君が読んだときに、笑ってくれたら。
そんな力が込められていることを願って、送信ボタンを押した。
君の会いたくて
君に会いたくて、君の通るであろう場所に立ち寄る
けど、いざ会うと、話せない
それ以前に見ることもできない
どうすればいいのかな
君に会いたくて
ば、と起き上がる。メールのやり取りを見返していたら、どうしてもどうしても会いたくなって、電話をする。「竜胆?」「起きてる?」「起きてるけど……」「今から行く」「え、」ぷつりと通話を切って、家着に上着だけ羽織ってバイクのキーを引っ掴む。
「りんどー、どこ行くの?」
「りなん家!」
珍しく起きてる兄貴がぱちりと目を開き、にんまり笑う。たぶん兄貴も後を追ってくるだろう、
好きな人ができた。
まだ実際には会ったことがない。
写真も見たことはない。
声も聞いたことはない。
名前もハンドルネームしかしらない。
住んでる地域や年齢は教えてもらったけれど、身分証明書で確認した訳ではないので定かではない。
好きな人はネットの人。
いつも辛いときに、大丈夫?、と、声をかけてくれる。ダイレクトメールもくれる、優しい人。
依存しすぎて、その人が違う人と絡んでいると嫉妬してしまう。これって、好きだから嫉妬しちゃってるんだよね。
会いたいな。君に会いたくて仕方がない。
ネットのつながりから、一つ上の段階にいけるから。
そうしたら、ネットの中の特別な存在、って思われると思う。
会いたすぎて辛い。
文面だけじゃなくて、オフ会という形でも最初はいいから。
《私に会ってくれませんか?》
そう、メッセージを飛ばした。
【君に会いたくて】
君に会いたくて
毎朝
同じ電車で 会うあの子
長い髪が
朝日に当たって
キラキラ光る
綺麗だなぁ
見惚れていたら
目が 合いそうになり
思わず そっぽを向いた
君に会いたくて
電車通学に 変えたのに
話す勇気が 足りない
明日こそは
話せるとイイな
きょうは
君に似た
暖かい
月が包んでくれた
君は何してるかな
僕は今でも君を思ってる
君に会いたい
「君に会いたくて」
大好きな同性の先生は、学校でグッピーという熱帯魚を飼っている。
私はその飼育係の1人だ。
水槽の掃除やグッピーたちに異変があった時の解決策を考えるのが私たち飼育係の主な役割で、餌やりは先生がやっている。
毎日1時間目が始まる前の10分休みに、私は決まって廊下に出て、ただ1人の存在を探す。
水槽の前の椅子にゆったりと腰掛け、小さなスプーンで餌をふりかける見慣れた後ろ姿を見つけた途端、
「·····先生だ…!」
と誰にも聞かれないように声をおさえて小さくはしゃぐ。
その背中を見つめたまま小走りで駆け寄る。
「おはよーございます。」
そう後ろから声をかける。
「おはようございます。」
先生が落ち着いた声でそう返す。
だがすぐに視線をグッピーたちに戻し、まるで子供をあやすような甘い声で
「可愛いねぇ。」
と言いながら頬を染め、にこりと微笑む。
あなたが1番可愛いよ。言えるはずないけど。
「様子見に来てくれたの?」
先生が私をまっすぐ見つめてそう聞いた。
「.......はい。」
私はわざと寂しげに応えた。
だって、本当は。
...あなたに会いたくて来たんだよ。
すぐそこまで出かかった言葉を、口の中で噛み砕いた。
「また会いに来ますね。」
力いっぱい笑って見せながら、私はそう言った。
「はい。ぜひ。」
きっと、グッピーに会いに来るってことだと思ったんだろうなぁ。
私の大好きな笑顔でそう応えた先生の姿が網膜に焼き付いた。
1人になった廊下で私はぽつりと虚しく呟いた。
「.......片想いって、ほんとに報われないなぁ。」
『君に会いたくて』
君に会いたいと、よく思っていた。
職場では毎日顔を合わせるけど、素顔の君に会いたくて。
プライベートの君はどんな子だろうと、よく考えていた。
妄想が捗って、やましい気持ちになり、君に合わせる顔がないと思ったり、反省したり。
君のことばかり考えていた。
今は、笑顔を向けてくれる君が傍に居る。
嬉しくてしょうがない。
会いたかった君に会えている。
会いたかった分だけ、今が楽しい。
そして今も、君に会いたい。
明日が待ち遠しい。
明日のデートを待ちわびながら、君にメッセージを送る。
おやすみを言った後も、名残惜しく君のメッセージを見つめて。
『好きだよ』と呟いた。
「君に会いたくて」
会いたいと思える人なんて
私にはもう居ない
そう思っていないと
この気持ちの昂りを抑えられそうにない。
会えないのに願うのはもう辞めたんだ。
会えないのに努力するのはもう疲れたんだ。
それでも気持ちは収まってくれなかった。
自分の気持ちに嘘をついても無駄だって自分が一番よくわかっているのに、それでも嘘をついてしまうのはどうしてだろう。
嘘をついても、つかなくても辛いのは同じなのに。
嘘をついても忘れられるわけないのに。
初めての初恋の人で今でも好きな人。
最初から失恋すると分っていて会うことも出来ない事も分かっていて、それでも好きになってしまった。
好きな想いは消えることなく膨らむばかり。
そんな人の事を簡単に忘れられるわけない。
忘れられないよ。
消せないよ。
本当は今でも、すごく好きなのだから。
本当は会いたい、話もしたい。
本心はいつだってそう思っている。
でも、どんなに願ったって想ったって会えないんだ。
ねえ、この気持ちどうしたらいいのかな。
行き場の失ったこの気持ちをどうにかしたくて
1人そう呟いた。
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*お題とは全く関係ないが、ふと気になってしまった事がある。
私の綴る文は傍から見たら子供っぽいんだろうか。とふと思ってしまった。
実年齢より下に見られてたらどうしたものか。
変に見えてるかもしれないと思ってしまった。
私の投稿は暗い物が多いし、病んでるヤバいやつだと思われてるかもと言う考えが出てきてしまった。
意図して暗い投稿をしてる訳ではなく、気づいたら暗くなってしまうというか、明るい文を書くのが苦手なんだと感じている。
もっと良い表現や文法を使えるように頑張ります…
最後に1つお知らせを……
私情なのですが小説応募の〆切日が近づいていてこのままだと書ききれず、今月の目標を達成できそうにないので書き切るまでは小説の方に集中したいと思っています。
そのため今月は明日からお休みしようと考えています。
もしかしたら不定期で書くかもしれませんが短くなると思います。
目標達成するため頑張ります。
それまで待っていて下さると嬉しいです。
「会いに行くね」スマホの向こうで君の声がする
前も同じようなこと言ってたなぁ
でも、来なかった。
遠距離だと、相手が何をしているか分からない。
電話をしても、LINEをしても、文字だけだったり言葉だけ。いくらでも嘘がつけちゃう
「会いに行くね」そういうなら、会いに来てよ…
純粋に君を愛していた。
だから君に会いたくて、たくさん無理をした。
たくさんお金もかけた。
それなのに君は僕を無視する。
僕だけが苦しむなんて、そんなの不公平だろ?
許せないだろ?おかしいよな?
だから…
今度は君が苦しむ番だよ。
初めて入ったお店のパスタが美味しかった
テレビに出ていたお笑い芸人が面白かった
美容室のカットが思い通りにならなかった
夜中にふと目が覚めてしまった
何気ないことを伝えたくなる
何気ないことで会いたくなる
『君に会いたくて』
君に会いたくてここに来たんだ 開かないと思っていたドアが開いた時 ドキドキ胸が高鳴って 夢って叶うんだなぁって思った お好み焼きとおにぎりを食べた それとみそ汁も どれも美味しかったけれど
僕は内緒でチョコをかじった アーモンドの歯応えを
君に気づかれないように
まだ暖かかった昼頃換気のために空けた窓からの風が冷たくなってきて、窓の方をみる
窓の向こうには家が隣の幼なじみであり、わたしが思いを寄せている相手がいる
何をやっているんだろう
あ、ゲームか
じーっと見ていると不意に目が合った
彼も私に気づいたみたいで窓を開けている
何か言っている?
ま、ど、あ、け、て
そう口パクで言われてすぐ窓をあけた
「ねえ、いまからそっち言っていい?
良いの見つけてちょうど見せつけたかったんだ」
「えー、わかった。良いよ」
素直じゃないなど自分のことだが思い、ついあがってしまった口角をさげながらきみのもとへ向かう
「おじゃましまーす!」
玄関のドアがあいた
会いたかった人が入ってきた