向かい合わせ』の作文集

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向かい合わせ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

8/25/2024, 11:20:37 AM

【向かい合わせ】
信じていたのに。鏡合わせの二人だと思っていたのに。向かい合わせの存在でずっと手の平を合わせていられると思ったのにアイツは裏切った。組織に属した。最後の言葉は「僕は利のある方を選ぶ」その続きにお前も来れば良いと言われたが手を払う気にも怒鳴る気にもならずただアイツを睨んだ。「そう。じゃあね」と表情一つ変えずに背を向けて去っていった。冷淡な奴だとは思っていたがここまでとは思っていなかった。裏を返せば僕はそこまで冷淡にいられないという事。そうか、もっと非情にならないといけないのか。僕は暗殺者。職に対する意識が足りていない。それを見せつけられた気がした。誰もいない事を確認して僕はそっと蓋をしていた本音を呟く「友達になりたかったのに」と。

8/25/2024, 11:19:35 AM

向かい合わせ

好みも性格も真逆なのに

どうしてか、自分と似てると感じるのは

お互い素直になれないからかな

8/25/2024, 11:16:52 AM

はじめて喧嘩をした。出会ってから今まで、共有できる時間はできる限り、共有してきた。元は同じ存在だったのかもと思えるほどに、好きも嫌いも、考えも、いっしょだった。だから、衝突するなんて思いもしなかった。喧嘩なんて、わたしたちには無縁なものなのだと思っていた。
「……あのね。お引越しをすることになったの。だから、同じ中学校には通えなくなったの。約束、守れなくて、……ごめんね」
 最初、何を言われたのかわからなかった。思考停止のあと、じわじわと思考を埋め尽くしたのは怒りだった。
「……なんで? ずっと、いっしょって、言ってたのに。……嘘つき。……嘘つき!」
 ひどい言葉を投げかけた。傷付いた顔をしていた。傷をつけたかったわけじゃないの。横で、笑っている未来を願っていただけ。家に帰ってから、後悔した。きみだって、わたしと同じ思いでいてくれたから、あんなにも悔しそうなひとみで謝ってきてくれただろうに。苦しんで、苦しんで、それでも誠実であろうとしてくれていただろうに。
 それから数日、わたしたちはずっとギクシャクしていた。あんなにいっしょにいたのにね。傍にいられる時間も、刻一刻と減っていくのに、何をしているんだろう。人も疎らな放課後の教室で一人ぽつり、思わず溜め息が零れ落ちる。あーあ。机を睨みつけていると、ふ、と机に影がかかった。
「……おまえら、あんなにベッタリだったのに最近いっしょにいないけどどーしたの」
 顔を上げると、クラスメイトの一人が不思議そうにこちらを見ていた。ふだん、あまり話さない子。そんな子にまで、ベッタリ、という認識で見られていたことが少し恥ずかしい。
「そんなにベッタリしてるように、見えた?」
「見えた。たぶん、クラスのやつらみんな気になってると思う。喧嘩でもしたわけ?」
 ……図星に、思わず固まってしまう。彼は呆れたように目を細めていた。
「わかりやすい反応ドーモ。あいつ引っ越すんだろ? 喧嘩の原因、もしかしてソレ? ……しょーもな」
「しょうもないって! そんなこと言われる筋合い……!」
「二度と会えないわけ?」
「……そ、そういうわけじゃ」
「じゃあ、会いにいけばいいだろ。それとも会いに行くのは面倒?」
「ちがう、そんなことない!」
「じゃ、いいじゃん」
 あまりにも簡単に言われて、頭がぐるぐると回った。ぜんぜん、いいじゃんじゃない。同じ学校に通いたかった。けれど、会うことは、きっとたしかに、できる。……わたし、何に、怒っていたんだろう。彼はさらに、言葉を紡いだ。
「いいの? 仲直りしなくて。来月には引っ越しって聞いたけど」
「……う。うう〜〜〜っ」
 唸ってしまった。彼は目を丸くしたあと、可笑しそうに笑っていた。ひどい。思わず彼を睨むと、彼の後ろからひょっこりときみが現れて。睨むはずのひとみは力を込めかねて、気の抜けた表情になってしまった。一頻り笑った彼は、満足したように小さくもう一度笑い、あとはお二人でドーゾ、だなんて言いながらどこかに行ってしまった。
「……あのね、話を、しない?」
 恐る恐る、わたしの様子を見ながら言葉を向けてくれるきみ。毎日、あんなに笑顔を向けてくれていたのに。今は、とても辛そうで。きっと、わたしがきみにこんな表情をさせてしまっている。こんなはずじゃ、なかったのに。
「……うん。……でも、その前に言いたいことがあるの」
「……! なに……?」
 怯えた表情。わたしが作り出したものだ。心に刻み込む。
「……ごめんなさい。ひどい言葉を言って、ごめんなさい……! 嘘つきなんかじゃないって、わたし、知ってる……! ほんとうに、ごめんなさい……!」
 必死に、心の裡を打ち明けた。驚いたこと。寂しかったこと。八つ当たりしてしまったこと。きみは静かに聞いていた。見るのがこわくて、途中からきみの顔を見ることもできなかったけれど、きみは最後まで耳を傾けてくれていた。
「……そっか。あのね、わたしも、言いたいことがあるの。お引越しが決まって、悲しかった。約束を守れなくて、悔しかった。一緒にいられなくなることが、寂しかった。傷付けてしまったことが、辛かった」
 言葉にしてくれた思いに、申し訳なさがさらにつのる。傷付いたきみに、さらに傷をつけてしまった。
「……でもね、ありがとう。思いをぶつけてくれて、ありがとう……! もう、最後まで、話せないかもって。わたし……!」
 なのに。きみはありがとうと言ってくれる。泣きそうな顔で、でも、口は笑みの形で。
「……引っ越してもさ。会いに、行ってもいいかな」
「……! もちろん! 新しいお家にも、来てほしいな」
「うん! ぜったい、ぜったいに行くね。……ずっといっしょだよ。ちゃんと、遊びに行くから」
「! ふふ、うん。約束だもんね。待ってるね」
 お互いに目を真っ赤にしながら、もう一度同じ約束を交わし合った。目は真っ赤だけれど、どちらも、晴れ晴れとした表情で。
 今日だけで、わたしはきみの色んな新しい表情を知った。そういえば、わたしたちはいつも隣り合っていたから。同じ方を見て、笑い合っていたから。こうしてお互いを見つめ合う機会って、なかったのかも。
 隣にいなくても、こうして向き合うことはできるって、知ることができたから。いつの間にか二人だけの教室で、わたしたちは笑い合ったのだった。

テーマ「向かい合わせ」

8/25/2024, 11:13:39 AM

テーマ「向い合わせ」


カキ氷 向かい合わせで あなたと一口

8/25/2024, 11:12:58 AM

正直、ちょっと、落ち着かないかも
そんなじっと見られると、どきどきしちゃって

でも、いやじゃないから
もうちょっと このままで


(向かい合わせ)

8/25/2024, 11:12:57 AM

『向かい合わせ』
※今回はとても私的な話になります。すみません。今日のお題が向かい合わせなのが嬉しすぎて書きます。
興味のない方はすぐ次へどうぞ。

私が大好きなふまけんについて書きます。
今日は8月25日、あのふまけん8.25事件の日です。
ふまけんはずっと背中を合わせてきた。相手に預け、信頼し合ってきた。背中合わせでも、心は向かい合っていて、お互いのことならなんでもわかっていた。
あの氷河期を乗り越えた2人は最強だと信じてた。
きっとみんな、ふまけんは一緒一生だと思っていた。
だけど2人は言った。永遠なんてどこにもないと。
そして、ある日発表された。
中島健人が個人で活動する。私はそれを聞いたとき、理解できなかった。どんどん涙が流れてきて耐えきれなかった。そして、グループとして一気に色々なことが起こった。2人が別々の道を歩き始めて、一番最初の8月25日が今日。でも私は信じる。
何年後かに本人たちが選択は間違ってなかったって思えていること、また2人が笑い合って、次は頂点で背中を合わせていることを。
ふまけんは、向い合せで、背中を合わせるように進んでいく。

読んでくれた方ありがとうございます!また明日からはいつも通りの文書に戻します。誰かがこれを読んで共感してくれたら嬉しいです。

8/25/2024, 11:12:54 AM

向かい合わせに座る二人
その目にはお互いしか映っていない
この空間は二人だけの世界
誰も割り込むことはできない

しかし二人の間にある空気は
安らぎや穏やかさなどとは程遠い
二人の間で火花が散りそうな激しさを感じる

二人は真剣勝負の真っ只中
即座に戦況を見極め
休むことなく鈍ることなく
素早い動きでカードを場に出していく

それを観る周囲は
その動きが目にも止まらぬスピードに見えるが
二人には一秒一秒がとても長く感じていた

勝負は互角
ただのトランプ遊びのはずだが
二人は遊びにこそ真剣だった
楽しむことにこそ真剣だった

同じ実力
同じ価値観を持つ二人は
最大の友として
最大のライバルとして
全力でぶつかるのだ

8/25/2024, 11:11:39 AM

向かい合わせ

向かい合わせーーー

2つの事物が互いに正面同士の位置にあることを意味する。


類語
対面 対向


あるカフエの、窓際の席である男女が向かい合わせに座っていた。

男が言う。「…昔のことはごめんね。」
女が言う。「私は、昔のことなんか気にしてない。」
その言葉を聞き、安心したような表情を男は見せる。
「あなたへの気持ちは、冷めたけどね…」
「…」

女が席を立つ。
「帰るね。夫が待ってるから…」

ああ。


昔のあなたのままがよかった。

始めてあったときは…

貴方は優しくて、とても…
魅力的だった。

付き合い始めても、その思いは変わらなかった。

でも、貴方は…


私の思っていたような人じゃなかった。


さようなら。




心の中で、貴方に告げるーーー




「はぁ…」
男はため息をつく。

変われたのかな。俺は…


彼女と付き合う内に、俺は…


変わってしまった。



俺が悪いんだ。それは分かっている…


ただ、今は…



泣いてもいいかなぁ…




「うっ…」



男は、すすり泣いたーーー







はじめまして。
向かい合わせーーー
難しくて、少しお題と離れてしまいました。

面白い!
と思っていただけたなら、幸いです!!
(* >ω<)

8/25/2024, 11:10:30 AM

【向かい合わせ】*79*

よく飲みの予約でカウンターにするか
テーブル席の向かい合わせにするか
悩むかな

カウンターは真正面じゃないなら恥ずかしさは軽減されるけど、距離近いんだよね

テーブル席の向かい合わせはずっと目が合って恥ずかしすぎるけど、ほどよい距離感は保てる

関係性によって変わるよね

大人数での飲みなら…気になる人とギリ話せるくらいの向かい合わせの席を選ぶかな

近いと気になってなくても話すから

少し離れた位置で目線や自分以外の人と話す姿を見て

興味をもったり意識したらアクションをおこす、かな

ふふふ♪

8/25/2024, 11:10:00 AM

ゆらゆらゆらゆら。
おっきいあながあいてるよ。
おちないように
そーっとみるの。
そこにね、まいがいたの。
かがみみたいに
おかおがきれいにみえるよ。
つんつん、ゆらゆら
つんつん、ゆらゆら。

ママはおよげないと
だめだよってゆうの。
いつかゴジラがきて
うみがどーっときたら
およげないとだめだよって。
でもね、まいは
ゴジラとおともだちになるから
だいじょうぶ。
おなかがすいてるから
ごはんくださいって
おきたゴジラに
あめをあげるの。
いちごあじと、メロンのあじ
どっちがすきかな。
まいはいちごがいいから
メロンのあげよう。

はっぱさんがおちて
おみずがゆらゆらした。
まいのおかおがぐにゃってして
にこにこしたり
へんなおかおになったりした
じーってみてたら
じーってみてた。
あっぷっぷ!したら
あっぷっぷした。
あっかんべーしたら
べんべろべーってなった。
はっぱがゆらゆらしてた。

ありさんがおみずをのみにきた。
じーっとみてたら
みみずさんがおぼれてた。
ままにおしえてあげよう。
まい、もうクロールおよげるから
みみずさんにはならないよって。

ママがまいをよんでる。
はやくママのところに
いかなくちゃ
ママ、まいは、ここだよ。


【むかいあわせ】

鏡に映る自分との自問自答
そう言う話を過去に書いたことがある。
だけどそれとは違うものにしたかった。
初めは水たまりにうつる美しい景色に
感動する子供を描きたかった。
なんでこうなったシリーズかもしれない。

8/25/2024, 11:08:56 AM

向かい合わせ


向かい合わせもいいけど
隣り合わせの方が好き

向かい合わせだと嬉しくて
でもなんだか恥ずかしくて
真っ直ぐ見ていられないから

隣なら
真っ直ぐでなくても
目線も優しい声も
あたたかな体温も
直ぐ側で感じられるから

8/25/2024, 11:08:42 AM

向かい合わせ

空いてる
電車に
向かい合わせ
目が合うと
君は
にっこり
笑う

なな🐶

2024年8月25日2006

8/25/2024, 11:08:17 AM

個性的な雑貨屋さんに入った。
道に迷った時に偶然見つけた
秘密基地みたいなところ。
中に入ると少しひんやりしていて
天井の装飾たちが出迎えた。
絵画はどこか懐かしい風車の絵だった。
売ってるものはどれも
見たことがないものばかり。
小さなカフェがすみっこにあって、
丁度小腹が空いていたし、
ケーキでも食べようとメニューを開いた。
フクロウに似た店員さんに
カラフルなモンブランを注文し、
テーブル席へ歩いた。
黒猫の置物があったので
向かい合わせに座った。
モンブランを食べてる間、
置物が
何も言わずに待っていてくれている様に思えて
少し嬉しくなった。
店員さんに会釈をして
店を出ようとした時、
"Good Midnight!"
と、店員さんが言った。
話す言葉もオシャレな人だなぁと思った。
外に出ると、
辺りはもう暗くなっていた。
明日も
もう少しだけ頑張ってみよう
と、
フクロウと猫の声を聞きながら
白い屋根の家へ帰った。

8/25/2024, 11:07:41 AM

向かい合わせ

朝、仕事にやる気をつけるために食べるご飯
今日も1日お疲れ様の夜ご飯
時々2人きりで食べに行く外食

毎日きみと向かい合わせで食べるご飯は
どんな時よりも幸せを感じるんだ。

8/25/2024, 11:01:23 AM

君と向かい合わせで笑った
君が好きで、好きで泣いた
優しく抱きしめてくれたから強くならなきゃと思った
強くなるから傍にいて
弱い私はなんとかするから
だから傍にいて
向かい合わせで君を見て
やっと私は弱くなって強くあれた気がしたの

8/25/2024, 11:01:06 AM

41日目

向かいあわせに立って目の前の君を見る

僕が右手で手を振れば
君は左手で手を振り返してくれた

僕が笑顔で挨拶をすれば
君も笑顔で挨拶を返してくれた

君と僕はいつもシンクロしている
顔も服装もいつも一緒だ

でも数歩動けば君は消えてしまう

8/25/2024, 11:01:01 AM

顔を突き合わせ、同じテーブルに座る。

視界が貴方で埋まる。色んな表情が見えて嬉しい。

話し始める。最近あったこと。楽しいこととか、ダルかったこととか、どうでもいいこと。目を合わせるのが苦手だから、少し目線を上げる。

頷く貴方
感心する貴方
驚く貴方
感嘆する貴方
どんな話でも楽しそうに相槌を打つ貴方。
こちらの話しが落ち着くと、今度は貴方の番だ。

頷く私
感心する私
驚く私
感嘆する私
向かい合わせの私たち。代わりばんこに話している。

こんなに幸せな時間があっていいものか。時間がごうごうと勢いよく流れる。

この時間がだらだら続けばいいのにな。






←慣れないポジティブな事を言いたかった人

8/25/2024, 11:00:37 AM

初めて君が私の部屋に来た日。
もう夜になって、泊まることになった。
君はベッドで寝るのに遠慮してたけど。
ベッド以外に寝るとこないから。
結局一緒にベッドで寝ることになった。
少し距離を置いて、顔を合わせないようにした。
どっちも緊張してたからだ。
なかなか寝付けなくて反対を向くと、
君と向かい合わせになった。
君は寝ていた。
だから。
君が起きない内にそっと口吻を交わした。
心臓の鼓動が早くなった。
君からドキドキ聞こえたのは気のせいかな。

8/25/2024, 11:00:31 AM

狭い電車の座席。
頭を下げて向かい合わせの座席に
座った人。

なんだか気になり
こっそり 観察。
電車にゆられながら
その人の世界を
想像してみたりする。

そんな事も知らずに、
その人は次の駅で
降りて行った。

もう会うこともない人。

8/25/2024, 10:56:41 AM

向かい合わせ




その人とは三度見合いをした。
紹介された人と2度目3度目に会うことも見合いと言うなら。或いは見合いをするのは一度だけで、同じ人と再び会うのは交際しているというのなら、若干話は違ってくる。

とにかくその人とは三度会った。
一度目はいわゆる見合いという感じで、仲人がおり、付添人がおり、事前に釣書用の写真も撮ったし、見合いをしたことがなくても聞いたことのあるような「あとは若いお二人で」というあの言葉も聞いた。
とは言えそこに残された2人は今出会ったばかりの2人で、たとえ机を介して向かい合って座ろうが、運ばれたコーヒーが冷めようが、一向に距離が机以上に狭まらない。
二度目はないだろうと思っていたら、数日後にまた同じ場所で会う手筈が整えられていて、それが三度目も起きた。

無言の一時間だった。
何をしに来たのだろうと思いながら二度も三度も来るこちらもこちらだけれど、そんな女を二度も三度も誘う男も男だと思う。
二度目は未だ探り合うような空気もないではなかった。三度目になると互いに互いが見えていないかのように、店内のざわめきや店外の人の流れを見ながらゆったりとコーヒーを飲んだ。

四度目に会ったのはその人ではあったが実体ではなく、もちろん幽霊でもなく、その人の写真だった。
週刊誌の2ページをどんと使っていつの間に撮られたやら、あの無言の喫茶店で2人向かい合った写真が掲載されている。「仲睦まじく談笑する2人」などというキャプションは皮肉かと思えるほどのある意味痛烈な記事で、これには引き合わせた仲人も少し焦ったように顔を見に来てくれた。
こちらとしては答えようがないので、「あちらがそうと言えばそうだし、違うと言うなら違う」と言うと、仲人は一瞬憐れみを含んだような瞳をこちらに向けた。

それから数回実体ではない彼に会った。
書き立てられる数ページの記事は、三度会っても知らなかった相手のことを事細かに教えてくれた。

週刊誌を賑わせた2人が内輪で祝言を挙げたという記事で一旦事の収束を見たのはそれから8ヶ月くらい後のことで、週刊誌は家柄がどうの、速度がどうの、純愛がどうのとたくさんの文字を使って世の中に知らせてくれたが、どのひとつも大スクープ──実は交際ゼロ日結婚だということは取り上げなかった。

わたしと夫は三度見合った。
向かい合わせの席に座り、週刊誌が言うところの「仲睦まじい談笑」を一時間。
次に実体に会ったのは祝言のときだった。
彼は白無垢姿のわたしを見て開口一番 「怒っていますか」と問う。
「いえ、でも多少混乱しています」
「手荒ですみません。どうしてもあなたがいいと思ってしまったので、先に外堀を埋めようと思って」
「どうやら完全に埋め立てられたようですね」
「やめましょうか」
「今更水を流しても災害が起きるだけです。堀が埋められたなら城を落とすまで」
彼は満足そうに微笑んだ。
わたしたちの間にはもう机が存在していなかった。

時折私達は向かい合わせに腰掛けて「仲睦まじく談笑」する。
互いの存在を確かめるようにゆったりとコーヒーを飲む。

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