『半袖』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『半袖』
じりじりと太陽が照らす中、
少しの風が、さらりと吹く。
そんな、とある真夏の日。
彼女は顔に手を当てて光を遮り、
はっきりと、僕に微笑んだ。
リボンがついた麦わら帽子に、
花がついたかわいいサンダル、
そしてシルクであしらわれた、白い半袖の、綺麗なワンピース。
暑い中でも涼しく輝く彼女に、
僕は目が離せなくなる。
風になびく彼女のワンピースは、
ふわりと、柔らかい動きで彼女を引き立たせる。
その半袖のワンピース、
よく似合っているよ
「いいな〜。」
私は、制服の夏服姿の学生を見て呟いた。今年の夏も、嫌気が差すほど暑かった。
「何で一年中長袖なの?皆、半袖なのに。」
関わりのないクラスメイトが、私に聞いてくる。慣れた質問だ。私は、戸惑う素振りを見せず、笑顔で答えた。
「長袖って、何か良くない?」
こう答えれば、相手は興味をなくす。そして私は、変わり者のレッテルを貼られる。本音を言えば、長袖が好きな訳では無い。暑いのは大の苦手だ。それでも、着ないといけない。私の腕には、自ら付けた傷が無数にあるのだから。
家に帰り、部屋着に着替えようとクローゼットを開ける。そこには、半袖のワンピースが掛けられていた。お小遣いを貯めて買ったものだ。でも、今の自分はこれを身に着ける事はないだろう。私はそっと、クローゼットを閉めた。着替えが終わると、一階から母の呼ぶ声がした。私は、重い足取りで、階段を降りた。
「やっと降りてきた。ご飯出来たよ。」
母が笑顔で言う。私は小さく頷き、席についた。
「そういえば、学校はどう?勉強できてる?」
私は母の言葉を聞き、またかと嫌気が差した。
「今の内に頑張らないと、大人になって後悔するよ。私が貴方と同じ頃は、もっと勉強熱心だったのに。」
何度も聞かされた言葉。母は私の頑張りを認めた事はなかった。いつでも、子供思いの母親を演じていた。
「分かってる。」
私は、小さく答えた。これが精一杯の反抗だった。
部屋に戻り、勉強を始めても集中できない。私は机の引き出しから、カッターを出した。そして、自分の腕に傷を付けた。習慣と化したこの行為。今までは、こうすれば気持ちが収まった。でも、最近は気持ちが溢れそうだった。
私は今、屋上に立っている。死にたい。この感情が頭を支配する。もう終わってもいいよね?私、頑張っれたよね?聞いても、答えは返ってこない。私は、フェンスを乗り越えた。ワンピースの裾が風に乗って揺れる。短い袖からは、今まで隠してきた傷があらわになる。
「世界って、こんなに綺麗だったんだね。」
私は傷を撫で、前へ歩いた。風が全身に伝わった。
【半袖】
そろそろ半袖の季節か。Tシャツは好き。ジーンズにTシャツが自分が一番好きな組み合わせだな。昔はシックな感じが好きで着てたけど、今はアメカジ的な感じが好き。
君もジーンズにTシャツがすごく似合うね。Tシャツはシンプルなものがすごく似合ってるよ。可愛さの中にかっこよさもあってほんとに素敵です。
でもね...。夏の薄着は...。ちょっと心配。いつもそばにいられたらいいのに。
flamme jumelle
お題:半袖
じわじわと、こもるような蒸し暑さが辺りを包む。
初夏という割に、既に夏のような暑さだ。
春と秋が本当に短くなってきた、と大人は口々にそこかしこで言っている。親も担任の先生も、暑くなったり寒くなったりする時期には大体恒例のように言っているから、多分昔はもっとちゃんと春も秋もあったのだろう。夏も冬も色々体調管理に気を遣わないといけないから、昔が羨ましい。
春なんだか夏なんだかよくわからない暑さを耐え忍び、ようやく待ちに待った衣替えの時期がやってきた。
肌にべたべたひっついて鬱陶しくて長袖なんか着たくないのに、暑くてもずっと着なくてはいけないのが嫌だった。校則って何のためにあるんだろうと、時折首を傾げたくなる。
クローゼットから、真っ白いシャツを取り出してすぐ羽織る。長袖と違って、腕に風がちゃんと当たる。それだけでずいぶんましに感じられた。
身支度を整えてリビングに戻り、兄が作ってくれたクロックムッシュにありつく。
「美味しい……!」
思わず口元が緩んでしまう。
「そりゃよかった」
一足先に食べ始めている兄が満足気に笑っている。勿論兄の朝食も彼自作のクロックムッシュだ。
兄は調理の短大に通っている。でも、そこに通う前から十分料理が上手だった。仕事で不在がちな両親に代わって、いつも食事を作ってくれていたのだ。兄が作る料理はどれも本当に絶品で、弟の欲目を抜きにしてもすごく美味しい。
前に話してくれたのだけれど、小さい頃から、両親の助けになりたくて料理を頑張っていたらしい。僕が物心ついた頃には、確かに兄はよく台所に立っていた。
「いつもありがとうね、葵兄(あおいにい)」
「こちらこそ、いつも美味そうに食ってくれてありがとな。作り甲斐がある」
ぽんぽん、と頭を大きな手で撫でられて、気恥ずかしいけれどやっぱり嬉しい。多分兄も気づいていると思うけれど、僕は結構なブラコンだと思う。何でも一生懸命頑張るところとか、いつも穏やかで優しいところとか、兄の色んな面を本当に尊敬しているし、僕もいつかそんな大人になりたいなと憧れてもいるのだ。
「そういえば、ようやく衣替えか」
「そうなんだよー、やっと!」
「ずっと、暑い、暑いって言ってたもんな」
「本当だよー」
「短大だとその辺は自由だからなー」
「僕も早く大人になりたいなぁ……」
こうしなさい、ああしなさい、これを守りなさい、と言われ続ける日常に、時折ちょっと窮屈に感じてしまう。
思わずぷーっとむくれる僕の頬をちょいちょいとつついて、兄がくすくすと笑った。
「今はそう思うだろうけど、俺なんかは逆に、聖(さとる)の頃に戻りたいなぁって思うことあるぞ」
「えっ、本当に?!」
「ああ」
「髪の毛の長さとか服装の時期とか細かく決まってて嫌だなぁって思うけどなぁ……」
「その辺は確かにちょっと面倒かもしれないけどな。
でも、自由な時間が多かったり、友達と気軽に互いの家とか行き来できたり、そういうのってその頃だけって感じがするんだよなぁ」
顎に手を当てて考えこむような仕草をしながら、兄がこちらに微笑んで言った。
「そういうものなの?」
「そういうものなの。ついでに言うと、社会人になると、もっと友達とは会いにくくなるってさ」
「そうなの?!」
「母さんがこの前教えてくれたんだ。働いてるとみんななかなか都合がつかなくて、会えても数人とかがざららしい」
「そっかぁ……」
いつまでも今みたいに約束をしてすぐ会える訳じゃないのか。大人も色々と大変なんだな。
「ま、だからお互い、今の内にできることを、存分に楽しんでおこうな。
俺も一応大人に片足突っ込んでるけど、ぎりぎり学生だから」
うん、と大きく頷いた。
僕が今しかできないことってなんだろう。まだすぐには思いつかないけれど、大好きな兄が羨んでくれた今この時を、めいっぱい楽しみつくしていけたらいいな。
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【蛇足かつ余談】
本当は、クラスメイトの半袖姿にときめく子(男か女かは未定でした)の姿を書こうと思って書き始めたのだけど、気づいたら兄との話に落ち着いていました。
半袖
スっと伸びた君の手が
当たり前のように私の荷物を持ってくれた
それだけの事が凄く嬉しかったんだよ
だからあの夏に
私は君に半袖のTシャツをプレゼントしたよね
今年も着てくれているのだろうか
そして 私を思い出しているだろうか
私から突き放してしまったけど
あのTシャツは
君によく似合っていたよ
こんな私にいつまでも囚われないで
早く忘れて前に進んでね
半月前までは少し肌寒かったが、この時期になると毎日半袖でいいな。
寝巻きにはライブ等のイベントで購入したTシャツをセレクトして着ている。10着以上からセレクトする時間は毎日のちょっとした楽しみでもある。
お気に入りのTシャツを着すぎて、肩や腰部分に大きな穴が空くほどボロボロにした事もある。もちろんボロボロのまま大切に保管してあるけど着るのは流石にもう無理かな…
普段の外出用のTシャツは個人的に無地が鉄板。黒地も白地も好きで気分と行く場所によって着分ける。
半袖 5/28 23:54
大好きなあなたとのおそろいの、ロックバンドのTシャツ。一緒にライブに行くために買ったんだったね。
めっちゃお気に入り。
また一緒に着ようね。可愛く着るね!
可愛いって思ってくれたら嬉しいな。
ふふ。デート楽しみ。
半袖その時期は本当に暑かった
半袖の袖から見えるあなたの白い腕
夏は嫌いだったけれど悪くないかも、?笑
半袖
もうこの制服に袖を通すのも最後かなんて夏には深くはしみじみしなかった
夏服の最後であって制服の最後であったなら興味も薄れるのかと虚しくなるものだ
もう半袖?
私の住んでる所より
南だもんね
日本半分くらいの距離が
季節も日の出も
少しズレる
それでも
繋がってることが
嬉しい
「半袖」
夏が来たーという感じ。
GW暑くなったと思ったら
また寒くなったり
雨も降ったり朝晩は寒いし
まだまだ半袖で出かけるのは勇気いる。
半袖のみでいけるってことは
もう完全に夏ってことだよ!
あつい!あついわよ!!
なんでこんなに暑いのよ💦
夏はヤダ🥺
半袖で出かけたい
半袖で仕事したいよぉ(´;ω;`)
年中長袖 しくしくぅ〜😭
仕方ない……ことしも乗り切って見せよう
/ヽ / /⌒\
/ /ヽヽ|/⌒\ii|\
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5/28 雨は全てを狂わせる
俺には計画があった。女の子に告白するも撃沈した俺は、心の傷を癒すため、人生初の風俗に行く事を決意。そうガールズバーに。そしてその決行日を近々訪れる我が生誕祭に狙いを定めていた。この日のために美容院で髪を整え、服も新調した。ちょっとでも格好良く見えるように。お店も‥それとなく決めました。
しかし雨予報だと。雨どころか雷マークついてるじゃん。
新品の服を着ることは諦めたが、たかが雨。ここで雨に負けたとなれば、今年一年負けのイメージがついてしまう。退く事は許されないのだ。ガールズバーのオープンまでは時間があるのでジムに行ってトレーニング。ひ弱な男じゃ女も抱けねぇぜ。ジム帰り、いよいよ雲行きが怪しくなって来た。そして突然の雨。ああ雨は我慢できる。だが風とのコンビネーションは俺の心をへし折った。傘をさしててもガンガン濡れるじゃん。すごすごと帰宅。今日のメインイベントはコンビニで買ったミルクレープを食べながらとなりのトトロを見るという、その程度のハイライト。いやトトロは凄いよ。また新たな発見あったよ。でも今日は脳汁出る程の体験がしたかったなぁ。何故なら誕生日だから。でも誕生日じゃなかったら?これぐらいの年になると誕生日シフトの魔法は造作もなく使える。「誕生日シフト」と唱えれば、誕生日はあっという間に後日に繰越せる。さぁ、みなさん叫びましょう。誕生日シフト!
半袖は嫌いだ。
体毛が気になってしまう。
周りは気にしないって言っているけど、
どうにかしたいと思ってる。
剃ってみた。
つるつるになった。
でも、また生えてくると思うと、
満足しない。
脱毛は高い……(笑)
大人になったらしようかな?(笑)
もうすぐ夏だからと
半袖のシャツを着てきた今日
どしゃぶりの雨で冷えた体によく堪える
天気予報を見とけばよかったな
今思い出してももう遅い
“半袖”
昨日の夜からの大雨の名残か、やけに蒸し暑い6月1日の朝。
衣替えの移行期間が始まった初日から半袖にするのもな、と選んだワイシャツに若干後悔しながら学校までの坂を登る足取りは重い。
車道の向こう側の歩道を楽しげにキャラキャラ笑う女子集団が袖を捲くりあげているのをみて、ああなるほどと真似してみることにした。
移行期間が始まったばかりだからか、同じ学校の同じ制服を着ているはずなのにみんな違うように見えてくる。
特に女子は色々な着こなし方をしていて面白い。
男の俺がジロジロみては気持ち悪かろうとさり気なく眺めてみる。
薄めの長袖のセーターを着ている人もいれば、袖のないニットセーターの人もいるし、セーターを着てない人もいる。
……あの人はどんな感じなんだろう。
色々な着こなし方の人を眺めてはそれら全てに意中の先輩の姿を当てはめて妄想をしてしまう。
涼やかな見た目の、涼やかなよく通る声の、驚くほど細くて白い手のひらで俺に殴りかかってくる、あの人はどんな夏服姿なんだろうか。
あと少しで校門に着くというところであの人の声が聴こえてきた様な気がして、妄想しすぎて幻聴まで聴こえてきたのかと顔を上げた。
そこには風紀委員たちの姿が見えていて、そういえば今日は1日じゃないかと気づく。
偶数月の1日は風紀委員による服装チェックがあるのだ。ということは風紀委員であるあの人もそこにいるのではないか?途端に軽くなる気持ちと足取りに、冷静な自分が少しだけあきれている。
でも、恋ってそういうもんだろう。
慌ててスカートの丈を直している女子集団を避けて校門を通り抜けると一番奥にお目当ての後ろ姿を見つけた。
暑いからか、今日はハーフアップではなくポニーテールで白い項が夏の日差しに晒されていてドキッとする。
声をかける前に振り向いた先輩は少しだけ目を開いてそしてよく通るその声で俺の名前を呼んだ。
「おはようございます。先輩」
「……違反はしてないみたいね」
足のつま先から頭の先まで、まるで違反があれば良いのにと思っているかの様にジロジロみる彼女の様子にはもう慣れたもので、俺も彼女の姿を目に焼き付けるために足のつま先から頭の先まで見返してやる。
風紀委員であること以上に、根っから生真面目な彼女は、生徒手帳に貼付されてる夏服のイラストからそのまま抜け出して来たかの良いな姿だが、惚れた弱みでなんでも可愛く見えるのだからコスパのいい男だと自分でも思う。
きっちりと着る半袖のワイシャツから覗く白くて細い腕を掴んで引き寄せたら、どんな顔をするんだろうか。
つい思考が邪な方へズレていったのがバレたのか、軽く頭をはたかれる。
「早く行け!後ろが詰まる!」
「……すいません」
引き寄せたところで一瞬くらいはビックリしてくれるだろうがすぐこうやって手を挙げられて終わる気がするな。
彼女が誰かに怒鳴っている声を背中に聞きながら校舎へ向う俺の足取りは多分この場にいる誰より軽かったと思う。
作品No.58【2024/05/28 テーマ:半袖】
信じられるかわかりませんが
十二月から二月にかけてという
〝冬〟の季節でも
半袖で過ごしてましたです
いや ほんとに
「半袖」
うちの中学校では体操服が長袖と半袖があったのだが、ほとんどの人が長袖しか着なかった。冬はもちろん夏でも長袖を捲っていた。
半袖の生地が嫌いだった。たったそれだけの理由で思春期の自分には十分だった。
自転車をこぐ
伸ばした腕の袖口から
風が身体を通り抜けてく
「半袖」
#434
【書く練習】
気分の落ち込みが激しいので本日の書く練習はお休みします