『刹那』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今だけでよかった
今がすべてだと信じた
もう明日はないのだと
誰かの言うことに
身をまかせ
思考を手放した
終わらない未来に
無限に広がる無重力の時に
置き去りにされるなど
あってはならない
きみは生きる
今だけを
そして無限の未来までも
#刹那
見ているだけでよかったのに――
きみに、恋をしてしまった
下界の生活を覗いているだけでよかった
暮らしを眺めているだけでよかった
一言言葉を交わすだけでよかった
その内下界に下りるようになり
世間話をするようになり
きみが、私に恋をした
惹かれ合って、結ばれてしまった
私にとって刹那の時間
きみにとっての一生の時間
きみは、それでもいいと言った
私と共に過ごせるだけでいいと
『これはわたしのワガママだから』ときみは言ってくれた
はじめに我儘を言ったのは私だというのに
自分勝手なことだ
きみを私の理に縛りつけて
きみの魂を
何度生まれ変わっても
私に恋をするように、変えてしまった
これできみの何度でも巡る刹那は
永遠に私のものになった
永遠の刹那/『刹那』
目を閉じる刹那に、君の笑顔が見えた。
目を覚ますと見慣れた白い天井が目に入る。
身体を起こして本棚の上に目を滑らせると、君が写真の中から微笑みかけている。
先程の記憶に虚しさを覚えながらも、写真立てに微笑みかけた。
「おはよう。今日もいい天気だよ」
刹那
僕は彼女に恋をした。
一瞬のうちに恋に落ちた。
一目惚れなんてばかばかしいって思ってた。
全然ばかばかしくなかった。
たかが一瞬、されど一瞬。
あの日の青い空を
覚えている
鮮明に覚えている
晴れわたり
雲一つない青い空
その青空を見上げながら
いつものこの道を通り
あの角を曲がった
暑くもなく
寒くもなく
爽やかなあの日
あの日のことは
一生忘れない
いえ
忘れられないだろう
ぬけるような青い空
山々の新緑とのコントラスト
眩しい陽の光
すべてが昨日のことのようで
まだ思い出にすることができない
もう少し
もう少しだけ
このままで…
🕊️4.29🕊️
刹那
ちょうど今日は
刹那的なことが起きた
四カ月前に自家用車の
左後ろのタイヤがパンクした
12月28日だった
今日は4月28日
ちょうど四カ月
運よく駐車場で
気づいたから
よかった
スペアタイヤに変えて
給油所行って
修理した
去年から出費が多く
ポットが壊れ
電子レンジ
オーブントースター
が壊れた
先週は運転席側の
パワーウィンドウがの
モーター壊れ
部品代が高く
結局4万円かかった
短い期間に
いろんなものが
壊れた
なんかあるのかな?
お金入っても
すぐ出て行く
出費が刹那的
カメラは、刹那を切り取る機械とも言える。
写真をとるその瞬間だけ、時が止まりモノとなり手元に残る。
フィルムなら色彩に、デジタルなら0と1の集合体に。
そのモノに価値を見出すかどうかは、その人次第だ。
「すごいなぁ…」
ベンチに座り頬杖をついて彼の訓練風景を眺めるのが好きだ。スラッとした長い脚は肩幅ほど開き、音もなく矢をつがえた真剣な横顔に惚れ惚れしてしまう。突風が吹いて矢の行く先は的から逸れてしまうが体幹がぶれることはない。
苦手な武器だと話す彼だが的を見る限りそうは思えなかった。用意した的すべて、ど真ん中に当たってどれも狙い撃ちされているのに。素人の私にはわからない武人の感覚が彼にある。
彼は私が飽きていないか視線を投げ掛けてくれる。それに手を振ったり、拍手を送って飽きないよとアピールしていた。
あまりに気にかけてくれるから訓練の邪魔になってるかも。次に目が合ったら帰えろうかな…。
気にかけてこちらを見てきた彼の視線は鋭く、突然弓を構えた。狙いは的じゃない…私?
矢じりが光り怯えて目を細めた『刹那』、びゅっと風を切り耳もとを掠める。
すぐ後ろで鈍く重い音がして射られて地面に倒れたんだと知った。私の周りには何もなかった記憶がある。彼に見とれて賊に狙われていたことに気付かなかった。
危機的状況に落ち着いて対処できるんだから、苦手と言う紹介はやっぱり無理があると思う。怪我はないかとこちらに走ってくる彼にそんなことを思っていた。
「刹那」
朝、目を覚ます。
「起きる?」「誰かを待つ?」
クローゼットを開ける
「ベージュ系?」「ピンク系?」
街を歩く
「カフェにする?」「ファストフード?」
友達とお喋り
「そうそう、わかる。」
「うーん、そうかなあ、でもね。」
ニュースを見て
「共感する?」「批判する?」
親と喧嘩して
「ごめんなさい?」「うるさい?」
今日いえにかえる?
それともかえらない?
好きな人に
「告白する?」「秘めておく?」
別れの言葉を告げられたら
「笑顔で?」「泣きながら?」
そしてあなたの最期のとき
「感謝を伝える?」
「恨み言を残す?」
それとも?
わたしの人生は 選択の積み重ね
あなたの人生も 刹那の積み重ね
なにもすることがない年金暮らしただぼんやりと生きるのみ刹那や
愛してるよ。
君からそう言われても、私は同等の愛を返せる自信が無い。
愛してる。
この一言がどうしても言えない。
ほんとうは伝えたいのに。なんで神様はいじわるしてくるんだろう。
愛を伝えることができない自分を醜く思い、
伝えられない自分に嫌気がさす
こんなのは、もう嫌だから。
彼には幸せになってもらいたいから。
私は彼に別れを告げた。
神様、どうか彼が愛してると伝えてくれるような
素敵な彼女をつくって幸せになりますように。
私はこの世界に刹那に願った。
貴方に恋に落ちるまでの時間
ほんとに刹那だったよ
このキモチ、貴方に伝えたいな。届くといいな
大好きだよ♡
今日のことは、" 2人だけの秘密 " だよ。
そう言われた午後6時。
ついさっきまで青だった海も、夕陽に照らされて明るい朱に変わってゆく。
あんなにも刹那的だったのに、忘れられなくて。
海の青と夕陽の朱が混ざり合う致景も、微風に吹かれる目の前の少女も。
全部全部、私にとってかけがえのない記憶だから。
2人だけの秘密、だよ。
刹那
「刹那」って言葉、普段あまり使わない。
刹那って、仏教に由来する言葉なんだって。
時間の最小単位。きわめて短い時間。
「刹那主義」というのを調べてみた。
瞬時に至福や悟りを得ることができるとする仏教思想のこと。
忙しい生活やストレスから逃れるために、刹那主義に基づいた瞑想とか、流行ってる(?)よね。
そういう時間って普段意識しないけど、
意識するとまた違う考え方が出来るかも。
「刹那」
東の果ての男と 西の果ての女
果てなく長い旅に出た
やがて交わる
東西南北 朝と夜 天と地 男と女
刹那にすべてが混沌と…
やがてまた男は南 女は北へ
次なる刹那に向けて果てない旅へ
あの子と話して、一緒に笑って、
会話に花が咲く。
楽しい、嬉しい、幸せだ。
笑顔に見惚れたその刹那、
天使のいたずら、時が止まる。
【刹那】
【刹那】
。
「せつな」という名前の由来を知ったのは、小学生高学年のときだった。学校の授業で自分の名前の由来について調べる機会があって、両親に聞いてみたのだ。
母が、私が生まれたときのことを話してくれた。
あなた、生まれてくるときよっぽど胎内で暴れたんでしょうね。首にへその緒が2重3重に巻きついていて、それはもう大変だったの。もしかしたらダメかもしれない…担当医の先生がそう覚悟を決めるほどだったのよ。
でもね、私は何が何でもあなたを産みたかった。
あなたが生まれてくる数年前、初めて新しい生命が宿ったの。無事、生まれてきていたらあなたのお兄ちゃんかお姉ちゃんになる子をね。でも、それは叶わなかった。おなかの中で順調に育っていたんだけど、ある日突然消えてしまったの。まるで、ろうそくの火がふっと吹き消されてしまったように。
だから、あなたのときにはただただ生まれてきてくれることを願っていたの。どんな形でもいいから、この世に生を受けてほしいってその一心だった。
巻きついていたへその緒を首から外してから、
あなたが産声をあげるまでの時間の長かったこと!
ようやくあなたの声が聞こえ、力んで真っ赤になったあなたの姿を見て、出産に立ち会ってくれたお父さんにこう言ったの。
「この子の名前『せつな』にしたいんだけどいい?」
極めて短い時間、瞬間を表す言葉である「刹那」。
困難を乗り越えて生まれてきたあなたに、この先も一瞬一瞬を大切にして生きていってほしい。そう思ったから、それまでに沢山挙げてきた候補を全部やめて「せつな」 という名前にしたかったの。
生まれるとき、そんなことがあったなんて初耳だった。父も母も担当のお医者さんも、みんなで私の未来を守ってくれたんだ。その想いが「せつな」という名前に込められていると知り、心があたたかくなった。
ちなみに、3歳下の弟の名は「英剛(えいごう)」という。こちらは、父が「刹那」とは逆の意味を持つ「永劫」からつけたのだという。末永く、丈夫で優れた者になってほしいという願いの下、弟は中・高ではかなりイキってたものの現在では手に職をつけ、2児の父となっている。
私もいつか家族を持ち、我が子にその名前の由来を話すときがくるのだろうか。そのときは、私の名前に込められた想いについても話をしよう。
「せつな」の未来は、まだまだ続いていく。
『刹那』
高校になった僕は何部に入ろうかと悩んでいた2年前のことを思い出した。
特にしたいことも無く、そして部活に熱を入れたい訳ではなく。
こう言っては失礼かもしれないが、とにかく楽そうな部へ。そう思って入ったのが写真部だった。
当時の先輩たちは、僕に、僕たち1年生にとても優しく接してくれて、半年も経つと写真に夢中になっていた。
今も転部はせず、3年生として写真部に居続けている。
あれからいくつか賞を取ったが、最近、いやここ数ヶ月の間はこれだ、と思う写真が撮れていない。
僕自身、風景写真や不思議さ、謎さを感じさせてくれる自然が好きで、そんなような写真ばかり撮っていた。
今まで賞を撮ってきた作品たちもそう
池の水面で反射した、もうひとつの鏡の国
普段見ようと思って見ることのない、花の雄蕊
蟻の目線から見た世界
色々なものを撮ってきたけど、人は撮ってこなかった。
何故って、人を撮るのが苦手だから
そんな中、今はスランプ中で、とりあえず、何でもかんでも手を出してみよう。と思い
人を撮る
という思考に至った。
運動部の姿や、下校する生徒の写真、何種類もの写真を撮っては見たものの、納得いくものは取れなかった。
人は動くから、ここぞと言うタイミングでシャッターを押すのが難しい。
これも僕が人を撮ってこなかった理由の一つだ
そのことを同じ写真部の奴とはなしていると、
同じ写真部で3年の内村さんが来た、彼女は写真部に来るものの、全く喋ったことは無い
彼女のカメラを持つ横顔が好きで、密かに僕は思いを寄せている。
笑ったところを見た事は無いけれど
でも、どこか引かれる儚さがあった。
いつものように横目でチラ、とみていると、開いた窓の間から蝶が入り込んできた
その蝶は、ほかのものには目もくれず、一直線で彼女の構えるレンズの先へ飛んでいくと、彼女が取ろうとしている花に止まった。
それを見他彼女の口角は僅かだけど、確かに上がっていた。
その瞬間、僕の中でなにかがブワッとなって、
彼女に引き込まれたように感じた。
やっぱり人を撮るのは難しい
刹那の瞬間にも、画面に移る1枚は変わってしまうのだから。
その日、彼女は刹那のように過ぎ去った。
昨日までは私の隣で笑ってたのに。
数分前まで私の指に触れていたのに。
彼女は頭から血を流し
不協和音が響いている交差点。
“ごめんね”
彼女の声がうっすらと聞こえた。
少し微笑んでいたが、たちまち体に力が入らなくなった。
心肺蘇生を行っても、人工呼吸を行っても、彼女心臓の音は呼吸の音は聞こえてこなかった。
それが繋ぎ合わさり日々は始まる
ふりかえれば
残る刹那の香り
僕が生まれる前からそれはあり
風のなかへと消えていった
時の止まった白い箱の中で
今日も刹那に流され目を覚ます