『刹那』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
まばたきの数だけ
私の知らない世界が
そこに広がっていた。
まばたきの間にあいつは
俺の額に優しいキスを落として羽ばたいていった。
「刹那」
刹那輝き流れた星
願い事なんてできなかった
目を奪われた…
そう…あなたのように
目を奪われたんだ…
楽しい時、幸せな時ほど、
刹那に過ぎる。
悲しまなくていい。
残念に思わなくていい。
必ず、また別の、刹那の時がやってくる。
#刹那
息を飲む。
知人がいた。
私の知らない人と寄り添いながら信号を待っている。
実はこの人のことを知っている。
風の噂と言っていいのだろうか。
友人のリツイートで、ウエディングドレス姿の知人の写真が回ってきた。タキシードを着て寄り添う男性とともに。
顔はスタンプで隠されていたけど、私にはわかる。小さい頃から何年も隣にいたのは私だから。
あぁ。まだ同じ町に住んでいたんだ。
もう話すことはないからせめて後ろ姿を。そう視線を前に向けたが、もうそこには2人の姿はなかった。
信号は青になっていた。
#刹那
一瞬を感じるなら──
苦いより
甘い方がいい
悲しいより
嬉しい方がいい
切ないより
楽しくて
苦しいより
穏やかで
重いより
軽やかで
辛いより
幸せな方がいい
同じ一瞬、自分で選ぶんだ──!
(2023.04.28/刹那)
瞬き、 一瞬。
目があって、 一瞬。
声かけひとつ、 一瞬。
花が散って、 一瞬。
花火上がって、 一瞬。
名前も知らない貴方に、 一瞬。
心も 時も 奪われた。
すれ違って、 一瞬。
さよならして、 一瞬。
もう会わない、一瞬は
一生続く、 刹那。
–刹那–
「刹那」は「永遠」
だって 今もまた 「刹那」が幾重にも繋がって
「今」を形作っている
「今」が連なって
「永遠」を彩る
だけど どうして
「刹那」と聞くと
物悲しく感じるのだろうね
「今」も「永遠」も 悲しくなんかないのにね
僕が煙草を咥えると
君はいつも
外で吸って
と言ったね
その通りに僕は君のそばで一度も吸わなかった
僕がお酒を飲むと
君はいつも
すぐ酔うんだから飲まなきゃいいのに
と言ったね
でもお酒は辞められなかった
ごめんね
僕が疲れていると
君はいつも
頑張りすぎなんだよ。私を見習ってもうちょっとサボれば?
と言ったね
君のことを考えたら僕はスーパーマンになれるのさ
僕が還暦を迎えた頃
君は何故か
僕を置いて逝ってしまったね
君には42年間迷惑しかかけていないと思う
最期にもうひとつ迷惑をかけさせて
いつか会いに行くから、あと何年か待っててくれるかい?
貴方は言った「来世でも夫婦になりたいね」とだが叶わなかった 私は分かる。この人は前の主人ではないと そんな
都合のいい話は無いか、、、残念 そこに1匹の虫
何故かしみじみして逃がしてあげた またね
瞬きの間に、人間の生は終わる。つまり、オレとおまえの結び付きも、すぐにほどけてしまうもの。
永遠が欲しい。おまえを、永遠に呪っていたい。
オレは、愛してるが、いつまでも言えないままでいる。
「おまえのこと、祟ってる」
そんな風に嘯くばかりで、オレは愛を紡げない。
オレたちを結び付けているものは、赤い糸ではないのかもしれないな。重たい鎖か、禍々しい髪の毛の束か、はたまた冷たくて痛みを伴う氷か。
オレは、祟りだ。厄災だ。例え死んでも、おまえを想う。
飛び出してからは一瞬だった、これが『刹那』と言われるものだと思った。
嫌いなことも、怖いものも、最初の一歩はすごく踏み出すことを躊躇する。
バンジージャンプのようなアトラクションも、受験や会議のような場面も、注射や手術のような治療も、謝罪や報告のようなことも。
行うまではハラハラで怖くて逃げ出したくて。
でも、いざやってしまうと、それは一瞬の出来事で過ぎ去ってしまう。
もう終わってしまった、という呆気なさと達成感。または、やってしまった、という罪悪感と虚無感。
どちらに転ぶかは内容次第だが、一瞬その瞬間、刹那、決まってしまう。
真剣を振りかざしたその刹那、などと時代小説ではよく聞くが、それと比べたら時間的には長いものの、長々と悩み苦しんでいた時間と比べると、最初の一歩を踏み出したあとは、刹那のように感じるのではないだろうか。
【刹那】
刹那に生きる人だと思っていたのに
まさかこんなに過去に囚われ
未来を怯えているとは知らなかった
君と居る時は楽しい
ありのままの自分でいられる
僕はどれだけ君に救われただろう…
でも、今君はここにいない…
楽しい時間は刹那に過ぎて行くのに
苦痛な時間は永遠に続く…
刹那と聞くと厨二が好きそうな言葉で、
刹那主義を貫く己なイメージしかない。
、、、このように言葉のイメージを
固定するのは私の良くないところだ。
すぐ毒に走ろうとしてしまう。
刹那に生きることは悪いことではない。
むしろその瞬間があったから
未来が開けることのほうが多い。
我々は瞬間を生きている。
瞬間が繋がり未来へと続く。
へとへとに疲れない程度で
今この瞬間を全力込めて生きていきたい。
テーマ「刹那」
アッこれ刹那だ。
思った刹那、その刹那は
とっくの昔にどこかに
去って行ってしまうのだから
本当に寂しい存在だねぇ刹那。
⚪︎刹那
『刹那』
刹那という言葉を物に例えると剃刀のような小さなナイフで、それを手に空間を切り裂くと、場面がその都度変わるらしい。
森山直太郎さんの桜の歌。
刹那にちりゆく定めとして……
さらば 友よ 旅立ちの時
桜舞い散る道を 今。
花はどうして咲くのだろうか。
いつか散る運命なのに。
私が思うに季節とともに
風に香りを乗せて
種を飛ばして
次の場所にまた新しい命を
宿すのではないだろうか。
だから、また変わらず
季節の花が咲くのかもしれない。
〜刹那〜
時間は刹那に消えていく。
楽しい時も、
悲しい時も、
嬉しい時も、
苦しい時も、
ワクワクする時も、
緊張する時も、
生きたいって思う時も、
死にたいって思う時も、
全て、極めて短い時間。
過去に戻りたくても戻れない。
それが刹那。
いまこの瞬間
何年も会えなくなったあなたに会いたい
ほんの一瞬でいい
あのときの間違った言葉を
取り消せたなら
ほんの刹那
まばたきする間に
互いを許しあえる
瞳のなかの光を確かめられたら
♯刹那