『別れ際に』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
~別れ際に~
「じゃ、あとヨロシク」
って、言って帰ると
わりと何とかなる
別れ際に
君はひらひらと手を振った。少しだけ戸惑いがちに。
別れ際に君が言ったごめんね、の意味をいつになったらわかるんだろう。
「別れ際に」
散々喋ったあとで
静かになった
あなたとの帰り道
先をのんびり歩くあなたの後ろ姿
空に満月ののぼる頃
真っ白に輝く月に
あなたの姿が照らされて
(ほら、今だよ)と月が云う
つぶやくように
できれば聞こえませんようにと
半ば祈るように
「あの、明日も……」
消え入るように口にすれば
その声に振り返るあなた
まるで決まっていたかのように
まるであたりまえのように
笑顔であなたってば
「うん。会おうか」
一番大事でいちばん大切な言葉は
別れ際にしか口にできない
「別れ際」
2年間の別居生活
前向きな別居と私は信じた。
そろそろ、
もう無理だなと
思い始めたら、
急に
気持ちが冷えていった。
別居を
言い出したのは
彼からだった。
新年早々に
彼を呼び出し、
私から
もう、いいかな、
(離婚)
と
話しかける。
彼からの話は
私が悪いと、
穏やかに話しかけてくれているけれど。
それは、
お互い様だ。
(喧嘩両成敗)
私は、争い事が嫌い。
ずっと、
何とかなると思って。
何ともならなかった。
彼の鞄から
封筒が出されて
すでに記入済みの離婚届。
しかも
年号が変わる前のもの
そんなに、前から。
ショックだった。
女性の陰も知っていたけど、
ちょうどその頃だ。
もう、いいや、
私なりに、頑張ってきた。
彼の身の回り。
生活の資金繰り。
必死だったけど、
もうボロボロ。
私の選んだ結果だから
後悔はしない。
別れ際、
彼は笑顔だった。
良い人生経験になったよ。
さよなら。
【別れ際】
私はいつも別れ際にはバイバイという
だけどもう関わることがないかもしれないとか思うときは
「またね」
っていうんだ。
どうか
また会えることを願って
別れ際に
もう君と話すことは無いでしょうね。
いつも、またねって言って別れるけど、
今日はさようならって言ってみました。
大好きな人にさようならなんて、初めて言いました。好きなんて言わなきゃ良かった
「別れ際に」
校門を出る前
「またね。」と言った姿は忘れない
その「またね。」は叶わなかった
どこを探しても君はいない。
それをまた知りわたしの頬には涙がつたる
別れ際に
滅多に会わない人との別れ際、何と言って別れるか、相手に悪い印象を与えないよう気を遣う。
特に相手がずっと年上なら、なおさら。
それとその時の表情はもっとだ。脳裏に残るから、明るく笑顔で別れる、そう心掛けている。
長く生きたから、そう思えるようになった。
わたしにも年の功があったみたいね笑
別れ際に、5歩歩いてから、振り返ろうかと迷った。けれど、振り返らす、6歩、7歩と歩き続けた。
別れ際に
世の中にはどうしようもないことがある
そんなことの方がきっと多い
自分がどれだけ声を出し
叫び
喚いても
誰一人耳も傾けず
希望と反対の方向へ進んでしまうこと
別れ際にあなたは言った
「君の思い出の中に
人生の中に
少しでも僕が居たのなら
それ以上幸せなことはない」
“いつの日にか 僕のことを 思い出すがいい”
昔流行った曲の歌詞が頭を過ぎる
さようなら
別れ際に君はいつもキスをしてくれる。
でも私は本命では無いことを知っている。
それでも気付かないふりをして都合のいい女の子を演じる。
「それじゃ、また今度ね」
『グッドバイ』
交差点 雑踏 それぞれの物語が交わることは奇跡に等しい そんな奇跡を越えた二人にも別れはやってくるんだね さよならと手を振って 夜な夜な数式を解いている 理路整然とすることで心の穴を埋めている
あれだけ愛した散文詩 最初の一行も思い出せない
響いているのは グッドバイのリフレイン いつか必ず忘れるだろう 私はそういう生き物だから
「───バイバイ、また明日。」
帰り道、そう言って手を振る君の姿が忘れられない。
ねえ、また明日って言ったのに。どうして。
別れ際の夕暮れに照らされた君の顔は果たしてどんな顔をしていたんだろう。
分からないことだらけだが、一つだけは分かる。
君は二度と帰って来ないのだろう。
でも、私は。私だけは。
「また明日。」
君とまた手を振り合える日を待っている。
『別れ際に』
別れ際に、花を、置いて行こうとしたのは、昔読んだ小説の中で出会った『別れる男に花の名前を一つ教えておきなさい。 花は必ず毎年咲きます』という文章に酷く惹かれたからだ。
君は、花の名前をそれほど知らなかった。花に興味を持つような人生を歩んでた訳ではないし、花と触れ合うような性格でも無かったからだろう。私も似たような感じだった。そりゃあ、私は公園や道端に控えめに咲いている花の名前は流石に知っているけれど、君は公園にも行かなければ、道端に控えめに咲いている花など目もくれないだろうから、教えたって無駄だと思っている。
だから、ブライダルベール、その花を選んだのは、何となく君の目に入っても蹴飛ばされるだけだと思ったから。仮に手に取ってじっくりと見たとしても、君には何の花か分からないと確信していたから。
私は君と、別れる道を選んだ。
例えば、並行世界の私がいたとしても、同じ道を選んだと思う。そんなことを思案したところで私が私として生きているのはこの世界の私だけなのだから、意味が無い事だけれど、それでもそんなことを考える事でしか気を紛らわせる方法が無かったのだから、仕方がない。
君は何時も何の屈託もない様な笑顔で私の隣を歩いていた。私はそれが出来なかったのだ。人の目を瞞着し続けるのが苦しくなったと言えば、軽く聞こえてしまうのが少々厄介だなと思う。分かるだろうか、堂々と手を繋ぐ事が出来ない辛さが。分かるだろうか。大切な人の、大切な人達に対して常にまことしやかに嘘をつく、その苦しさが。
信頼を寄せた相手に伝えた真実が、恫喝の道具として使われる度に生きている事さえ嫌だと叫ぶ心を、脳みそを、そのまま割って貴方に直接見せてあげたいと思うほど、私は苦しさに押し潰されてしまっていた。
人間は皆、醜く自分勝手な生き物だ。
「人間を十把一絡げに見てはいけないと思うけど。」
いつもと変わらない声で、君はそう言った。聞き慣れない難しい言葉に、私の頭は一瞬だけ思考を止めた。
「ジッパーに一唐揚げ?」
「十把一絡げ、色んな種類のものを、一纏めにして扱う、ということ。正に今の君に与えるべき言葉だ。」
「うわ、何それ〜」
酷い!と言いつつも確かに私に与えられるべき言葉だと、暗くなる思考の中で思った。
君の言う通り、人間全てが醜く自分勝手な生き物と言う訳ではなかったかもしれない。他人を思う余り、自己犠牲の塊となってしまった人間もいた事が、頭の片隅にぼんやりと浮かんできたが、直ぐに消えてしまった。あれは、誰だっただろうか。
考える事すら面倒くさくなった私は、隣に座っている君にもたれかかった。重たい、と言われたけれど聞こえないフリをしてもっと体重をかけてやった。
幸せと不幸の境目は何処なのだろうか。
幸せは、いつだって不幸を伴って歩く。幸せを知ってしまえば、不幸を知ってしまう。逆もまた然り。
一生を連れ添って歩く、互いの揺るぎない愛だけを信じている夫婦のように、切っても切れぬ何かが幸せと不幸にはあったように感じてしまうのだ。
何処だと思う?と君に聞くと、笑って「境目は、一人一人の心の中にしかないと思うけれど。君はどうなのさ」逆に問われる。
問われたから考えてみた。私の心の中に、境目は無いとその時初めて知った。幸せは必ず不幸を連れ添って歩いてきた。どれだけ拒もうとも、頑なに離れず共に来た。幸せを知らなければ、不幸も知らずにいられたから、多分きっと何時かの時に記憶から消したのかもしれない。何も知らなかった純粋無垢な自分を、取り戻したのかもしれない。分からない事が沢山で、考えることが苦痛になったから目を瞑って眠った。
私は自分を雲のような曖昧模糊とした存在だと思っている。風が吹くだけで、姿形を変えてしまう雲のように、流れに身を任せているだけだから、今を生きている実感が全くもって湧かない。だから、君が別の誰かと結婚すると聞いた時、教えてくれた君の友達(多分)に「早く別れろ」と言われたから、別れる決意をした。
結婚するという話が本当かは分からなかった。けれど、結婚も、もっと言うと子すら望めない、手に入るものと言えば、世間からの好奇心旺盛なキラキラと輝く刃のような瞳と、風に揺れた木々のざわめきの様な人の声しかない私が相手では、きっと君を不幸にしてしまうと思ったのだ。互いの愛という、不確かな幸せは手に入ってもそれと同時に、そんな大きな不幸を君に背負わせてしまう。ならば、別れるのが正解だと思った。
花を置いていったとしても、君はきっと何か分からないだろう。ただ、誰かがゴミを家の前に捨てたと思うだろう。それでいいと思った。
いつも通り、君の家に行き何事もないように過ごした。「別れよう」その言葉は、言えそうになかった。
どうやら、また少し幸せを知ってしまったらしい。それと同時に、不幸もまた、やってきた。
そろそろ良い時間だから帰ると言えば、君は見送りに玄関まで着いてきた。これも、もう最後になるのかと思ったら泣きそうになったけれど、何とか耐えて「ばいばい」と口にした。
ドアを閉めた時の音は、いつもより冷たく感じたから、早くどこかに行ってしまいたいと、慌ててカバンから花を取り出した。花嫁のベールに似た、この花を選ぶとは皮肉なことだと自分を非難して、そっと玄関の前に置いた。
君に見つかるのは、明日の朝だろうか。その時までに、風で飛ばないといいけれど。
ひとり寂しく歩く私の心には、大きな穴が空いたようだった。その穴を容赦なく風が吹き通るから、我慢していた涙が、止めどなく溢れてくる。
さよなら、と告げる私の後ろから、声が聞こえた。
「全く、君は何だってそんなに自分を犠牲にするんだ。」と。
驚いて振り向くと君がいた。
走って来たのか、少し汗を滲ませた、だけどいつも通り綺麗な屈託のない顔をしていた。
「何で、」
「君が、「ばいばい」って言ったから、嫌な予感がした。別れ際に次も何事もなく会えるようにって、「またね」って言う君が、二度と会えないさよならを滲ましたから、不安になって追いかけようとしたんだ。」
そしたら、この花が。
そういう君の手には、さっき私が別れの言葉の代わりに置いてきた、ブライダルベールがあった。
君の目には、ただの葉っぱにしか見えなかったであろう花が、君に蹴飛ばされると思っていた花がそこにあった。
「私が置いていったのか、分からないのに」
「いいや、君しかいないさ。こんな臆病なやり方で、私に思いを告げるのは。」
「花なんて、興味無いんじゃ、」
「私の、外見では花が好きだなんて、似合わないだろう。だから、嘘をついていたんだ。」
驚きと困惑、疑問と、色々な感情が渦巻いて、止まりかけていた涙がまた溢れ出てきた。
君は、眉を下げて笑って、私の涙を拭い始めた。
「君が聞いてきた、幸せと不幸の境目。あの事だけれど、私の幸せと不幸の境目は、君がいるか、いないか。
君がいれば、私は幸せだし、君がいなければ、私は不幸。それだけなんだよ。」
泣いて上手く声を出せないことを気遣うかのように、未だに私の涙を拭いながら更に言葉を続けた。
「私の幸せを願い続けたいのなら、君がそばに居なくちゃ駄目なんだ。君が、幸せを怖いと思うのならそれでも構わない。私の幸せの為だけに、そばに居てほしい。」
私は頷いた。
幸せが、全てを手放すのが、怖かっただけの私は、勝手につくった君の不幸を言い訳にして別れようとした。臆病なやり方で。
そんな臆病者の私が居なければ、幸せになれないと君が言うのなら、私もまたそうなんだろうと心の中で思った。
私も結局は君が居なければ、幸せを感じられず、不幸も見つけられなくなるのだろうか。
考えることが苦手な私は、やはり最後まで思考を深くすることは無かったけれど、ぼんやりと雲のような感覚の中で思った。君から与えられる不幸なら、喜んで受け入れよう、と。
抱きしめあった2人の周りをいっそう強く風が通り抜けていった。
その風は、君の持っていたブライダルベールをどこかへと運んでしまったけれど、そんな事にも気付かぬ様子で2人はずっと抱きしめあっていた。
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長く書くと、何を書きたいのかが、上手く思い出せなくなるので、今度からはノートに大体のあらすじを書いてから書こうと思います。
今見返したら長すぎてビックリしました。
十把一絡げ、最近覚えた言葉です。使い方あってるか分かりませんが、言葉だけを覚える時に「ジッパーに一唐揚げ」と紐付けると簡単に覚えられました。
因みに、三浦しをんさんの、「天国旅行」を読みました。(そこで十把一絡げを知りました。)
中でも、遺言と炎が凄く好きでした。私も酷く、心中しても良いと思えるくらいの恋を体験した気分です。
人の愛とは身勝手なものですね。
愛も死も自己完結だけで、終わらせてしまえる所があるからこそ、天国旅行の中の作品はもやもやと、はっきりとした輪郭を浮かばせないのかなと。夢の中で見た物語のように、続きが見たくても見れない、そんな感じでした。
何となく、押し付けられる愛とか、幸せのことを書きたかったんですが、難しいですね。
ぜひ、暇があれば、読んで見てほしいです。
心中をテーマにしているので、重く薄暗いので、そこだけは、ご注意を。
じゃあねと別れた後、こっそり振り返る。別れがたくなってその背中を見送るのだ。あんまり見ていては気が付かれてしまうとちょっとだけ、そう三秒と決めて。
気づかれてしまう、と言うのもあるが先に決めておかなければ何時迄も名残惜しくなって立ち止まってしまうからだ。
この日も帰り道を一緒に歩きいよいよY字路に差し掛かる。
じゃあね。そういう前に君が立ち止まる。
「あのさ、いつも背中見られてばっかなの、寂しいんだけど」
ちょっとだけ顔を赤らめながらそう呟いた。
別れ際
#99【別れ際に】
「バイバイ」は、なるべく言わないようにしている。
「またね」と言えば
きっと次があるような気がして。
ある種の願掛けみたいなものを
「またね」の一言に込めている。
別れ際な去り際な感じで…
以前にエレベーターの中で…
扉の真ん前に居て…
後ろから…
すみません降ります!の声の後に
髪変えたんですね!って…
俺は…誰だ?誰だ?誰なんだっけ?
俺は…づら?(笑)じゃねえよ…って…応えて…
誰か聞かず…そのまま…見かける事はなくて…
電車でも…
白髪の御婦人が降りる際に…
お姉ちゃん元気ですか?と言われて
手を握られて…貴方も元気そうで…?と言われて…
誰なんだっけ?誰なんだっけ?誰だ?
俺は…とりあえず…
お互いに元気に過ごしましょうね!って…言って…
誰だ誰だ誰だ…
やはりそのまま見かける事もなくて…
でも言われた時に気づかず…
後で…突然…
あっ…
そんな事ありました…
踏切で通過を歩道帯で待っていたら
自転車が俺の後ろに来て…
リュックカッコいいねぇ!!って…言われて
あ!どうも!って…返して…
自転車の方は俺を追い越し行きました
その横顔が何処かで見た?誰なんだっけ?
誰にもカッコいいねぇ!!って…言う人いたよなぁ…?
誰だ??
忘れて過ごしていたら…
仕事先にエビスジーンズのカッコいい人が居て
エビスカッコいいねぇ!!って…
言った瞬間に…アッ(゜O゜;…あん時の…
ありませんか?誰だ?何て事が…
俺だけか?(笑)
……
ミーチャンの…
髪がふわっとろしてる時に
君の香りが好き…
別れ際に俺の鼻にかかると…
帰したくないので…
その笑顔と髪の香りに注意して下さいね✨🍀
『別れ際に』
「こんな消え方、かっこよくない?」
そう言って、君は笑う。
君は、僕の目の前で消えた。
最後にあの人に会ったのは
私は仕事帰りで
あの人は
大好きなサッカーの試合に行く
子供時代は
家庭の事情で
スパイクが買えずに
サッカーが出来なかった
入ったけど
お下がりのスパイクが小さくて
足を怪我して
辞めたと
聞いている
運動が好きな人だった
うれしそうな笑顔で
いそいそと着替えて
出掛けて行った
別れ際あの人は
少年のような笑顔だった
別れ際に、少し首をかしげて手を振る君の姿が大好きだったよ
いつもかわいい笑顔を胸に家まで帰ったものさ
もうあの姿が見られないなんて
もう二度と君に会えないなんて、今もまだ信じられない
夢なら覚めてほしいと思うけれど、そんなはずがないことも痛いほどわかっている