『列車に乗って』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「列車に乗って」
列車に乗って君とあの景色を見たかったな。
【#08】
通勤電車は満員
ぎゅうぎゅう詰められる様は
人間捨てて"荷物"だ
キツイ化粧と香水の匂いと
触れて来る汗臭
否が応でも目に入るスマホの光源に
誰かのイヤホンから雑音レベルの音漏れ
ウンザリしようとも"荷物"
逃げ場なし
(会社以外の何処かに届けてくれよ…)
願い虚しく
ガタンゴトンと揺られ揺られて
いつもの駅まで運ばれる
#列車に乗って
好きな人とずっと一緒に平穏に暮らしたい
ストレスのない場所で暮らしたい
傷つけてくる人間のいないところに行きたい
パスポートも車も持ってないから
電車に乗って
知ってる人がいなくなるまで
ずっと遠く
2人でどこまでも
列車にのって
🍙おにぎり二個持って
知らない街へ行ってみたい
できれば鈍行列車の旅がいい
つかの間現実を忘れて
題 : 列車に乗って
列車に乗って2時間半。地方に住む祖父母の家を訪れた。
都心に住んでいる私は、普段目にすることの無い景色に目を奪われた。
「ざあざあ、ちゅんちゅん」
川のせせらぎ、鳥の声、透き通るような綺麗な音。東京では聞くことの無いそれらの音は私の心を踊らせた。
祖父母ももうかなりの歳だ。私はあと何回この場所に来れるのだろうか。
列車に乗って行ったのは田舎のおばあちゃんの家。
小さなポシェトとお土産で買ったイチゴジャムのサブレ。
おばあちゃんの好きなお菓子だ。
おばあちゃんとは小学校に上がる前までは一緒に暮らしたいた。
しかし、入学と同時に引っ越すこととなったのだ。
都内からおばあちゃんの家までは2時間位はかかる。
そのため一人で行くことなんてこれまで無かったが、小学校6年生にもなればお母さんが一人で行くことを許してくれた。
おばあちゃんは喜んでくれるかな。
びっくりするかな。
そんなドキドキとワクワクした気持ちとほんの少しの不安をポシェットに詰めて、おばあちゃんに会いにいく。
列車に乗って
なんの予定も立てずにただ飛び乗った
特に目的も持たぬまま僕の旅が始まった
流れていく車窓からの景色は
徐々に見知った建物がなくなっていき
知らない風景へと誘う
少しだけ窓を開けてみれば
湿り気を帯びた香りが鼻腔をくすぐる
この先に何が待っているだろうか
どこまで行けるだろうか
列車に乗ってどこまでも遠くへ行きたい
列車に乗って
車に乗るのが当たり前になると
列車に乗る機会はめっきり減る(特に田舎はね)
列車と聞くとなんかほんわり感じるのだけれど
実際は
電車に乗る人々が憂鬱で溢れている気がするのは私だけだろうか?
通勤、通学の人々が殆どを占めていて
朝は朝で、出勤、通学の憂鬱さ…
夜は夜で、帰宅に着くまでの最後の力を振り絞った感の疲れ果てた顔…
鬱病になってから、踏切、列車は私の最後の手段だと感じていた
それまでは多くの人に迷惑をかけてまでなぜ列車なのだ?
と思っていたが
病気になるとこれが1番確実な方法であるかのように思えた
だから
車に乗っていても、いつ、自分がこの踏切に、列車に、飛び込むためのアクセルを踏んでしまうのではないか?
という恐怖が湧くのだ…
因みにこれは、今でも気持ちが落ち込むと湧いて出てくる
だから踏切が降りる時、どうか最前列になりませんように…
そう願うしかない
パニック障害の私にはそもそも列車に乗るのは相当の覚悟が必要だ
すぐに降りられない恐怖
負のオーラの中にギュンギュンに押し込まれている身体…
助けてーって叫びたくなる
だから列車には十数年一人で乗ることが出来なかった
なのに…
気になる人に「愚痴聞いてあげるから最寄りの駅まで来られる?」と言われた
鶴の一声でなんと私は列車に乗ったのだ
ちょうど一年前だ
それまでは会社の同僚だったが、配属が変わって私の愚痴は溜まりに溜まっていた
戸惑ったが…
すぐさま列車の時刻を調べていた
今なら、彼も私もなかなかのチャレンジャーだ
彼はパニック障害の私を知っていたのにだ
彼「来れそう?」
私「行けるに決まってんじゃん!」と強がる
切符の買い方すら忘れていたが何とか乗った
乗ったものの息苦しくなる…
たった5駅?いや、5駅も?
とにかく人を見ない
そして彼のことだけ考えて
心配した彼が
「乗れた?大丈夫!すぐ着くから」
着いたらついたで、人混みに流される
もうもう、限界だ
「もう、無理だよ。助けて…」
「今すぐそこ行くから、もうちょっと頑張ってw」
人が見えないように
下を向いて立っていた私の服を引っ張って
「こっちw」って彼が笑う
無意識に
「何であんたのために、私はこんなに思いしてまで会いに来なきゃいけないの?」
って言った瞬間、気がついてしまった自分が恥ずかしくなった…
こんな思いしてまで彼に会いたかったんだ…♡
「ごめん、なるべく待たせず、早く会うために来てもらいたかったw 帰りは車で送るから」
お互い、愚痴も溜まっていたが、それよりも
お互いにお互いのロス感が半端なかった
これは恋なのか⁈
お互い愚痴を言いながらの探り合いだ…(笑)
結局のところ…
恋になった♡
そして今も尚、この関係は穏やかに続いている
あの時の気持ちは間違いではなかったようだ(笑)
列車に乗って…
彼に逢いに行ってよかった
そのおかげで彼に支えられ、今私は穏やかな日々を送れている
列車に乗って…
今度は2人で遠出したいね
いつもありがとう♡
大好きだよ!
カタンコトン
カタンコトン
ひとり列車に乗って
懐かしい町へ向かう。
優しい言葉が待っている。
きっと。
題「列車に乗って」
列車に乗って
遠くの街へ
現実逃避
ここ数日のお題は
まるで連想ゲームのよう
だから…
今日も
昨日も
一昨日も
何処へも行かず
部屋の片隅に蹲って
君への想いに
浸っている
# 列車に乗って
【列車に乗って】
その列車に乗れば、終着駅が旅の目的地。
なかなかない旅程だが、複数の路線が相互に乗り入れていて、大変に便利でもある。
ひたすら列車に揺られて行くので、少し良い席のチケットを取った。
ふたり並んで座り、車窓を眺めたいあなたを窓際にして、あなたごと景色を眺める。
お腹が空いてきたら、少し遅めの朝ご飯。
握ってきたお結びを出して、頬張りながら車窓を楽しむあなたの嬉しそうな背中を見詰めていた。
「楽しいね。眠たくなったら、眠って良いよ。最後の駅まで行くから。」
出掛ける時は必ず、景色を良く見ているあなたが、眠ったまま目的地に辿り着くことは一度もない。
「眠るのが、惜しい。」
良い景色だから、寝たくない。
そう言っているようで、笑ってしまう。
「疲れているなら眠って。起こすから。」
真剣にちゃんと起こすから任せろと言ってくれる。
「ありがと。寝てたら、起こして。」
自分で運転しない列車に揺られると、心地好く睡魔が手招きしてくる。
「ゆっくり休んで。」
睡魔と戦う自分を知ってか知らずか、あなたは上着をこちらに掛けてくる。
遠くで、嬉しそうに口角を上げて笑う気配がする。
列車に乗って
今日は久しぶりに母さんに会いに行く
いつぶりだろう
母さんは俺に会ってどんな反応をするんだろう
驚くかな? 怒るかな? それとも俺の事を拒むだろうか
色々考えてしまう
やっぱり母さんに会うのをやめようか
ずっと考えてしまう
でも今日会いに行かなければたぶん、いや絶対会いに行かないだろう
俺は腹を括った
色々考えたって仕方ない
なるようにしかならない
そう覚悟を決めた時、目的地に着いた
せっかくの列車、全然楽しめなかったじゃないか
外の景色見とけばよかったとかもう色々考えたって遅い
ドキドキを抑えられないまま俺は列車を降りた
高校で初めて乗った列車
違う高校の友や、先輩
頼もしかった先輩も
大きな背中を見せて
「青春」という列車を降りていった
次は私が後輩に大きな背中をみせて
「青春」という列車を降りよう
ずっとずーっと遠くへ行くから
側に居てとは言わないから
帰りの列車は覚えていてね
《列車に乗って》
──お隣よろしいですか。
──ええ、どうぞ。
──厳しそうな男女が見えます。
──見た目ほど厳しくはありませんよ。とても情に溢れた方々でした。
──そうでしたね。良い人々でした。
──学校が見えます。
──私の出身校です。英語の先生がまた面白い人で……。
──ふふふ。
──きれいな花嫁さんが見えます。
──素敵な花婿さんが見えます。
──……照れますね。
──うふふ。
──列車の速さが増しましたね。
──いろいろなことがあったのでしょう。
──流れていく景色の中、やってきた人間が1人と去っていく人間が2人見えました。
──今までは受ける側、今度は与える側。人は入れ替わっていきますね。
──今度は、別の人間が去っていきます。
──振り返りませんね。
──それで、いいのです。
──おや、列車が遅くなりましたね。
──ええ。
──ところで、どこまで行きましょうか。
──あなたと、終点まで。どうでしょう。
──それもいいですね。
列車に乗って
旅に出よう
車窓という
大きなキャンバスに
知らない景色が
次から次へと描かれる
持っていくものは
自由な心と
曇りなき眼
余計なものは
何一ついらない
列車に乗って
旅に出よう
学校のグチ聞いてくれてありがとね あ、箒星だよ ねぇ、カムパネルラ
題-列車に乗って
2/29「列車に乗って」
ガタンガタン、ゴトンゴトン。
揺られながら景色を眺める。山は畑になり街になり、川は海になる。
開けた窓から吹き込む潮風の匂いを、胸いっぱいに吸う。
列車は故郷へ向かっている。
(所要時間:4分)
2/28「遠くの街へ」
釧路から、旭川。
旭川から、札幌。
札幌から、東京。
どんどん「遠くの街」に出て行ったあいつ、次はニューヨークにでも引っ越す気かな。
(所要時間:3分)
2/27「現実逃避」
夢の中へ行こう。現実から逃げるなら。
眠って、夢を見て、途中で半分目を覚ますとその夢の中で自由に動けるって裏技、知ってる?
夢の中へ行こう。現実から逃げるなら。
同じ逃げでも、死ぬよりはずっとずっとマシ。
(所要時間:3分)
2/26「君は今」
君は今、スマホを見てる。
電車に乗ってかベッドに転がってか、とにかくスマホを見てる。
スマホの画面にはこう書いてある。
「君は今」
……どうかな、当たってる?
(所要時間:3分)
2/25「物憂げな空」
物憂げな空を見上げる僕はきっと物憂げだ。
空が僕を映すのか、僕が空を映すのか。いつも、心模様は空模様。
(所要時間:2分)
2/24「小さな命」
その小さな命は、手の中で震えていた。握れば潰れるほどのか弱さで。
それは必死に鳴いている。命の限りに。その言葉はわからないけれど、何かを訴え続けている。
遠くないところに煙が上がっていた。おそらく、この小さな命の集まっている巣だ。
小さな命を手に乗せたまま、ねぐらを飛び立ち、翼を広げて羽ばたく。
どうしたものかはわからない。ただ、この命を放って置く気にはなれなかった。
(所要時間:6分)
2/23「Love you」
「私は君を愛するので」
銀の瞳のアンドロイドはそう言った。
「君は私を愛してほしいけれど、無理強いはしない。それが愛というものだから」
「そう。じゃあ好きにさせてもらう」
数百年後、私は彼の体を抱いて言った。
「今までありがとう。愛していた」
「私は最初から君を愛していたよ。言ったはずだ」
「そうだね。でも私たちは新たな人間を生み出すことはできなかった」
「そうだね。愛だけではどうにもならなかったようだ」
間もなく彗星がこの星を砕く。けれど、私たちの愛はおそらく、永遠だ。
(所要時間:7分)
列車に乗って
どこでもいいからどこか遠くまで列車で連れて行ってほしい。何も気にすることのない、自由な世界に。
列車に乗って、ずっとずっと深くへ。
夢だった、海の底へ。
あなたに会うために。