『冬のはじまり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
寒い寒い冬が来た
風が僕のほほを凍らせるように冷たく吹く
歩みをとめるとそこにはきらきらとふわふわときれいに舞う雪が振っていた
「冬のはじまり」
冬のはじまり#80
夜が長くなるたび冬のはじまりを思い出す。
あなたのせいでまたあの頃に逆戻りしてしまう。
香水はもう香らないのにまた求めてしまう。
あなたの“好き"が私を満たしていたのに今は不香の花に成り下がったみたい。
心の内を明かしたらまたあなたは駆けつけてくれるの?
「いなくならないよ」
なんて嘘だった。
みんな嘘つきなんだね。
でもね、もういいの。
私は私で私の道を歩んでいくから。
小さな夜に恋した私の罰だね。
冬が来る時はいつも何かが終わる。
春からまた青い果実で始まるんだ。
青くたっていいんだ、また熟すから。
私は可愛いから香らない花でも花だもん。
さよなら恋した未熟な私。
悴む指先で、自販機のボタンを押して、
あたたかい飲み物を取り出す、その瞬間。
「冬のはじまり」 白米おこめ
コンポタはじっくりコトコト派。
僕は高校生になってから、俳句をはじめた。
もともと散文を書く人だったが、思いの外学校生活が忙しく、時間のかかる小説の執筆とは距離を置くようになったのだ。恥ずかしながら。
そこで、お手頃な、と言うと聞こえが悪いが、世界で一番短い詩に踏み込んだわけだ。
歳時記や句集を眺めていると、日本の四季の美しさをひしひしと感じる。その度合いは、日を増すごとに強まっていった。ついでに地球温暖化や異常気象への恐怖も高まるのだが、その話はまたの機会にしておこう。
俳句をはじめてから、季節の境目の匂いを知った。
春から夏になった瞬間、黄味が強い橙色の膜に包まれているような、懐かしい匂いがした。
夏から秋になったその日、薄い赤紫色をした流体が自分の頭の横をゆったりと流れてゆき、胸のつまるような匂いがした。
秋から冬になるときは、日常の匂いがした。虹の色と森の色をぐちゃぐちゃに混ぜたような、切ない色をした匂いだった。その匂いはゆるゆると形を変えながら、淡い淡い水色をした春に繋がってゆく。
なんてことを大真面目に、僕は感じているのだ。俳人気取りの自己満足かもしれないが。
題:冬の始まり
夏の奴、いつまでも居座りおって
迷惑なことこの上ない
だがようやく帰っていった
そろそろ秋の奴が来る頃か
夏がいつまでもいるもんだから
大幅に遅れてしまっているな
おっ、どうやら来たようだ
ん?お前は冬じゃないか
まだ来るには早いぞ
秋が先なんだから順番は守れ
は?秋はもう来て帰っていった?
おいおい、私は見かけていないぞ
たしかに私は最近は少しボーッとしていたが
本当に来ていたのか?
そうなのか?
で、早々に去っていったと?
なんてことだ挨拶しそびれた
もう冬の出番が回ってきてしまったのか
うーむ、去年もあまり長くは会えなかったし
非常に残念だ
ああ、すまんすまん
お前を招く準備は急いでしておくよ
また忙しくなるな
煙ゆく吐息をしんと見届けるあなたを冬の使者とまなざす
題-冬のはじまり
冬の始まり
雨ってきいてないよー!!!!!
冬といえば乾燥ではないのか…
冬のはじまり
冬は寒く空気が冷たく澄んでいる
その浄化されているかの様な冬の空気を
思いっきり吸って
毎日の忙しい日々を過ごしている
冬はきっと新しい年を迎える為に
いろんな事をゼロにしている気がする
そんな冬のはじまり
私は今新しい年に向けて
何をゼロにしたいのか?
そして何を始めたいのか?
冬は私を見つめて必要なら浄化して
良い一年を過ごせる様にと共に時を刻む
冬のはじまりは私の新しい目標を立てるはじまり
なのかもしれない
日は暖かく人々の道を照らして
人々は今日を迎える
木々達は白いコートを着ている
月は柔らかく白い絹の帷を下ろす
夜、街は音と共に眠る
人々は今日を終える
あぁ、冬がはじまりがきたのだな
冬のはじまり
外に出た時、吐いた息が白くなった。
見ているだけで寒くて、コートの中に身を縮める。
最近寒かったもんなあ、なんて他人事の様に考える。
もう一度、意識して強めに息を吐いてみる。
白くなった息が空へ広がり、冬の匂いの中へと消えていく。冬の匂いがつんと鼻の奥をさす。
消えていく白いそれを見届けて、ふと懐かしさを感じた。
一年前は、友達らと「タバコだ」なんて言いながら、格好をつけて息を吐いたものだ。
一年前の出来事なのに、もうこんなに懐かしく感じるものなのかと自分でも驚く。
冬の朝の、清々しい空気が僕を冷たく優しく包み込む。
「…もう冬だなあ。」
「冬のはじまり」
神様がさめざめと
氷の涙を流される...
それが
冬のはじまり°.❅
吹く風も
流れる水も
みんな冷たくなって
草木は枯れて
生き物は身を隠す
そして
ひっそりと待ちわびる
神様が再び温かく
微笑んで下さるまで...
コートの襟を立て、背筋を真っすぐにしてヒールを鳴らして歩いている私。
風は冷たく吹き抜けて行く、見上げれば木々の間から見える空は灰色。そろそろ冬がやって来る。冷た過ぎる風に、もう側に居ることを知らされる。
冬は嫌いでは無い、あのきぃーんとした張り詰めた空気。暮の差し迫った雰囲気、大人達の忙しなさ。そして白い雪、切なくなるような恋しくなるような郷愁。空を見上げ
、もう積もっているだろう雪を想う。
季節の始まりは人それぞれ違う。
自分が冬を感じた時、夏を感じた時、春を感じた時、秋を感じた時。
冬がやって来たんだなって思うと、夏が夏を惜しんで、こっちに駆け寄ってくる。
暦の上でと自分の中では、訪れる季節は少しずつずれている。それでも私は、私の中の冬が好きだ
〚冬の始まり〛
手がかじかむ
冷たい空気が、私を包み込む
体中の熱が、奪われていく
寒さに痛さを感じる
季節が、変わったのだと
知らせてくるように
今だからこそ、
あたたかい飲み物
食べ物を
味わい深く、楽しめるのかも
しれない
何かが、奪われたように
感じる冬も
本当は、何かを
幸せを与えてくれているの
かもしれない
冬のはじまりに、行方不明になっていた賀川秀樹が・・・見つかった。
警察の電話で田辺京子は喜んだが、彼は、死亡と言われた。
指輪が・・・。
しかし、次の日、男、二人が来て、
「警察の刑事の滝本です、こいつ・・・じゃあなくて、同じ刑事の長野です」
と、二人の刑事が・・・。
「冬のはじまり」
―あ、雪。
窓ガラスが曇る。
窓に添えた手が冷たくなって指の先が紅く染まる。
雪が降るのに気づいて、クラスメイトたちが窓に集まってくる。
雪?えっ、雪降ってるー!
クラスがいつも以上に賑やかだ。
騒がしい教室とは対照的に窓の向こうで、雪は静かにしんしんと降る。
少し薄暗くて静寂で神秘的な空間がそこにはあった。
帰り道、傘を差さずに歩く。
髪に雪が舞い落ちてきらきらと輝く。
緩く結んだマフラーから白い吐息が漏れる。
手のひらに雪を乗せる。
体温ですぐに溶けて形を崩す。
―今日が寒いのは
付き合ってもうすぐ半年が経とうとしていた、ついこの間。
新しく好きな人ができたから別れてほしい、と言われた。
…誰?って聞いても彼は教えてくれなかったけど、見てれば分かる。
橘アリア。
ポテンシャルが高いため、難しいことも難なくこなせる、可愛らしくて育ちの良いお嬢様というのがクラスの印象。
ただ、本人のポテンシャルが高すぎて、周りの人と一緒にやるよりも自分がやったほうが早いし、みんなのためだと考えて切り捨ててしまうところがある。
勝つために手段を選ばないところがあって、
この間の体育祭で彼女がズルして勝ったことに私だけが気づいてしまった。
私は審判にこっそりとそのことを告げた。
ズルして勝っても嬉しくないし、ズルされて敗北した相手チームに友達がいた、という理由もある。
結果は反則負けで最下位。
反則しなければ準優勝は確実で、もしかすると優勝できたかもしれないらしかった。
担任の先生は匿名で、と審判から伝えられていたのに先生はわざわざ私の名前を公表し、その行動を称賛した。
アリアはクラスの前で泣いて謝罪した。
クラスの中で私のチームだけが負けていて、このままだと優勝できないと聞いて…
キャプテンだからなんとかしなきゃと思って周りからも責められるし、私、怖くて…
このことがなければ優勝できていたかもしれない。
このことがバレなければ…
アリアへの非難はだんだんと反則を申告した私へ向くようになった。
私に攻撃が向けられるたび、アリアが庇って状況がより悪化する。
クラスの外や先生から見えないように死角で集団でいじめるクラスメイトたち。
私が二度と声を上げられないように。
アリアだけじゃないのだ。
クラス全員が共犯なのだ。
私だけ異質だったんだ。
まだ救いだったのは他クラスに彼氏がいたことだ。
彼が私のことを特別だと思ってくれさえすれば私は強くいられた。
でも、別れた。
元彼として忠告しとくけど、たとえ反則したとしても橘をいじめるのは間違ってる、と彼は別れ際にそう言って、代金だけ置いて店を出ていった。
私のことを信じずに他の人の言葉を信じた。
その事実だけで十分だ。
―今日が寒いのはいつも隣で帰ってた彼がいないからだ。彼の温もりがないからだ。
手のひらに雪を乗せる。
体温ですぐに溶けて形を崩す。
今までの記憶も私も全部雪みたいに溶けてなくなればいいのに。
曇天の空から舞い落ちる粉雪。
いつまでも晴れなさそうな視界に耐え忍ぶ冬を予感した。
〜余談〜
アリアのズルはバレーでずっとサーブを打ち続けたこと。
本当はサーブはルーティーンで回さなきゃいけないが、アリアはサーブも上手だからその試合中ほとんど変わらずに、変わったとしてもサーブが必ず入る人に交代してました。
まぁ、だからアリアだけが悪いわけじゃなくて班全員が共犯だけど、アリアが班のキャプテンでアリアの発案だったこともあり、代表して謝るみたいに作中ではなってます。
体育祭は体育館でバレーとバスケ、運動場で目玉のリレーなどの陸上競技・遊技、そしてなぜか中庭でダーツが開催されます。
ちょうどリレーとバレーの時間帯が被っていて、目玉のリレー競技に審判が割かれ、審判の数が減ったので、気づけなかったっていうのが審判側の言い訳です。
観衆の多くはその時間リレーの方を応援しに行っていました。
「私」が気づけたのは男子バレー予選に彼氏が出るので、ついでにその前に行なわれるクラスの女子バレー予選を応援しようかな、と思ったからです。
今日は、気温がグッと下がり、あられは降るし、雷は鳴るしで、とても寒い一日だった。
ついに来たか、と思う。冬のはじまりだ。
ファンヒーターや冬物の服はもう出してあるし、起毛の敷きマットはクリーニングから戻ってきたし、後はカーペットを敷くくらいか。
ただ、週間天気予報を見ると、来週はまた気温が上がるらしい。17度、なんて日もある。
まあでも、もうすぐ12月。暖かい格好をして、体調を崩さないように気をつけよう。お風呂に入ったら十分に温まろう。本格的な冬は、これからやってくる。
「冬のはじまり」
明るく暖かい夏が秋に呑まれて、冷ややかな風に頬を撫でられる。ぶるると身体を震わせて顔を上げると、生命の息吹を失った木の葉が、一つまた一つとアスファルトに落ちてゆく。妙に澄んだ空と殺風景な風景に息を飲む。僕は冬が好きだ。
1129 冬のはじまり
風が肌寒くなった
いよいよ冬の季節だ
あなたは言ってたよね
「冬の始まりってなんだか特別な感じがするよね」と。
最初は何故か分からなかった
でも今はわかるよ
冬はわたしたちにとって大切な季節だよね
わたしたちが初めて会ったあの冬は
一生忘れられない思い出になる
一緒にいるのが当たり前になると初心を忘れてしまうけれど
居なくなった瞬間わかるものだ
それはとても幸せだったことを
それは大事な思い出となることを
だから今日も想い出す
「冬の始まりだなぁ…」
(冬のはじまり)
『冬のはじまり』
寒い。手が痛い。
白息も見える。
もうそろそろ12月か…
もうすぐ1年が終わる。
不思議なことに1年過ぎるのが早いと感じる人もいれば遅いと感じる人もいる。
みんな同じ1年のはずなのに、どうして意見が割れるのだろう。
実に不思議だ。
それに冬のはじまりを感じる時も人によって違う。
寒くなってきたら。雪が降ったら。クリスマスが近づいてきたら。こたつやストーブを出し始めたら。
きっとまだ、たくさんあるだろう。
私はこたつやストーブを出し始めたら冬が始まると感じる。
これから本格的に寒くなると考えると嫌になる。
しかも冬は特に風邪をひきやすい。
体調管理をしっかりとして笑顔で年を越そう。
氷雅