『冬のはじまり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『冬のおはなし』
冬の訪れ フルートが音を外してお出迎え シジュウカラがそれ見て笑う やがてオーケストラ 指揮者の
タクトが忙しくなって 風が吹く 冷たい風が吹いている
冬のはじまり
朝が起きれなくなること
起きても、ばんざーいってしたくなくなること
だって冬のはじまりは寒い時間のはじまり
起こしてくれる人
ばんざーいってしたら抱きしめてくれる人
冬のはじまるまえに
みんな大切な誰かが欲しいと思うのは
寒さのせいなのかしら?
秋の終わり
もう冬が始まる
私の大好きな季節がくる
でも今年は楽しみじゃない
なぜかって?
君がいないから
朝起きると足先が冷たく、冷えないように靴下を履く。
ホットミルクを作るため、鍋にミルクを入れ火をいれ
温めている間にカーテンを開ける
朝焼けの景色が眩しく、温かい
窓のガラスに結露があるが、キラキラ輝き綺麗な景色を
雫にも移している
ホットミルクが出来たのでマグカップに移し
一口飲むと芯までポカポカ温まる
まだベッドで寝ている恋人の顔を見て
キスして起こす
腕をつかまれベッドに入れられる
ハグされて暖かくなり
うとうとともう一眠りする
いつもきみが着ている、日に透けて柔らかく波打つ布。空の色をまとう様は神秘的で、何度見ても初めてあったときのことを思い起こしてしまう。
そんなきみがこの季節。
少しだけ装いを変えるのを私は楽しみにしている。
色味は変えず内側だけ。
もふっとした、触り心地のよいそれを、普段以上に巻きこむ姿。
今年もこの季節になったんだなぁ。
寒がりなあの子のために、お勤めが終わったら火鉢を出してあげようか。
お気に入りの和菓子屋のあんこを買って、火鉢で炙ったお餅を入れて。疲れて冷えた身体に染み渡るぜんざいを作って待っていよう。
@冬のはじまり
のぼりがけたたましい音を立てながら靡いている。北風が強くなるとは聞いていたが予想以上の靡き方に引かざるを得ない。え、これチャリで帰るの? マジ? 帰るまでに風の機嫌が直りますように、と祈りつつ仕事を熟すが、ごうごう、と外の風はここぞとばかりにイキリ散らかしている。気づかぬ間に紅葉を終えていた枯れ葉が、強風で舞い上がり窓にぶつかる。かさり、乾いた音をさせては落ちていく。何度も、何度も、ぶつかり、落ちる。木枯らし一番なんて優しい表現は改めた方が良い。強い北風が、台風がごとく駆けていく。ああ、いやだな。明日からコートを着なければならないなんて。
「はぁーっ」
吐き出す息が白い。
今日は寒い日だ。いまいち寒さを自覚してなかった体に、ゆるりと冷えた空気がしみてくる。
それまでなんともなかったのに見つけた途端チクチク痛くなる小さい切り傷みたいだ。
「冬限定のイベントエフェクトって考えたらなんか大事にしたくならない? この白い息」
隣にいた幼馴染が言う。ゲームオタクめ。
私は実際に思ったことを口にしたらしい。幼馴染が苦笑した。
「理解してその返答ができるってのも同類ってことだと思うけど」
「まあ。そうだけどさ」
適当に返事をして、意味もなくもう一度息を吐き出す。
ふわりと消えていく息を見つめながら、心の中で小さく祈った。
このゲームオタクな幼馴染と、できればずっとずっとこうしてくだらない会話がしていられますように。
その小さな祈りもすぐに、ふわりと心の中で滲んで曖昧になっていく。
私はきっと、あるかもしれない未来の、幼馴染との別れが想像できていないのだろう。そんな事実に、この時間が当たり前の日常であることに安堵した。
私たちはいつか大人になるだろうけど。
今はまだくだらないことで笑い合っていよう。
隣の幼馴染は私がこんなにも心の中でセンチメンタルになっていることには気づかないだろう。
まだ子供だから。
『冬のはじまり』
毎年のことだけど、この時期のあたし達はちょっと忙しい。
彼氏作って、お互いに紹介して、ダブルデートしてみたり、時には彼氏交換したりして。
年の変わる頃にはお互いの彼氏のいいとこ自慢したり、相手の彼氏のこと気にしてみたり。
キスが上手いとかテクニックがどうとかお金の使い方とか、コタツでみかん頬張りながらそんな下世話な話で盛り上がる。
年が明けたら、また次の冬に逢おうねって約束してバイバイする。
次も同じ彼氏だといいねとか、もしかしたら旦那さんかなとか、今度は彼女かもねって笑い合いながら。
冬のはじまり。
あたしと親友のあの子の大好きで大切な時間のはじまり。
私の部屋は狭いから
寒くなったら実家に服を取りに行く
【冬のはじまり】
雪だ
白だ
寒い
私のお隣、空いてます。
_ ₁₃₆
お題「冬のはじまり」
しまっていたセーターを出した。今日はなんだか寒い気がしたから。洗うのはめんどくさくてそのまま着てしまった。この寒さのせいだ。部屋の中はすきま風で寒い。セーターを着たのは正解だったようで、身体に熱がこもり暖かい。身体が温まると動く気になったから外へ散歩に行くことにした。だが外は日差しが暑く、セーターを着るには早かった。恥ずかしくなる。部屋の中と外は同じだと思っていたが大きな間違いだ。私はすぐ部屋に戻りセーターを脱いで、いつものトレーナーを着た。
すきま風が強くなったように感じた。
空っ風が強くなびくようになった。
高台から摩天楼たちを眺める。ここからでも、都会の喧騒が想像できるようだ。
行ったことはあるが、ここのような住みやすさはないな。やはり、ここがよい。
柵を隔ててこちらは、長らく冷たい時代が続いてきた。もう何度目の冬だろうか、木々は枯れて、人々は焚き火の前で凍えている。
身内同士で争っている場合ではないのに、その激しさは冬を忘れるようだ。
いつか、私が救世主になってみせる。この冬を終わらせるのは、私だ。
冬のはじまり
去年余ったカイロが使えるか、確かめないと
思春期の息子が
みずからマフラーを巻いて学校に行ったら
それが冬のはじまり。
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【3】冬のはじまり
明確に切り替わってくれたらいいのに。8℃の翌日が20℃とかやめてくれ。
彼は毎年同じ事を言う。
朝。
「布団から出るのが億劫になってきた」
昼は
「食堂から見えるイチョウがいつのまにか全部真っ黄色になっていたよ」
夜、帰ってくると
「オリオン座が凄く綺麗に見えたよ」
私は彼のこんな言葉で季節の始まりと終わりを知り、時の流れを知る。
黄色がどんな色かも、オリオン座がどんな形をしているのかも、まるで分からないのだけれど。
彼の声がそれはとても綺麗なものなのだと教えてくれるから、私にとって冬も、春も、夏も、秋も、どれもこれも美しく、世界はそれだけで生きる価値があるのだと思えてくるのだ。
END
「冬のはじまり」
つい最近まで
暑い暑いと言っていたような
いつの間にこんなにも寒くなったんだろう
冬が一気に訪れて
またわたしの苦手な季節に
正直ストーブの効いた部屋に
四六時中篭もりたい
また明日も出勤して
今朝も寒いですねと
恒例の挨拶を交わす
朝から晩まで
靴下を履くようになったのが
冬の訪れの合図かな
暑さ和らぎ
心地よい季節に
冷たいつむじ風
ふと
振り替えれば
落ち葉、舞い
冬の足音
今年も来たか
短い袖を伸ばし
空を見上げる──
(2023.11.29/冬のはじまり)
街を歩けばクリスマスソングが流れてて
イルミネーションがあって
お店のショーケースも赤と緑でキラキラしてる。
冬の始まりを感じる。
冬は人肌が恋しいって言うけど
それほんとだなぁ。
周りのカップルが羨ましいし
良い感じの男の子ができたって話も聞いた。
友達の幸せな話聞かせてくれるのすっごい嬉しい。
だけどちょっと刺さったりする。
口では「めっちゃいいやん!私まで嬉しい!」
ってちゃんと言えるのに、
心では「なんで私は幸せになれないの?何が違うの?」って思っちゃう。
そんな自分が嫌になる冬の始まり。
サンタさんみたいになりたい。
子どもたちの幸せのためにって寒い中幸せを配る人。
サンタさんに憧れる冬の始まり。
【冬のはじまり】
辺り一面の銀世界
太陽の光でキラキラ光っている
この美しい景色の中にいる私はきっと邪魔な存在なのだろう
消えてなくなりたい