『冬になったら』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
冬になったら
ココアが美味しい
コタツでミカン
凍えるくらい寒い
コートだけでは耐えられない
恋人が欲しい
「冬になったら」
お鍋
シチュー
スープ
ポトフ
煮物
みかん
美味しいものがたくさん
そして
夜通し雪が降ったあとの
凛とした空気
冬だけのお楽しみ
寒い。
でも一緒にいたら暖かさを感じられる。
心から愛せるあなたが私にくれる暖かさが、大好きです。
おまけにそんな冬も大好きです。
長袖のセーターで見えなくなるね、
わたしのひみつの真っ赤なおまもり。
大丈夫だよって、今なら言ってあげられるけど。
【冬になれば】
「――さんは天気予報みた?」
「みるような人に見える? 眼科いけ?」
「ひどいくね」
ボクの彼女は今日も毒舌だ
「今日は寒くなるよってハナシ」
「別に寒くないよ」
「ほんとに言ってる?」
すごく寒いと思うけど
「冬になったら」
冬になったら
このもやもやした気持ちが晴れたらいい。
気分が軽くなったらいい。
楽しいことがあったらいい。
春になったら
夏になったら
秋になったら
そうやって
時間が過ぎていく。
そして、
冬がくる。
また前の冬と同じことを思う。
冬になったら
#冬になったら
寂しさを埋め合わせる恋が
きっと花火みたいにそこかしこで打ち上がる
独りでいることに耐えられない時は
誰かを求めることも悪くない
たとえ全て分かり合えなくとも
分つ時間がそこにあればいい
大人だって男だって女だって
みんな平等にさみしくなるんだよ
“冬になったら”人の暖かさが欲しくなるよね
“冬になったら”こたつとか上着とかで体は温まるけど、心は大切な人の暖かさが必要だよね
それに、夏より冬の方が人の暖かさを感じられる
だから、冬っていろんな意味で暖かさが必要だよね
冬になったら
冬になったらしたいことを一生懸命考えてみている。
ウインタースポーツは壊滅的にセンスがないことはすでに自覚済みだ。
若い頃、友人に誘われて行った初めてのスノーボードで後ろからスキーヤーに激突され、スノーモービルでふもとまで運ばれて以来のトラウマだ。
あのときは右左どっちか忘れたが、膝の裏に恐ろしい顔型をしたでっかいアザが出来たんだっけ。
あれはたぶん、冬や雪や、強引に私を誘った友人や下手くそなスキーヤーに対する私の恨みや憎しみが化身となって膝の裏に現れたものだと、半ば本気で信じている。
それ以前にスポーツ全般が笑っちゃうくらい苦手なのだが。
あと当たり前だが冬は寒い。
すでにもうここからしてつらい。
夏でもクーラーと同時に電気毛布に包まれて寝ている私としては(誰も信じないが本当だ)、冬の寒さは本当に堪える。
肋間を始め、坐骨にも神経痛が出る。
あのピリピリチクチク、四六時中針で刺されているような感覚は控えめに言って神経を病む。
後頭神経痛に至ってはもう出たら最後、死ぬほどつらい。
それと年の瀬から春先、桜の頼りが届く頃まではだいたい扁桃腺が腫れている。
お陰で抗生物質と痛み止めをこれでもかと飲む羽目になる。
あと冬はおしゃれのしがいがないのもつまらない。
外出中はコートですべてが隠れてしまい、その日のコーディネートがちっともお披露目できないではないか。
だから私はどんなに寒くてもコートの前だけは閉じないようにしている。
もうこうなったら自分との我慢比べだ。
だから体が冷え、免疫力が下がり、神経痛と扁桃腺炎を発症する。
もう完全なる負のスパイラルだ。
それでも冬はおいしいものがたくさんあるし、多少太っても人に気付かれる心配がないのがいい。
毎年恒例、お正月明けから始めるダイエットまでのモラトリアム期間はたらふくご馳走を食べ、思う存分幸せに浸ろうと思う。
冬最高だ!!
お題
冬になったら
8月の君の誕生日、有名な曲になぞらえて半袖と長袖のシャツをプレゼント
これからもその先も一緒に過ごせますようにと言ったら
「何それ」と笑われた
冬になったらそれを着て一緒にどこかへいこう
これからいっぱい思い出を重ねて
家族が一人でも長期入院していると、心がけていても自然と食生活は自堕落な方に向かっていくものだ。
冬になると必ず身体を崩して入院する子供のためにも、ここで自分も倒れるわけにはいかない。身体が資本というのも身にしみてはいるが、いつもお見舞いの帰りに寄るスーパーで売られている弁当や惣菜に手が伸びる。期限切れ間近で安売りされる弁当と同じように、自分も命を易く削る。
たまには気分を変えて手を加えようとしたこともある。だがどんなに飾りつけても、結局は出来合いの弁当にインスタントの味噌汁が一品加わるだけだ。沸かした湯を注ぎいれるだけである。
真冬は日が暮れるのが早い。この慣れた病院からの帰り道も、だんだん闇に染まる時刻が早くなっていった。今では私が帰る時間には完全に暗闇だ。いつにも増して憂鬱になりやすく嫌になる。
いつも隣にいるはずの存在が数ヶ月いないだけでこんなにもか、とぼんやり回る頭をそのままに、自宅への帰り道を急ぎ足で進む。家路はずっと冷たい風が吹き荒び続けていた。
帰り着いた自宅は外とたいした寒暖差はない。玄関でスニーカーの紐を解いていると、いきなり腹が間抜けな音で鳴った。
落ち込んでいてもお腹は減る。当然の人間の摂理になぜか泣きたくなった。
さっそくビニール袋から取り出した弁当をこたつの上に置く。寂しさを紛らわすためにテレビの電源をつけて、粗末なゆうげを開始した。
ニュース番組を流し見ながら、冷めた弁当をもそもそと咀嚼する。
(歯磨きまで終わったかな。あとで電話しよ)
温めなおした乾燥ワカメだけの味噌汁をずずっと音を立てて啜る。味噌汁を全部飲みきりふと目を落とすと、弁当がほとんど手付かずの状態だった。
「ああー……しんど」
食欲を失った声は、自分のものとは思えないほどとても乾いていた。
冬になったら長袖にかえる
乾燥するから風邪をひきやすい
色々注意しなきゃ!
冬になったら
新たな居場所と 出会いに戸惑う
桜の春は 落ち着かない春
熱中症なり 食欲なくなる
それでも花火や 祭りに沸く夏
残暑が厳しい 短い秋でも
味覚の宝庫 食いしん坊の秋
クリスマスが来て 正月迎えて
家族の絆を 確かめ合う冬
冬になったら
冬になったら
今年も終わってしまいます
冬になったら
冬になったら
人との距離が近づきます
冬になったら
冬になったら
お鍋を囲んで話しましょう
かぼちゃの煮物を食べて、湯にゆずを浮かべて
あと少ししたら赤やら緑が目立つ飾りをしまって、大掃除をして、一日飾りにならないように新年の準備をする。師走とはよく言ったものである。
これが終わればあとはゆっくり過ごせるだろう
かすかに雪が積もっていく音
こたつでみかんを剥いて、ストーブの上のやかんからお茶を入れる。
ごーんと音が響いて年が明けたら、
そっと布団をめくって、潜り込んでいる猫と新年の挨拶でもしようか。
冬になったら
凍えるような
白い吐息
肩寄せあって
あたたかい色
身に纏う
―冬になったら
仕事帰り、いつものように弁当を買いにコンビニへと寄る。
毎日毎日遅くまで仕事をするので、自炊する気力も時間もない。
前回早く帰れたのはいつだったか
もう思い出せない。
家に帰っては、すぐ布団に入る日々。
休日は休日で、疲れた体を休めようとやはり一日中寝ている。
お金があっても、どこにも行けない人生。
俺の人生とは一体何なのであろう?
そんな刺激のない人生で、唯一楽しみなこと――それが弁当選び。
小さな箱の中に作られた、美しい世界。
それを『どれがおいしいだろう?』と吟味するのが、何よりも充実した時間だ。
しかし目の前にあるのは、売れ残った幕の内弁当一つだけ。
今日は仕事が長引き、いつもより遅い時間に来たからだろう。
選ぶ楽しみがないが、残っている時点で幸運なのだ。
すっきりしない思いを抱えながら、売れ残った弁当に手を伸ばす。
だがその手は弁当に届く事は無かった。
「「あ」」
俺と同じように弁当を取ろうとした女性の手と、俺の手が不意に重なってしまったからだ。
「すいません」
条件反射で頭を下げる。
だが女性はなにも言わなかった。
もしかして怒らせた?
俺はビクビクしながら女性の顔色を伺うと、女性の方も驚いた顔をしていた。
「もしかして……
お兄ちゃん?」
お兄ちゃん?
だが俺に妹はいない。
『人違いですよ』
そう言おうとして、俺は思い出す。
妹はいないが『お兄ちゃん』と呼ぶ女の子はいたことを。
「もしかして、順子か?」
小学生の時、仲のいい女の子がいた。
隣の家に住む3歳年下の女の子で、俺によくなついていた
その子は俺の事を『お兄ちゃん』と呼び、俺も可愛い妹が出来たみたいで、よく一緒に遊んでいた。
本当の兄妹みたいに仲の良かった俺たちは、ある日離ればなれになった
順子の親の海外出張が決まったのだ。
それ以来、俺たちは出逢うことなく今に至る
「奇遇だね」
「ああ、びっくりしたよ」
「お兄ちゃん、元気だった?」
「仕事が忙しくて、毎日へとへとだ。
順子はどうだ?」
「私も同じような物かな……」
順子は力なく笑う。
子供の頃の、順子のヒマワリのような笑顔の面影はどこにもない
よく見れば目の下にクマが見える。
順子も苦労しているようだ。
けれどそれ以上会話が続かない。
言いたい事、聞きたいことがたくさんあるのに、なにも出てこない。
子供の頃、大人が呆れるほどお喋りをしていたというのに、今は世間話すらできない。
会えなかった空白の時間は、俺たちを他人にしてしまったかのようだ。
時間は残酷である。
とはいえ、ずっとこのまま立っている訳にもいかない。
この気まずい空気を何とかしようと、俺はなんとか言葉をひねり出す。
「弁当を持って行っていいぞ。
俺は大丈夫だから」
「いいの?
でもお兄ちゃんは?」
「家に帰れば非常食のカップ麺あるんだ。
たまにならカップ麺もいいもんさ」
「そっか……
じゃあ甘えて――
あれ?」
順子が間の抜けた声を出す。
弁当の方へと目線をやると、さっきまであったはずの幕ノ内弁当はどこにもなかった。
二人で戸惑っていると、レジから『チーン』とレンジの音。
レジの方を見れば、客が幕の内弁当を受け取っているのが見えた。
どうやら二人で話し込んでいる間、弁当を取られてしまったらしい
「ふふっ、お弁当取られちゃったね」
順子がおかしそうに笑う。
子供の頃と同じ、屈託のない笑顔。
「ああ、取られちゃったな」
俺もつられて笑う。
「あーあ、どうしよう。
私、お腹が減って餓死しちゃう」
と順子が目線を送ってくる。
ああ、懐かしい。
これは順子がおねだりするときの顔だ。
「じゃあ、俺のうちに来いよ。
カップ麺ならある」
「じゃ、お言葉に甘えて」
順子は俺の腕を取る。
「早くいこう」
順子は俺を、力強く引っ張っていく。
これも懐かしい。
よく順子に引っ張られて、遊びに連れていかれたっけ……
大抵はろくでもない目に会ったが、今となってはそれも懐かしい。
「分かったよ。
だから引っ張るな」
確かに俺たちは長い時間を失った。
でもそれが何だというのだろう?
過去は変えられない。
けれど神様の悪戯なのか、俺たちは再会することが出来た。
だったら、二人でまた一緒に思い出を作っていけばいい。
俺が心の中で決意していると、順子はクルリと回ってこちらを見る
「これからもよろしくね。
お兄ちゃん」
彼女はヒマワリの様に笑っていた
冬になったら
冬になったら
新しい私になる為の目標を立てよう
今は今で目標はあるけれど‥
今の目標が叶うかは分からない
今の目標が叶わないなら
新しい目標を立てて
少しでも願う私になりたい
私はわたしに正直になりたい
冬になってもまだ正直になれていないなら
冬になったら
正直である自分を認めて生きていこうと思う
「冬になったら」
暖かい格好をして、
暖かい部屋で過ごして、
暖かいご飯を食べて、
暖かいお風呂に入って、
暖かい布団で寝る。
そんな普通の幸せが欲しかった。
「冬といえば?」と訊いてみたら、
「鍋」と返ってきた。
あったかい。
#冬になったら
「 」