『何でもないフリ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
朝、教室に入ったら友達が泣いていた。
早かったからか周りに誰も居なくて、この場所だけ時が止まったかのように思える。私は横開きのドアの側から動けなかった。
友達は私を一瞥してから涙を拭いて、いつもの様に笑う。誤魔化せないくらい赤く腫れた目元が彼女の悲しみの深さを物語っている。私は何も言えなかった。
何でもないように「おはよう」と言われたので、私も同じように返した。そんな時もあると言う自分と、どうして何も言ってくれないんだろうと言う自分がいた。理由も何もわからない。いつだって不透明なくせにお互い見透かしたような会話をしていた。
私達の友情は紙切れのようなものだった。
私はその時初めて、友達が笑顔を取り繕っていた事を知った。
#何でもないフリ
言葉は時に心を癒す花になり傷つける凶器になる
言葉の凶器は相手によって形を変える
時には銃に化け、時には鋭い刃物に化ける
これを向けられた側は気付かないふりをして
これ以上傷つけられないように身を守る
なんてことないような言葉に思えても
怯える人は必ずいる
目の前の人を言葉の凶器で脅さぬように
人間関係とは慎重に冷静に築いていくのだ
あなたと前では何もないフリをする
でもあなたにはすぐ見抜かれる
やっぱり君には叶わないや笑
貴方はアレを見ちゃったんだから、何でもないフリ出来ないの
私は知ってるもの
貴方が見ていたことを
気付かないと思った?残念
私は貴方の全てを見通す
隠し事なんて出来ない
諦めて白状しなさい
ほら、早く吐かないと
苦しみは続くものよ
貴方の意思で終わりやしない
全ては私の意思で動くのだから
ねぇ、後は貴方だけなのよ
ほら
早くあの時のことを詳しく話してみなさい
何でもないふり
大丈夫?っと聞かれたら大丈夫!って返す
相手には心配かけて欲しくない
モーニングコールには元気いっぱいで応える
昨日夜更かししてればしてる程
二度寝の予定を悟られないようにね
なんでもないフリ
わりと得意だよ
昨日君からふわりと漂った香水の香り
甘ったるい雰囲気の女の子が肩越しに見えた気がした
なんでもないフリしてれば
すべて丸くおさまるじゃない
君の鼻歌まじりのゴキゲンな横顔
いつかふっとばしたくなっちゃう時がくるかもね
あの子はいつも、飄々として人生を軽やかに歩んでいく。
でも私は知ってる。
だるいから飲みは行かない〜と言いながら、実は帰って勉強するために早く帰っていること。
お金がないから自炊してると言いながら、実は大好きな彼のために料理を練習していること。
私は立った方が楽だから、といつも電車で私に席を譲ってくれること。
言葉に出して彼女の努力や優しさを口にすれば、彼女の美学を邪魔することになりそうな気がして言えない。
だから、私は今日も彼女にお礼は伝えつつ、努力については口出ししないでただ日々を積み重ねていく彼女に尊敬の念を抱くのだ。
なんでもない振り
なんでもない振りなんてできないよ、
振られたのに、、
【何でもないフリ】
いろんなことを隠して何でもないように振る舞って…
母は何も聞かずに、だけど気付いていたかもしれない
見えない愛で包み込んでくれて、いつもありがとう
悲しみ 苦しみ 痛みから
目を背けるようになり
何でもないふりを何年も続けた
"わたし"はあるとき爆発し暴発した
無視された積年の恨みと
自分の感情は間違っていないと証明したい一心で
"わたし"は私に復讐した
復讐しても悲しい気持ちは消えなくて
復讐されても目を背けた事実は消えなくて
"ふたり"に残されたのは傷跡ばかりで
私は"わたし"をそっと抱き締めて
お互いに涙が枯れるまで泣いた
#何でもないフリ
好きで好きで仕方ないけど、
上手い隠し方も分からないけど、
少し恥ずかしいから何でもないフリ。
いつものように起きて
いつものように仕事にいく
いつものように帰宅して
いつものように夕飯の準備
いつものようにごはんを食べて
いつものようにお風呂に入る
いつものようにお香をたいて
いつものようにお茶をのむ
でも心の中はあなたでいっぱい
いつものようにしてるつもりでもそうじゃない
早く帰っておいで。
本当の意味で
早く帰っておいで。
(何でもないフリ 歩惟ai)
☆何でもないフリ
大切なことは話してくれない
何も知らないふりをするの。
その時に感じる心臓の痛み
何でもないフリをして、笑顔の仮面を貼り付ける
なんでもない振りをしながら、
実は意識している。
何でもないフリ:
何でもないフリしてるから、誰も気付かない。気付いてくれない。本当は気付いてほしいのに、何でもないフリしてしまう......。だから、誰も気付かない。わたしの、淋しい気持ちに。
自分が気付いてなくても
私を好きな人が出てくるかもしれないし
私を嫌いな人も出てくるかもしれない
人生は心理戦だと思ってる。
人生は "1つのゲーム" だから
『何でもないフリ』
本当はあなたのことを想っている。
本当はあなたの言動に一喜一憂してる。
本当はあなたの周りの子に嫉妬してる。
けど何でもないフリ、しちゃうんです。
『何でも無いフリ』
君に告白してから君は、
何でも無いフリをしている。
君が今苦しんでいる事を知っている。
もっと頼ってくれ、
君の苦しみを俺も保ちたいんだ。
だから、
もう苦しまないで...
『何でもないフリ』
「フラれた。」
明るく、自嘲気味に笑う声。衝撃的な一言に、え、と掠れた息だけが漏れた。
「まぁでも、これからも友達でいたいって言ってくれた。変に気ぃ遣わないで欲しいって。優しかった、ホントに」
私が発言する間もなく、彼は言葉を続けた。口調こそ平静を努めているものの、声の震えが伝わってくる。泣くのを堪えているのだろう、視線を下に向けて両拳を握りしめている。もしくは、もう泣いた後かもしれなかった。彼が決心して教室のドアを開けてから、一時間は経っていた。
どう声をかければ良いのか、分からない。
静けさが痛かった。
しばらく沈黙が続いた後、最終下校時刻を知らせるチャイムが鳴った。遅くなる前に帰ろうと提案すると彼は黙って頷き、スクールバッグを提げて廊下へ出た。
体格のいい背中は、いつもより弱々しく見える。
彼は、落ち込んでいる時に励まされると余計に沈むタイプだ。底抜けに明るい性格をして、落ちる時はとことん落ちる。こうなると結構面倒くさいことを私は知っている。
普段の彼がこんなに繊細な面を持っているなんて、誰も想像できないだろう。彼の性格は私が誰よりも知っている。誇りを持って断言出来る。ずっと近くで、彼を見てきたから。
ずっと、好きだったから。
その感情は殺したけれど。
あの子を目で追う、彼の表情。切ない瞳だった。それを見て、この気持ちはとても伝えることは出来ないと理解した。この恋は彼を幸せに出来ない。
だから、彼の仕草に心臓が跳ねても、何でもないフリをした。せめて良き友であろうと決め、話を聞いては背中をおして、ずっと彼の恋路を支えてきたのだ。
彼が幸せであれば良かった。
けれど。
今、彼の背中を見つめ、思う。
────私は初恋を殺し損ねていたと。
気付いたら足を駆けて、大きな背中に手を伸ばしていた。
抱きついたら驚くだろうなと思いながら。