『些細なことでも』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
枕元のデジタル時計を見ると、ゾロ目が並んでいた。
寝起きの頭は、古の「キリ番」の文字を出してくる。
懐かしさと同時に湧き上がるのは、ささやかな高揚感だ。
ただ同じ数字が並んでいるだけなのに、何故こうも嬉しくなるのだろうか。
その答えは持ち合わせていないが、何となく良いものが見れたと微笑んでしまう。
駅へ向う途中の道では、百日紅がまだ鮮やかな色をして咲いている。
夏から秋まで咲き続ける花のバイタリティーには、目を張るものがある。
強い生命力がありながら、繊細な美しさもあるのだか素晴らしい。
心の中で百日紅に賛辞を送りながら道を進むと、植物が群生する空き地が見えてくる。
風の通り道でもあるそこは、この時期、賑やかな舞踏会が開かれている。
主役はビタミンカラーが晴れ晴れしい、キバナコスモス。
オレンジ色のフリルをフワリとさせながら、楽しそうに踊っている。
時折、飛び入り参加の蝶やトンボの姿も見られる。
愛おしい光景に心を洗われたなら、この後に待つ満員電車も耐えられるというものだ。
仕事でヘトヘトになって帰ってきたとしても、
お気に入りのソファーで甘いものをつまみつつ一服すれば、穏やかな気持ちは取り戻せる。
その際、推し達の投稿を見たならば尚の事心は癒され、明日も頑張ろうという気力が湧いてくる。
マイナスがあれば、それを転じる為のプラスが必ずある。
日々の中にある些細な事に目を向ければ、そこには小さな幸せが数え切れないほどあり、私たちの日常を彩っている。
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些細なことでも
今日、初めて貴方と対面する
シンプルで狭い部屋の中
ここ数ヶ月ずっと貴方を見ていたのに
貴方は全く気付かなかった
色々質問しても答えてくれないのに
目は口ほどに物を言うとはこの事
さぁ、ここからどう自白させようか。
【些細なことでも】
見逃さないわよ。
【些細なことでも】
例えば靴下
いつも右足から履く
それを左から履こうとすると
何故か違和感
大した違いもなく
何も変わらないのに
何かしっくりこない
ズボンやカバンの向きとかならまだしも
これはみんながそうではないと思う
だけど靴下でなければ
似たような事はありそうな気がする
一口目はご飯か味噌汁かだとか
歯磨きは上からか下からかだとか
たい焼きは頭からか尻尾からかだとか
お風呂で洗うのは頭からか身体からかだとか
手遊びや癖なんかもそうかもしれない
気にすることもなかったり
自然とそうなってたり
何かの理由から始めて定着してたり
気にする事でもなく
気になる事でもない
だけど気にし出したら気になる
気付けば気になる
人の気になる所も
そんなもんだと思う
好きな色、好きな季節、好きな料理、好きな本。
嫌いな食べ物、苦手な動物、苦手な家事。
何でもいいから知りたい。
興味のあること、ついやってしまう癖、後回しにしてしまうこと、子供の頃のあだ名、家族構成。
どんなことでも教えて欲しい。
些細なことでも構わないのです。
私の中にある真っ白なノートを、貴方で埋めつくしたいのです。貴方という存在は、私にとって謎だらけで。生涯をかけてでも貴方という存在を解読したいのです。
これが多分、最後の恋なんです。
だから·····ストーカーなんて言わないで。
END
「些細なことでも」
些細なことでも
どんなに小さなことでも
毎日お話をしてね
どんなふうに思ってるのか
ちゃんと聞きたい
ちゃんと伝えたい
やっと会えた君との時間を
心に刻むように
最後の瞬間まで
大切にしたい
君にとっては
些細なことでも
僕にとっては
作品No.156【2024/09/03 テーマ:些細なことでも】
男は、そのチラシを見ながら、
「どんな些細なことでも——ねぇ」
と、独り言ちた。
そのチラシは、半年前から行方不明のとある少女の情報を募るものだった。この辺りでは有名な、所謂底辺高校の制服を着た少女の写真も載っている。明るい茶色の髪と、目元の濃いメイクは、どちらかといわなくとも派手な印象をもつ少女として男の目に映った。
「とっくのとうに死んでますよその子——なーんて言ったら、どうなるんですかねぇ」
男は言って、チラシをテーブルの上に放り投げた。
「ねえ、あんたはどう思います、これ」
テーブルの向こう側には、椅子に縛り付けられた男がいた。鼻ピアスが特徴的な男は、男を見てただ震えている。
「あんたが殺した子——こうしてさがしてくれる誰かがいるみたいですよ。それについて、どう思います?」
「ゆ、ゆるしてくれよ……」
鼻ピアス男は、震える声でそう絞り出した。
「警察にでもなんでも行くからさ、放してくれよ、な?」
「そういうわけにいかないんですよ。大体、警察に行くなんて言葉、信じられるわけないでしょう?」
男は、にこやかに笑む。それは、穏やかな微笑みに見えるのに、なぜか鼻ピアス男の恐怖心を煽った。
「僕はただ、知りたいだけですよ。それこそ、どんな些細なことでもいい、余すところなく、全てを——ね」
男は、笑みを浮かべたままだ。そのまま、鼻ピアス男に歩み寄る。
「教えてくださいよ。この子をどんなふうに殺しました? この子を殺した後、どんな感情を抱きました? 今、この子や、遺された人達に、何か思っていることはありますか?」
「や、やめろ……来るな……!」
鼻ピアス男は、必死にもがく。椅子に縛り付けられている状態では、逃げようがないことはわかっているのに、そうせずにはいられなかった。椅子がガタガタと虚しく鳴る音だけが部屋に響く。
「さぁ、話して聞かせてくださいよ。あんたの犯した、罪の物語を」
鼻ピアス男を見下ろしながら、男は笑みを絶やさぬままそう告げた。
些細なことでも…
些細なことでも、幸せを感じる事ができたら…
きっと、自分自身が豊かになる
誰かに決められた道よりも
自分自身で決めた道の方が、きっと豊かになる
分かってはいるけれど…現実はそれが難しい部分もある
だけど、それをどう乗り越えて行くか
ポジティブに日々を過ごして行けば、
きっと、些細な事でも、幸せを感じる事が出来るだろう
些細なことかもしれないけどずっと心にのこっている
それはきっと私にとっては忘れられない大切なこと
些細なことは些細なことだからすぐ忘れるのざます
些細じゃないことも些細なことだから忘れた方がいいでごわす
全てを忘れたとき世界と私は一体になり肉体という檻からの解放が約束されるであろう
風呂に入って、髪の毛も乾かして、パジャマに着替えて広いベッドに座りながらそのまま身体を倒した。
恋人と一緒に眠る用に購入したから、かなり広いベッドだ。
「はあ……」
チリッと額に痛みを感じて、少し苛立つ。
瞳を閉じると、本当の意味でのその痛みの原因が脳裏に過ぎった。
ここ数日、仕事のルールで納得できないことがある。それについて俺は少し強気な考えを持っていて、先日腹が立ってモヤモヤしていた。
カチャリ。
しばらくすると、俺の隣に彼女が同じように横になっていた。
「ここで眠ったら、風邪ひいちゃいますよ」
そう言いながら、俺の額から後頭部に向けて優しく撫でる。いつも以上に柔らかい声と、暖かい手が、とても心地好い。
「寝てないよ」
俺は彼女の方に向くように寝返りをうつと、彼女の無でる手も向きを変えてくれた。
そんな状態でも、手をとめずに撫で続ける。
「寝られてますか?」
優しいトーンに聞き逃しそうになったその言葉に驚いて、俺はパチッと目を開けて身体を起こした。
「わっ!!」
「あ、ごめん……って、え!?」
彼女は俺の行動に驚いたようだけれど、その柔らかい雰囲気を変えず首を傾げる。でも、俺は彼女が放った言葉に口が閉じれないでいた。
「眠れてないって……」
「そりゃ気が付きますよ」
気が、付いていたんだ……。
眠れない時は、彼女に背を向けたり、静かに寝室を出たり、起こさないように細心の注意を払っていたのに。
俺が言葉を失っていると、彼女も身体を起こして両手で俺の頬を包み込んでくれた。そして、少しの力で額同士をくっつけた。
「イライラしているのは分かっていたんですけど、私に当たるわけでもないし、触れられたくないのかなって思ったから何も言わないでいたんです」
「うん」
「でも、最近眠れてないみたいだから。眠れないのは良くないから……ごめんなさい」
イライラしているのは確かに隠していた。仕事の感情をプライベートである彼女に見せるのも気が引けるし、彼女の性格的にも凄く心配させてしまうのも分かったから。
でも。
彼女は俺の些細なことでも見逃さずに見守って、必要だと思ったから一歩踏み込んだ。無遠慮に飛び込むのではなく、慎重に。
それが伝わるのは、最後の「ごめんなさい」だ。
どうしようもないほどの気持ちが溢れて、俺は彼女を強く抱き締めた。
「謝らないで。むしろ気を使わせてごめん!」
「ううん。でも、言えなかったんですよね。仕事も守秘義務があると思うし、聞いちゃいけないかなと思ったんですけれど……」
心に申し訳なさが広がる。
言わないことが心配させないことだと思ったのに違うんだ。
彼女は気を使ってくれる人だ。
俺を大切にしてくれる人だ。
俺は彼女を解放して、ベッドの中に入ろうと促した。
「仕事的に言えないことはあるけれど、それでも聞いてくれる?」
彼女は俺の腕に収まりながら、大きくうなづいた。
「聞くことしかできないかもしれませんが、聞かせてください」
俺はぽつりぽつりと話していく。
彼女はその合間に相槌を打ってくれる。
抱きしめる彼女の体温が心地好くて、話終わる頃には意識を手放していた。
おわり
百十、些細なことでも
些細な悪口なんか、気にするな。
自分自身を見つめて。
他人の目になんか、騙されないで
あなたはあなたのままで良い
【些細なことでも】
些細なことでも
また何かあったの…そう云いながら、私の向かいで、心配そうにしているあなた…いつもみたいに、優しい眼差しが嬉しい…
いつも、上手く隠した心算でも、あなたの瞳は、見逃さない…小さな事でも、直ぐに気付いてくれる…時には、その優しさに、息苦しいさを感じてしまうけれど…でも、結局、今の私は、あなたの優しさ無ければ、生きていけない…依存なのかも知れないけれど、でも、些細なことでも気付いてくれるあなたが、そして、あなたのその優しさが大好き…
些細なことでも共有したいのです。
興味ないなんて言わないでね。
見たこと聞いたことすべて
あなたに話したいの。
【些細なことでも】
どんなに些細なことでもね、
どんなに小さな事でもね、
誰かを傷つけちゃうことがあるよね。
逆にどんなに些細なことでも
傷ついちゃう事あるよね。
そういうこと考えてみたら
人ってちっぽけな生き物なんだなって
思っちゃう。
些細なことでも
「大丈夫だよ」「気にすることじゃない」「無視しな」
励ますときの決まった言葉。
外から見れば大したことじゃないって思うから
そんな簡単に軽く言えるんだよ。
私たちからしたら
全然大丈夫じゃないし。気にしちゃうし。無視できない。
本人の中では大きいことなの。小さいことが溜まって。
心の器がどんだけ広くてもどんどん溜まっていくから
些細なことでも溢れちゃうんだよ。
それでも、
「大丈夫」って「こんなん大したことじゃないよ」って
本音を言えず、勇気も出せず
弱い自分を強く見せようとする自分が哀れで情けない。
─── 些細なことでも ───
気になってしまうよね
よくわかるよ
僕も似たところがあるから
恐らく誰も気にない
小さな小さな綻び
それに気付ける君は素敵だよ
きっと誰よりも優しいんだ
そのせいで悩み苦しむ事も多いはず
泣く事を我慢しないで
もっと苦しくなってしまう
溢れる感情は抑えなくていい
些細なことでも嬉しくなるし、悲しくなるし、考えすぎてしまう。1日の中で嫌なことがあっても相手が話しかけてきたくれた、話ができたというだけで、さっきのが嘘みたいに明るくなれる。でも、また嫌なことがあると、自分はダメだなって思ってしまったり、何でいつもこうなんだろうと思ってしまう。
実際にそんなことはないはずなのに、「友達が自分を面倒くさい、話したくない、嫌いと思ってる」と思ってるとどんどんネガティブになってしまう。そんな中、皆が変わらず接してくれた、話してくれるだけで、安心する。依存してしまう。友達がいないと何もできない。何の役にもたたない。話しかけやすい雰囲気を出すことも、話しかけるのも苦手だ。せっかく話しかけてくれたのに、思っていることが上手く言えない。皆優しくて、いい人達で、無視をするような人ではなくて、何より安心できる人達なのに。話しかけたら、目を見て話してくれる、返事をくれるのに。
いつかこんなちっぽけな悩みがなくなりますように。自分で解決ができますように。自分を持てますように。自分や皆が変わっても、今までのように過ごしていけますように。
初めの日、「おはよう」と言ってくれたのに、返さなくてごめん。自分に言われたと思わなかった。そもそも自分に言ったわけじゃないかもだけど。
些細なことでも
些細なこと
どんなことが些細かのかは人による
些細な振りをして処理されても
後になって毎回、同じ様に裁かれてる
裁かれなく
忘れた振りをしても
そのことは一生に残る
調べ上げたらキリがないけど
キリがないくらいに溜まってる
どんなに些細だと言い訳しても
事から逃げられはしない
大概は些細なこと
そのことの積み重ねから
全容が明らかになる
明らかになる頃には終わっている
あ あのさ
い ゴミ出しといた
あ …うん
い 少しずつで
あ ありがとう
い いつか時が来る
あ かな
い だよ
『些細なことでも』
僕達はいい加減些細なことが幸せなのだと気づかなければいけない。
どうしてみんなすぐ、
「死ねw」
と言うのだろう。言っていいことと言っちゃいけないことの区別すらできないのか?
俺は、人の感情が見えてしまう。
悲しい。辛い。苦しい。嬉しい。楽しい。しんどい。
そんな時、俺はある男子と出会う。まさか俺に
変なとこで切ってごめんなさい!
私のアカウントでは、主に短編小説を書いています!でも最近はお題が難しくてあまりかけていないんですけど、最初の方を見てくれればたぶんいいお話が見れるかもしれません。
あなたの心に残るような、言葉、小説を残したい。あなたの人生を変えるきっかけになりたい。
本気でそう思っています。ぜひ小説読んでみてね!ここまで見てくれてありがとう。
ここまで読んでくれたあなたの毎日がとても素敵なものになることを願っています。