『些細なことでも』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
塵も積もれば山となる
雨垂れ石をも穿つ
千里の道も一歩から
一文銭も小判の端
涓涓塞がざれば終に江河となる
積羽舟を沈む
―――小さなことからコツコツと
#62【些細なことでも】
『些細なことでも』
やったー!今日から復活!
…。
汚い洗面台
…。
洗われない洗濯物
…。
ゴミが散らかる部屋
私何を忘れてるんだっけ。
あなたにとっては
些細なこと
私にとっては
些細なことでない
あなたから
遠くへ行くと
さらっと言われた
「やっと来月有給が取れて
海外旅行へ行くことにしたんだ
イタリアへ!」
えっ?イタリア?私がずっと憧れてたイタリア…
しかもあなたは大型連休まで取って
10日間も行くと言う…
私があなたにイタリアの良さを
ずっと会う度話してて
いつか一緒に行こうねって約束してたのに…
明日のランチはイタリア料理にしてやる!
っていう夢を昨日見ました
僕の友達は繊細さんだった。
もっと早くに気づいてあげられれば良かった。
大体のことしか
気づいてやれなかった
気づいてたらまだ隣で
笑ってたのかもしれないのに
【繊細なことでも】
あの子が何も喋らなかった頃を知っているから
君がどんな些細なことでも、自分から話してくれるのが嬉しい
_どんな些細なことでも_
一期一会。
人生は確かにそうだと思う。
けれど、それなら。悪いところを見つけるより、
素敵なところを見つけたい。
少しでも誰かを、あなたを。
好きで過ごしたい。
いつか会えなくなるかもしれないのなら。
アルバムに残すのは、きらめく方がいい。
それがきっと、宝物になるから。
「些細なことでも」
【些細なことでも】
眉間のシワの深さ、1時間あたりのため息の回数、コーヒーに入れる砂糖の数。ひとつひとつは小さなことだけど、その全てを観察して統合し、私はキーボードの上を走る君の手を横から強引に掴んだ。
「はい、今日はここまでね」
「え。いや、でも締め切りが……」
「君のことだから、どうせ三日前に余裕を持って終わらせようとかしてるんでしょ。何度も言ってると思うけど、締め切りっていうのは当日中に間に合えば良いの」
まったく、ワーカーホリックにも程がある。どこからどう見ても脳が限界を訴えているんだから、とっとと休めば良いのに。目を離すとすぐに自分で自分を追い込んでしまう君には呆れてしまうけれど、そんな君をいつまでも見捨てられない私の性分も大概だった。
「ほら、お風呂沸かしてあるから入っておいで」
勝手に上書き保存をし、ノートパソコンをばたんと閉じる。そこまでしてやればようやく、君は小さく頷いてのろのろと立ち上がった。
締め切り付近じゃなければ頼りになる人なんだけど、この時期だけは本当にダメだ。一人にしておいたら三日で倒れてる気がする。
だから私はどんな些細なことでも、君の体の悲鳴は絶対に聞き逃さない。まずそうな時は無理矢理にでも休ませてあげるんだって決めている。いつもは君に助けられてばかりの私が、たった一つ君にしてあげられることだから。
さて、君がお風呂に入っている間に、アロマを焚いてハーブティーを入れておこう。湯船で撃沈されてても困るから、10分経ったら声だけかけに行って。
君を穏やかな眠りに導くための手順を頭の中で考えながら、私は並んだアロマオイルの中から君が一番気に入っているラベンダーの香りのものを手に取った。
「些細なことでも」
私には親友がいない
親友って何なんだろうか?
連絡を取る友達はいるし、ライブや舞台に一緒に行く人もいる
でも、親友かと問われると違う気がするし…。
小学生の頃は、「うちら親友ね!」なんて言ってきた子もいたが…。
友達からカツアゲはするし、陰口は言うし、「秘密事なしね!どんなことも1番に報告!」なんて在り来りなルールみたいなのを設けられて、結局自分は秘密事ばかりみたいな…。
そもそもカツアゲするような人を親友だとは思えないし、思いたくもない。
「親しい友達」と書いて親友だけど、定義とかあるんだろうか?
ライブや舞台の話、バイト先での愚痴とかを話せても、昔テレビCMであったような「あ、虹!」とか「可愛い猫いた!」とか些細な話が出来る友達がいない。
こういう一見「どうでもいいようなこと」を話せる人をきっと親友だと言うんだろう
そして、なおかつ何かあった時に何も言わずに手を差し伸べてくれるような人を。
今ある交友関係を大事にして、その人たちの変化に気づけるようにしよう
どんな些細なことでも気づけるように
ささいなことでも
その人は今日も歩いて5分のスーパーに居た。
私の好きな店員さん。
このスーパーはセルフレジでも無く、昔ながらのお釣りも手渡し。
ご年配の方にも優しいシステムだ。
「今日、醤油が安いね~。」何て、気安く話してくる近所のおっちゃんにも笑顔で「そうですね~。私も帰りに買って行きます。」
気さくな人柄。
隣のレジの方が空いていても、決まってこの店員さんのレジに並んでしまう。
きゅうりに味噌、冷凍うどん…手際よくレジ打ちが進む。大容量のお買い得こま切れ肉のパック。手元のシャカシャカのポリ袋にさっと詰めてくれる。
この気遣いが嬉しい。
些細なことなのに、今日1日気分も良くなるから不思議だ。
レジカゴが重い時など、後ろのセルフで詰める棚まで、さっと移動までしてくれる。
私は、お年寄りでも小さい子供でも無い、平凡な主婦なのに…。
そんな些細なことでも、私にとってはとても光栄なこと。
ちょっと大げさかもしれないけれど…。
日常の小さな幸せ。
綺麗で良い香りの花に吸い寄せられるミツバチのように、
又次来た時も、この店員さんのレジに私は並ぶだろう。
些細なことでも
繋がることも
切れることも
深まることも
全てまとめて縁だ
#7
いつも一緒にいられない分
些細なことでも話して欲しいよ
僕だけが話してるから
寂しいよ
僕だけが好きみたい
でも僕の表情を読んで
ぎこちなく手握ってくれたりするところ
ほんとに可愛い
少しだけでいいから
わがまま言ってもいいかな
この手離さないで僕の気が済むまで
─────『些細なことでも』
「些細なことでも」
話したくなったら
大切な人ってことかな
侮りを落とした痕のある手紙
無花果は歯で剥ぐように香を
朝焼けが綺麗だったとか、
一緒に食べたご飯が美味しかったとか、
散歩して眺めた月がはちみつ色してたとか、
2人でごろごろする布団から陽向の匂いがしたとか。
そういう些細なことでも、私にとっては全部きらきら輝いて見えて。
宝物のようなそんな日々に浸りながら、毎秒君への好きを募らせてる。
ね、これからもそんな「些細なこと」を大切にしあえる2人でいようね。
ネガティブなことよりもポジティブなことを、
つまらないことよりも楽しいことを、
言い合いより語り合いを、
飽きがこないように、ずっと新しさを探せる私たちでいようね。
※以下蛇足となります。
こんにちは、はるさめと申します。
こんな風にこのスペースを使うのは初めてで、 変じゃないかな?と気になっています。
私の拙い言葉にハートを送ってくださった皆様、本当にありがとうございます。
お恥ずかしながら、先程初めてハートを送る方法を知りまして。これまでハートをくださった方々はこんな風にして「もっと読みたい」の声を届けてくれていたのか!と驚きました。
私は基本壁打ちのつもりで書いているので、よく分からない世界観や文脈が所々飛んでいる文章を書くことが多くあります。そんな文章でも、見てくれる誰かがいること、もっと読みたいと思ってくれる誰かがいること、本当に嬉しいことだと思いました。
これから私もたくさんたくさん「もっと読みたい!」の想いを伝えていきたいです。
メッセージを送ることはできないので、ここで感謝の気持ちを伝えさせていただきます。
改めて、ハートをくださった皆様、本当にありがとうございます!
君なら良いよ
何か些細なことでも許せるニコ
この一言が駄目だった
些細こと、些細こと、これを言い訳にして
僕を利用して
僕のものを取って
他の人に命令して僕を虐めさせて
君の些細な事って此処まですることなの?
僕の些細なこととは違うの?
# 112
何故みんな気づかないんだろう?
足元に広がっている。 まるで千葉県みたいな形をした水たまりを。
いつもは3匹しかいないスズメの井戸端会議に新しく奥さんが混じっていることを。
新しく咲いた花が光っていることを。
よくよく見れば日常なんてものはどこにもない。
僕から見れば、いつまでも変化しているんだ。
些細なことでも
着席するギリギリの時間帯に登校した生徒たちが急いで教室まで駆け上っている。いつも通りがやがやと騒がしい昇降口を、少し焦りながら人の流れに沿って歩く。ちらちらとスマホを確認しつつ、秒刻みに時刻を確認する。こんなことしたくないと思いつつ、いつもギリギリまで寝ているのだから人は愚かだ。
こう忙しい時に限って無駄に回る思考と一緒に足を動かして教室へ向かう。僕の教室は同じような人が多く、この階で急いでいる人の大半は知っている顔だ。流れるようにおはようと声をかけ合っていると、「あと何秒だぞー!」と 教師が声を張り上げている。それを聞いて速度を上げるのがいつもの光景だ。
着席時間ギリギリに教室に着き、チャイムの音と同時に席に着く。僕の後ろにも何人かいたから、そいつらは大丈夫だろうか。そう思っていると、
「はい、今入ってきたお前ら。遅刻な〜」
よろよろと席に着いた生徒を指しながら、担任が名簿にチェックを入れている。そう言われた生徒はブーイングを飛ばすが、担任は何処吹く風だ。
それもまたいつも通りの光景で、なんだか少し笑ってしまった。
「ん?何かいい事あったの」
僕の様子を見て、HR中でも隣から普通に話しかけてくるのは流石だと思う。声を抑え目にしている代わりに、手を口元に当てているのが可愛い。
「いや、この光景がちょっと面白くてさ」
「なにそれ。自分は間に合ったから?」
「そうかも」
二人でこそこそと話すのは何故かいつもよりも楽しく感じてしまう。しかし長くは続かないのが常で、担任に見られて会話は終わる。青春の1ページを過ごしているようで楽しい。今日は確かに気分がいいのだろう。
担任が必要事項を話終わり、HRは終わる。もう何週と繰り返して体に染み付いた一限を受けるため、ぞろぞろと準備を始める。
「うい、おはよう。今日からやる内容変わるとか言ってたよな?」
ぽん、と軽く小突いてきたのに気づいて、僕もおはよう、と返す。
「そうだった気がする。確かバスケとか言ってなかった?」
「あれそうだっけ。うわ楽しみだわ」
カラッと笑って、そのまま近くの机を借りて着替えを始める。雑談しながらさっさと着替え、体育館に行く途中でジュースを買った。
「暑さがとか何とかニュースで言ってたけどさ、普通に暑いよな」
「それ。全然変わらないよ」
残暑の季節なんか存在せず、夏休みが明けて少し経っても暑さはずっと現役だった。 僕らは辟易しながらゆっくり歩く。
話しながら歩いていると、靴に履き替えている女子達が目に入った。
「うーわ、大変だな女子は。これから外とか」
「女子めちゃくちゃ文句言ってたよね」
「そりゃそうだわ。良かった〜入れ替えがこの時期で」
今日は気分的にラッキーっぽい事が多い気がする、なんてふと思う。ポジティブの日なのかもしれない。
こうして些細なことでも笑ったり落ち込んだりしていると、青春っぽいなと思う。何気ない日常を過ごして、そんな日常に飽きて、刺激を求めて。でもまた普通が恋しくなる。僕たちは面白い。そんなふうに思った。
夏は、きっとまだ続いている。夏の魔法はもう無いかもしれないけど、次の季節と慣れた日常が、僕らを普通の青春に連れていく。それぞれの想いを秘めて。
些細なことでも
すごく些細なことでもさ
不安なこと、苦しいこと、辛いことが
あったら僕に言ってね
聞くことしかできないし
アドバイスもほとんどしないし
僕の経験と照らし合わせることくらいしか
できないけど
どんなことでも聴くからさ
いつか君が
もういいや、元気になった
一人でなんとかやっていけそうって言うまで
なんでも聴くからさ
いつか
聴かれてるだけが退屈してきたら、言ってね
それはもうすぐ卒業の合図だよ
あきかぜ
なんだっていいさ
君が望むことなら
些細なことだってやってあげるよ
けど、僕のことは気にしないでね
好きでやってるだけだから
「些細なことでも」
塩少々 砂糖少々 醤油…
「あ〜入れすぎた! 混ぜれば大丈夫!」
「食うの俺なんだけど…まぁいつもの事か?」
些細なことでも許してくれる父である。