『不完全な僕』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
お題「不完全な僕」
産まれたときから不完全
どうあがいても死ぬまで不完全
今までも
これからも
完全の幻影を追い求めて
諦めながら生きていく
それが僕
不完全で、不確定で、不透明な僕を愛してくれる人はいるのだろうか。自分が好きな人が、自分を好きだなんて奇跡、僕の人生にはきっと無関係なんだろうな。
「はははは、」思わず自嘲の笑みがこぼれる。
あぁ、壊したいなぁこんな世界を
不完全な僕が目の前に現れた。
私に何か用?完全になる方法でも聞きたいのかな?
知らないよ、そんなもの。え、違う?
じゃ、完全じゃなくても大丈夫って言って欲しいの?
私の言葉なんか何の担保にもなりゃしないよ。え、違うの?
そうか、分かった。ま、そうかなと思ったけど。
完全から程遠い私の前なら自分のがマシって安堵出来る!
これも違うの?
ま、お座りよ。座るにちょうどいいブロック塀があるよ。
私もちょっと休みたかったのよ。ほれほれ。
まあなんだ、わざわざ「不完全」って銘打ってるってことは
自分の不完全さに思うところがあるってことだね。
完全はいいことだと思うよ。目指すのはいいことさね。
自分の為の目標にするならカッコいいことだけど
誰かの為ならオススメしないよ。やめたがいい。
誰かの期待を裏切っても、自分の為に生きるのさ。
だって自分の人生じゃん。
だいたい相手に完全を期待するやつは止め処ないよ。
完全になった瞬間から次の完全を提示してくるよ。
満足なんかしやしないからね、アイツら。
だから…、あれ?
不完全な僕はいなくなった。
ま、シラフの人間にくだを巻かれりゃね。
9月1日
私は生きます。皆さん辛いなら逃げてもいいです。
だけど星にはならないでください。私からのお願いです
なぜ、姉はああも毎朝嬉しそうに鏡を眺める?
なぜ、姉はむっつりとした顔をしていても大勢に好かれる?
なぜ、姉は生まれながらに両親に愛されている?
私にはできない。
なぜなら、私は生まれながらに不完全で、大事なものをいくつもいくつも姉に盗まれて生まれてきたからだ。
僕はきみを愛することはできないけど、他のなによりもきみを優先しよう。大切に守り、慈しみ、そばに居続けよう。
だから、こんな不完全な僕をあいしてほしい。なんて。
そんな自分勝手な望み、きみを前にして言えるわけがなかった。
▶不完全な僕 #2
こんな惨状で
僕ら
分かり合えやしないから
ずっとこのまんま
僕ら
認め合えやしないから
ずっとこのまんま
僕ら
信じ合えやしないから
ずっとこのまんま
僕ら
それでも愛し合えてしまうから
ずっとこのまんま
不完全だからこそ
僕なんだわ
不完全な僕
【34,お題:不完全な僕】
不完全な僕ら
互いに埋められない空白を抱えて生きている
その空白は 冷たく 暗く とても寂しい
埋まらない隙間を埋めようと
人は人を求める
その体温が 手の温もりが
「君はここに居ていいんだよ」 そう言ってくれる気がして
人は手を取り合って生きることを選んだ
まだ不完全な僕ら
完全になれる日なんて来ないのかもしれない
それでも
この地球に僕ら
支え合って立っている
『不完全な僕』
歳の割に大人だよね。
よく言われる言葉。何を言っているんだろう。
自分は周りが思っているより大人じゃないと思う。
僕だって感情的になるし、わがままだって言う。
朝は起きたくないし、仕事も家事もしたくない。
学生時代から変わらないまだまだ未完成なやつだ。
「君って大人の皮被るの上手いよね。」
笑いながら言う彼だけが、僕のことを知っている。
今日のお昼はパスタでした。
ソースから手作りで作り麺はアルデンテに茹でることができ、お店で出しても遜色ないほど完全にお気に入りの店の味を再現できた。ただ食器だけはどんぶりになってしまった。
『不完全な僕』
……これは相対的なものですか?
他人と比べるならば、私はこれまで何かで一番になったことがありませんので、どう考えても不完全ですね。
精神的にも肉体的にも思想的にも社会的にも、上には上がいるものです。
平均値と比べるならば、それはもはや完全ではない気がします。
仮に全ての能力が平均値を超えていたとしても、それを"完全"と言うには違和感がありませんか?
過去や未来の自分と比べるならば、そもそも比べようがありませんね。
というか、未来が分からない限りどんなものでも"完全"とは言いきれない気がします。
……それでは絶対的なものですかね?
絶対的に考えるならば、私は私しかいませんから、ある意味私は何時でも完全な私ですね。
しかしそうなると、逆に"不完全"という意味が分からなくなる気がします。
……なんだか難しいですね。
そもそもこの考え方で間違っていませんか?
それすら自信がありません。
──────────
追記
調べてみたら、分かりやすく「完全」の説明をしてくれているサイトを見つけました!
自分は「完璧」と「完全」の意味を混ぜて覚えてしまっていたようです。
「完璧」は「これ以上ない状態」
「完全」は「全部そろっている状態」
簡単にまとめると、このような違いらしいですね。
……ナチュラルにタイトル回収してますね。
僕はロボット。でも不完全だ。自分で歩けないし知識も少ない。だから博士は僕に授業をしてくれる。世の中には自分で歩けない人がいることを知った。人間は皆博士のようにガリガリで一日中歩き回って何かよくわからないことをしているのだと思っていた。僕のように授業を受ける人もいると知った。博士は僕をいろんな人に会わせてくれた。足のない人、目の見えない人もいることを知った。僕は不完全だ。でも博士は僕にいろいろなことを教えてくれた。
だけど博士は僕に会いに来なくなった。誰かと話してる声が聞こえる。博士に聞いたら新しい生徒だと言っていた。僕は不完全だ。最近は全然覚えられない。前に習ったことが思い出せない。
はかせはどこ?もっとしりたいことあるよ。ぼくがふかんぜんだからすてちゃったの?なにもみえない、くらいよお。そのロボットはなあに
白の中にひとつ黒い点があるような
そんな存在の僕
この小さな島国の中ではこれは間違い
黒い点の僕
誰が決めたって?”みんな”さ
欠陥の片羽を背負って
今日も僕は飛べない黒い小鳥
#不完全な僕
人より仕事ができない僕
下手くそだっていつも叱られて怒られて
周りより周回遅れで生きている僕
のろまだっていじめられて責められて
人より不器用な僕
簡単なこともできなくて自己嫌悪
そんな不完全な僕を愛してくれている君
完璧な人はどこにもいないと抱きしめてくれる君
だから君のために生きてみたいって思ったよ
不完全な僕のままで
45.『不完全な僕』
不完全な僕
君と別れた。
君が家を出ていった。
朝、君が起こしてくれることはなくなった。
美味しい朝ごはんも、弁当もなくなった。
シワのないシャツも、揃えられた靴下もなくなった。
おかえりと言ってくれる君もいなくなった。
手作りの味の晩ごはんも、暖かい風呂もなくなった。
そしてなにより、心を埋めてくれる君がいなくなった。
君がいなくなっただけで、僕は何もできなくなってしまったよ。
どうしようもない失敗ばかりで、けれど死ぬ決断もできないから、今日も仕方なく生きている
人と目を合わせられないし
面白い話題も振れないし
流行にも疎いし
何より上手く話せない
それなのに
いっちょまえに寂しさは感じる
こんな不完全な僕を
受け入れてほしいっていう
夢ばかり見てる
【不完全な僕】
けっこう何でも出来た。勉強もスポーツも仕事も人間関係も、苦労した事なかった。羨望の眼差しに慣れすぎて気付けずにいた。
道端に咲く花の美しさや雨の降る音の心地よさ、何でもない日常の大切さ。君を通して知った。
君がいなきゃ僕は不完全。それもまた良いと思えるのも、君のおかげ。
『不完全な僕』
不完全な僕
いちいち何かと比べて完全かどうか指摘しなくてもいいじゃないか。
不完全? 別にそれでもいいよ、そんな傲慢な思考は持ち合わせていないんでね。
完璧は見せちゃいけないんだ。わかるかい?
一度できることを見せたら、次もできるんじゃないかと期待されてしまう。
ありもしない完璧という幻想に取り憑かれた人の言うことを気にしてたらきりがない。
だから僕ははっきり言うよ。
できないんだ。だから、僕に構わないでくれよ。
「不完全な僕」
人間は、完璧な存在と言えるのだろうか。
嬉しいことには喜んで。
嫌なことには怒って。
哀しいことには泣いて。
楽しいことには笑って。
そんな存在を、完璧と言っていいのだろうか。
動物たちは、生を食んで生きている。
じゃあ、人間はどうなのだろう。
ふと、そんなことを思った。
なにもない、白い部屋で、頭が可動していた。
ごろん、と床に転がる。天井の電気が眩しい。
目を瞑る。なにかが思い浮かぶわけでもない。なにかが分かるわけでもない。
ただ、ぐるぐると、先の問いが頭をめぐっていた。
人間だって、動物を食べている。
動物を狩って、焼いて、食べる。
植物も採って、加工して、食べる。
だが、それは自然的に起こる話ではない。
「社会」という枠組みのなかで、「食べる」という行動をしているものだ。
動物の、必死に死にたくないから食べるというものとはかけ離れている。
その証拠に、人間は「食べる」こと以外にも、動物を殺し、絶滅させた。
そんな、死に追いやって生きている人間を、完璧な動物だと言えるのだろうか。
目を開ける。無機質な天井が広がっている。
重い体を起き上がらせ、ベッドの縁に座る。
こういうとき、君はどんな回答をするんだろうな。
『人間は動物。じゃあ、それは不完全だね』
急に、君の言葉が思い浮かんだ。
『動物は不完全。人間も不完全。それこそが、完璧なことなんだ。』
あのときはどういうことか分からなかった。
動物が、人間が不完全だ。そういうならば、それは不完全なんじゃないか。
『生を食べるということは、生態系を繋げていくこと。大切なこと。』
でも、人間は、不必要な贅沢に殺生をしているじゃないか。
じゃあ人間は、動物じゃない。そうだろう?
『その不完全さを埋め合うのが、動物。それが自然で、最も完璧に近いこと。』
人間は不完全だから良いんだ。そう、君は言いきった。
確かに、君の言うことは正しいのだろう。
社会でも、得意不得意を埋め合いながら、業務を行う世においても。
群れをつくり、そこでポジションを決める動物においても。
でも、僕は今でも不完全なままだ。
補填する、君がいないから。
不完全さを埋めてくれるパートナーが、いないから。
だからこそ、君の言うことは、僕のなかで否定で終わってしまっている。
埋め合える相手がいなかったら、それは完璧じゃない。
『別に完璧でなくてもいいんだ』
そんなの分かっているけれど。
だけど。
君に、僕の不完全を埋めてほしい。
それだけなんだろうな。
動物たちは、生を食んで生きている。
動物は、不完全であり、そこを埋め合って暮らしている。
それこそ、完璧で。完全で。
だからこそ、不完全なのだ。