『不完全な僕』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「不完全な僕」
不完全な僕から完全な僕に変える努力をしよう?
不完全な僕を嫌うのではなくて、不完全な僕でもまるごと受け入れてしまえば。
自由になれる。
僕は全ての事において不完全である。しかし、好きな事は完全無欠にしたい。僕は英語が好きだ。だから、英語がペラペラになるように努力したい。
『不完全な僕』
不完全ってのは完全じゃなきゃ成り立つ
完全な僕というものを定義してみないか?
「香水」
「王太子様、このごろはわたくしが来てもドウジン様は全然お顔を見せては下さらなくなりましたわね。もうおひとりの弟王子のドルトン様は必ずご挨拶に来てくださいますのに…」
「ん?あぁ、アレは最近温室に篭って何やらしているらしい」
「まぁ!こちらのお屋敷に温室がありますの?!」
「いや、此処にはない。西の森を抜けた先に湖があるのだが、そのほとりに母のお気に入りだった温室があるのですよ」
「まぁ!まぁ!きっと素敵なんでしょうね!」
「今ではアレと側近のギルくらいしか出入りしていないと聞いています。」
「どんな所かわたくしも行ってみたいですわ」
「それが、どうやら誰も近くなとアレが言っているようなんだ、申し訳ない。」
「どうされたのでしょう、何か抱えてらっしゃる事でもおありなのでしょうか」
「それは、わからないが…アレは母の記憶がほとんど無い分、あの場所で母を感じているのかもしれないとわたしは思っているのです。なに、心配することはありません。アレもう子どもではないのだから」
「王太子殿下、陛下が急ぎお呼びです。」
「わかった、直ぐに行く」
「レディア姫、申し訳ない、いつも呼びつけておいてあまり時間が取れなくて」
「いいえ、お気になさらないでください。王太子様は陛下の右腕としてお忙しいことは重々承知しております。それよりお身体をお痛いください…」
「ありがとう。君と過ごせる僅かな時間がわたしの原動力となっている…」
そう言って王太子は、わたくしの髪に口づけをされ足速に去って行った。
そこは、噎せ返るほどの花の香りで満たされていた。
名前も知らない花が幾つもあり、一見、雑然と花で埋もれてそうな空間だったが、ちゃんと手入れが行き届いているのがわかった。
気配を感じ振り返ると、そこだけ他とは違う空間があった。
一段と花に埋もれるように、中心に女神の像が立ってた。
「なんて美しい女神様なの…」思わず口にした。
「それは、母上だ」
突然背後で声がしてドキリとして振り返る。少し怒りがこもった瞳でカレが言った。
「どうして此処にいるのですか、此処には誰も近づかないよう言ってあったはずなんですが…」
「ここはまるでお花の香水の館ですわね」
「はぁ…アナタはいつも話が通じないな…」
「え?」
「いや、いい、なんでもない」
「こちらのお花達はドウジン様がお手入れをなさってるの?」
「ああ、ワタシひとりではありませんが」
「とても素敵ですわね」
「ありがとう…」目も合さずポツリと言った彼の耳が少し赤くなっていた。
お恥ずかしいお年頃かしら、とても微笑ましかった。
「お母様…素敵な方だったんですね、本当に女神様だと思いましたもの」
「これは、父…陛下が、母上が亡くなった時に作らせたもので、当時は大層悲しまれてこれを作らせたそうですが、今では父上も他の誰も此処には来なくなってしまった。だから…」
そのまま黙ってしまった。
「きっと国王陛下や他の王子様方は、生前を思い出して余計に悲しくなってしまわれるのかも知れませんね…本当にお美しいですもの」
カレは、何も言わなかった。
「レイ様、そろそろ…」
「あぁ、そうね…ドウジン様、わたくしとてもここが好きですわ、また来てもよろしいかしら?」
「兄上がいいと仰るなら、かまわない」
やはりこちらは見てくれない。
「ふふっありがとうございます。それでは今日は、これで失礼致しますね」
「もう暗くなってきています。屋敷までお送りします。」やっとこちらを向いてくれた。
「やっとこちらを見てくださったわね、ふふっ」パッとまた目を逸らしてしまった。
「ありがとうございます。でもその必要はありませんの、今日は、このまま一度国へ帰ることになっていて迎えが来ていますの」
「えっ!」一瞬だけ目が合ったがまた直ぐに目線が外された。
「暫くは、来れませんが…」
そう言いながら離れがたく寂しい気持ちになった。
「レディア様…」
「えぇ、わかったわ。名残惜しいけど…では、ごきげんよう ドウジン様」
ドアの方へ歩き出すとカレが無言でついてきた。表まで見送ってくれるつもりらしい。
ドアのところで振り返るとお気をつけてと、今度はしっかり目を見て言ってくれた。
わたくしは、ドキリとして微笑み返すしかできなかった。
カレは、わたくしたちが見えなくなるまでずっと見送ってくれていた。
あの、花を切り散らかしていた少年が、あんなにお花を大事にするようになってたなんて…
嬉しくて少し胸が熱くなった…
【不完全な僕】
未熟者で
不完全な僕だけど
そんな自分が僕は好き
完璧な人間なんて
滅多に居ないんじゃないかな
だから
そんなに悩む必要もないし
不完全な僕だからこそ
笑って愛してよ
「今日こそやろう」これは僕の口癖だ。
毎日毎日学校に行って、部活をやって、勉強して、帰って、どれも満足に「今日自分は頑張った!!」と言えたことがない。毎日毎日できない自分、頑張れない自分に嫌になって「もっと頑張らなきゃ……」って。
本当はやりたいことがたくさんあるんだ。
一度しかないない高校生活。したいこと、会いたいひと、叶えたい夢…僕は不完全でわがままだから。
できない自分が嫌になったって一つも諦めきれやしないんだ。それは自分が一番わかってるじゃないか。ならやるしかないだろう。わがままで不完全で頑固で欲張りで完璧主義で。自分を好きになるためにはやるしかないんだ。
「今日こそやろう」
不完全な僕
不完全な僕。
完璧ってなんだろ……なぜ人間は完璧を求めるのだろうか……。
容姿、体型、頭脳、運動能力、仕事能力……まだまだたくさんある。
その中の1つでも欠点があれば不完全な人間?
でも、どれも完璧な人間なんていない。
不完全だからこその人間ではないのかと僕は思う。
だから僕はずっと不完全な僕でいる。
それこそが僕らしさだと思うから。
不完全な僕を愛してくれる人なんてこの世に居ない。
歳を経ても中学生の頃と殆ど変わらない中身。
「不完全な僕」
こうなりたい、ああなりたい。
誰もが何かしら思う。
こうだったら、ああだったら。
みんなが欲し続ける。
求めるものが何一つない、
それは、終わりを意味するだろうか。
だとしたら僕は、幸せに思うことにしよう。
求めるものがあることを、願うことにしよう。
『不完全』でありたい『僕』が
『完全』を求め続けて生きていけるように。
不完全な僕
不完全な世界で、
不完全な心を持った、
不完全な未来を生きる、
不完全な僕。
「不完全な僕」
何かが欠けてる
その何かが分からずに
この地を彷徨う
その不完全さ故に脆く
その不完全さ故に強く
精一杯
息して生きて意気て
不完全な僕を抱きしめている
多分
みんなそうだろう
不完全さ故に
僕が成りたっている
そんなもんだろ
不完全な僕と
不完全な君と
そんな僕たちで
世界は回っている
僕は何も出来ない出来損ない。
だから死のうと思ってさ、
最後に君が発した
言葉がとても、
切なかった。
僕は人間だ
だからミスはする
僕はニンゲンだから…なんで
ミスはしたらイケナイノ?
みんなミスしたことナイの?
でもミンナミスしてるでも
僕だけ咎められる
フかんゼンな僕でも誰か
一緒にイテクレマスカ?
お題 不完全な僕
あなたは僕をどれだけ愛してくれますか?
容姿だけ見ずに。
パッと見の第一印象だけ見ずに。
不完全な僕。
それでもあなたは愛してくれますか。
見た目が気に入らない
目とか鼻とか口とか…体型だってこんなんだ。
性格も良くはない
人の事はあまりよく見えないし、悪口だって言われる。
収入も良くはない
生活はまぁ…でも、裕福かといわれるとそうではない。
僕は完全なんかじゃない。
と、
そう考えている事こそが不完全なのだ。
『不完全な僕』
夏の終わりの初日
しろい女の子は風を待っていた
風に 舞っていた
帽子のリボンがかわいく泳ぐ
白い雲に夏の色をした空
夏を残したこの空気は
夏によく似たまがいもの
─まだ夏は終わってないね
それを聞いた少女は寂しそうに笑った
「
─来年も、また来るね 」
夏の終わり 。
凉しくなった風が やさしく頬を撫で逝った 。
──リン。リリン。
咳が止まらない。肺が痛い。苦しい。
もしかしたら死ぬのかな?
片付かない部屋の中で、雑多なものに埋もれて。
でも心は空虚なままで。
死ぬのかな。
それもいいな。
死んだら終わりだから。
幸せになりたかったけど。
愛されてみたかったけど。
諦めを重ねすぎた心は、頭は。
必死に掴み取りに行くほどの熱を失くして。
気ままなペースの努力では何も掴めない。
どうせ手に入らないから。
僕は空っぽなまま死んでもいい。
〉不完全な僕
- 不完全な僕 -
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未完成で不完全な僕。
ずっと側に居てくれますか?
こんな僕でも愛してくれますか?
2022. 09.01.