『七夕』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『七夕』
昔は織姫にあやかって裁縫の上達を願ってたんだって。月明かりで針に糸を通せたら器用になれるって。それ、もう器用だよね。去年の今頃、私が趣味の刺し子を見せたとき、訳知り顔で七夕だなって言ってた意味はわかったよ。たまたま五色の糸で錦鯉を縫ってたせいでもあるけど。なんかね、浦島太郎と七夕伝説は同じ日の説話で中身も似てるんだって。天を渡って人間と天女が出会って夫婦になれても離れたら最後もう会えないとか。年に一度会えるだけ七夕の方がマシらしいけど。
気にするなとか何でもないとか知らなくて良いとか。謎謎みたいに話を進められてもわかんないまま進まないといけないの。だって一度だけでも手が届くならって騙されて、喉元過ぎると楽しかった思い出にまた騙される。
だから、お話を知っても夜空を見上げて星を探したりはしてないや。天の川はわかるけど夏の大三角形すらわからないし。昔はどの星まで見えるかで視力検査をしたっていうね。私は私の視力が悪いのか地上の灯りが煩いのかも、もうわかんないな。
七夕
今日は年に1度、織姫様と彦星様が会うことを許される日だと聞いている
毎年のこの日は天気があまり良くない
でも、今年はよく晴れている
あの2人はきっと会えたのだろう
私も、この窓越しにしか会うことが出来ない彼と出会える日は来るのだろうか
七夕だから、空見たいなぁ
でも外暑いし お風呂入ったゃったし
蚊もいるかもだし
でも一年に一度だし……
すごく悩んで、いま23:00
まだ迷ってる
いつもなら諦めて「また来年」にしちゃうけど
今年はこれを書いたら見にいってみようかな
天の川心中
ただ、隣に居たかったのです。ただ織り続けていた私の前に現れた輝かしき恒星、その隣に。
だから、逃げてしまいましょう。私たちを隔てる川のその下へ、沈んでしまいましょう。
私達一緒なら何も怖くはないのですから。
ある年の7月7日、なんの予兆もなくベガとアルタイルが空から姿を消した。まるで初めから存在しなかったかのように。
「これからの七夕はどうなるんだろうな。」
今日は織姫と彦星が一年に一回だけ出会える大切な日。
一年に一回だなんて寂しい、悲しい、辛い。少なくとも僕は愛する人と1週間会えないだけでも辛い。あの2人は強いな、、眩しいなぁ、、あんな2人のように僕も輝けたらよかったのになぁ、、、
七夕
今日は七夕。そんなことすっかり忘れていた。
そういえばこの前図書委員のよしみで短冊を書いた。「家族で旅行ができますように」って。
最近家族で出掛けることが減ってたから、できたらいいなと思って。出掛けられるといいな。
短冊に「学校やめたい」友だちの筆跡見つけとりあえず撮る
七夕
もう少し近づきたいの
今夜は特別ね
君が世界でいちばんかわいいよ
_七夕
「七夕」
「貴女の出産予定日、七夕だったのよ」
ぽつりと母が言った
ほーん、と適当に聞き流した若かりし頃の私。イベントの日生まれを逃したのちょっと勿体無かったな…と思った
今は2週間近く予定日を超過してまで腹に滞在してしまい申し訳なく思っている
私の出産を担当してくれた医師曰く「赤ちゃんが出たいとき出てくるから。母親の体質とか関係なく赤ちゃんの性格」だそうだ。ごめん母…
ちなみに私の子も順調に予定日を10日近く超過した。そうなるような気はしていた
お願いごとをするの
天の川を見上げて
惨めなのはわかってるけど
貴方と繋がれますようにって
でも足りないの
もっと貴方のことを肌にやきつけたい
もっと貴方のことだけ見ていたい
私の細胞一つ一つがそう願うの
私のものだけになって
天の川の下で叶わない願いを
必死に願うだけ
本当にそれだけで済ませられたらよかったのだけれど
もうそれじゃ収まらないみたい
「七夕」
ずっと平和でありますように。
ぐっすり眠れて、お腹いっぱいご飯が食べれて、お風呂に入れて、好きなことを楽しめる。
平凡でぱっとしない日々がこの先10年後、20年後、もっともっと先まで続きますように。
織姫と彦星は
七夕の日だけ
恋人を演じるのだ。
それ以外の日は
普通に生活しているのだ。
今日は七月七日ということで、うちは笹の葉なんて飾らないし、短冊だって書かないけれど、天の川を見上げるくらいはタダなのだから、親に許可を貰った私は、近くの公園まで出て行って、天体観測をした。一年に一度、たった一日だけの逢瀬をする彦星と織姫・・・、ロマンチックだとは思いつつ、私だったら、好きな人に一年に一度しか会えないのは辛いなぁと考えて、茹だるような暑さの中を歩く。ようやく公園まで辿り着いたと思ったら、私の知らないうちに封鎖されていたらしい、立入禁止の紙が貼られていた。なんてこった。子供時代、いや、少年時代の思い出が・・・、あの歌、良いよね。夏になったら一度は聞く。とまあ、そんな理由で、天体観測ならどこでも出来るか、と思い直し、公園の側で一人上を見上げた。
うん。ビル群の明かりで全然見えん。駄目だこりゃ。
七夕に晴れた記憶ない。天の川もみたことない。広告のゲーム勝てない。天の川は気づいてないだけかもしれない。
七夕
天の川見るの楽しみにしてたのに
見れなかった😭
七夕めちゃ好きなんだよね
七夕伝説のお話がめちゃロマンがあって
キャーってなるんだよね
推しの誕生日だし!
でもまだ大丈夫!
来年がある!!
今年は見れなったけど
来年があるし大丈夫でしょ!
七夕の夜
きっと、会えると信じて
今年は、会えた
嬉しいねって
微笑む私
大きな身体で、いつも愛情を示すあなた
このまま、一緒にいたいけど
棲む世界が違う二人
私は、妖精
あなたは、龍
風羅羽
「七夕」
七夕といえば短冊に願いごとを書くというものがある
子供の頃はテストの点数に関することを書いていた
しかし今の私の願いごととは何だろう
色々思い浮かぶがやはり悔いのない人生を送りたい
そんなふうに思う
今際の際までああすればよかったなんて
そんなことばかり考えていたくはないから
自分で自分に誇れるような人生にしたい
七夕
赤井さんと哀ちゃんがくっつきますように!!
去年もこの願いをした!!
そろそろ叶ってもいい頃!!
もう七夕の日に夜空を見上げることも、短冊に願いを綴ることも無くなってしまった。べつに願いごとがないほど充足している訳では無い。ただ、何を願ってもどうしようもないことがわかっただけ。誰かに叶えてほしい願いなど、自分には分不相応だと気付いてしまっただけ。
七夕に織姫と彦星が会うように、
年に一度、この日だけは互いにどれだけ忙してくても、
必ず時間を作って会うようにしていた。
思い出の展望台で夜空を眺め、2人の近況を報告しあっていると、
ふと、何か決心した顔つきで、彼が口を開いた。
「なあ、ちょっとだけ、いいか?」
「どうしたの?」
自分から話を切り出した癖に、暫く彼は何も言わなかった。
きっと、言いづらい事なのだろう。
私には、彼が何を話すのか想像が付いていた。
もう付き合って10年経つ。今まで、お互いに浮いた話など幾らでもあった筈だ。
それでもこの関係が今でも続いているのは、やはり互いに好きだから、
少なくとも、私は今でも彼のことが大好きだ。
でも、好きだからこそ、日々が辛い。
こんな関係、終わらせてしまった方がいいに決まってる。
そして再び何かを決心した顔つきで、彼は口を開く。
私も決心した。
「俺と、結婚してください」
「えっ?」
小さな箱から取り出された指輪のダイヤモンドが、
夜空に照らされて、きらきらと輝いていた。