『七夕』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
七夕
名前の響きはいいが
実際 至って普通の一日である
織姫と彦星の出会う日に降る雨のことを、催涙雨と呼ぶらしい。涙の雨なんて素敵な言葉だ。
私は出会うことを拒むようになったと言うのに彼らは出会おうとし、出会えぬことに泣くのか。なんて美しい恋なのだろう。
夏休みに出かけないかと別の人からの連絡に返事を迷いながら彼を思い浮かべる。もうすっかり、彼のことがわからなくなってしまった。どう会話すればいいのかも、何を望んでいるのかも、何をするべきなのかも。
織姫と彦星のように1年に一度しか会えないわけではないし、むしろほぼ毎日のように出会うのに、会話の仕方すらわからない。
今日は七夕だ。
雨を望む私と、雨を望まぬ2人の星願いが交差する日。
【七夕】
七夕の日は大抵雨である。なぜって?梅雨の時期だからだよ。それじゃあ織姫と彦星が可哀想、なんて言われてもなぁ。仕方がないとしか言いようがねえよ。明治政府にでも文句言っとけ。
そもそもな、雨のせいで会えないなんてちゃんちゃらおかしい。本気で好きなら川渡って会いに行けってもんよ。環境のせいにして自分で努力しない。そいつの何が可哀想ってんだ。
なんか気持ちこもりすぎって?まぁ、ちょいとばかし昔の馬鹿な男を思い出しただけよ。
七夕とはどんな日ですか?
七夕は「たなばた」または「しちせき」とも読み、古くから行われている日本のお祭り行事で、一年間の重要な節句をあらわす五節句(※)のひとつにも数えられています。 毎年7月7日の夜に、願いごとを書いた色とりどりの短冊や飾りを笹の葉につるし、星にお祈りをする習慣が今も残ります。
花札をおぼえました、たなばたに
母とばあばと優しい兄と三毛と
花見で一杯、猪鹿蝶
ばあばに教えてもらったこと忘れない
風情がある夜を流れる心地がする
電子の蛙の声も特別に聞こえる
地面はサウナみたいな熱風を跳ね返し
空では涼やかな顔した天の川がみれんのか
三毛猫もはふはふしててあっついよう
たなばたすてきだね かえりたくないよう
こんなひがあっていいものだろうか
あまり意識してこなかった日だけどさ
星のゼリーでも食べて、扇風機に吹かれたい
毎年思うこと
七夕って、あっという間に来るような気がする。
一週間前は6月の30日で、まだギリ7月にすらなってない。12月から3月の年中行事ように月ごとに連続もしていないし、ゴールデンウィークみたいに4月からずっと注目しているものでもない。
だからこそ、七夕を見過ごさず迎えられて、何か七夕らしいことをするのって、なんか貴重な気がする。
いつもは、「あ!今日だった!準備してない!」ってなるから。
今日は七夕
七夕には嫌な思い出しかない
それは好きな子が自○した日だからだ
思い出したくないが七夕の日になると
思い出してしまう。
好きな子には親友が居たらしく
その人が病気で死んだことを知った時は
嬉しかったが好きな子が自○をしたと
聞いた時絶望した。
今日は七夕、好きな子が星になっても
俺のことを見守ってくれたら嬉しいな。
俺は短冊に「好きな子が幸せになりますように」と
書いたのだった
【叶わぬ恋の七夕の日】❦ℯꫛᎴ❧
年に一度だけだとしても
会いたい人いる
そんな恋をしてみたい
七夕
『七夕』💙💚
一年に一度
会える日。
僕は君に
会いたい。
天の川は、どんな川の流れで、涼し気な音が聴こえていますか。
「あなたに出逢えて良かったです」
織姫と彦星は毎年、どんなお願い事をお二人でしているのだろう。
静寂な世界から見守っています。
晴天で良かったけど、時たま強風で竹が撓ります。
風に吹かれた短冊が、お二人の元に届いたら、微笑んで欲しいです。
七夕
7月7日、七夕
年に一度だけ、彦星と織姫が会える日
きちんと働いていれば、毎日会えたのに
橋を渡った。ぴかぴかの飴みたいな橋。
貴方にそっと触れた。ぼろぼろ崩れていく体。
「今年も幻を追っていたの」
そう呟いた自分の声に返答は無い。1年に1度、今日だけは会えるはずなのに。
もう何年会えていないだろう。
空が灰色に染まって、ぱらぱら液体が降り注ぐ。来年の今日は紺色の空になってくれるのだろうか。
『七夕』
七夕の日に願うことは、
先輩たちの受験合格。
だけど、合格したら別れが近くなるということ。
だから、また織姫と彦星のように再会できる日を、
待っている。
「七夕」
こんはずじゃなかったんだが
わしはただ、似合いの男女の仲人をしただけじゃ
いい仕事したわと思ったんじゃ
なのに
今年もこの時期になると起こるデモ
【恋人同士を引き離す極悪人】
【二人の結婚を認めよ】
【年一なんて酷すぎる】
わかっとるわい
そりゃわしだってずっと一緒におらしたい
でも駄目だったじゃろ?
あやつらが二人でおるとイチャイチャして仕事せえへんし
そいで迷惑かけることのが問題じゃから
年一なのは苦肉の策
会議でもそう決まったじゃろが
なんでわしばっかり責められ―――
はぁ
会わせるんじゃなかったわい
『七夕』
七夕
地上からは曇っていて見えなくても
雲の上は晴れているから
雨が降る日でも
彦星と織姫はちゃんと会えているって
教えてもらったことがある
年に一度だものね
逢いたいよね
今夜も二人が逢えますように
天照らす 神の御代より
天斑馬の件で
天石屋に篭もり
至高神になったあなたを
待ち続けた
もう見向きもしてくれないかな?
僕のことはもう忘れているのかな?
あなたの好きだった花はもう
枯れてしまったよ
笹の葉が夜風になびく街並みに
ひとり自転車で滑り出す
手と手を繋ぐカップルや
肩を寄せ合う夫婦が
ゆっくりとこの道を歩く
笹がたくさん飾られる商店街で
七夕ゼリーは売り切れだ
今夜は天の川を見ようと
早めにご飯を食べて
早めに就寝準備を始める
夜深くなった窓の外で
空に輝く天の川は
人々の視線を感じながらも
ふたりを繋ぐ架け橋となった
181テーマ【七夕】
今夜は天の川が見れますね
七夕の日、なにかお願い事をしましたか?
僕はなにも願っていません
今このままで、十分充実できているなと思うので
短冊に書くのが強制ならば、
「あの人を守る英雄になりたい」
と書きますかね、少々子供かもしれませんが…笑
皆さん、今夜の天の川を
存分にお楽しみください🌙
【七夕】
短冊に願いをたくす
「明日もまた書けますように」
天の川のなくなった夜空から
アルタイルもベガも消えてしまった
夜の光があふれる地上では
行き場の無くした願いたちが今年も
笹の葉さらさらと
風に揺れている
「そういえば今日は七夕だな」
ふと向かいの席に座っている同居人が、何の脈絡なく呟いた。
「何だよ急に」
「や、今日は7月7日だなって」
「あ、今日なんだ。すっかり忘れていたわ」
「言うて俺も今気づいたんだけどな」
今日そんで晴れているし、と、横にある窓へ視線を移す。僕も同居人に倣って窓を見た。快晴も快晴。気温も三〇度を超える夏日である。
「七夕の日が晴れって珍しいよね」
「確かに。大体雨なイメージ」
「時期が梅雨と被るからねぇ」
「てかさ、彦星と織姫が一年に一度しか会えないって言う日に、俺たちはというと短冊に願いを書くとかなかなかに傲慢な日ではあるよな」
「身の蓋もないことを…」
「彦星も彦星で、会えないんだったら川を泳ぐとかガッツを見せろって感じよな。ヒロインに可哀想な思いをさすなって」
「ロマンなんだよきっと。あと織姫をヒロインって略してあげないで。まぁ二人に関しては自業自得な部分があるから。仕事そっちのけでリア充してたらしいし」
「お前もリア充とか一言で片付けんなし」
しかし折角行事を思い出したんだから、何かやっておくか、と同居人が言い出す。
「短冊とか今から用意するか?」
「いや良いよ別に。竹とかどうするの」
「お前が育てている苗木で良いじゃん」
「僕の可愛がってる苗木は七夕の木じゃありません」
「ちえ」
「まぁ、七夕にちなんだ夕飯くらいなら考えても良いかな。星型のフルーツポンチとか」
「うわ懐かしいフルーツポンチ。給食以来食ってないわ」
「今食べると甘過ぎるかな」
「まぁ偶には良いんじゃね」
今日の夕飯は素麺かな、と買い物メモを取り出しながら、僕はフルーツの果物は何にするか考えるのであった。【七夕】
七夕。4作目。
七夕。7月7日。天の川を超えて、年に一度だけ。織姫様と、彦星様が会える日。
この場合の関係は恋愛だけれど、恋愛に限らずのお話をしたい。
現代。
気軽に出会えて、気軽に別れることができる時代。
ずっと同じ人と過ごすことは、不可能に近い。人と人の間に、永遠なんて言葉が果たして存在するのかどうかすら疑わしい。少しずつ重なって、離れていく影同士。もつれたあやとりになったりもして。解けたりもして。
たとえ離れてしまっても
年に一度、会いたい人はいますか?
私のお願いは。
私に少しでも関わってくれた人たち全員が、離れている人もそばにいる人も、幸せに過ごせますように。彼ら彼女らがたとえ私のことを好いてなくても、覚えていなくても、願うよ。