『七夕』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「短冊どうぞー!」
駅前を通って家路を急いでいると、イベントか何かをやっていたのか、お姉さんから黄色の短冊をもらった。そうだ、今日は七夕か。
あいにく願い事もないし、好きな人もいない独り身の私にとっては良縁を願う相手もいない。どうしたものか。
無難に家族安泰と書くか?それはそれで照れるから嫌だ。ならば世界平和?…それは無難と言うのだろうか。
願い事。願いごと。ねがいごと。考えを巡らすうちに、幼い頃の記憶にタイムスリップする。
あの時私は…そうだ。《お友達ができますように》とお願いしたんだ。口下手で、上手にお喋りができなかったから。ちょっと周りの子達とは違う雰囲気があったから。
家に帰り、ボールペンを手に取る。厚紙の素材でできた短冊の黄色が、もらった時より鮮やかに見えた。
《あの子に、一人でもいいので、とっても素敵なお友達ができますように》
「七夕」
約束してなくても
あいことばがなくても
またきっと逢える
心配を信頼にして
待っていよう
「七夕」
願い事って叶うのかな。
望むだけ、願うだけ無駄なのかな。
わからないね。
まぁ、叶わないって知ってても願うけどね!
そういうもんでしょ。願い事は。
必ず叶う願いはない。
望んでも叶わないことなんて沢山ある。
でもまぁ、人間だからね。
ワガママに生きるよ。
今日は、七夕
織姫様と彦星様が年に一度会える日
私の願いも叶えてくれるといいな
そう思いながら 本当は叶うこともない
大好きな人を思い浮かべる
年に一度なんて 本当は耐えられそうにもないけど
君とだったら どんな日でもどんなに月日が流れても
きっと絶えられる そう信じてる
#1
一年に一度の逢瀬でも
永遠に守られる
約束さえあれば
けっして
寂しくはないでしょう
約束をもてない
わたしたちは
たとえ
星の数ほど
逢瀬を重ねたとしても
つきまとう寂しさからは
逃れられはしないから
せめて
七夕には
変わらぬ愛を
願いましょう
# 七夕 (204)
七夕
今年こそ、好きな子が振り向いてくれますように
七夕
早苗「ショーゴくん。それなんだい?」
翔吾「笹」
早苗「うん、わかるよ。今日は七夕だからね。でも急に家に持ってこられてもだな。飾るところがないんだが……」
翔吾「安心しろ。花瓶もある」
早苗「う、うん。そうだね。花瓶も用意してあるんだね。いや、でも、こう、僕の机の上はもので溢れかえっているから置くには難しいと思うんだ」
翔吾「あ? 誰がお前の部屋の机の上に飾るって言ったよ」
早苗「え。違うのかい?」
翔吾「つーかお前の父親が笹持って来てくれって言ったんだぞ。リビングに飾るとかなんとかで」
早苗「えっと、君はいつから僕の父と仲良くなったんだい? というか、どうしてそんな話になっているんだい?」
────
子供の頃は七夕飾りをつくって縁側で星を眺めていましたが、今はそんな風流なことを一つもやらなくなりました。
笹を用意するの、思ったより大変なんですよね……。
お題
『七夕』
実は友達にね、七夕生まれの人がいるんですよ。
その人の名前も七夕生まれってわかるような名前でとっても可愛いんです。
今日その子の話を友達としていたら、その子が産まれた時、綺麗な天の川が空に広がっていたらしいんですよ。ロマンティックじゃないですか?
その子のおかげで織姫と彦星が出会えた(天の川が出たから)って考えたらなんだかワクワクします。
皆さんは何かしましたか?笹を買ったり、学校で短冊に願い事を書いたり、いつもとは違う日でしたか?
まだもう少し7月7日という日はあります。
ロマンティックな日をお過ごし下さい。
「七夕」
あの二人逢えたかな
ぎゅっとしたかな
「織姫と彦星って神様かなんなん?」
「は?神様ではないでしょ?てか、なんで?」
「神様でもないのに、年に1度のしかも晴れなきゃ逢えないのに、なんで、人様の願い事叶えなけりゃなんないのさ?可哀想っ」
「あー、言われてみれば…」
「そうだっ!短冊にお願いしよ!織姫と彦星が雨でも逢えますように!って毎日逢えますようにって!」
「は?なに?短冊?どこにあるの?」
「あそこのスーパー、短冊あるよ!」
「~あ~…行ったらなんか買っちゃうじゃん」
「買っちゃえ!買っちゃえ!」
「もー、ダイエット中なのに」
「じゃ、ダイエット成功しますように願お!」
「人様の願い事叶えなきゃいけないのさ、可哀想って…」
「なんか言ったー?」
「…な~んもっ。アイスおごってよー!」
お題
七夕
星合いの空と線香花火
ちりちりぱちぱち
夜空には天河が広がる
きらきらぱちぱち
どちらも瞬いていて儚く尊い
#七夕
織姫と彦星は年に一度しか会えないんだよね
会えない日は、すごくつらいよね
自分がその立ち場だったら会いたくてしょうがないよ
今日は七夕、短冊に何を書こう
好きな人と付き合いたい?告白されたい?
そんな願いは書かない
だってきみに会いに行けるだけでも幸せだから
七夕
年に一度だけしか会えない
織姫と彦星…
切ないからこそ…
深い愛で強く結び合ってる
のね…
ロマンチック…
夢心地…
去年の七夕の日。
「真面目な彼氏ができますように」
そう短冊に書いた。願うはずもなかったのに…
願ってしまった…運命の恋…
翌年の今日。好きな人に呼び出された。
なんのことかと思いきや
「キミが好きだ」
そう言われた。でもこの一年彼を見ていたが真面目な人だった。
そう思っていたら彼が
「俺が言うことじゃないけど俺こう見えて真面目なんだ」
「うふふっ」
私は思わず笑ってしまった。
「俺そんなに面白い?」
「うん」
「じゃあ」
「いいよ」
そう言って付き合った。
だかこの6年後。
彼が病気で亡くなった。
亡くなった日が今日だった。
saya
七夕のお願い事
自損した車が早く直りますように
めちゃめちゃお金かかっちゃうだろうな…
本当に嫌になる
自分がもっと嫌いになる
死にたくなる
七夕、星まつり、笹竹の節句。
近隣の商業施設で、笹竹が飾られ短冊に願い事を書くコーナーが設置されている。最近目にしたところでは「今すぐお金が欲しい」「100万円手に入りますように」と世知辛い世の中を痛感…
幼稚園では、笹に折り紙飾り。短冊に書く願い事は「走るのがはやくなりますように」「バレエが上手になりますように」とホッコリする努力目標(そう指導されるのかもしれない)が多くて、もともと技芸上達を願う行事の側面もあることを考えると納得
進学塾に飾られた笹にはもちろん「◯◯学園絶対合格」「第一志望に受かりますように」有名校の名前がずらりと並んでいて思わずこちらも手を合わせて祈る気持ちになる
七夕に思い出すのは、上の子の塾で同様の必勝短冊を見ていた下の娘が私も、と言って「南国のばらが上手にひけますように」と書いたピンクの短冊。習い始めだったピアノのあのメロディーと、懸命に鍵盤に向かっていた幼い娘の姿が甦り、大変だった子育てのなかで流れたトロリと幸せな時間が胸に満ちる
「七夕」
#158
「七夕」
ベガとアルタイルは
距離があるから
いつまでも お互いのことを
幻想抜きに よく見えるし
いつまでも お互いのことを
尊重して 大切にできている
あの距離は 必要な距離
つかず はなれず
お互いの方を向いて
いつまでも おしあわせに
「七夕」
今日は、待ちに待った七夕。今日は、よく晴れていたし、きっと、今年は、織姫様と彦星様は、天の川を渡って2人は、会えるかもね💕︎七夕って、凄くロマンチックな日だよね。でも、私は、もう願い事無いや…余りにも全てが叶い過ぎたし、特に欲しい物も、今は、無い。ただ私の隣に愛する彼がいてくれるだけで、その他の願い事なんて無い。ただ私の隣に愛する彼がいてくれるだけで私は、物凄く幸せな気持ちになれるから。毎日毎日彼への好きが溢れてく…今月で付き合って半年になるけどこれからもずっとラブラブなカップルでいようね💕︎
最後に笹に短冊を飾ったのなんて、何年前の話だろうか。
願いは信じても叶わないと信じたのはいつ頃からだっただろうか。思い出したくもない。
10年前の今日、七夕の日に仲良しだった幼馴染が、「二人でお願いごとしよ!」と1枚の短冊を渡してきた。
幼馴染が持っている短冊は水色。私の短冊は桃色。
お互いの好きな色だった。
元々お互いそういうことをやるタイプでは無かったのだが、突然どうしたんだろうと思う程度で気にせず言われた通りに短冊を書いた。
私のお願い事は、「幼馴染と一緒に居られますように。」だった気がする。
短冊をふたりで書き終えた後幼馴染の短冊の内容を聞いたけれど、「私のはいーの!」って感じで背中を押されながら元気としか言いようがない声で言われた。
そして、短冊を笹に飾った。彦星と織姫に届くように、無理して高い位置に飾った。
幼馴染は、私の短冊と正反対の所へ飾った。今思えば私にバレないようにしているのだと手に取るようにわかる。
でも10年前の私はそんなこと気にしてもいなかったから、そのあともふたりで笑いながら1日を過ごした。
ずっと一緒に笑っていられると思っていた。
時が経ち、9年前の今日。
また幼馴染から「今年も短冊書こ!」と昨年同様桃色の短冊を渡してきた。
幼馴染も水色の短冊だった。
「ねえ、昨年はなんて書いてたの?」
「今年と一緒!」
「今年はお願いごと教えてよー、」
どうしても教えて欲しくて半ば諦め状態でそう言うと、口元をもごもごとさせ何かを迷っていた。
疑問に思っていた時、幼馴染は何かを思いついたようにあっと口を開けた。
「私の誕生日にこれを見て!」
何故?
そんなことを思ったが、口をつぐんだ。こくりと頷くと、幼馴染は短冊を折りたたみ私のカバンのポケットにぽいっと入れた。
「絶対だからね!」
大きく声を上げた幼なじみの表情は、今でも頭に刻み込まれている。
✳✳
ついに幼馴染の誕生日が来た。
正直な話誕生日が来る前に見てしまおうかと思ったけれど、約束してしまったからにはきちんと約束を果たした。
何故か心臓が早く鼓動する。
自分に不思議になっていたけれど、そんな自分を置いて折りたたまれた短冊を開いた。幽かな紙の音がする。
「病気が治りますように。」
そう悲しげな字で綴られていた。
衝撃で全然信じられなかったが、これは正真正銘の事実だった。この言葉を信じたくなかった。
急いで幼馴染の家に駆け出して話を詳しく聞いた。
幼馴染の最後の言葉のせいで、ほかの内容は覚えていない。
「私、あと少しでしんじゃうんだ、」
いつもの溌剌とした声はなく、声は震え、悲しさや寂しさに包まれていた。
最後の最後まで本当に信じたくなかったけれど、こんな初めて見る幼馴染を前にしては問いかけの声すら出ない。
嫌だってハッキリと思った。
なんで神様こんなことをするのって、 こんな時だけ神を信じていた。
家に帰ったらお母さんに抱きつきながら顔をぐしゃぐしゃにするくらい泣いた。
ただ私は幼馴染が生きることを願うことしか出来なかった。
こんな自分が惨めで仕方がなかった。
幼馴染との七夕は、もう来ることがなくなった。
『七夕』
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私が君のことを1日中考えているように
いつか君が私の事を考えてくれる日が来ますように。
今すぐに好きになってなんて言わないから
少しでもいい。私を見てほしいよ。
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