『モンシロチョウ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
モンシロチョウを追っていたのは、
遠い日々。
今のスピードに付いて行くのが、時には辛くなる。
あの頃の私はどこに行ったのだろう?
私は田舎に住んでいる…
だから、春先になれば当たり前にモンシロチョウがひらひらと飛んでくる。
あ〜…春だなぁ…
なんて、悠長なことは言っていられない。
可愛いみかけと違ってモンシロチョウは
根性がある。
それはそれはしつこく葉物野菜を狙ってくる。小さな卵をあちこちに産み落としては、ひらひら…
モンシロチョウが飛ぶたびによそに行くように私も抵抗を試みる。
それでも、上手く目を盗んで育ったアオムシはムシャムシャ葉物をかじって成長…
そのうちに、適当な場所を見つけて移動し、サナギになる。
自然界は人間界とは比べものにならない位に厳しいだろう。
ただでさえ敵が多いのだから、なるべく邪魔をしたくないけれど、大切な野菜が食い荒らされていくのを見るのはさすがに辛い…
人間だって生きていかなければならない。
共存共栄…永遠のテーマだ。
ひらひら ひらひら 風に乗って優雅に舞っている姿を見ると、あなたのようになれたらと羨ましく思ってしまう。
虫は苦手だけど、あなた達が飛んでいる姿を見るとつい目で追ってしまう。
どこまで飛ぶの?気を付けてね。
社会に揉まれて心が荒んでいてもその時だけは優しくなれる気がする。
あぁ、どこまでも清く美しい君。
私の叫びなど知らず、遠くへ羽ばたいてゆくのね。
そこはきっと、貴方を苦しめるものなど何もない楽園。
暖かな光が、世界を白く染め上げているんだわ。
君に優しく、私には痛みだけを残すその世界。
いっそ羽を毟ってしまえば、君はここに留まれる?
だってほら。
周りが黒く歪むほど、君の白は美しい。
その気高い様を、真に理解しえるのは私だけ。
醜く淀んだ、私だけでいいのに。
【モンシロチョウ】
なんか最近自分周りに利用されてるなぁーと考えるように。なってしまい愛って何?愛情って何?
親って何兄弟って何?家族って何?
彼氏って何?恋人って何?友達って何?
人生の時計の針がゆっくりな人はきっと長生きする。
けど人生の時計の針が速い人はきっとその逆なんだ……。
だから同じお幅で歩けない。
わからない。
たとえ君のことがすきでもね。
サナギから、綺麗な蝶になる。
暗くて、先の見えない長い時間をかけて。
青い空へ
白い羽根を広げてひらひら踊る。
そんな日はもうこない。
可愛がりすぎた幼虫は手の中で殺してしまった。
ごめんね、ごめん。
あたたかな春の陽気に誘われて
モンシロチョウが二匹戯れながら
お花の周りを飛んでいる
草抜きの手を止めて思う
ありがとうな嬉しいよ
そう言ってくれているかのように
飛び回っている二匹のモンシロチョウ
亡き祖父母の畑での出来事
【モンシロチョウ】
黄色、赤に白。緑いっぱい。青いっぱい。
ボクはとんでゆく。あてもなく、ただ、ワクワクするほうにスキップしていく。
こんにちは、ネコさん。こんにちは、カラスさん。
こんにちは、こんにちは。
ネコはひなたぼっこをして、カラスはおさんぽをしている。
みんなジユウだ!
ボクらがしたいことをするまいにち。
こんにちは、ニンゲンさん。ナニをしているの?
こんにちは、モンシロチョウさん。私は仕事をしているのよ。
しごと?
そう、この箱を遠くに運ぶのよ。
たのしいの?
いいえ、箱が重くて沢山あるから辛いわ。
なんで、シゴトをするの?ツライならやめなよ
私は働かないと、生きていけないの
それはカナシイね
でも、いいこともあるのよ
この箱を届けたら皆喜んでくれるの。
そっかぁ。ボクもシゴトしてみたい!
あら、もう仕事しているんじゃないかしら
してないよ?
貴方が毎日おはようって言って、色んなところで飛び回って、元気を届けてるのよ
そうなんだ!ボク、シゴトをしてたんだ
私も貴方に元気をもらって今日も働けるの。
ありがとう
わーい!
きょうもみんなにゲンキをとどける
おはよう、おはよう、おはよう
『モンシロチョウ』
モンシロチョウを焼き付けた
カップ
これでお茶を飲むと………
モンシロチョウを閉じ込めた
ペンダント
これを身につけると………
モンシロチョウ
シロツメクサに紛れて、都会の海をわすれる。
故郷の空気と花を思い出して。ヒトの鼻先にとまってみせる。
モンシロチョウ
小学生の時に捕まえようと追いかけていた記憶が蘇った。
田んぼの畦道、川の土手、公園。
どこに行っても飛んでいたような気がする。
最近はめっきり見なくなった。
蝶々に目が留まる心の余裕がなくなったのか、はたまた
環境の変化で絶対数が減ったのか。
いずれにしても深刻だ。
いつも足元近くをひらひらと舞っているモンシロチョウ
その飛んでいる位置すらも、何だか可愛く思えてきてしまう。
"モンシロチョウ"
早朝、今日は堤防をのんびり歩くコースにした。
桜は全て散ってしまい葉が茂っているが、道の端にたんぽぽが多く咲いており、綺麗な黄色が堤防を彩っている。河川敷には白詰草も咲いていて、周りの草の緑と黄色と白のコントラストに、まだまだ春である事を感じる。
とりあえず一番近くの橋までゆっくり歩こうと歩みを進めていると、急にハナが立ち止まった。歩みを止めてハナの視線を辿る。
数メートル先に咲くたんぽぽの上を、白く小さなものがヒラヒラと舞っていた。
数秒観察して、それが何なのか認識する。
「紋白蝶か」
大きさは五百円硬貨程だろうか。程なくして位置を低くし、たんぽぽの上に留まり巻いていたストローを伸ばしてたんぽぽの蜜を吸い始めた。
紋白蝶の食事の邪魔をしないよう、ハナを抱き上げる。
「久しぶりに見るなぁ」
最後に見たのはいつ頃だろう。
小学生の時まではよく見ていた。それ以降は、視界の端に見かける程度で、ハッキリと認識していなかった気がする。成人してからは、めっきり見なくなった。
──蝶を見て懐かしさに浸るなんて、俺も結構大人になったんだなぁ……。
感傷に浸っていると、食事を終えたのかストローを巻き尺のように巻き、羽をはためかせて舞い上がって別の花の場所に向かった。
紋白蝶を見送って、ハナを地面に下ろす。
「春がいっぱいだな」
「みゃあん」
五月に入って一週間以上経つのに、未だに春の気配を感じる。
まだまだ暖かくなる。もう少ししたら、菜の花が咲いてくる頃だろう。
「行くか」
「みゃん」
足を前に出し、歩みを再開する。
早朝の春の、心地良いそよ風が頬を撫でた。
庭に飛ぶモンシロチョウ
私の息吹をその羽に乗せて
あの人のもとへ飛んで行ってくれ
題「モンシロチョウ」
あ、モンシロチョウだ!ねぇねぇ、見て!ほら!綺麗だねぇ…今度の休日さ、公園に行ってモンシロチョウミニ行こうよ!色んな花も咲いてるしきっといっぱいいるよ!
あの日、君はそう行ってくれたよね。あれから10年だぞ?一緒に見に行くんだろ?だから…そろそろ起きろよ、馬鹿野郎。
あなたにしか見えない
光の線は
間違えずに
歩いて欲しいと
願う神様の手のひらの
ように
優しくボクを前へと歩かせる
色とりどりの花と君。
ふと顔を上げた私の目に映った、君の鼻先に止まった蝶。
君に無条件で触れられるなんて。
あぁ、羨ましいな。
ー モンシロチョウ ー
菜の花畑で人目もはばからずじゃれつきあう、この白い蝶共め!
題-モンシロチョウ
【モンシロチョウ】
一見、白くヒラヒラ舞う様は
とても綺麗だ
でも間近で見ると…
虫が苦手な私からしたら
蛾やトンボと同じだ
そして触ると手に付く白い粉
雨風を弾くらしいが…
これはアレルギーのある人にとっては
脅威だ
私にも備わっているのだろうか?
一見、穏やかで明るく…
でも心は闇が潜んでいて
もがいても、もがいても何度も
潰される私にも
昨日の題材を読んでくれた方なら
わかるはずだ
表には決して現れない
私にも底知れぬ、憎悪が渦巻いている
そう…
【モンシロチョウ】と同じだ
モンシロチョウは…
ふ化した時は自分の卵の殻を、
脱皮した時はその皮を食べる。
と記されていた
わたしも
自分の卵の殻を捨て
その皮を食べるまでくらいには
心が鍛えられてきている
闇の住人は
そんな日が来ないと
陽に当たる日は来ないと
もがくんだ
けど安心しな
私は何度もその沼から這い上がって
ここにいる
おちたらさ…あとは上がるだけ
その時の景色はさ
普通の人には味わうことなんて
絶対に出来ないことを
私たちには経験出来るんだ
考えるな!
おちるときはおちたらいい
上がれる時は
何の前兆もなく訪れる
焦らず待つこと
自分を許す
そうしてその時を待とう
【モンシロチョウ】のようには
飛び回れないけど
心はきっと軽くなる
そして他の人より
強くなれる、優しくなれる
だから
大丈夫!
大丈夫だよ!
待ってる!
さなぎから蝶になるときと同じくらいの変化が私にも起これば良い。それが、今日の私が明日を迎えるようなことだったら尚良い。
モンシロチョウ