『バレンタイン』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「はい、これ」
はぁ、ぶっきらぼうになってしまう。もっと優しい言葉で言いたいのに
「おう。ありがとよ」
あぁ、乱暴な言い方。なんでこうなっちゃうんだろ。
「ありがたく食べてよね」
違うのに。言いたいのは、こんなことじゃないのに。
「もらったんだし、そりゃ食べるわ」
あぁもう。なんでこんなふうになっちまうんだ。
言いたいのは、こんな乱暴な言葉じゃなくて。
伝えたいのは、こんな酷い言葉じゃなくって。
「好き」の一言なのに。この距離が壊れるのが怖くて、その一歩が踏み出せない。
ホワイトデーには、言ってくれるかな。
ホワイトデーには、言えるかな。
「あなたが好き」
皆さんは、もらいました?僕は…どうでしょうね。
まぁ、もらってももらってなくても、個人的には、本命じゃなければどうでもいいです。お返しはしますけどね。
まぁ、今日2/14、お疲れ様でした。
ハッピーバレンタイン
相変わらずだね。
そうかい?
年々増えている気が。
かもなあ。
まあお返しが大変そうだから羨ましくはないけどね。
ふふ、そうか。
嘘。羨ましいです。
うむ、それで?
どうか御慈悲を。
素直な良い子だ。そら、手を出しなさい。
ははーっ。ありがたき幸せ。
味わって食べたまえよ。
チョコレートの山のてっぺんに君臨するあんたの心は
人知れず僕の手の中にあるという。
はは、ざまあみろ。
バレンタイン
バレンタイン
私の好きな人は、いつもクラスの中心にいて、明るくて、優しくて、かっこよくて、本当に素敵な人。それに対して私は、友達が多いわけでもないし、可愛くないし、いつもクラスの端にいる。彼は、クラスの半数の女子が好きだというほどモテモテなのだ。みんなみたいに学校で話しかけることはできないけれど、帰る方向が同じだから帰る時間が合うとたまに話をしている。
たまたま時間が合った今日は、バレンタインだ。彼は、両手で女子からもらったチョコレートなどのお菓子をたくさん持っていた。
「いくつ貰ったかきいていい?」
「ああ、これ?10人ぐらいかなぁ」
もっとありそうな数だったから、10人は絶対に嘘だと思う。「美鈴さんは、誰かにあげた?」
「ううん」
「そうなんだ、、、好きな人とかいないの」
「いるけど、私なんか」
「大丈夫だよ、男子は単純だからあげたらきっと喜んでくれる笑、待ってるんじゃないかな」
「そうかな」
「うん、俺も好きな人がいるんだけど、ホワイトデーに告白しようと思ってるんだ」
「古川くんならうまくいくよ」
「ありがとう、じゃ」
彼はそう言って家の方に走って行った。好きな人いたんだ、私の頭の中は同学年の可愛い女子達の顔が浮かんでいた。
今日はホワイトデー、朝からクラスの女子達がソワソワしている。古川くんからのチョコレートを待っているんだろうな。
古川くんから貰った??
貰ってないー
えーー、誰も貰ってないの?
ショック〜
本命いないんじゃない?
まだ告白してないのかな、女子の会話を聞いてそんなことを考えた。彼にチョコをあげていない私には関係ない話なのに、彼女達の話に聞き耳をたてている自分が嫌になった。誰からももらう予定はないのだから、さっさと帰ろう。教室を出て、校門を出て、家の方にとぼとぼ歩いていると、
「美鈴さーん」
と、後ろから私の名前を呼ぶ声がした。振り返ると私の方に走ってきたのは古川くんだった。
「良かった、間に合った」
「どうしたの」
「一緒に帰ろうよ。、、、バレンタインの後に好きな人にあげた?今日好きな人からお返しきた?」
私の前を歩いている彼がそう聞いてきた。
「ううん、結局あげてない、ていうか、色々考えたけどあげられなかった」
「そうなんだ」
「古川くんは、告白したの?」
「これから」
「え?これからって、あ!どこかで会う約束してるの?、、、だったら私邪魔だよね」
「美鈴さん、本当に鈍感だよね」
「なにが?」
彼の顔を見ると、真っ直ぐにこちらを見ていた。その瞳が美しくて目が離せない、全身が熱くなっていくのを感じた。
「好きだよ」
「、、、」
「美鈴さんが好きだよ。これ、市販ので申し訳ないけどチョコ。チョコ好き?他のが良かったかな」
彼が少しあわあわしている。私がずっと無言だからだろう。でも、嬉しすぎて声が出ない。彼は私のことが好き?そんなの信じられない。
「美鈴さんの、好きな人教えて」
「私も、、、古川くんが好きだよ」
「やっぱり」
彼は満面の笑みでそう言った。
「美鈴さん、俺と話す時とクラスの人と話す時の表情がちょっと違うから、もしかしたらそうなんじゃないかなって思ってたんだ。つきあってください」
「はい」
私が笑って頷くと、彼は嬉しそうに手を繋いだ。
ベタだけどこういう話好きなんだよなあ。
いつも読んでくださってありがとうございます。
『バレンタイン』
今年のバレンタインは絶対にあの子に…!!!
なんてことはない。
いつも通り友人と話して帰るだけの日常。
でもこんな日常がチョコよりも甘くて、ほろ苦い、そして大切なものだから。
また来年も、みんなと甘酸っぱい青春のバレンタインを
バレンタイン
ハート形チョコに…
ピンクのデコペンでへたっぴな
大好きな文字を描いたの…
あなたへの愛がたくさん
詰まった手作りチョコレート
喜んで食べてくれた…
甘くて優しいあなた
ありがと
散歩途中のもう下校して誰もいない中学校のグランドに、ビートルズのイエスタデイが壮大な感じで
まるで伝説の音楽みたいにかかってた。
ふと、でもポールマッカートニーってまだ生きてるんだよな と思ったら、
なんか世界面白って思ってしまった。
感覚的なことなんでうまく言えません
でも面白いと思ってしまった以上、意識をまた新たに変えて生きていこうかな なんて思いました。
あともう1つ考えたことは、私の目標や私のやりたいこと私の楽しみっていうのは、いい意味で私だけのものなんだな、大切にしようって思いました。
もうちょっとだけやってみます。楽しんで。
ポールマッカートニーに会いたいわけではないけれど 「田舎の片隅にてバレンタインに考えたこと」
バレンタインチョコ買うって楽しいな
あの人のことを考えて
今どきあげる事もなくなったけど
今年は、かわいい小さな孫にあげたい
チロルチョコっと気持ちばかり
バレンタイン
我が名はバレンタイン伯爵
バニラの肌にチョコレートの血潮が流れる吸血鬼だ!
今宵も乙女の熱き血潮と魂を喰らわん!
自慢の長髪を靡かせ、美しい真っ赤なルージュをひいた薄い唇をにっこりさせて
純白の牙をのぞかせ、マントを翻すと
お手製ケーキと特製紅茶をお盆に乗せて
颯爽と各テーブルにサーブするのだった。
「店長!お電話です!」
こら!設定を崩すな!
厨房にこだまするバレンタイン伯爵設定の店長の声
お客様のクスクス笑う声…
コンセプトカフェ
紅茶の美味しい喫茶
エバーレッドテンダネス
今日はバレンタイン限定イベント中
本日の特別メニューは
ハート型のチョコからラズベリーの血が溢れちゃう乙女の生贄ケーキと
真紅のバラの花を浮かべた紅茶だよ
(セイロンティーにバラのジャムを添えたロシアンティー)
セットで1500円
我こそは吸血鬼の花嫁になりたいって乙女は伯爵に会いに来てね。
特別メニューを注文していただいた乙女には
店長…じゃなくてバレンタイン伯爵のウインクと投げキッスのサービスがあります。
あなたのハートチョコに齧り付きチェキ1枚1000円
もあるよ!
元ビジュアル系バンドマンのボーカルの店長のバレンタインイベントは楽しそうであった。
バレンタイン
(本稿を下書きとして保管)
2024.2.14 藍
バレンタイン
「ほい、これ。チョコ。」
「こんなに貰って嬉しいチョコは無いわw」
「何でやねん!!俺が愛情を込めて作ったのに!w」
「お前も笑ってんじゃんw」
「「wwwwwwwwwwwwwww」」
「まぁ俺はね!お前に貰わんくても、彼女が居るんすから!w」
「リア充はえぇのぉ…。」
今日兄が楽しそうにこの話をしていました🫠
マンションの管理人さんは
少し強面のおじさん
愛想が無くて口も荒い
ちょっと敬遠されがちだけど
子どもたちには優しく陽気
よくみんなに取り巻かれてる
バレンタインの日
幼稚園児たちが思い思いの贈り物をした
紅潮した頬で強面もどこへやら
照れ臭そうにボソッと「ありがとう」
「喜んでたね」「赤くなってたよ」
子どもたちも嬉しそう
ホワイトデーにはお返しだと言って
駄菓子を配ってくれた
その後程なくして病に倒れたと聞き
復帰を待っても戻ることなく
あれから10年以上
大きくなった子どもたちと
バレンタインデーのたびに
なつかしく思い出す
「バレンタイン」
#332
バレンタイン。
僕もほしーなぁー。ほしいな
でもご主人様から貰おうとすると、
めっちゃ怒られちゃう。
あーあ。食べてみたいなぁ。
人生で1度は、
食べてみたかった。
でもなぁー。もう時間かなぁー。
僕、病気だし。しょうがないかぁ。
ああ、人生で1度は食べたかったチョコ。
ねぇ。ご主人様、
泣かないで。
僕はチョコが食べたいな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ご主人様!!今日はあの日だよね!!
ご主人様は、僕の写真を撫でながら
ご主人様の手作りチョコをくれた。
嬉しいな。嬉しいなぁ。
もう触れることも出来ない。
見てもらえることも出来ない。
そんなご主人様のほほに
しっぽをふりながら
ぺろっとなめる。
そして、
ありがとうって
嬉しいよって
たくさんの気持ちを
たくさん込めて、
こういうの。
【⠀ワン!!⠀】
ってね。
バレンタイン
2/14に伝えることじゃないよね
いつ伝えればいいんだろう
チョコレートを買って
ダイニングテーブルの上に置いたけど
なんの感情も、ないよって
言っていいかな
勘違いされたくないから
もうなんの感情もないよ
って言っていいかな
何で4欠片で2,000円もするチョコレート買ったんだろう
きっと世間の雰囲気に流されたんだ
自分でもわけがわからない
疲れてる
バレンタインでも普通にBADに入るそんなあなたにおすすめの曲はニガツノナミダです
バレンタイン。
あなたは誰にあげるか、選ぶ権利がある。
でも、僕にだって「もらわない自由」があるはずだ。もらったって、お返しが面倒なだけなのだから。
胸ポケットに「チョコ不要」の札でも付けておきたいね。
バレンタインデーの風習が残ってる職場なんて、時代遅れで、若い社員は笑ってるさ。
バレンタインはチョコをあげる。
男子にチョコをあげて告白。
なのに、チョコをあげる意味は『あなたと同じ気持ち』で『あなたが好き』ではないの。
あなたが好きは、飴。
なんで、チョコが『あなたが好き。』じゃないんだろーね。
今朝、彼女が大事そうに抱えていた
チョコの入った紙袋。
帰りの電車、目の前に経つ君は
彼女よりも大事そうにそれを抱えていた。
300字小説
甘いレベルアップ
「はい。カナちゃん」
幼稚園のとき同じヒヨコ組の友達のタッくんが私にバレンタインチョコをくれた。溶かしたチョコをアルミケースに入れて、スプレーチョコで飾った手作りチョコ。それが始まりだった。
「はい。カナちゃん」
小学生ではチョコチップクッキー。
「はい。カナちゃん」
中学生になるとガトーショコラ。
「はい。カナちゃん」
高校生では、なんとザッハトルテ。
これがきっかけでお菓子作りに目覚めたというタッくんは、以来、毎年、レベルアップしたチョコを私に送り続け……。
「結婚式、バレンタインデーだからさ。ウェディングケーキ、俺がチョコレートケーキ作るよ」
今年は隣で楽しげにスポンジケーキとバタークリームを作っている。
お題「バレンタイン」
美味しかったな
あげることよか
もらうばっかで
作るのが好きな君と
食べるのが好きなあたしは
当たり前な世の中的には
異質だったんだろうけど
ねぇ、
最近はそうでもないんだよ
だから何も
作れなくならなくて良かったし
あたしがこんなに
作れるようにならなくても
良かったの
書き残してくれた
甘い文字をなぞる
バレンタイン
何かとみんなが騒いでいる。何かと工夫をして渡したがる。でも照れながら渡すところも頑張って渡すところも一生懸命準備しているところも、そんな些細なことだけで可愛いから別にそのままでいいんじゃない?