『スリル』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
慣性
安楽と絶望の狭間でバランスを取ろうとする
しかしその状態はすでに
次の絶望へと傾きつつあるドミノ
ヤジロベエではない
※スリル
数センチのドアの隙間。そこから音もなく身を滑らせ脱出する。これくらいは造作もない。出た先の廊下は薄暗くて人の気配も無かった。俺の他には近くには誰も居ない。少し埃っぽいから地面は歩かない。それに、何か危険なものが落ちているかもしれない。窓の縁に飛び乗って、そこを伝いながら出口を目指す。ゆっくりと進むより一気に駆け抜けるほうが時短だし確実に進める。姿勢を低くしてタイミングを測ろうとしていたその時、まさかの背後の扉が開いた。
――ヤバい、見つかる。
分かってはいたけどどこにも隠れる場所なんてなかった。となれば、この場から逃げ出すしかない。だが、相手の動きのほうが俺よりコンマ数秒早かった。身体を羽交い締めにされる。相手のほうがリーチが長いから抜け出すことは容易じゃない。しくじった。もう少し上まで登るべきだった。
「もぉー。だめでしょ、イタズラしちゃ。おかーさーん、またポンちゃん逃げようとしてたぁ」
イタズラじゃない。これは脱出だ。だが相手は俺の言い分を聞こうとせず、慣れた手つきで俺を拘束する。
奥の部屋からあらあらダメねー、と呑気な返事が聞こえた。
「逃げちゃだめだよ」
だから逃げるんじゃないっての。ここから脱出して俺を待つ外の世界に行くんだよ。しかし娘は両手で俺の身体を持ち上げる。そして、意味もなくぶらぶら揺らした。おいコラやめろ、引っ掻かれたいのか。
「もーっ、ワンパクな男の子なんだからぁ」
にこりと笑って俺を抱き締める。少しは加減しろ、といつも思う。お前は人形を抱いてる要領で俺を扱うな。もっと繊細なんだぞ、分かるか?毛玉吐くぞここで。
「なぁに?にゃーにゃーにゃー」
煩えな。さっさと離せよ。だが反論しても全く意味がなかった。大人しくさっきまでいたリビングにあっさりと連行されてしまう。
畜生。また、今日も駄目だったか。だが何度だって挑んでやるさ。そのうち3秒であの廊下を走り抜けてみせてやるぜ。とりあえず、今日のところは休戦だ。いいか、今に見てろよ。俺は決してお前なんかに屈しないからな。お前なんかとはじきにオサラバだ。
「ポンちゃん。ミルク飲む?」
……フン、仕方ねぇから貰ってやるよ。おっと、あんまり温めすぎるなよ。猫舌なんだからな。
【スリル】
スリルを遠ざけてきた人生だと思う。できる
だけ確実で安全な方を選んできた。
「間違っても、失敗してもいいから」って
言うけど、間違えるのも失敗するのも嫌いだ。
私の中にある小さなプライドなんです。
「すーから始まるすっりっる!」
「なに急に」
君がご陽気にわけわからん事言い出すのは、大抵なにか嬉しいことがあった時だ。
その予想は外れていないようで、なんでもなーいと言いつつ顔はにこにこ、楽しげ。
俺は頭をポンポン叩く。
「なにかスリル味わった?」
「はぁ?いつも味わってるっちゅーの」
君はそう言うと俺の耳元にひそひそ。
「みんながいるところでね、まさにぃいまぁこうしてるのがぁ俺にとってスリルっ」
「ほほう」
仕事のツラしながらも心は俺のこと考えてるってか?
俺も君に合わせて意味深げにニヤッと笑ったけども、まぁみんなだいたいのことは知ってるってことは黙っておこう。
▼スリル
スリル
退屈を抜け出したくて
本能のガソリンを 傾けたまま
限界まで飛ばす
欲望の果て 怪物までも ひしゃげたBEATで
この世の終わりまで 暴走してる
なけなしのスリルが 欲しくてアドレナリンを
放出させる この世の宇宙空間に
捧げる夜の 数え切れない星々
それでも君は 美しく笑うような
可憐な人でいて欲しいから
後先は無くさないで
本能のまま踊らない あたしはCyber lady
優しい口付けを そっと交わして行こう
終わりなき輪舞曲は coolな方がいいから
君はもっと綺麗でいて欲しい
誰よりも 素敵なheartで
naiveな性格でいい
不貞腐れないで 甘えた表情を見せて
流れる銀河さえ 何度も敬愛を 誘うのよ
何度も聞かせて欲しい
あなたが産まれる前の 運命のcircleを
感じさせるほどの 神経が欲しいから
thrillに任せないで
丁寧な甘い声で 慎重に夜を解いて見せて
thrillに任せないで
声を潜めて 銀河に愛を 約束をして
口ずけを深く塞ぐ 夜は長いよ
#スリル
ハラハラ。ドキドキ。一寸先は光か闇か。
思い通りにいかない。予想外のハプニング。
道に迷って、穴に落ちて、川に流されて。
行き着く先は決まっているのに、すんなりいかない。
それもいい。
スリル満点の旅路。
トラブルも楽しむ。それがワタシのやり方。
よい子の皆
程よいスリルは人生に必要だが
ギャンブルは人生に不要だぞ
スリル
スリル、嫌い
ジェットコースター お化け屋敷 嫌い
観覧車 メリーゴーランド 大好き
お金を払ってなぜ怖くならなくてはいけないのか…
寒い時期にわざわざ雪山でスキーなどするに似て?
スリル 嫌い!
スリルって言葉の響きに魅力的な言葉と思う人もいるけど私は保守的だから冒険したくないのは本音だけど
たまには冒険したいなって思うけど気後れしちゃうんだよね。この1歩踏み出せないのは辛いな
スリル 私の日常なかに
スリル ときたら
やはりサスペンスドラマ映画
かなり かなり 死んでいくんですね
殺人が 人が人を殺すよを
視聴してしまう
犯人さに 共感とか
事件解決側さに 気持ちを
合わせたり
推理どおり転回になかなかじゃない
なんて 満足する 私だったり
推理が外れたら こんな
転回かに 驚きさに 興奮していたり
する
現実に スリルさで 人を人が
追い込む 現実が ある
スリル 刺激 ある人には
そこに快楽かのような 感覚さかもだ
脅かされたら 私は 逃げよう
映画だから 視れる
世界なか に 興奮 や スリル
さが 楽しみまでさが いいかな
一か八か、丁か半かの一騎打ち。
暇と金を持て余した奴らが集まるここは、賭博場。
欲望に塗れた権力者たちが、いっときのスリルを求めてこの船へと乗り込むのだ。
勝てば官軍、負ければ奴隷。
司法では捌けないこの海上の要塞に、今日も誰かの欲望が渦巻く。
スリルとは。今生きているこの瞬間がスリルだと思うがそんなことは分からない。
我々には、もう明日は来ないかもしれない。隕石が降ったら。車に跳ねられたら。突然通行人に刺されたら。階段から落ちたら。駅で突き飛ばされたら。
でも、これだけは分かる。人生がスリルだ。
スリル。
そんなもの、要らない。
この人生から ソレを消し去りたい。
経験した あの気持ちは
一生 消えることはない。
だから わたしは
いま しずかに戦っている。
【お題:スリル】
#33『スリル』
お昼休み、友達とお弁当を食べながら恋バナ。彼が近くにいるというのに、なんてことだ。あんまりはぐらかし過ぎるとノリ悪いなって思われちゃうし、だからといって全部全部答えたら本人にバレちゃうし。……バレるのもいっそアリ?うーん迷っちゃう。
#スリル
怖いのは苦手
スリルと聞いて
思いついたのが
布袋寅泰さんでした。
年を感じます
スリル
スリルを求めて訪れた所は、人里離れた山の中。奥に奥にと車で行くと、車一台が辛うじて通れる、小さなトンネル。ここは霊が出ると有名な心霊スポット。
大学二年生の男二人と、女二人の四人。飲み会で意気投合して、心霊スポットの話になり、予定を設定して、今日ここまで来た。
都会では熱帯夜が続く毎日だが、ここは肌寒い。
「ね〜ここやっぱりヤバくない?戻った方がいいんじゃない?」
「スリルのある事したいって言ったのは、お前たちだろ。ここまで来て戻るのかよ」
そう言われると何も言えなくなり、車は前進する。
トンネルに入って直ぐに一瞬、何が前を横切る。恐怖で固まる。そして次の瞬間。パタパタパタパタとフロントガラスに無数の手形。最後にバックミラーに髪の長い女性の顔。
それから私達はどうやって帰って来たのか、記憶がない。恐怖と帰って来られた安堵の中、それぞれの家に辿り着き。シャワーを浴びるため裸になる。ふと、鏡に写った自分の背中。その中央にくっきりと誰かの手の痕がある。私はそのまま、意識を失う。
目が覚めたら病院のベッドだった。背中の手の痕はなくなっている。その後は何も起こらなかったが、私はもう二度とあの場所には行かない。そして、二度と語ってはいけない事だと感じ、一緒に行った友達ともあの時の話はしなかった。他の三人も同じで、誰も口に出すことはなかった。
皆さん、スリルを求めて危険な場所に行くのはやめましょう。
そっとしておかなければいけない所は、そっとしておいてあげるのが一番だと思います。
人生何が起こるか分からない
不確かな未来をただ必死に生きてるだけ
もうそれだけ十分スリル
刺激のない毎日は
つまらないけれど
スリルはいらない
スリルを味わうのは
物語の中だけでいい
#スリル
#28
#スリル -59-
スリル
スリルが欲しかったのは、守られていた頃。
退屈な日常を維持する大変さなんて思いもしなかった。
(日常で冷や汗をかくことって結構あるのに!)
今は普通でいいよ。守りたいものがあるから。
ほんの少しのトキメキさえあればね。
#86