『エイプリルフール』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
実は私、君のことが好きなんだ。
なーんちゃって。嘘だよ。
そう。嘘。好きなわけない。
私が君のことを好きになるわけない
そうでしょ?
エイプリルフールについた嘘は
ほんとに小さな嘘だった。
それなのにこんなにも嘘が広まるなんてきいてない。
些細な嘘が噂話によって大きく変わっていった。
「今日はエイプリルフールだから嘘ついたんだ」
なんて口が裂けても言えないよ。
エイプリルフールってなんでも
嘘ついていいんじゃないの?
僕は嘘をついたことに後悔をした。
─────『エイプリルフール』
「お前が、好きだ」
放課後、幼なじみの莉瑠に告白した。場所は体育館裏。告白するにはベタな場所だ。熱の篭った告白を受け、彼女はびっくりしたような、キョトンとしたような瞳で見つめてきた。
「ほん、とう?」
「あぁ」
なーんちゃって。今日はエイプリルフール。……まぁ確かに、莉瑠のことは好きだが。相手の気持ちが上手く汲み取れないせいで、気持ちを伝えるのに億劫になっている自分がいた。とても情けないと思っている。早いうちにネタバレしちゃおう。
「なーんちゃっ……」
「知ってる?エイプリルフールって、嘘ついてもいいの午前中までなんだよ。午後からは嘘のネタばらし」
「へっ」
変に裏返った声が出る。その事実を知った途端、一気に顔に熱が集まっていくのを感じた。それを見た幼なじみは大笑い。ゲラゲラと声を上げて、ひっきりなしに笑う。やがて収まったのか、俺の目を真っ直ぐに見据えて、言った。
「いいよ。私も、好きだから」
いつもは強気な彼女が見せる、恥じらいの姿に思わず胸が鳴った。嘘の告白は、本当になってしまったのだ。
〜エイプリルフール〜
アレは嘘だったんだよね。
嘘であって欲しい。
だった一言の言葉で、君との絶縁がきまり、
そして君は命を無くしてしまった。
誰が悪いのか
今もわからない。
なぜ君はボクにそれを伝えたの?
その一言がどの様な結果を産むことは
わかっていたはずなのに、、、、
ボクがその言葉を言わせたのかもしれないね。
それにしても残酷な内容だ。
40年も経っているのに、
今もまだこんな文章書いてる。
その日がエイプリル・フールだったらよかったのに。
そしたら今も君は居たかもしれないのに。
十字架を背負って生きるボクを見ていて下さい。
たった一つの嘘が
たくさんの真実を
すべて嘘に変えてしまいました
オセロみたいな一日でした
きのう売れ残ったウソが、在庫処分セールになっている。売りきれなかったから、このウソはどこに捨てられるんだろう。
「あぁ、物語を作る人が買い占めてくれるから、心配らないよ」
通りすがりに誰かが言って、通り過ぎた。
「ほんとですか?」と店員に聞く。
「ウソです」
売れ残りのウソがひとつ、消えた。
エイプリルフール:
ふと、思った。ただの興味本位だが。今日くらいはお前に言ってやってもいい気がした。
小さくぽつりと呟いた愛の言葉。気に入らないお前にだけ、不本意だが嘘と本当半分の告白を。
「愛してる」
馬鹿らしい。阿呆みたいに頬を緩ませやがって。この様子だと今日がエイプリルフールだとは気づいてなんかいないのだろうな。
苗字は同じ、遺伝子もほぼ同じだろう。お前へ向ける気持ちも同じ。しかし、似て非なる事柄がひとつ。身長は元々変わりなかったため気付かれることはないだろう。お前が好いている奴の真似をするなんて反吐が出るが。髪型まで揃えて俺も必死なもんだな。
早く、長い夢から覚めてやらないと、此奴は俺が掻っ攫っちまうぞ、糞兄貴。
こうして手紙を書くのは久しぶりね。最後に書いたのは確か、去年の君の誕生日だったかしら。
すごく唐突かもしれないけど、驚かないで聞いてね。今だから言うけれど、私ね、ずっと前から君のことが好きだったのよ。君に恋人が出来た時、初めてそれを自覚したの。馬鹿よね。私、何の疑いもなく信じていたのよ?君とは死ぬまで一緒にいられる、なんて。勝手にそんなことを思っていたの。だって、君と私は似た者同士だから。
でも実際は、君と私は全然違ったし、君は私の隣からいなくなった。当たり前よね。結婚するってそういうことだもの。家庭を持つってことは、友人より優先すべきものが出来たってことだもの。
あんなに人間不信だった君が、私の知らない誰かと幸せそうに笑っているのを見ると、正直苦しくて堪らないわ。心のどこかでは確かに祝福しているはずなのに、大半は呪いみたいな黒いものが淀んでいて、嫌になる。あの時、君と出会えた奇跡があったから、今私は此処にいられるのに、今はあの時死んでいれば、なんて考えてしまうの。君と出会えたから、誰かを好きになる幸福を知れたけど、そのせいで自分の度し難い醜さにも気付いてしまったから。
物語を書くことは、私にとってのアイデンティティで、君のために今までたくさんの物語を書いてきたけど、もう終わりにするわ。君がもう、物語を読まなくなったから。読む必要がなくなったから。
知らないでしょ?私が寝る間も惜しんで書いていたこと。君の喜ぶ顔が見たくって、書き続けていたこと。これからも、ずっと、死ぬまで書き続けたかったこと。
たったひとりの読者のための物語は、これで終幕よ。
この手紙を君が読み終える頃には、私はもう君と同じ世界の空気は吸っていないでしょう。言葉も声も届かない場所で、後悔と懺悔にくれていることでしょう。いっそ、願われない流れ星になって、燃え尽きてしまえたら幸せね。
言われるまでもないと思うけど、伴侶のことは大事にするのよ?君がこちら側に来るのは、満腹になるまで幸福を味わってから。でないとそれこそ、本当に呪うのだから。
じゃあね、
そこで慌ててる馬鹿な君、手紙は最後までちゃんと読むものよ?カレンダーはめくったかしら?そう、今日は“エイプリルフール”。嘘吐きの日。
ふふ、ごめんなさいね。今私、ひどい悲劇のような喜劇を書いているから、こんな嘘しか吐けなくて。
執筆が落ち着いたら、そのうち君の新居に遊びに行かせてもらうから、その時はまた、君の話を聞かせて頂戴。
『エイプリルフール』
そう、これは嘘だ。
でないと説明がつかない。
僕の目の前にある、君の姿。
花を添えられていて、綺麗な君。
君がお空の星になったなんて。
───────そんなの、嘘だよね?
イヤね、エイプリルフールだろ?
とりあえず、知ってるかわいいこに告白したのよ。
断られても、ウッソーで済むだろ。
そしたらよ、ミキちゃん。告白したらオッケー。
俺びっくりしたのよ。だから付き合う事になったのよ。
うん? お前どしたの? え? もしかしてミキちゃん好きだったの? ゴメン、俺
ミキちゃんと
ウッソーー!!
エイプリルフールでした♪
いや、俺はカオリ派だから。
ゴメンゴメン
えっお前もエイプリルフール!!
カオリ派なの!
昨日が平和な地球最後の日でした。
今日からはあなたの知らない地球の新たな1日が
始まりました。
あなたは記念すべき今日という日に
何をしますか?
あん🌟
毎日のように私自身に小さな嘘ついて
周りに嘘ついて
本当の自分が分からなくなった
そんな汚い世界にいつまでも居たくないな。
昼を生きる人達は
今日という日をどう過ごしましたか?
#エイプリールフール
去年のエイプリルフール
好きな人が同じクラスの女子全員に嘘告してたらしい
私のとこには来なかった
本命ってことかな?
でも死んでほしいまじで
『エイプリルフール』
行事ごとなんかはただの口実です。
あなたと喋りたいが為の口実。
別に「このうちどれが嘘でしょう」なんて
どうでもいいクイズ出さなくても。
必要以上に嘘をついて「嘘です」なんて
口癖のように言ってみたりしなくても。
頭ではそう思うけれど、
あなたと喋りたいだけです。
どんなにくだらないことでも、その時
話している時、あなたが私を見てくれるのが
嬉しいから、良いのです。
エイプリルフールは特になにもありませんでした
何かあるとするならちょっとだけ辛いことがありました
それは嘘告されたことです。私はその日エイプリルフール
だということを忘れていて本気で返事をしてしまって
相手に本気で返事してやがるー!今日何の日だと思う?
って言われてしまい正直辛かったです。
皆さんもエイプリルフールに限らず嘘告には注意してください
ほんとに辛いので嘘告はなくなってほしいです
というか嘘告する人いなくなってほしいです。
お題 エイプリルフール
『嘘つきチョコレート』
──そう筆記体の文字で書かれた紙箱が目に止まった。
悪戯グッズのひとつだろうか、と物思いにふける。
残業が日常になりつつある繁忙期
胃を酒で満たすのも疲れるほどの疲労を抱え
かと言って まっすぐ帰宅するのも気が進まないこの頃。
気まぐれで立ち寄っただけの埃臭い古書店で
帰りがけに まさか自分の興味を惹く品があったとは。
手のひらサイズの箱は意外と薄手の柔い素材で、
手に取ってみるとほんのりカカオの香りが漏れていた。
本当に売り物なんだろうか。
値札を探そうとして箱を裏返すと、
潰れた手書きのインク文字で小さく何か書いてある。
『隠し事を秘めた貴方へ』
思わず苦笑する。
確かに俺はこのチョコレートにふさわしい嘘つきだ。
この嘘に値段など つけられまい。
[気まぐれ] で毎日通ったこの店は、そして [彼女] は
とうの昔に見抜いていたのだ。
迷わずチョコレートをレジまで持って行き、
待ちくたびれたような顔をした [彼女] と目が合う。
「──もう、嘘はつけませんね」
そう微笑んだ [彼女] の後ろで
木製の大きな時計が0時を回るのが見えた。
言い訳がましく長い俺のエイプリルフールは
どうやらもう終わりらしい。
2023/04/01【エイプリルフール】
皆馬鹿になりましたか?
騙される馬鹿と
騙す馬鹿。
皆仲良く四月馬鹿
愉快ですね。
忘れてた馬鹿も
いるのですけど。
題 エイプリルフール
オォ─────イ、先生、居るかい⋯⋯。 おや、ハジメマシテ、新人サン。君は、火傷は診れるかい。⋯⋯ グラッツェ。
後ろに、火吹き者が居るのに気が付かなかったのサ。運悪く、背中を炙られてしまってネ、アハアハアハ⋯⋯。⋯⋯ イヤ、このサーカス団ではよくあることサ、みんな、思い思いに練習しているからね、今日は、ボクに炎をブッカケタイ気分だったのだろう。⋯⋯ そんなに酷いかい、あまり痛くは無いけどねェ⋯⋯ アハアハ。⋯⋯ アァ─、首のところのアザは気にしないでくれ、それは昔に付けたものだから⋯⋯。
⋯⋯ そういえば、フェデリーコ先生はどこに行ったのだい。⋯⋯ ヘェ、町医者に⋯⋯ ソレはザンネン!ボクたちは、彼にとてもお世話になったからね、将来はこのサーカス団で死んで欲しかった!
⋯⋯ ソ、もうひとりはボクの親友サ。出会ったのはズゥッと昔で、ズゥッと一緒に道化師(ピエロ)をしていた。ボクと同じ服を着て、同じメイクをして、同じ口調で喋るのサ。そのうちお互いの癖まで真似るようになって、お客さんの前に立つ度に、双子だと勘違いされたよ、アハアハアハアハ。
ボクはその度にヨロコビを感じたよ、大好きな親友の唯一無二の存在になれているのだから!
⋯⋯ ボクたちは、もっと一緒になろうとした。同じ料理を食べて、同じ身長にして、同じ名前にした。とてもゼイタクな日々だった⋯⋯。 新人が入る度に、ドッペルだと勘違いされたよ、アハアハアハアハ⋯⋯。 この上ないヨロコビだったよ⋯⋯。
⋯⋯ けれどネ、何かが足りなかった。ボクは最上を超えるヨロコビが欲しかったのサ。そのためには、何かが足りなかった。そのことを親友に泣いて訴えたら、親友も泣きながら、
「ヤッパリ、ボクらは同じだ、道化師(ピエロ)の名にフサワシイ存在サ。明日、ショウメイしようじゃないか。」
と言って、パペットのように寝てしまった。
⋯⋯ そして次の日、丁度1年前の今日、親友は死んでしまったのサ。2段玉乗りの練習をしていて、チョウシに乗って弾(はず)んだ時に落下して、ウチドコロが悪くて死んじゃった⋯⋯。
ボクはネ、最上を超えるヨロコビを感じたよ!!だって、キット、ボクは将来、そんなフウに死ぬだろうから!ボクの親友らしい死に方だ!⋯⋯ けれどネ、首の裏にアザが残ってしまったことだけが、ザンネンだった。ボクにはそんなアザはなかったからサ。
⋯⋯ おや、どうしたんだい⋯⋯ 医者のくせに具合でも悪いのかい。しかし、困るなぁ⋯⋯ キミには、も少し仕事をして欲しいのだけれど⋯⋯ キット、そろそろ⋯⋯。
⋯⋯ アァ、グットタイミングだ親友。新人サンに火傷を診てもらうといい⋯⋯。⋯⋯ ワオ、これは酷い。けれど、痛くはないだろう?
⋯⋯ エ、1年前に死んだって⋯⋯ ?アハアハアハ。騙したお詫びに、イイコトを教えよう。
道化師を人間と思ってはいけないよ、兄弟
朝を迎えたいかい、グラスホッパー
振り向かないこと!ココロッチ
カナリアが鳴いているよ、レモネード
耳を貸すな!ジンジャエール
4月1日、エイプリルフールなんだと思うと
幼い頃に先生や大人たちによく、
素直でとても良い子だねと言われて
育った事を思い出す。
大きくなるにつれ、嘘のスキルを嫌でも
身につけて、自暴自棄に堕ちた。
エイプリルフールに限らず
エイプリルフールだからではなく
この世界で生きるには、正直者では
生きられないのでしょうか。
去年の今私は友達から騙された。
それは付き合う報告でめでたいと思っていた。その束の間すぐにLINEのステメにt君とか、背景を手繋いでる写真とかにしていた。