『ところにより雨』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
お題『ところにより雨』
「あー……」
OKストアで今週の分の食材を調達した私は、外へ出るなり地面を打ち付ける雨音にすこしだけ残念な気分になった。
今日の天気は、「ところにより雨」、出る時は雨は降ってなかったので完全に油断した。私は傘を持っていない。
さて、どうするか。
大雨ってほどではなさそうだから、頑張れば走って帰れそう。多少、服は濡れるけど。
私は手に持っていたエコバッグを肘まで移動させると、スマホをカバンから取り出して天気アプリの雨雲レーダーを見た。画面に地図が映し出され、その上を水色やら緑やらの雲が通過していく。
見た感じ、あと、十分程度で一旦このあたりの雨雲はなくなるようだ。
無理して帰る必要もないか。
私はふたたびOKストアの中に入ってしばらく雨宿りをすることにした。
「今日もところにより雨なんだって
ねぇ知ってる?
最近の噂話
雨降る深夜人がさらわれるって
しかも若い女の人だけが居なくなるんだって」
「そんなのただの噂話でしょ?
それなら外に出なければいいじゃん。」
「そう思うじゃん。
隣のクラスの子から聞いたんだけど
そのさらわれた女の人は何かに導かれるように
外に出たんだって」
「へぇー怖いね」
本当にそれ思ってるなんて声をバックに私は考えていた。
なんで警察は動いてないのか、なんで雨の日なのか
よく分からないことがあると思った。
「ねぇこれ私たち2人で調べてみない?」
私がそういうと彼女は元気よく頷いた。
これからどういう未来が待っているかも
知らないまま
─────『ところにより雨』
テーマ ところにより雨
「....」
いつから虐められたのだろう。虐めは僕はなんとも思わない。殺されてはいないし、精神にはもともと強い方だった。でも、昨日の君の一言で僕は壊れてしまった。
「自分は君の友達ではない」
たくさん笑いあった昔の笑顔とは反対な冷たい視線を向けられたまま言われた。言葉を言ったあと君はスタスタと速歩きで帰っていった。
「どうしてだよ....」
虐められる前はあんなに元気に話しかけてくれたのに。僕の目から涙が出てきた。
もうすぐ慣れるはずだった左側
こそばゆい感情
確かな温度
なのに、
なんでなくなっちゃったんだろう
今もまだ強がりばかりの自分は
空回りしているばっかりで
言いたかったことも言えないまま
一人でここに居る
ぽつり、
一粒、落ちた
おかしいな
今日は一日中快晴だって聞いたのに
胸の前で握りしめた拳に
雨がぱたぱたと落ちていく
君が言ってた
天気予報なんか、当てにならないね
くしゃりと笑って仰いだ空は、
どこまでも青だった
お題
ところにより 雨
#6
「今日、『ところにより雨』だって」
「なにそれ」
「いや、天気予報。簡単に言えばめっちゃ狭い区域で雨が降るらしいよ」
「へ〜あんま天気予報見ないからわかんないや」
「この説明の時間返せ。あと天気予報は普通毎日見るだろ。ていうか見ろ」
いつか友人と交わした会話だ。天気予報を見ないというのはそんなに珍しいことなのか?
(テーマ:ところにより雨/コンルリ)
今日も雨だ。最近続いている
雨の日だと、朝おきにくいし気分ものらない
でも、他の国だと必要とされ重宝されている。本当に大切なことは失ってからじゃないと分からないというが、多分僕から見た雨もそうなんだろう。そう考えたらありがたく感じれる。今日も一日がんばろう。
私の胸の中はずっと霧がかかったように霞んでいる。
ひとりでいると、その霧の中をぐるぐるぐるぐる迷子になって彷徨ってしまう。
どこが出口?どこへ向かえば良い?何が正解?
あの時別の道を選べば良かった?あんなことをしなければ...あの時の私の行動が誰かを傷つけた?
ずっとずっと、ぐるぐるぐるぐる
苦しくなった。もう歩けない。
しゃがみ込んだ私の周りの霧が消えると、そこはいつものオフィスだった。
なぜか天井は無く厚い雲が頭上に広がる。
ぽつん、ぽつんと雨が降ってきた。
あーあ、また雨かぁ。髪もセットして、白い靴履いてきたのになぁ
雨に打たれても、一歩も動く気になれなかった。
昨日も一昨日もその前も、ずっと同じ夢を見ている。
私の胸はずっと曇り、ところにより雨
「変わりやすい空模様」
あなたの言葉が私に与える影響を、あなたは知らないでしょう。
何気ない一言で、一喜一憂。
心が晴れやかになったり、暴風雨になることなんて、気付いていないでしょう。
あなたの一言は予測不可能。
雨雲レーダーに引っかからない低い雲のよう。
天気予報の便利なフレーズ「ところにより」
場所とタイミング次第で晴れたり雨や雪が降ったり。
山の麓の都市の天気予報でよく使われるフレーズ。
あなたは私のことを、山の天気みたいに気分が変わりやすいと言っている。
私の心を掻き乱しているのは、あなたの方なのに。
────ところにより雨
─ところにより雨─
朝、激しく鳴り響くアラームで起きた。
今日は曇。空は曖昧な色をしている。
いつも飲んでいるインスタントコーヒーが無いことに気づき、
なんとなくイライラしながら、テレビをつける。
最初に目についたのは大きな文字で書かれた『ところにより雨』の文字。
嗚呼、だから少し湿っぽかったのか。寝癖が直らないのもそのせいか。
自分の中で正解を見つけた気でいると、窓からポツポツと音が聞こえた。
「…あーあ、今日は最悪だ。」
あの子の心晴天なり
私の心雨天なり
あなたの心晴れのち曇りなり
ところにより雨
部屋を飛び出そうとする彼女の手を掴んだ。
離して。
待って。
悪いのはそっちでしょ。今は何も聞きたくない。
わかってる。持ってけ。僕は傘を差し出した。
いらない。降ってないから。
いいから。ところにより雨、らしいから。
なにそれ。そんなのたいして降らないよ
いいから。 彼女の手に無理やり握らせた。
僕は卑怯だ。傘程度で、少しでも許されようとしている。
彼女は力なく傘を取り、無言で背を向けた。
ところにより雨…
神からの杯ならば飲み干そう
僕の上だけ雨の降る日に
ところにより雨が降っているが、
私たちはさほど気にしない。
雨の心地よさ、雨の匂い、雨の行末を見守ります。
そして雨から受けるたくさんの恵みに感謝しながら、雨の音に耳を傾けます。
どんな音が聞こえますか?
あなたの願望ですか?
あなたの気持ちですか?
そこに耳を傾けてください。
たくさんの可能性が見えてくるでしょう。暖かい感じがするかもしれません。そこからヒントを得ましょう。私たちはいつも話しかけています。
親しき仲に礼儀はあるの
ボクの美しい部屋の中に
土足で踏み込むなんてね
あなたの足跡が見えるよ
勝手にボクの心を覗いて
怒りの色に塗り替えてる
此処はボクの居場所だよ
此処はボクの安息地だよ
どうか聖なるこの場所に
神様の一筋の涙を授けて
あの人の傷ついた心にも
優しくそっと降るように
『ところにより雨』
【無題】
皆さん、覚えていますかね。
彗星です。
私は、訳あってこのアプリを最初から始めることになりました。今まで時間をかけてつくった作品、もうすぐで1000にまわりそうだった"もっと読みたい"それが全て0からになると思うと言葉では表せないほどショックでした。ですが、これからもこれまでの作品を遥かに超えれるような作品をお届け出来たらなと思います。
皆さんには今まで通り私の作品を楽しんで頂けたらと思います。
そして、もしまた100個、500個"もっと読みたい"が届いたら前回のようにこうして皆さんにお伝えする形でできたらなと思います。
これからも、彗星をよろしくお願いします。
『ところにより雨』
通学や通勤の途中に、雨が降りやすい場所がある。
『ココから、雨です。』
天気の変わり目がソコにあるみたいに、急に変わる気圧の谷のような場所。
『雨は、ココまでです。』
それは、カーテンが引いてあるかの様に、くっきりと分かれている。
「雨、降ってたの?」
居住エリアが違う友人から、不思議そうに尋ねられては、降っていたと答える。
「綺麗に分かれてるんだよね。ココから、ココまでって。」
道路も、はっきりと濡れていたり、しっかり乾いていたり。
「帰りに、しっかり傘を持たなきゃね。」
忘れないように気を付けるまでがセットだ。
ところにより雨の予報を聞いて
まず確認したのは
あなたの街に雨が降るかどうか
あなたが雨に降られないことに安心して
わたしは傘を忘れた
死に場所を定めたらしい雲があり今日は三人帰らぬ海路
こんな日には、滴る無数の水音なんて耳を澄ましても聞こえないほどに、大きなロックを流し、カーテンを閉め切って、布団に潜り込んでしまうのだ。そうしたならもう、僕の世界を邪魔するものはいなくなる。
僕は雨が嫌いだ。
まとわりつく雨音の騒がしさが嫌いだ。雨の匂いも臭くて嫌だ。それだけならまだいいが、加えて、僕の精神の深い深い水底にある心が、とにかく雨を嫌っているのだ。僕にはそれが我慢ならない。もしも僕にとって雨音がすごく心地の良いもので、雨の匂いが僕の精神を安らげるものであったとしても、心が雨を嫌う限りは、僕は雨を厭い続けるだろう。見るのも嫌だ。聞くのも嫌だ。僕は雨が嫌いだ。
「――地方では、ところにより雨と……」午前7時、ニュースキャスターのその平坦な声を聞いた僕は、もう今日が嫌になった。
雨の日は1日中家にいると決めている。外出なんて以ての外だ。五感の全てから雨を遮断し、空を覆う分厚い雲から目をそらさなければ、とても1日を生きられない。
左手に握りしめたスマートフォンが震えた。メッセージの通知だ。隣の街に住んでいる、昔同じ習い事をしていただけの、ただの知り合いからだった。隣町とはいえ、かなり家が近かったからか、なんとなく連絡先を交換して、なんとなくよく話すようになった。最近はよくあちこち巡ってはその風景を写真に取っている。あいつも雨が嫌いだ。僕ほどではないようだが、とにかくいつも雨が嫌いだと周りに言ってはばからなかった。
『今日は家の周り。アイスみてえw』
地平線に向かうほど深みを増す青い空の中で、白いふわふわした雲が一つ浮かんでいる。ソフトクリームのように巻いた形のそれは、雨なんて知らない初々しい白だった。下部には電線と茶色い屋根が写り込んでいる。
僕は返事をしないままスマホの電源を落とした。
「ところにより雨と――」
ニュースキャスターの声が耳の中でこだまする。
聞こえないはずの雨音が聞こえる。
これ以上は余計なことを考えたくないから、ロックを流すスピーカーの音量を上げて、僕は目を閉じた。
ところにより雨。
私のところには雨が降っている。
君たちのところは晴れ。
テストやばかった人たちのところには曇り。
君たちは幸せそうですね。イチャコラしちゃってまぁ、
まじでリア充爆ぜろと失恋した私が言っても惨めなだけか
晴れところにより雨