『ところにより雨』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
《ところにより雨》
残念なことに俺達の住んでいる地域は雨。昼から部活がある。昼からはせめて曇りがいい。練習場は体育館だけど、この雨の中カッパを着て行くのはごめんだ。
俺「あ~あ。晴れねぇかな~」
早く雨よやんでくれ。と空に向かって祈ってみる。 トントン
誰かが扉をノックした。
俺「は~い」 ガチャ
妹「おにーちゃん?」
こいつは8歳年下の妹。大分離れてる。俺が14だからこいつは6だ。
俺「何?用事?」
妹「てるてるぼうずつくろ?」
てるてる坊主!? この歳でてるてる坊主を作るのか?
俺「何でてるてる坊主?」
妹「だって雨がやんだらおにーちゃんぶかつ行けるでしょ?」
なんだよ。こいつ。優しすぎんだろ。
俺「いいよ。ただし、一人一つな。母さんに怒られるから。」
妹「わかった!じゃあティッシュもってくる~」タタタタ そして妹の持ってきたティッシュでてるてる坊主を作る。輪ゴムで止めて・・っと。あとは顔を描けば、、完成。我ながらいい感じに出来た。
俺「よし。リビングに貼ってこい」
妹「は~い。ありがとうおにーちゃん!」タタタタ
お昼は曇りどころか晴れになったんだとか。
心の中は晴れ渡っているようで水たまりがある
水たまりがあるということはところによって雨が降っているということだ
その雨はやむことがない
抜け出せない悲しみが心に住み着いているのだ
私は健康であろう
でも何もないわけでもない
水たまりが拡大しないように健康な道を選ぶとしよう
今日の元気模様は
快晴!ところにより雨
…にもなるから、ご注意を。
ゆっくり休みましょう。
お題
ところにより雨
「晴れ時々曇り、ところにより一時雨」
ハッキリしない予報にため息をつく。
今日はあの子と初めて出掛ける日なのに、雨の降る「ところ」だったら少し困ってしまう。
それでも僕は、念入りに身支度をして早めに待ち合わせ場所へと向かった。
晴でも、雨でも、曇でも、待たせるわけにはいかないから。
君に会えるというだけで、心の中は100%の晴れ予報。
(ところにより雨)
「ところにより雨」
仕事中お客様から理不尽に怒鳴られた
彼氏にデートをドタキャンされた
推しのYouTubeライブを見逃した
ご飯を炊くの忘れてた
週間星占いでは最下位だった
今日くらい泣いてもいいよね
ところにより雨
どうしてだろう。
みんな、心に雨が降って傷ついたら、或いは傷つかないように傘をさす。又はさしてくれる。
でも、あなたは拒否しちゃった。
大人の手も振り払い、家族にも虚勢を張る。
そんなことしたら、心の雨は土砂降りになるのは分かってるはずなのに。
どうして、自ら辛い事を選ぶの?
ちゃんと見てよ。
世界は、そんなに雨ばかりでも、傘をさしてくれるひとはいるよ。
ちゃんと見てよ。
世界は、晴れの日だってあるでしょう?
そんなに雨続きだと、いつか沼になって溺れちゃうよ。
ねえ、たったひとこと
「助けて」
どうしたら、あなたはそれが言えるようになるのかな。
いつになったら、あなたの心は晴れるようになるのかな。
ねえ、傘から逃げないで?
【ところにより雨】
私は昔から人の心の天気が分かる。
今日もポツポツやザーザー降っている人に傘をさす。
「大丈夫ですか?」
きっと大丈夫・・・
明けない夜がないように雨だっていつかは止むときが来るから・・・
この人のように助けてくれる人だっているから・・・!
だけど・・・
だけどまだ助けてもらえなくて今が苦しいのなら勇気を持って自分から動かないと・・・
大丈夫!あなたの味方は絶対にいるから
辛いときは逃げ出したって誰かに頼ったって良いんだよ・・・。
人間なんだから!
なんでも完璧に出来るなんてそんな事絶対にないんだから・・・!!
ところにより雨
私は隣で困っていた友達に傘を渡し、こう言った。
「私は大丈夫だから帰るからこの傘使って」
友達は言った。
「じゃあ…一緒に帰ろ?」
私はその日から、その友達の事が好きになった。
あいもやでー
『ところにより雨』
僕の心はいつも雨。土砂降りの雨。ずっと降り続いていて、大雨洪水警報がいつも発令されている。
何でだろう。いつからだろう。
もう忘れてしまった。
でも、こんなに雨が降っていても気付かれない。
何でだろう。
天気予報はところにより雨。
ところによりかぁ。じゃあ、ここだけだ。
いつも僕だけ雨に濡れている。
予報どおりは概ねスルー
外れたときには大不評
明日を占う人のこころは
勝手だけれど仕方ない
励めば易し 怠れば危うし
時を待てば叶う 養生すれば治る
(That’s right, that’s right)
ところによって降る雨は
降ればヤッパリ 降らねばラッキー
誰にもわからぬ未来だけれど
「ところにより雨」
ほどよく用心 結果オーライ
「ところにより雨」
#55
「ところにより雨」
テレビから聞こえるその声に、
そっと耳を傾けて首を捻る。
˹あー、きみとのデートプランを組み直さないと。 ˼
【ところにより雨】
窓の外から響く雨音に身をゆだねがら、文庫本の頁をめくる。ゆっくりと過ぎていく時間が心地良い。
スマホのバイブレーションに、ふと顔を上げた。表示されている名に、考えるよりも先に指が動く。
「もしもし?」
「あ、悪い。今、大丈夫だった? たいした用事じゃないんだけど」
「良いよ、どうかした?」
相手が君じゃなければ、読書の邪魔をされた苛立ちを覚えたのだろうけれど。君の声は好きだから、特別に許してあげよう。
「桜がすごく綺麗でさ。見てたら話したくなって」
朗らかな口調で君は言う。それに首を傾げた。
「雨なのに桜を見ているの?」
「え、雨? 普通に晴れてるけど」
おや、今日は大学でサークル活動があるのだと言っていたから、そこまで距離が離れてはいないはずなのに。
「そっか、そっちは雨なのか。ちょっと待って」
カシャリと電話口から聞こえたシャッター音。そうしてすぐに、一枚の写真がメッセージアプリを介して送られてきた。
鮮やかな青空の下に、満開の桜が咲き誇っている。少しだけブレてしまっているのは、ご愛嬌というやつだろう。
「桜のお裾分け。じゃあまた!」
慌ただしく通話は切れていた。まったく、時間がないのなら無理に電話なんてかけてこなければ良いのに。
窓の外ではまだ、ざあざあと雨が降りしきっている。スマホに表示した桜の写真を眺めながらそっと、小さな笑みをこぼした。
ポツ
「え、、」パラパラパラパラ、、
「えーー、、、」
(まぁ、曇ってたけどいけると思ってたのになぁ)
パシャっ
「とりあえず屋根のあるところに避難ーっと、ぁ、」
(先約、この人もか、)
『急に降ってきましたよね笑』
困ったように笑う彼にちょっときゅんとした。
−−−−−−−−−−−−−
『そういえば僕たちが出会った時、雨だったよね笑』
「うん、そうだね」
『今日は傘持ってかなきゃ』
「降るかもしれないからね」
そう言って手を繋いで歩き出す。
『一目惚れだったんだよ。どうやってこの時間で連絡先を聞いたら良いか必死に考えて、変にも思われないようにさ、、』
って困ったように笑う彼にちょっときゅんとして。
沈みがちな雨も悪くないなと、
君となら思えるんだ。
今日も流すだけの天気予報。無音は怖いからラジオをつける。
これから雨が降るらしい。畜生、ちょうど出掛ける時間じゃないか。
苛立ちながらもふと考える。ところにより雨ってなんぞやな?教えてgoogle先生と独り言を言いながら スマートフォンを操作する。文明の利器とは素晴らしい。答えはあっという間に出てきた。
*ところにより雨
天気概況で、「雨が降る所があるでしょう。」 もしくは、「所によりにわか雨が あるでしょう。」 と聞いたことがあると思いますが、石垣島地方や与那国島地方 などの予報区域の半分よりも狭い範囲で雨が降ることを意味します。
引用:気象庁 PDF
成る程、とにかく狭い範囲で降るってことね、ふうん。と呑気に思いながらドアを開けると雨がざんざん降っていた。
ところにより雨。
最近傘を
買っても
すぐに
忘れるから。
ところにより雨だと
どうか
降りませんように。
明日こそは
買いに行くと
思いながら。
今日の私の心予報はところにより雨です。
私は夏休み、入院のために部活に行けなかった。それは休み明け1週間くらいまで続いた。
本日は雨。
ー今日も部活なし、か。先輩、私の事サボり魔とか思ってるかもしれないな。そもそも気にしないかー
私が玄関ホールに出た時だった。雨に打たれながら走っているのは先輩だった。奇跡的だった。先輩の濡れたTシャツがいい感じに透けていて少し…いや、だいぶ色気が出ていた。私が見とれていると学級担任の先生に捕まった。
「何何〜?アイツ?青春だねー」
と言いながら先生は先輩を呼び止めたのである。
「あれ?あんた、相棒は?」
「あぁ、多分3階にいますよ。」
「早く中に入りー?風邪引くよ。」
「引きませんよ笑 あと少しで走り終わるんで。」
先輩はまた走り出した。私の心は完全に晴れ予報。ノックアウトだった。
幼馴染くんと帰る時間が被ったわけでもないのに、いつもの信号のところで出くわしてしまった。私は、なんと声をかけたらいいのかわからない。信号が赤になってかける言葉を考えていた。
ーやっほーー
ー君、1人なんだー
ーまた出くわしたねー
どれも違う。私らしくない。そんなに親しくなった覚えもない。どうしようかと悩んでいるうちに信号が青に変わり幼馴染くんは歩き出した。まだ私は動けないでいる。
「…君!!」
とっさに出た言葉はこんなにも単純だった。私はずっと君の名前を呼んでいたね。君に支えられてばかりだ。でも今日ばかりは違うらしい。幼馴染くんは振り返らなかった。私の声は聞こえていた。私の声は届いていた。届いていた…はずなのに。君にはもう届かないんだね。
先輩も幼馴染くんも諦めた途端に何かが途切れた。失った瞬間に希望が消えた。私の心はところにより雨なんかじゃなかった。最初からずっと雨だったんだ。
ところにより雨
そのところに当たってしまった。なかなか運がい良いのだ。
そう思えば雨音も心地よい。
自分の機嫌は自分で変えられる。
雨の中、何が待っているやら。
ワクワクが止まらない。
ところにより雨。
ところにより晴れ。
ところにより曇り。
ところにより雪。
ところによりモヤモヤ。
ところによりハキハキ。
ところによりテキパキ。
ところにより元気。
ところにより空元気。
ところにより雨は、一時的。
ところにより曇りから、晴れる。
明日は晴天。心の中も晴天。
うちのじーちゃんが死んだとき
うちの町にだけ雨が降って
丁重にお迎えに来てくれたような気がした
不思議な現象だったなぁ
とーちゃんや弟じゃあんな天気にはならんだろ
じーちゃんはどんな人と比べても
はちゃめちゃで凄い人だった
ところにより雨
どこかで雨が降っている誰かが雨に濡れているかもしれない俺はそういう人を助けたいと思う優しい接するべきだと思う