『たった1つの希望』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
僕は、マッチ売りの少女の話を思い出した。
マッチ売りの少女の話は、昔は覚えていたが今はぼんやりとしか思い出せない。
(少女は確か、売れないマッチで温まろうとしてマッチを擦った。
マッチから幻(まぼろし)が見えてきて最後、死んだんだっけ。)
マッチ売りの少女のたった一つの希望は、マッチで見えた幻だろうか。それとも、マッチが売れる事だろうか。
僕は、マッチ売りの少女の話が好きだよ。
理由はね、たった一つの希望がマッチで見えた幻だと思えるからだよ。
受験勉強も終わりがあるから、頑張れるように、人生も終わりがあるから頑張れるような気がする。
絶望の淵にたった時
隣に居てくれたもの
それは
希望だった
お題
たったひとつの希望
展望台からの景色
そこで初めて生を感じた
だから私はたった一つの希望を胸に
柵を超えた
希望とは
深く暗く湿った穴の底に差す
地上からの一筋の光
あなたの手元を照らす
あなたがまだ死んでいないことのしょうめいに
たとえ光の出どころが
無謀なほどに上にあろうとも
その光のために
あなたは闇の底で死ぬ決意ができない
地獄に落ちた事のある人ならば、分かるであろう「何一つ希望の無い状態」のくるしさ。
地獄なんて、堕ちたことのある人間一人も居ない、居るとしても漏れなく皆死んでいるとそう思っただろうか。確かに今現時点、「地獄」と形容された物を聞いて大多数の人間が思い浮かぶのは、所謂あの世の事だろう。
だけれども、私は思う。そんな存在するかどうかも知れぬその地獄よりも、この社会には余りに強大で巨大で屈強で頑丈で理不尽で非合理で不条理な地獄が、世界各国たくさんあると。
例えば、会社。例えば学校。例えばSNS。
挙げ出せばキリがないほどに、私達の生活は地獄で満ち溢れている。私が普通に生活出来ている場所だって、別の人から見てみれば地獄なのかもしれない。何時も一緒に過ごしている彼女だって彼だって私から見れば普通で平凡で一般的で平均的なこの景色だって、もしかすると、地獄のような、深海のような、深淵のような、そんな場所に見えているのかもしれない。
地獄で希望の無い苦しみは、私には測りきれないし、おおよそ測ろうとも思わないけれど、そんな人に希望を、とまで大それたことはいわないにしろ、支えになれればいいなと少し思う。
『たったひとつの希望』
希望はどこにある
希望はあの人の胸の中に
たったひとつの大切な希望
話しているとこぼれてくる
私の傷みと同じものが
私の傷みをやわらげてくれる
同じ時間を重ねて
違う価値を得て
気づかせてくれる
違う生き方もあるよと
私の希望はあの人の胸の中にある
たった一つの希望。
愛情?お金?容姿?家柄?
自分が追い込まれた時、どんなものを希望にするのだろう。
誰にも変えられない、自分だけの武器を身につけたい。
いつ再会できるか分からない状況で、
唯一、心の支えになったのは「また連絡するよ」
だった。
連絡が来なくなって、時間が経った。
忙しいのに邪魔をしてはいけない。
そう思って、相手の都合に合わせたのに、
気持ちが無くなっていたのかもしれない。
連絡が来なくなって、時間が経った。
唯一の支えは、今も思い出の中に存在している。
「たった1つの希望」
たった1つの希望
幸せになりたい
今も元気に生きているし
家族や仲間もいるし
幸せだとは思う
でも満たされてはいない
満たされることが
あるのかは分からないけど
気持ちが満ちた
幸せを感じてみたい
たった一つの希望、なんて難しい話だな。あれはああなってほしい、それはそうなってほしいって色々目移りしながらもなにかしらアクションし続けてることが生きてるってことだと思うので。
『たった1つの希望』
なんて場面には、絶対に出くわしたくない。
「無人島になんかひとつだけ持っていけるとしたら何を持っていく?」
目の前に座っている男が私に問いかけた。
男は私に好意を抱いているようで、しつこいほどよく話しかけてくる。無下にするほど嫌ってはいないが、授業終わりや休みの日をこの男に使うほどは好んでもいない相手なので、何度かこうして学食のテラス席で昼食を共にしている。半ば無理矢理同じ席に座ってくるとも言うが。
会話の内容は、大体が質問攻めで、この男は将来インタビュアーになりたいのかというほど毎日大量の質問を浴びせてくる。
ちゃんと回答はしているつもりだが、愛想よく話すこともしないので、ここまで脈のない相手に何度もタックルすることのできるこの男の前向きさや楽観的なところは羨ましいと思えるほどだ。
「本かな。」
端的に答えた。
「あーたしかに、鈴木さんらしいな。」
男は大きく頷く。
「心理テストってわけじゃないけど、なんとなく、その人の大事にしてるものがわかる気がしねえ?」
「…?」
いつになく真剣な表情だったので、まともにその言葉の意味を考えてしまった。
「無人島なんて絶望しかない場所で選ぶものなんだから、日常的にそれを拠り所にして生きてるのかなって思うんだよなあ。」
「え、そこまで考えてなかった。」
無人島。人のない島。そこに行けば誰にも邪魔されることなく、自分のしたいことができ、喧騒もなければ人間関係なんてまどろっこしいものに縛られずに済む。
「やっぱり鈴木さんて面白いこと言うなあ。」
「はぁ?」
「人間は社会的動物って言うじゃん。無人島で1人で生きていけると思うの?メシ確保したりとかさあ。」
「…たしかに、誰にも縛られないバカンスくらいの気持ちだったわ。それに、本や映画は好きだけど、娯楽でしかないかな。」
私が言葉を発する度に、いろんなバリエーションで驚いた表情を見せる。私にはない表情筋が備わっているんだろう。
「じゃあ逆に、鈴木さんにとって、希望って何?」
希望か……。
今に満足してるから、特に浮かばなかった。
「絶望してないから、希望もないかな。」
その時、男は唾を飲み込んで、今日1番驚いた顔をした。
「強いて言うなら、ずっと人に合わせたり、集団行動したりとかが苦手だから、そういう時は絶望感あるね。自分の時間を確保するのが私の希望…って言えるのかな。本とか映画はそれを実現するための手段的な?」
この男と話す時間で1番饒舌に話してしまった。
「…なるほどなあ。俺、鈴木さんみたいになりたい。」
そう言うと、スッと席を立って、彼は去っていった。
うーん、むしろ、ありがちな無人島の質問で、絶望とか希望とか考えたことある人の方が少ないんじゃないか?と突っ込みたくなったけど、次に会う時にはもう忘れてるだろうな、私が。
私は彼を、能天気で自信に満ち溢れた男だと思っていたけど、そんな彼の「絶望」が何なのか、とても知りたくなった。
彼が無人島に何を持っていくのか、今すぐ追いかけて行って聞こうかと思うほど、引っかかった。
無人島を「絶望しかない場所」と表現した彼の、絶望から生まれるたったひとつの希望を、知りたいと思った。
7.たった一つの希望
彼女が生きて居ることだけが私の希望だった。
小学生の頃から一緒で
一緒にゲームして部活とか応援して
お互いに相談しあって支えあってきた。
彼女がいなくなる事がいちばん怖かった。
恐怖だった。
体が弱い子だから仕方ないことだと言われたけど
僕は諦められない。
僕は最後まで彼女が僕の希望なんだ。
【たった一つの希望】
暴力暴言の飛び交う家で、
私のただ一つの希望だったおじいちゃん。
大切に大切にしてもらったのに。
アンタらのせいで…
三月となり、春一番が吹き始めた今日この頃。
俺は高校を卒業した。
しかし、四月に大学に入学する訳でもなく、どこかの会社に入社する訳でもない。
俺はこの春、ニートになった。
わかってはいる、これが良いことではないことは。
親のすねをかじりまくる訳にもいかない、でも、進学する余裕もなく、就活の波には乗れずにこうなった。
絶望、とはいわないが、なんだか悪いな~、という焦りはあった。
親も最初こそは口うるさく就活就活言っていたが、とうとう何も言わなくなり、いよいよ見放されたような気がする。
たった1つの希望として、俺は趣味で創作活動をしている。
絵を描いたり、漫画を描いたり、小説を書いたり、音楽を作ったり。
下手の横好きで、といったらそれまでだが、なんやかんやフォロワーも千単位はいる。
今はアップして見てもらうことしかできないけれど、これは大きな1つの希望だと、俺は考えているのだ。
【たった1つの希望】
ちょっと疲れたときには
遠くの街へ でかけてみよう。
現実逃避の旅へ。
思い切って扉を開けてみる。
欲望のままにひろい集める たからもの。
目の冴えるような色とりどりの。
そこで見つけたのは たったひとつの希望。
本当の現実 みつけた。
(たった一つの希望)
たった一つの希望でも
あったらそれに縋れば良い
たった一つの希望も無ければ
皆んなは一体どうするの?
疲れた。
朝早く起きて、夜遅くに帰ってくる日常
理不尽に怒られて、周りから聞こえるクスクス声
終電に間に合わず、1時間かけて歩いて帰った
家の前につき、ふと見上げたら目に入った光
ドアお開けたら当たり前のように聞こえてくる「おかえり」
僕の中のたった一つの希望
たった一つの希望
大人にまでに
『幸せになり、
気軽に話せる人に会いたい』
まだ大人じゃないから
まだ時間はある
この時間は、
大切にしたい
希望を
探しに行きたい
遠くでもいいから
この希望を
叶えたい
時間は、まだある
急がなくてもいい
見つければいいんだ