『たくさんの想い出』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
たくさんの想い出が今まであった。
それらを超えるたくさんの想い出を今日から君と作っていこう。
沢山の思い出が詰まってるこの場所だけでも
守りたい。
………
まぁ、ここを守る本当の理由は君なんだけどね
薄いピンクに染まった空
遠くから微かに聞こえるみんなのはしゃぎ声
誰もいない学校の廊下に響く自分の足音
新入生の初々しさは桜の花びら如く
跡なく散ってしまった
墓に供える花だと告げると、店員は奥のガラスケースから花桶をひとつ抱えて戻ってきた。白い蕾ばかりの枝がたっぷり活けられている。
「このバラ、人の記憶を感じ取って色が変わるんです」
最近とても人気で、といいながら「お試しに」と薄緑混じりのまだ固い蕾を一本取り出して手渡してくれる。
「故人の方のお好きだった色とか念じてみてください」
(あの人の好きな色は何だったか……そういえば口紅は赤じゃなくて、いつもちょっと変わった……)記憶を手繰り寄せて脳裏に顔が浮かんだとたん、手の中の蕾がみるみるふくらみだした。
数分もかからず、すっかり満開になったバラは花びらが白から鮮やかなオレンジピンクへと変化していた。
記憶のまま。彼女の唇の色だ。
不思議な花を包んでもらい、郊外の墓地に向かう。車をおりた時にはもう夕暮れが迫っていた。持ってきた花束の一輪ずつを指でそっと摘み、懐かしい記憶を辿る。
出会ったとき、初めて挨拶を交わしたとき、初めて手をつないだとき、初めてケンカをしたとき……たくさんの想い出をひとつずつ丁寧に確かめ、また心の奥へと仕舞いこむ。手の中で花は彼女の想い出に染まり、順にほころんでいく。
やがて全ての蕾が開き、彼は静かに立ち去った。
墓に残されたバラは夕陽の残照を受けて艶やかに輝く。
何一つ混じりけのない、真紅の花束。
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「たくさんの想い出」
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所感:
花が黒とか金色に変わってしまうメリバVerを先に思いついたのですが、長くなりそうだったので没。
たくさんの思い出
人生の中で強くならざるを得ない誰かがいる。
あなたが強くなったら誰が
あなたを守ってくれるのだろうか?
周りに焦点を置きすぎてあなたが疲れてることに
あなた自身が気づけないでいる。
強くなった今、弱みを見せるのが怖い。
弱点を見せないために
自分のことは語らないでいよう。
そう思うようになってしまった。
引越の支度をしていて
いろいろ思い出していた
荷物をまとめながら
いつの間にかこんなに荷物が増えていたこと
家族が増えていたこと
思い出も増えていたこと
新しい家に向かう希望よりも
いまは、ここで暮らした長い時間の
懐かしさと想い出
センチメンタルに押しつぶされそう
『たくさんの思い出』
たくさんの思い出たちが
口々に私に何か言う
その声がまるで二つか三つの幼児のような
か細い高い声なのだ
それがてんで勝手にばらばらに
一斉に私に訴えるのだから
とても聞き分けていられない
私は宥めようとするけれど
思い出たちは聞き分けない
ぴいぴい、ぴいぴい
雛鳥か何かのように
一生懸命に訴える
私は困り果てながらも
なんとか宥めようとする
分かった分かった
近ごろどうも忙しくて
暇がなかっただけなんだ
けして忘れちゃいないとも
嫌いになったわけでもないよ
あとで一緒に遊んでやるから
ちょっと大人しくしておいで
そう言ってやれば
おとなしく口を噤むのもあれば
ますます喚き立てるのもある
私は笑って頭を振ると
あとでね
そう言ってやりかけの仕事にまた戻る
思い出たちが私を呼ぶ
いとけない声を聞きながら
分かった分かった
あとでまた遊んでやるから
そのうちまた遊んでやるから
今はまだだめだよ
私は今に向き直る
そうして呟く
お前もあの群れに入ったら
私に構われたがるのかね?
‘今’は笑って答えなかった
優人と1時間も通話ができたこと
嬉しかった、でも優人はえっち系の話ばっかで悲しかった、私体目当てなのかなって思った悲しいよ、前は次は楽しい話をしよって言ってたのに、嘘じゃん、今日は悲しかった、とっても、リスカをした、血が少ないというか血が出るのが少ない、生理だからかな?いっぱい出て欲しいのに全然出ない、悲しいな、今日は悲しい日でしたわ、お腹痛い
たくさんの想い出
命をもらって80年。
今日まで、命を燃やして生きてきた。
あとは、炎が消えるのを待つだけ。
参ったな、こりゃ。
何から手を付ければいいのか。
断捨離、断捨離と呟いてみるけれど
あまりにも多すぎるし
重すぎるのだ、僕には。
もし、綺麗に全部片付いたら
僕はどうなってしまうのだろう。
今更ながら驚いている。
僕の心の中の君が占める割合の大きさに。
僕は空っぽになってしまうかもしれないな。
君は少しでも持って行ってくれたのかな。
それとも全部置いて行ったのかな。
そんな事を思う内はまだ
片付けられそうもないな。
-たくさんの想い出-
この間、3ヶ月ぶりに妹の家へ行った。
姪っ子はようやくつかまり立ちが出来るようになっていた。
まだ1歳にも満たないけど、人見知りは一人前。
おもちゃで遊んでいても、ふと気づいた時に私の顔を凝視する。
「そのおもちゃ好きなの?上手だね」などと声をかけると、ぷいと母親の方に顔を向ける。
「仕方ないよね」と私そっくりの声で妹は苦笑した。
1時間半弱経過。
ようやく近くにいても怖がる素振りを見せなくなってきた。
そして、更に30分経過。
日が沈むからそろそろ帰らなきゃと思いながら妹と話していると、妹の足元に座った姪っ子が、私の方を見ながら拍手をしている。
⸺これは、私に拍手をしてくれってことか?
私は姪っ子の方を見て拍手する。
姪っ子、にこにこ笑う。
このやり取りが3回くらい続いた。
何これめっちゃ可愛いいいいい!帰りたくない!!
と、いうことがありました。
勿論、帰宅する頃には日が沈み真っ暗になっていましたとさ。
たくさんの想い出が、こんな風にきらきらした想い出ばかりという訳にはいかないけど、こういうことがあると生きてて良かったと思う。
#たくさんの想い出
先生から初めて怒られたのは小学校2年のとき。授業が終わってないのに勝手に紅白帽と雑巾をとっていって一人で誰も居ない静かな廊下をひたすらに磨いていた。その後に、おい、お前呼び出されてたよって友達から言われて教室に戻ると先生が真っ赤な顔をしていて。それでベランダに連れていかれて散々に説教を食らった。僕はもうしゃくりあげてしまってごめんなさいも言えないくらいにひくひくと鼻頭を動かしていた。先生が粗方のことを言い終わったふしで、その優しくも冷ややかな手で僕の頭をゆっくりなでおろしてくれた。その手が下へ下へと撫で下ろされていくのに同期して僕の中の罪悪がどんどん太っていって、しゃくりが時限爆弾みたいに早くなっていって、たまらなかった。その手を退けて先生は一人教室へと戻って行った。2分くらいたったあたりで先生は戻ってきて、口をお空けなさいと仰った。大人しく口をペリカンのように開けると先生は僕の口に小粒のレモン飴を放った。泣き止んだら教室に戻りなさい、あと飴のことは先生と君との秘密ね。そう言って先生は授業へと戻っていった。美しい想い出というのは時に美化されて蘇る失敗例だとかその時は苦しさに喘いでいた記憶についてのことが多い。ひとつひとつそれはかけがえのないものになっていくのだが記憶にはまるで鏡のくもりを拭うように美化されてその内容が頭の中でどんどん変貌していってしまう。そのレモン飴についての味。当時は酸っぱかったかもしれないし、異常に甘かったのかもしれない。でもその改竄されることのないその当時の記憶を辿り想像することこそ人間らしい想い出だと思う。
🍀たくさんの想い出
この3年間で沢山の想い出ができた。
忘れられない、忘れたくない大切な想い出。
最初は楽しくなかった学校生活も
今となっては想い出に包まれて
幸せで楽しい“想い出”になった。
もうすぐ卒業。
“想い出”となった日常を、残り少ない日常を
大切に、一日一日を過ごしていこう。
たくさんの想い出のうちに、これから忘れてしまうどれほどの時間が潜んでいるのだろう、でもそれは、きっと忘れるほど優しい想い出なのだと思うと、わたしはこの先の人生が楽しみでならない
『たくさんの想い出』
新しき恋はあるか求めて通うカラオケハウス
歌詞を間違えて貴女を見る
『たくさんの想い出』
母に抱かれながら食事をしている
自分が何を想っていたのか
母がなんと言葉をかけてくれていたのか
他に誰がいたのか
何を食べていたのか
何も思い出せない
それでも温かな気持ちは思い出せる
そんな、一番最初の想い出
新潟のゲレンデで父と共にソリに乗っている
自分がどんなウェアを着ていたのか
父がどんなウェアを着ていたのか
どんな寒さだったのか
何も思い出せない
ただ、青いソリに乗り、サングラスをした父がいて
とても楽しかったことは思い出せる
そんな、幼少期の想い出
小学校で友人と喧嘩している
何故喧嘩になり、殴り合ったのか
他に誰がいたのか
思い出せない
しかし、殴り合いをする興奮と痛み
その後、仲直りをしたであろうこと
その友人とはいまでも親友であることはわかる
そんな、少年期の想い出
海辺で女の子と座っている
どういう経緯でそこにいたのか
覚えていない
ただ、その子が初めて付き合った人で
それが切ない結末に終わったこと
その後の人生で交わることが無いこと
少しの胸の痛みがあることは覚えている
そんな、青年期の想い出
家で妻と喧嘩をしている
家の片付けをするとかしないとか
そんな些細なことが原因だ
いつものことだ
いい加減疲れを覚える
それでも仲直りし、一緒に夕食を食べた
申し訳無さと、少しの不満とが残る
そんな、昨日の想い出
たくさんの想い出がある
たくさんの想い出の一つ一つ
それらがいまの自分を形作っているのだろう
本当に?
この想い出はホンモノ?
もし、たくさんの想い出達が
全ての物が自分の脳が作り出した幻想だとしたら?
何が本当の想い出で、何が本当の自分?
誰にもわからない
僕にもわからない
虚飾の想い出
1年前___……。
「〇〇ー?」
「〇〇!」
「〇〇さーん」
みんなが私の名前を呼ぶ。
嬉しそうな表情で。
あぁ、みんなでバカ言いながら笑ったなぁ。
思い出そうと思えば、いくつもの思い出が蘇ってくる。
授業中だって、ふざけすぎて怒られたことは何度もあった。
でも。
その時の私は、無敵のように強かった。
怒られたってみんながいる。
恋だってした。
彼は、いつだって私に微笑んでくれた。
優しい笑顔で。
いつしかその愛は、重い愛へと変わっていった。
1番仲の良かった友達と喧嘩もした。
喋らなくなって、気も重くなった。
でも、いつのまにか仲直りして、笑い合える関係になっていた。
悪口を言われたこともあった。
自分で言うのもなんだけど、運動もできたし、そこそこ勉強もできる。
そして明るく、不細工ではなかったから。
それを妬むような人たちが周りにいることを知った。
全て、これは私の記憶。
ただ1年前のことを鮮明に覚えているという事実。
だけど、これは私にとって、ただの記憶じゃない。
思い出でもない。
全ての経験に、全ての人に。
私の全ての愛情がこもった。
『想い出』なの___……。
想い出と綺麗な言葉で飾れないよな記憶って、まあまあの頻度で襲ってくるよね。
え?どんな思い出かって?そりゃ、小学校のころ水着忘れて絶望したとか、テストの点があまりに悪くって恥ずかしかった記憶とかだよ。君だってあるだろ?
あやつらは夜に襲ってくるからたちがわるい!
睡眠妨害にも程があるよね。
あ、これは受け売りだけど、そゆときは毛布とかの感触に集中するんだ。
ようは、過去じゃなくて、「今、ここ」に意識を持ってくるってこと。
じゃあね!
たくさんの思い出
思い出の数だけ、年を重ねるけど。
良い思い出は、自分を助けてくれる。
苦しい思い出は、自分の糧になってくれる。
たくさん思い出の数だけ、想いと喜びとのアルバムを
たくさん、ありがとう。
卒業式を前に迎えた今
試合で勝ったあの笑顔
教室でバカいってるあの時間
高い場所から見たあの景色
すべてがすべて頭にある訳じゃないけど
ちょっとした思い出が
私の力であり 大好きな 日常