『こんな夢を見た』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「夢」
西洋の広い宮殿前で深い顔の司令官として
たくさんの人を殺傷していた。
心から震えるほどの恐ろしい光景でトラウマにもなった。
自分も負傷した。
傷の手当をしてくれている一つの医療施設で
「こんなに深い傷なのになんで痛くない?」
と考えた。
痛みもなくこれしきのことでと
混雑している医療現場で治療を拒んだ。
ただ、たくさんの人を殺めたことの罪悪感が
常につきまとっていた。
顔だけ洗おうとして鏡をみると
司令官としての顔ではなく
今の自分の顔だった。
2度見直してバッっと
場面が変わった。
そこは荒れて枯れた広い荒野で
1本の川が流れていた。
遠くにみると一人の人が立っていた。
川のすぐ側で。
……この夢は自分のことなのか川のすぐ側にいたのは自分なのか、三途の川なのかも分からない。
ただ、起きた時の汗だくの自分と今なのかその世界なのか混乱して。
今生きてきていいのか。
何なのか分からなかくて。
でも、
今生きているのにはなにか意味があるのか分からないけれど、人の役に立つ事を友達と決めて進んでいる。
私が消えた時答えは見れるのかな。
心配という束縛も。
お題「こんな夢を見た」
母が倒れていた。
血溜まりの中で、険しい顔で私を見上げながら。
耳鳴りがする。耳鳴りのせいで、母が何を言っているかは聞き取れない。
お母さん。
呼んでも自分の声さえ聞こえない。自分が立っているか座っているかもわからない。
耳鳴りが、母以外の全てをかき消していた。
母の口が動く。
『なんで』
音は聞こえなかった。でも見慣れた口の動きで、それだけは分かった。
いやだ。いやだ。いやだ。
どうしよう。どうすればいいの。お母さん。
耳鳴りは続く。母は大きく口を開けて怒鳴っている。私の視界は母だけを捉えている。
にげよう。
咄嗟に思った。
でも、どこへ?
悩む心をよそに、体はふわりと軽くなる。私は立ち上がったようだ。つまりずっと座っていたのだ。
母に背を向けようとして足を後ろに向ける。
だが母は私の視界の中心に居続けた。
なんで。なんで。なんで。
私の心の声が、母の声で再生される。
せっかく軽くなった体は漬物石のように重くなる。
いやだ。ごめんなさい。なんで。たすけて。
耳鳴りとともに頭に響くのは母の声。
小さく影が震えたかと思うと、目の前に、血まみれの母が立っていた。
赤い涙を流して繰り返す。
なんで。なんで。なんで。
恐怖に追われて目を開くと、自室の天井が飛び込んできた。
冬にもかかわらず、真夏の寝起きのような汗をかいている。それとは裏腹に、胸のうちは冷え切っていた。
恐ろしい夢を見ていた気がする。
震えの止まらない自分の体を抱きしめて、私はため息をついた。きっと今日返された模試の結果のせいだ。
志望校でB判定だった。1桁の順位がなかった。
友人に言えば自慢だと思われるかもしれないその事実は、私にとっては悲惨な結果だった。私というより、私の母にとって。
鞄の中にくしゃくしゃにして放り込んだその紙を母に見せることを考えて、私はもう一度ため息をつく。
窓の外を見ると太陽はいなかった。
どうやら帰ってきてすぐに不貞寝をしたらしい。
髪をかきむしって、鞄から忌み物を取り出す。少し伸ばして見た目をマシにする。これくらいならくしゃくしゃ具合に文句も言われないだろうと思った時、母の悲鳴が聞こえた。
誰よとか、出てってとか、言い争う声が聞こえたかと思うと、何か割れる音や倒れる音が聞こえた。
強盗だ。血の気が引いていくのを感じた。
どうしよう。お母さんが。助けなきゃ。でもまず警察に電話するべきだろうか。逃げなきゃ。
耳鳴りがする。
母の声が聞こえなくなり、荒々しい足音だけが響いてくる。その音は、リビングから、階段を登って、隣かその隣かの部屋に入っていく。タンスか何かが荒らされている音がする。
このままじゃ殺される。
私は自分の鞄を抱えてベッドの下に隠れた。
完全に日が没するまで間もない部屋の中はもう真っ暗だった。じっと、息を潜めて足音が消えるのを待つ。
がちゃり。
部屋のドアが開かれた。
足音のたびに広がる振動が、耳鳴りを悪化させていくような気がした。
棚にしまっていた本や、タンスの洋服が部屋に散乱していく。金が見当たらなかったからか、強盗はそそくさと私の部屋を去った。しばらくして遠くでドアの音が聞こえて、足音は途絶えた。
生き延びた安堵を感じたのも束の間、この部屋まで強盗がのこのこやって来れた意味を思い出して、私は恐怖に取り憑かれた。
リビングには母がいたはずだ。悲鳴も聞こえていた。
それが今は、家の中には物音ひとつしない。
血溜まりの誰かの姿がフラッシュバックする。
耳鳴りがまた強くなる。
母を呼ぶ私の声が遠くに聞こえる。
私はベッドの下から這い出て、廊下に出る。
土足で上がってきたのか、部屋にも廊下にも、泥の足跡が散見された。
母の返事はない。鞄を強く抱きしめる。ガチガチと歯が音を立てている。
きっと猿轡で返事ができないだけだ。もしくは隙を見てもう外に逃げたんだ。きっと。
思い込もうとしても、頭の中から恐怖は消えない。血溜まりの画も頭の中から消えない。
リビングのドアは開けられたままだった。
あかりがついているので、床の泥がよく見えた。
テレビの音が聞こえる。母はよくテレビを見ながら家事をしていた。
お母さん。
声に応えるものはない。テレビの音を掻き消すほどの耳鳴りがする。リビングに入りたくない。
唾を飲み込んで、私は一歩踏み出した。
テーブルの横に何かある。
母に似た何か。人形のように瞬きをすることなく、赤いインクの上に横たわっている、母に似た何か。
私は、お母さんを見殺しにしたんだ。
全身の力が抜けてへたりこむ。
どうしよう。だれか。お母さん。起きて。救急車。
頭の中で言葉がぐるぐる回っていて、口から出てこない。体も動かない。
動けない私の代わりに、血色のない唇が動いたように見えた。
耳鳴りに混じって、頭の中に声が響いた。
なんで、わたしを見捨てたの。
その時、頭の中がやけに静かになった。
動かない母を見つめながら、違う光景を見ていた。
動かない母の唇が動いている様子を、私は見ていた。
そうだ、私は前に、こんな夢を見たことがある。
おわり。
夢を見た。
とっても辛い夢。
貴方が目の前で弾けるの。とっても汚いわ、って言って誰かが貴方を片付ける。その様子に私は声も出ない。異常だと、言ってしまうの。
私、夢を見るの。
それは私が異常だから?それとも、正夢なのかしら。
『こんな夢を見た』
真夜中のショッピングモール。
既に消灯の時間は過ぎたのだろう、モール内は薄暗く、ガラス窓から射し込む月明かりだけが唯一の光源となっている。
そこに悲鳴が上がった。
場所はモールの二階、悲鳴と共に激しく走る足音が、一階へと続くエスカレーターに向かって近付いてくる。
悲鳴を上げながら走る人物……あれは自分だ。
その後ろからは何者かがナイフを持って自分を追いかけて来ていた。
自分はその何者かから逃げるため、電源が落とされ可動していないエスカレーターを一段抜かしで駆け下りていく。
そうして一階へと辿り着くと同時。
「誰だっ!」
という声と共に懐中電灯が此方へと向けられる。
夜間の警備員さんだ。
(助かった……!)
自分は警備員さんに縋り付くと、状況を説明しようとする。
ある人物に追われている事、その人物はナイフを持っていて自分を殺そうとしている事、その人物がもうじき此処に現れる事。
それらを必死に伝えている最中に……奴は現れた。
「ハァ〜、あんた足速いなぁ」
…………友近だ。
バラエティ番組で活躍している"あの"友近である。
お笑い芸人であり、ロバートの秋山とよくモノマネを披露している"あの"友近である。
……訳が分からない。
本当に訳が分からない……が、自分は友近に命を狙われていたのだ。
そもそも如何して真夜中のショッピングモールに、自分と友近がいるのかも分からない。
ともあれ自分は友近に対して恐怖心を持っているので、友近との間に警備員さんを挟み、じりじりと後退りをして距離をとる。
警備員さんにはある程度事情を説明したので、あとは友近を拘束してもらって終わりの筈だ。
その筈なのだが……何故か警備員さんと友近が談笑している。
自分は失念していたのだ、有名人である友近とどこの誰とも知らない自分では、その発言力に大きな差がある事を。
……流石バラエティの女王、口が上手い。
そのまま和やかに話をしていたかと思うと、警備員さんが此方に笑いながら振り向き、手をこまねく。
もちろん自分は行かないが……それを確認した警備員さんは友近に一言二言何かを話すと、こちらに向かって歩いて来た。
そして自分の前で止まると、自分に何かを話そうとした。
そう……話そうと"した"。
警備員さんが言葉を発する事は無かった。
何故なら警備員さんの口から出てきたのは言葉ではなく、それはそれは赤い鮮血だったのだから。
いつの間にか友近が警備員さんのすぐ後ろに立っていた。
その右手に待ったナイフで、警備員さんの首を突き刺して……真顔で此方を見ていたのだ。
ヒィッとか、ヒュッとか、とにかく言葉にもならない引きつった音が自分の口から漏れた。
友近が自分に近づく。
友近の真顔が自分に近づく。
右手に持った血だらけのナイフを此方に向けながら。
友近が……。
──
─────
───────ハッ!
ここで目が覚めました、起きてすぐは正直すっごく怖かったです。
後で思い返すと意味が分からなさすぎて笑えますね!
……ちなみに誤解なきように言っておくと、自分は友近さんの事好きですよ?
何時も楽しく観させていただいてます。
こんな夢を見た。
幸せだった頃の夢。
幼い頃の夢。
まだ、何も知らなかった頃の夢。
歳を取る度に知りたくも無いことを知る。
歳を取る度にやりたくも無いことをやらされる。
また、あの頃に戻りたい。
毎日が驚きと興奮、希望に満ち満ちていたあの頃に。
だから、私は夢を見る。
もう、戻る事は叶わない。
でも、夢なら幾らでも戻る事ができる。
それが、一瞬の煌めきで合ったとしても私は満足だ。
あれから何度かあなたの夢を見たよ。
いろんなシチュエーションの中で。
何で今頃?って思ってた。
たくさんの時間を一緒に過ごしたね。
ごはんを食べに行ったり、
いろんな話をして笑ったり、
時には、ぶつかり合ったりもして。
あなたと過ごした時間は、
本当に夢のようだった。
人に、夢と書いて「儚い」。
だから、脆いのかな。
虚しく消えていくのかな。
あなたと過ごした時間は、
まるで夢のようだった。
もう会えない人であるのなら、
二度と夢の中に出てこないで。
「こんな夢を見た」
こんな夢を見た____
周りには黒いネバネバがそこら中についていて、
特に人の心ら辺にはベッタリと。
他にも人が触れたドアノブや
頭からドロっと黒いネバネバがかかっていたり、
手がそれででほぼ見えない。
心の底では汚い、怖い、と思っていても、
そんな素振り一つ見せず友達と腕を組んだり、
机やドアにあるネバネバに触れる。
ドロッとしていてなかなか取れそうになくて、
少し熱かった。
帰宅後、私の手や腕は
色んな人の黒いネバネバでベトベトだ。
でも、鏡を見ると自分の姿が見えないほど
黒いネバネバがついているのだ。
特に心臓ら辺が。
知っている。
周りが汚い、怖いと思っているのは
認めたくないけど本当だ。
でも、 一番嫌いなのは、
気持ち悪くて汚くて怖いのは自分なんだ。
夢の中まで追いかけないで
私の秘密が隠れてる
そう簡単に漏らしはしない
ただいまとあなたの声に起こされて
ただおかえりって言ってみたかったな
暗い暗い水の中。もう暖かいのか冷たいのかさえ分からない。不思議と息は苦しくないのに胸が締め付けられるような感覚。周りには何も無いし、誰もいない。ここがどこなのかだって分からない。ただたださまよってさまよってさまよい続けて、区切りがつかない。今の僕の現状のようだ。ああ、見たくない。夢ならせめて、幸せで、こんな夢は、いらない。
こんな夢みた
自分の電話番号が思い出せない夢。
何を暗示してるのやら…。
今日の朝は目覚め悪すぎです。
こんな夢を見た。
そんな出だしではじまる夏目漱石の夢十夜をご存知ですか?
第一夜がとても美しくて私は好きです。
「こんな夢を見た」
皆が希望に満ち溢れて
手と手を取り合って助け合って
いつも笑顔で支え合いながら生きる世界。
そんな夢、バカバカしい。
目を擦りながら、
今日も僕の生きる"世界"が目覚める。
私は幼い頃から夢に関してはいい思い出がない。
私が夢をみる時はいつも悪夢だ。
変な化物に襲われたり、不思議な世界にいたり…
まぁ取り敢えず私は良い夢を見た事がない。
聞けば夢というのは記憶の整理というが、だとすれば尚更謎だ。
私は何かに襲われるという経験など皆無の平和ピープルなわけだ。
まぁ日本にいる限りそのような非日常は滅多に無いだろうが。
とはいえ、たまには良い夢を見てみたいものだ。
せめて《夢》くらいは……
「こんな夢を見た」
子どもの頃、とにかく得体のしれない何か
大きなものに追いかけられる夢をよく見た。
毎回上手く逃げれ切れるのだけれど、その
内に夢の中の自分が「これは夢だから目を
覚まして!」と夢の自分に言って夢から覚
めれるようになった。しかしそれもいつま
でも効かず夢から覚めてもまた夢の中、ま
た覚めても夢の中で、5回ほどでやっと目
が覚め、起きたころには酷く疲れていた。
そんな思いで目覚めるくらいなら、いっそ
逃げるのをやめて素直にやられてしまおう
と思った。そうしたら目の前でしゅぽっ、
と消えてしまい、それからは追われる夢を
ほとんど見なくなった。
大人になって知ったのだが、不安などで追
われる夢を見るらしい。憶測だが追われる
夢を見るのが不安で追われる夢を見ていた
のではないかと思う。滑稽だな。
木漏れ日が地面を照らしている。
近くの小川のせせらぎが聞こえる。
遠くからは鳥のさえずりも聞こえた。
優しい風が体を包む。
少し歩けば山頂から広大な海も見えた。
これは遠く昔の私の故郷の風景だ。
アラームの電子音で目が覚める。
見慣れた天井、ほこりっぽい臭い。
カーテンを開けると行き交う人や車。
心なしか空気が濁っているように見える。
窓を開けると排気ガスの臭いと工事現場の騒音。
都会も住めば都だと思っていた。
故郷にいた時は気づかなかったけど、今、故郷の夢を見て、あの時の良さを知る。
こんな夢を見て、どこか私は、あそこに戻りたいと片隅にでも思っているのだろうか、と、考えさせられた。
もう、あそこに戻ることはできないというのに。
【こんな夢を見た】
_______________
君と別れる夢を見た。
夢であっても苦しくて。
これは君が私と別れる夢を見る
ほんの少し前の話。
_______________
Theme:こんな夢を見た
亡くなったアイツが………
俺の彼女が夢に出てきたんだ………
黒くて長い髪を下ろした綺麗だった彼女が、
俺の首をぎゅっと絞めてきた
白くて冷たい肌 憎しみがこもった表情
許さないとつぶやくアイツ
目が覚めて首を確かめると赤い跡がべっとりと
ついていた………
こんな夢をみた
…はて
どんな夢だったか…?
こんなことがよくある
夢の中身は
ほとんど思い出せない
だけど
そんな時は不思議な多幸感で
心が満ちている
おそらく
楽しい夢でも見たのだろう
覚えていないのは悔しい
けれど
幸せだと思う感覚が残っているのは
おもしろい
今宵もそんな夢を見させて欲しいものだ
自分さん
#こんな夢をみた
君といつも通り話していると君は私に、
「あのさ海夜。俺海夜ともう一緒にいるのは疲れたんだ。もう離れよっか。」
「えっ…」
私は声を失った。君がこんなことを言ってくるとは思ってはいなかったから。
そのあと、私は頑張って声を振り絞り、君の裾を掴んで言った
「どうして?私が悪いことしたとするのなら、それを私ちゃんと直すよ?!君が私の容姿が嫌いなんだったら
頑張って可愛くする!だから、お願い!私をひとりにしないでよ…!」
「そんなことする君が嫌いなんだ!もう俺に引っ付いてくるのはやめてよ!」
と言って、私の裾を掴んでいる手を振り払って、走ってゆく。
私は君を追いかけた。
だけど君の背中は遠かった。
私はついに諦め、道に蹲った
分かってた。君とは結ばれないこと。
君は私のものでは無いこと。ううん、誰のものでも無いこと。
いつまでたっても私は片思いだってことも
分かっていたのに、こんなにも胸が苦しい
君と一緒に居ないことで、こんなにも私は弱くなるんだって、知って。
そこで泣いてしまった。
君という存在は、どんなに大事なものだったか。
私はその時、初めて知った。
そんな時、私は目を覚ました。
気づけば私の枕が涙でグッショリ濡れてしまっていた。
カバーを外し、ネットに入れ、洗濯機にぶち込み、洗濯機を回す
その間、君と話していた。今日見た夢のことを
そのことを送信した瞬間、
君から
「夢で、本当に良かった。」
と言っているのを少し疑問に思いながら
スマホに向かって話しかける
「こんな夢を見たよ。私。」
ーこんな夢を見たー