『ここではない、どこかで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ふとした時に君のことを考えている自分が嫌。
目が合った時にドキッとして目を逸らしてしまう自分が嫌。
君のことを独り占めしたいと思う自分が嫌。
君と僕が結ばれてもいい世界線なら
こんなこと考えなくて済んだのかな。
夢でまた会えますように、と願いを込めて目を閉じた。
#ここではない、どこかで
いつか必ず、誰かが私の元へやってきて、どこかに連れ去ってくれる。
退屈な毎日が終わりを告げる。そんな日に
ここへ来るのはどんな人なのだろうと毎日考える。
白馬の王子様かな
優しい魔法使いかな
吸血鬼かな
お父さんかも…それはいや
かっこいい俳優さん?
パン屋のお兄さん?
同級生かも…
友達かも…っていないなぁ
もしかして…
考えるほど、現実に引き戻される。
まぁ…あるわけないからね、こんなこと。
どうせ子供の夢だ。かなうはずがない。
でも…信じ続ける。
いつか必ず、誰かが迎えに来てくれるって。
現実世界の白雪姫
ここではない、どこかへ
思いを馳せる先のわたしは
いつも流暢に話す
自由なわたしを演じている
それはどこか白々しくて
心の奥では気づいている
ここではない、どこかを
架空の場所にしているのはわたし
#ここではない、どこかへ
学校サボってどこかへ行かない? と彼女が誘いをかけてきたのは、学校の最寄り駅で満員電車を何とか降りた時だった。
ここまで来て何を言ってるんだ、と咎めるのは容易い。だがその誘いはとても魅力的で、私はホームの端まで他の乗客の邪魔にならないよう彼女の手を引いた。いいよ、どこ行く?
ここでなければどこへでも。貴女と一緒ならどこも楽しいから。彼女が笑う。
じゃ、定番の海でも行く? ローファーとソックスを脱いで波打ち際で戯れるのは楽しそうだ。
私達は一度降りた電車に再び乗ることにした。狭い国だ、そのうち何処かの海岸に行き着くだろう。
ここではない、どこかの海で、私達は多少の後ろめたさを抱えながら、叶わぬ自由を謳歌するのだ。
「ここではない、どこかで」
逃げたい。責任も周囲の目も気にしない街へ、君と二人で。
そこでは大多数に合わせる必要はない。周りの偏見なんてない、だから僕らはそこでようやく分かり合える。
僕と君は必然的に二人で暮らして、共依存して行くんだ。僕は君なしじゃ居られなくなって。君は僕なしじゃ居られなくなって。二人で助け合う。そう二人で。あれほど夢に見た二人きり。
ねぇ、こんな世界どうだと思う?
君は多分こう言う。
「おぉ、誰も居ないとか何でもし放題じゃん。あたし電車運転してみたかったんだよね」
サバサバしてて、君は僕の手元に来ることはない。
それはきっと、ここでなくても変わらない。
そう。逃げたって意味は無いと分かってる。
君に良くみられるためだけに今日の準備を始める。君にかっこいいと思ってもらうために身だしなみを整える。君の隣にいるためにこの街で暮らす。
ここではない、どこかの空想をふくらませながら。
#ここではない、どこかで
ここではない どこか遠くに行きたい
このまま生きても幸せになんかなれない
なら自分の事を誰も知らないどこか遠くで静かに暮らしたい
山奥の小さな集落なんかで野菜とか育てたり
出来そうで出来ないけど
ここではない どこか遠くで
そんな暮らしがしたい
あなたと
ここではない、どこかで
会えたらいいな
その日が来るまで
私は待ち続ける
君に会いたい。
〈ここではない、どこかで〉
ここではない、何処かで、貴方とまた出会えたら…二人きりしか存在しない世界で貴方とまた出会えたら…例え、そんな世界に行っても、私は、きっと、貴方を一瞬で見つけるだろう…例え、どんなに、人が溢れた世界でも…例え、貴方と違う出会い方をしても、私は、迷わず貴方に恋をするだろう…それくらい、貴方の事が好きで堪らない…また今日から仕事の一週間が始まる…でも、また仕事一週間頑張ればようやく貴方とのデートが待っているし、昨日と一昨日でエネルギーチャージして貰ったからまた頑張れる…いつもありがとう꒰ঌ❤︎໒꒱これからも一生愛し続ける…
ここではない、どこかで「君」と出会えたなら
ここではない、どこかで「僕」は。
「……」と思う?
眠ってないで答えてよ。
真っ赤に染まる彼女を僕はただ眺めていた。
苦しいなら、自由になりたいなら、
ここが嫌なら逃げませんか?
私と一緒に
そんな声がして私は顔を上げると
男にも女にも見える人が私の答えを待っていた。
1人は不安でも
誰かと一緒なら
いきやすいでしょ?
そう言って笑うあなたはなんだか魅力的だった。
ここではない、どこかへ貴方と
苦しいことも、嫌なことも
あなたと居たらそんな気持ちなくなりそう
初めましてのあなたと知らない場所へ行きたいなんて
なんだかおかしくなっちゃったみたい
新しい景色をあなたと見たい
─────『ここではない、どこかへ』
「ここではないどこかで君と会えたら良かったんだけどなぁ」
背中合わせに立つ彼が、飄々とした口調でそう嘯いてみせる。
「そうしたら一時のロマンスが始まっていたかもしれないだろ」
「馬鹿なこと言わないで」
私は彼を振り返らない。
ただ目の前にいる敵だけを見据え、銃を構える。
「ここではないどこかで貴方と出会っていたら、こうして言葉を交わすことすらあり得ないわ」
貴方みたいな不穏で軽薄な人間に関わるなど、こんな物騒な事態に巻き込まれない限りお断りよ。
そうはっきりと言い放ってやれば、背後の彼が「きっついなぁ」と可笑しそうに笑ってから、右前方にいた敵を銃で撃ち抜いた。
視認できるだけで敵は20人。
ひとり10人ってことで。よろしくね。
ぽんっとエールを送るように肩を叩かれる。
やっぱり私は振り返らず、構えた銃の引き金を引いた。
【ここではない、どこかで】
違う、違う、そうじゃない!
もっと来い、もっと! もう一声。
ヤバイなぁ、ここじゃない。こんなところじゃダメだ。
あいつら、あの森、あの公園、あの丘、辺りに行ったのか?
俺だけか、こんなコンクリートジャングルに降り立っちまったのは。
根を下ろせる場所が無いぜ・・・
せめて、こんな所じゃなくて、もっと良い場所…
仕方がない、少しの砂、少しの土、少しの水。
しぶとく生き抜いてやるぜ、絶対にな、こんな都会でも生きぬいてみせる!
絶対にな。
そして、来年、ここでは無い良い場所へ飛ばしてやるからな
たくさんの綿毛を!!
灯りは一筋もなく、先の見えない暗がりに閉じ込められ端から有る筈もない答えをただ延々と歩き探し彷徨い続け、見付けたものはとても脆く儚いものだった。
私が小学2年生の頃、祖母の家の隣にある古い物置小屋を整理した時無造作に積まれた歯車を見付けた。
何十年、何百年と忘れられずっとそこに放置された歯車は使い物にならないほどに埃を被り錆び付いていた。
私は、祖母に問い掛けた。
「おばあちゃん、あれってなんでずっと置いてあるの?捨てないの?」
祖母は
「あの歯車はねぇ、その人の願い事をひとつだけ叶えてくれるんだよ。でも、何百年も前に壊れちゃってもう廻らないんだよ。ただ、その歯車を見ていると何だかね、心が安らいであの頃を思い出すんだよ。」
と、当時まだ幼かった私は涙を堪えながら言う祖母の言葉の意味を理解出来なかった。
「夕弦ちゃんが泣いていると周りも哀しいから笑ってあげて。」
私が泣いている時、祖母が言う言葉。
少し生暖かい手で頭を撫で膝枕をしてくれる。
私は、祖母の膝枕が大好きだった。
あの頃はよく
「おばあちゃん膝枕して!」
と、無邪気に駆け寄り昼寝をしていた。
私の前では、ずっと笑顔を絶やさず誰にでも優しかった祖母は私が中学に上がると同時に質素な白いカーテンが掛けられた病院のベットで家族に看取られながら静かに息を引き取った。
「おばあちゃん、、」
窓の外を眺めながら呟く。
「夕弦〜ご飯出来たよ〜」
急いで涙を拭い階段を下りる。
お風呂から上がった後、母に歯車の事を尋ねた。
「お母さん、昔おばあちゃん家の物置小屋にいっぱい歯車なかった?あれってどうしたの?」
「あったけど、アレ汚いから私触りたくないって言って遺品整理の業者に任せたわよ。お婆ちゃん昔から収集癖あるから捨てるの大変だったわー。」
間よくば、今すぐにでもあの歯車を使い三奈子と一緒になりたいと思った私はやっぱり卑怯者。
でも、使った罪悪感に駆られるよりも三奈子と一緒になれるならそれでも良いと思った。
そんな事で手に入れたものは、恋でも友情でも無い。
「もう一度、君に逢えるのなら何度でもこの地獄へ」
私の一番好きな小説の言葉で、これを読んだ時鳥肌が立つほどこの台詞に胸を撃たれた。
簡潔に纏めると主人公の女性はある男性に恋をして、その男性の元へ時代を超え何度も転生を繰り返し現れその度に互いに惹かれ恋に堕ちるが何度繰り返しても2人は結婚が出来ない。
再会しても2人の内どちらかが病気、事故、事件、戦争等に巻き込まれ離別する。
それでも、この小説は喩えどんな時代でも互いに愛し合う事が出来ればどんな障壁でも乗り越えられるんだと教えてくれた。
私はその時、初めて真実の愛を知った気がした。
「お互いに愛し合う、、か。」
私は、そっと瞼を閉じて眠りに着く。
「一生の恋と永遠の愛」
これを読むあなたはどちらを選びますか?
あの日望んだここではないどこかも、着いてみれば安住の地に成り果ててしまった。彼方は此方になってしまう。
今この場所に倦んだ瞬間にまた「ここではないどこか」が生まれた。
(ここではない、どこかで)
ここではない、どこかで
高層ビルが並ぶ街並み
夜でも輝く人工の光
何処に行くのか、散らばり続ける歩行者たち
私の生まれ育った町は全くの正反対である。
きっとここで生まれ育った人達には想像もつかないほどに。
きぃーんって野生鹿の鳴き声が聞こえたり、
猿がベランダに座ってたり、
バッタやカマキリの子供、蟻の行列を追いかけたり
近所の神社に落ちてる謎の古銭とか
当時の私はこんな田舎が大嫌いだったけど、たまに懐かしく思うのは何故だろう。
ここで生まれた人は何を懐かしく思うのだろうか、
私はここが好きだけど、少し寂しくて不安になる。
そんな時どこかへ行きたくなるけど、それは故郷なのか空想の世界なのか、はたまた未来なのか。
ここではない、どこかへ。逃げ出したくなることもあるよね。
お題「ここではない、どこかで」
もう誰も愛せない
だから…ここではないどこかで。
誰かに愛されて欲しいな。
イヤホンから胸に落ちた歌は
『寂しい…。』にシロップをかける
暗く肌寒い道
背中のフードに
夜を摘んで
【ここではない、どこかで】
貴方に大切にしてもらえて
とても幸せでした。
私ももっと貴方を大切にしたいと
心から想っていました。
あなたとの未来を
いくつも思い描いていたけれど、
あの赤い手紙が届いてから
全てを失ってしまいました。
今でも貴方の優しい微笑みを忘れられません。
貴方の骨の一欠片も髪の一房も納められていない
ただの石の塊の前で昔を思い出しては
貴方との日々が恋しくて仕方がないのです。
ここではない、どこかで
いつかまた出会えたら
その時はまた、私を選んでくれますか。
健常者が起こす悪に近しい“狂気”か何か
狂人が起こす理解し難い“苦痛”か何か
理解には遠く及ばない、健常者の狂気を
ある線を越える事によって理解に至る。
だが、狂人の苦痛は常人には理解出来ない。
理解に至る前に除外し、消し、落とす。
それゆえに、狂人の全ての行動は
強行と錯乱、暴走と幻覚に至るものへと変わる。
望んで此処に堕ちた訳では無い。
なるべくして成ってしまった私が此処にいる。
もし、いつか
ここではないどこかで
この心理を理解し得るのならば、
私も、アナタも、再認識し、
狂人が何たるかを。
この苦しみは、如何なるものなのかを。
「ここではない、どこかで」
夜汽杏奈
ここではない、どこかで
誰かが飢えに我慢し、明日の食事を心配し、静かに堪え、泣いている
ここではない、どこかで
自分の事しか考えずCO2も誰かの飢えも考えず
贅沢三昧ステーキを食べ、高笑いしている人がいる
ここではない、どこかで
誰かが病で苦しみ、身体が辛くても、ロボットのように働いている
ここではない、どこかで
毒の添加物や農薬、遺伝子組み換え、香害をつくりだし、地球や人に悪い物だと知りつつも、その企業で働いている
ここではない、どこかで
誰かがお金がなくて夢を諦めたり、生きる為にやりたくもない仕事をし、身体も心も酷使している
ここではない、どこかで
金儲けの為に、自分達の贅沢三昧の為に、人を奴隷の様に扱い、お金で人々を操作し、仕事をさせている
ここではない、どこかで
人間の勝手な開発の為に動物達は住処を奪われ、密猟やマイクロプラスチックの海の汚染に苦しむ命がある
ここではない、どこかで
動物実験を行い、ステーキの為に森林を伐採し、動物達を人間の好き勝手に扱っている
ここではない、どこかで
格差は広がり、戦争がおき、少子化はとめられない
どこでもない、ここで
この地球という一つの船の上で
私達は何に気づき
何をすべきなのだろう
ここではない、どこかに
お金のない世界があったら
ここではない、どこかに
争いも競争もない、支え合い、与え合える世界があったなら
全てに
愛が溢れていたならば
了