『ありがとう、ごめんね』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ごめんねよりありがとう。
『ありがとう、ごめんね』
その子には翼が生えていた。
オルレアの花弁を思わせるような白い羽。畳んでいる状態でも片翼で大人一人覆うことが出来るほど、その翼は大きかった。その子の小さな体躯には不釣り合いにすら見える。
有翼人。
遥か昔に人と戦い、敗れ、虐げられてきた民族だ。
彼らは富裕層に所有されているため、私は今まで本物を見たことがなかった。だから、初めて目の当たりにする翼の美しさにすっかり心を奪われてしまった。腸を散らかし食されている父親が眼中に映ることは無く、ただただその光景に見蕩れていた。身動きが取れなかった。
「なんて美しいの」
ため息ほどの小さな呟きをその子は聞き取ったらしい。視線を移し私を認めると、目を細めてゆったりと歩んで来た。
「人間からお褒めの言葉を授かるなんて」
花のように甘い声だ。ふふっ、と笑うと同時に翼も揺れる。艶やかな笑みにクラクラした。
「ありがとう」
そう言うと、鉤爪で私の喉を裂いた。
動脈が切れて、ピュッと血が弧を描く。
視界がずりっ、と平行移動した。
「ごめんね。でも──…」
甘い声はぼやけて、すぐに聞こえなくなってしまった。
ただ、血に染まった羽先を見ていた。赤く艶めいて美しかった。
「ありがとう、ごめんね。」
わたしは親友の墓の前で、そう呟いた。
『ありがとう、ごめんね』
ままを選んで来てくれてありがとう
産んであげられなくてごめんなさい
ありがとう、ごめんね。
あたしを産んでくれてありがとう。
でもあたし、そろそろ膿んできちゃったな。
まあ、精子時代に頑張っちゃったあたしが悪いんだろうけどさ。
さて、無駄話はここで終わりね。
もうこの家には二度と帰らないね。さようなら。
あ、あと一個だけ伝えてもいいかな。いいよね。
本当、今までありがとう。
一生、恨んでやるからな。
忙しいのに、私とだけ話してるわけじゃないのに、
いつも私の話を聞いてくれて、笑ってくれてありがとう。
そしてごめんなさい。
好きにならせてくれてありがとう
そして彼女いるのに告白してごめんね
また、新たな恋見つけます
ありがとう、そしてごめんね
「ありがとう、ごめんね」
貴女に出会えた事に「ありがとう。」
貴女を好きになってよかった。
こんな気持ちになったのは初めてだった。
でも、貴女を好きになって「ごめんね。」
私に優しいねって言ってくれてありがとう
でもごめんね、ほんとは全く優しくなんてないんだ
ありがとう、ごめんね
さようなら
「ありがとう、ごめんね」
その言葉は僕の胸にまだ遺っている。
あの日の夜、月明かりが差すベランダで君はそう告げた。
どう足掻いたとしても何も見つけることは出来ないようだ。
(ありがとう、ごめんね。)
本当は嬉しかった。
あなたが私を好きだと言ってくれたこと。
あなたが私を選んでくれたこと。
だけど私は知っていた。
私はあなたの隣に並ぶには醜すぎること。
あなたの前で私は沢山の嘘を吐いたこと。
あなたが好きな私は私が作った理想の私に過ぎず、
本当の私ではないこと。
そんな私にはあなたを選ぶ資格はないこと。
私はあなたが好きだ。
向日葵みたいに明るく真っ直ぐで眩しくて
陽だまりみたいに柔らかく暖かくて
月みたいにどこか寂しげで儚く脆く綺麗で
そんなあなたがどこまでも好きだ。
例え世界が滅んで全て廃れたとしても
あなたにはどうか幸せでいて欲しいと思っている。
だから
「ありがとう、ごめんね」
“ありがとう、ごめんね”
私のためにがんばってくれてありがとう
私なんかのために無理させてごめんね
何も見えない夜でも光の中でも、抱きしめたくなるくらいあなたを
『ありがとう、ごめんね』
ごめんね、私のせいなんでしょ
私がわがまま言って無理させたから
辛かったんでしょ?
ごめんね、ありがとう今まで。
あなたの彼女でよかった。
ありがとう
お母さんありがとう
私頑張れそうだよ!
自慢の娘になります!
本当にありがとう
泣かないように、涙をぐっと飲み込んで。
君が笑顔でこういうんだ。
ありがとう、ごめんね。って
ああ、僕はこれからこのどうしようもない虚無感と生きていくんだ。
『ありがとう、ごめんね』
#ありがとう、ごめんね
お母さんへ
産んでくれてありがとう
散々悩ませてごめんね
自分の人生に1番寄り添い近くにいてくれたのはやはり母親しかいない
☆ありがとう、ごめんね
私のせいで、苦しかった?
苦しくなった…?
私のわがまま聞いてくれるのは嬉しいけど…ごめんね。だけどありがとう。
「ありがとう、ごめんね」
ありがとう、そしてごめん
大好き
あなたに伝えたい3つの言葉