『あなたとわたし』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
短い髪を結び、パキッとしたシャツを着て、軽い足取りで玄関を開けるあなた。
長い髪を下ろし、シワのついた服を着て、重い体を引きずって玄関を開ける私。
あなたも私も同じ時を過ごし、同じ1日が始まる。
貴方と私が
絵になったら
きっと綺麗でしょう
映画になったら
凄くつまらない ありきたりの
駄作
思い出す時はいつも 静止画
私のレンズで
切り取った 貴方
そこに私はいなくて
でも
見ていたのは私で
背景が海でも 暗い部屋でも
クリアに
私は貴方を写したよ
思い出すのは貴方だけ
想像するのは二人の姿
だから
二人の絵は綺麗だよ
ぼんやりしていて
綺麗だよ
(あなたとわたし)
【あなたとわたし】
頬を伝う涙の感覚。拭ったのは、わたしの手ではなかった。
あなたとわたし
正反対な私たちはいつもくだらないことで
言い争いをしていたね。
口喧嘩は日常茶飯事で、
一緒にいて、静かだった試しもない。
けれどあなたは気づいてた?
私があなたとする喧嘩も、口論も
愛おしと思っていたことを。
たとえあなたの心を得られなくても、
あなたの瞳には映っていられる。
それでいいと思っていたのに
いざあなたが私のそばから離れ、
別の誰かに目を向けているのをみてしまって
苦しみでその場から逃げ出してしまった。
ごめん.けど、あなたと一緒にはいられない。
あなたの顔すら見られない。
きっと次に目を合わせれば気付かれてしまう。
何年も閉じ込めたこの心を…
わたしが笑うと、
あなたも笑う。
わたしが怒りを感じると、
あなたも怒ってくれる。
わたしが涙を流してしまうと、
あなたも涙を流してくれる。
わたしが口ずさむと、
あなたも口ずさむ。
あなたはわたしの最大の理解者。
あなただけはわたしの心を映してくれるから。
互いに存在を確かめ合う様に手を伸ばす。
絶対に交わらないのを知りながら。
そう、あなたは鏡の向こう側に居るのだから。
#あなたとわたし
1,あなたとわたし
いつか出会うあなたへ
わたしに会ったらあなたはどう思うでしょう。
その柔らかい頬を持ち上げて、わたしの全てを赦 すように微笑んでくれるのかな。
いつ出会えるのか、わからない。もしかしたら、一生出会うことはないかもしれない。
けど、もし出会えたなら、わたしはあなたを抱きしめて、わたしもあなたの全てを赦し、愛すのでしょう。
2023.11.07
『くそぉーっ、悔しい〜〜〜!!!』
仰向けにひっくり返ったまま感情を思いきり吐き出すと、その声を待っていたように手拭いが差し出された。
初めての時は驚いた。好敵手へ勝負を挑みに幾度となく訪れてはいるが、この場所では見ない顔だったから。
『毎回ありがたいけど、まさか揶揄っていませんよね?!』
いつも負けている私を。語調が自然と強まってしまう。
私の言葉にその女(ひと)は、ハハハと声を出して笑った。
『貴方いつも、大声で口上を述べるじゃないですか。』
だから負けた方に要るだろうと思って持ってくるだけですよと、尤もらしい事を言いながら、今はもう見慣れた女が隣に腰を下ろした。
その情けをあの日以来、ずっと私が受け取っているわけか。
改めて不甲斐なさがこみ上げる。一回の勝負で二度負けた気分だ。…悔しい、悔しい!!!
私が顔を拭いたり頭にできたタンコブの場所を確認したりする間、この女は何も言わずに待っている。
その沈黙がありがたい。励ましだの慰めだのを口にされたらきっと余計に頭にきてしまって、二度と手拭いを受け取る気が無くなってしまう。
『……ありがとうございました。』
仏頂面で少し汚れた手拭いを返す。(洗って返すと言ってもどうせこの女は断る)はい、と言って苦笑される。毎回。
友人でもなく、敵でも味方でもなく、知り合いと言うには近いが、決まり切った言葉を交わすだけ。
やり取りを終えて別れる時、私とこの女が何なのかが解らなくて、妙なものだな、といつも思う。
べつに、名前の無い関係が不満なのではない。
でもいつか私が勝利を果たす時、貴女が好敵手(あいつ)に手拭いを渡して労るのかと思うと、嬉しくない気がしなくもない。
【あなたとわたし】
『あなたとわたし』
敏感同士が世界の不思議を眺めてる 多くの人と繋がりたいとかあんまり無い というより皆無 側からみたらどうでもよいことで いつまでも笑っていられる
恋の峠を越えたんだ 大抵のことはどうにかなるなる
あなたとわたし
«あなたとわたし»
あなたにとって私は友達。
私にとってあなたは……
#6
「あーなあたーとわーたーしー」
少女は歌を歌う。それは楽しそうに。それは元気よく。
「おおきなくりのーきのしたでー」
歌い終えた少女はその元気いっぱいな笑顔が消えた。
「……あのね、くりの木さん。あたしね、
…………誰に話しかけても、こたえてくれないの」
「あなたも、あたしにこたえてくれない。わらってくれない。おへんじしてくれない。
わかってるの。あたしはもうこの世界にいない。」
「でもせめて、あなたといるときだけは、
聞こえて欲しかった声があるのにね。」
"彼女"は声を押し殺して泣いていた。
_2023.11.7「あなたとわたし」
あなたは今何をしてますか?
楽しんでますか?
笑えていますか?
幸せを願います。
私は元気に今を生きてます
赤い糸があるならあなたに会いたい
未来に会う王子様
笑顔で居てね。
「大きな栗の木の下でー
あーなーたーとーわーたーしー」
「やめて下さいセクハラで訴えますよ!」
「その東京事変脳、そっくりお返ししますチェスナットツリーは由緒正しい海外の童謡ですなんでも下ネタで盛り上がるロッカーと一緒にしないで下さい。」
深夜のコンビニ、奇跡的にワンオペではない2人組、素子とマリコは次々に消えていくアイスクリームを補充している。
次々に消えていく理由はエルニーニョによって異常気象が観測され、熱帯夜が続いているからだ。令和組の皆さん、考えて見てください。11月ですよ?(肩をすくめ、手のひらを上にするジェスチャー)
私は堅実組の世代です。え、堅実組をご存じない、これだから令和世代はゆるい。
令和にはまだ緑とか牛とかいたんですもんねえ(そっとジト目で煽るジェスチャー)
これから30年後、堅実という年号が来ます。その頃には異常気象と疫病とあとなんかありとあらゆる、天使大発生以外のありとあらゆる災害が起きます。当然人口は減ります。堅実組の我々はあらゆるAIを駆使して同性間だろうが歳を取ろうが遺伝子の組み合わせで子供を作れる環境を整備しました。そして素子とマリコの間に生まれたのが、そう、この私。
私がタイムマシンを作り、素子とマリコに農業を勧める話はまたいずれお話しましょう…
(そっとタイムラインにアイスクリームを流す1人の青年、静かにフェイドアウトする)
#94 あなたとわたし
築年数はそれなりだけど、デザインが色褪せないマンション。ここには様々なジャンルの芸術家が集まっている。
「今回は何?」
その中のひとつ、231号室には。
「ん、イカロスの翼」
絵描きさんが住んでいる。
「おお、ギリシャ神話。有名どころだね」
「太陽か海か、入れて欲しそうだったけど、結局テーマ以外は指定されなかったな」
彼が向かう机の上には、とりあえず、という感じで下絵用の紙が置かれている。まだ白いまま。
「イメージを固めたくなかった?かな?」
「だろうね」
ペンも持たずに腕組みして、これは長そう。
これは依頼者の思惑通り、なのかなぁ。
「見て回っていい?」
「いいよ」
「だって好きだもん」
「何も言ってないよ?ありがとう」
彼の手によって描かれた絵たちは、出会った頃は結構乱雑に置かれていた。
でもアトリエに入り浸るようになったら、少しずつ壁に掛け始めてくれて。
私が見やすいようにかな?だったら嬉しい。
私はまだ高校生で収入がないから、彼の絵は買えない。
だから彼もお客扱いはしない。でも見に来るのを許してくれる。優しい。嬉しい。
ひとつひとつ、じっくり見て回る。
彼の絵は、なんというか迷宮のようだ。
緻密で、繊細で。
迷い込んだ私は、ただ明け渡した心を揺さぶられるがままだ。
これが、あなたの心の世界なの?
それなら、わたしは?
どんなだろう。
描いて欲しい。
あの目で、ぜんぶ見透かして、
あなたの手で私に焼きつけて…心の奥まで…
なんてね。
そんなの言えないよ。
本気で好きって言ってるようなものだし。
ちらりと彼の様子を伺うと同じ姿勢のままだった。
同じ空間に居るけど、きっとすごく遠い。
気持ちも、関係も。
だけど絵を見ている間だけは、触れ合える気がする。実際は独りよがりの妄想だけどさ。
私は視線を絵に戻して、その奔流に身を任せた。
すでに完成して変わらないはずの色彩が、
オーロラのように印象を変えてくる。
…好き。どうしたって、すごく好き。
溢れる気持ちと涙を、そっと払って絵から離れた。
「先生、ありがとう。お掃除するね、お金ないから!」
「知ってる。学業を疎かにしない程度におさめてくれよ。あと、先生はよしてくれ」
「わかりました、先生!」
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人と人が向き合うって、
難しいことだなと思います。
この「わたし」も、気持ちの半分も言えず、絵を見ることにのめり込むことで解消しています。
それがいいことなのかどうか悩みつつも受け入れてくれる優しさに甘えています。
どこまでいっても「あなた」と「わたし」が別の人間であることは変わりありません。どれだけ客観的に見ようとも、相手の心情を汲もうとも、どうしたって主観が混じります。そのことが私にとって救いでもあり絶望でもあり。
あなたとわたし
どうして..あなたと出逢ってしまったのだろう…学校卒業後、もう逢うなんて思いもしなかった…片想いの儘いい想い出の儘、そう思っていたのに…偶々立ち寄った喫茶店で、あなたの方から、声を掛けてきた…他愛もない会話をし乍ら、段々とあの頃の気持ちが甦る…そして、気がつくと、一夜を過ごしていた…同じベッドの上で…何で、何で…そうまだるっこい頭で、これからの事を思い巡らせる…
あなたと私、それは切っても切り離せない存在。
あなたと私は、共に生きて同じ空気を吸って、同じ景色を見て来たね。
あなたは私の宝物。世界一の宝物。
あなたは色々覚えて吸収して成長していって私はそれを見守る。
いつも怒ってばっかでごめんね。。。
でもわかって欲しい。それはあなたが嫌いだからじゃないんだ。大好きだから、大切な人だからなんだ。
今わからなくても良い。いつかあの時言ってた事がわかる時が必ず来るから。だって私もそうだったから。
別に偉くならなくていいし、金持ちにならなくてもいい。幸せになってくれるのなら。。。。
最後に、、、大大好きな息子。パパ、ママのところに来てくれてありがとうね。
dai
あなたとわたし
それぞれが傷ついたことに蓋をして
それぞれにもう二度と同じ思いはしたくないと
深く傷付くことを恐れ
一人が好きなのだとうそぶいて
ずっと独りで生きていくのだと頑なになっていた
そんなある時
神様はほんの数時間だけあの場所で
たった一度あなたとわたしを巡り合わせた
あなたはわたしの頑なな心を溶かし
わたしもあなたの心を溶かした
今なら何故あなたとわたしをあの場所に赴かせたのかちょっとだけ解る気がする
表面的なものだけでなく
目に映るものの奥に隠された何か
あるいは自分の心が本当に求めているのは何か
そんなことに気づくための大切なヒントを与えてくれていたのだと
そこから自分で気づき、自分で感じ
自分で決めて動いたから
何かが変わり今がある
多分これまでたくさんのヒントに気づかず
スルーしてきたみたいだけど
あの時気づけてよかった〜
ありがとうございます!
「これは、あなたとわたしだから、出来ることなのよ。」
瑠奈は言った。
「そう、なのか?」
「そうよ。今から、この岩をアクティベートしましょう。そうしなければ、この村は、山崩れでなくなってしまう。」
「そんな……。」
【あなたとわたし】
あなたとわたし
君が好き
だから
勇気を出して告白した
そしたら付き合うことになった
私達は大人になるまで一緒に居た
子供が出来て
子供が大人になっていった
そして…
あなたとわたしは一緒に最後を迎えた。
あなたのために、
その心意気はありがたいが
望んでないとありがた迷惑
あなたのためを思ってた
あなたのためを思ってた のに
はたして
あなたとわたし、どちらのためだったか
難しいな
明日も頑張ろうな
[あなたとわたし]
あなたとわたし
あなたはあなたで
わたしはわたし
わたしはあなたで
あなたはあなた
あなたはわたしで
あなたのわたし
わたしはわたしだとは限らない
あなたはあなただけ
あなたにとってのわたしは
あなたのわたしで
わたしはわたしのまま
ただそこに写るだけ
だれでもないわたしは
あなたがみている
あなたにはどうすることもできない
あなたができるのは
わたしをどう思えるかくらい
きっとわたしも
あなたをどうすることもできない
だけどあなたができるように
あなたに伝えれるように
わたしはわたしを語ろうと思う
あなたが受け取れるわたしは
はじめからあなただけのものだよ
それはだれにでもわかるものではない