『あなたがいたから』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ずっとずっとこの時を待ち焦がれていた
何の取り柄もないのに、オメガなのに
あなたは僕の中身を見つめてくれた
考えられない、夢にまで見た光景
瞳は大好きなあなたでいっぱい
一つ一つの声が言葉が行動が
僕を幸せで満たしてくれる
もういいよ、待たなくて
早く、早く欲しいから
あなたにだけ見せる
何も無い、白い項
あなただけの証
ここに刻んで
漂い続ける
甘い香り
彼へ、
綴る
愛
紡ぐ
彼へ、
誘惑する
フェロモン
ここに刻んだ
愛しい彼への証
残る、紅色の花弁
彼のことを見つめる
永遠に大切にするから
もういいんだ、安心して
俺も幸せで満たされている
一つ一つの声が表情が仕草が
頭は深愛なる彼自身でたくさん
やっと叶った、夢にまで見た光景
絶対に離さない、離してなるものか
隣で寝ている、幸福で満ち溢れた寝顔
これからどんな物語を描くか楽しみだな
〜(別のお題失礼します)〜
あなたがいたから
目を擦り
紫色の 暁と
添いて咲きゆく 君の背中に
涙をこぼす 孤独感
手を伸ばし
あなたの色の 陽炎と
徐々に重なる 君の笑顔に
顔綻ばす この時間
彼は6年前、妻に先立たれてから、シングルファザーとして身を粉にして働いてきた。しかしその分、娘と過ごす時間が少ないことを気にしていた。夏のある日、彼はあくびをしながらリビングへ向かう。するとベランダには、早朝にもかかわらず朝顔の世話をする娘の姿があった。(彼女は私の知らないところでどんどん成長している)そう考えると、不意に彼を無力感が襲った。妻を亡くしてから、彼の孤独を埋めていたのは、生きる意味を作ってくれていたのは、彼女だったのだ。「あ、お父さん、おはよう!みてみて!きれいに咲いてるよ!」朝顔の生長を喜ぶ彼女のように、私も彼女の成長を素直に喜べるのだろうか?妻の面影をなぞる彼女と二人、家族三人の笑顔のだんらんが、そこにはあった。
「羽化」
きっと
あなたがいてくれたから
私は
殻を破って
世界を見よう、と
思えたのでしょう
お題:あなたがいたから
あなたがいたから 生まれた心の穴を
どこにも置けないで 歩かなきゃいけないみたい
思い出すまで 忘れないから
名前を持たない この気持ちが 名前と出会えた時は
ありがとうって ただ一言 そう伝えたい
あなたがいたから
それはもう生まれてくるという奇跡から
今生かされているという奇跡まで
何ひとつ私は自分独りでは出来なかった
そうだろうと言い切れる。
そして、重なり合う縁や運や巡り合わせそういったものが、たまたま境界線の綱渡りを心許ない足元を守ってくれていた。
私は、たまたまこの時代この国のこの場所に居たからこそ、人も殺さず殺されず生きているし細やかに凡庸に生きることの出来る奇跡をいただいたことに感謝しなければならない。
あなたがいたから生を受けて
あなたがいたから愛を知り
あなたがいたから寂しさを知り
あなたがいたから悲しみを知り
あなたがいたから幸せを知り
あなたがいたから優しさを知った
あなたがいたから生きて来ることが出来
あなたがいたから生きて行くことが出来る
私の道に居てくれた
全てのあなたに感謝。
そんなあなたに会うために
自分磨き上等
でも、結局 自分磨きも環境が許さなければ
出来はしないことを知らなければならないし
自分磨きと言いながら 落ちが高め狙いの
パートナー探しに化けるなら
結局 自分の幸せを人に委ねていることに
先ず気づかなければならない
あなたがいたから
私は 今ここに立っている
風に向かい 髪を靡かせ
立っている
あなたがいたから
全てのあなたに感謝しかない
あなたに会えて良かった
ありがとう あなた
2024年6月21日
心幸
小さい頃から初めてのことでも、なんでもわりと要領良く出来て。
挫折とか努力とか、自分とは関係ないことだと。
特別上手に出来なくても、ああ、こんなもんか、とすぐ切り替えてきた。
そんな僕にも〈もっと〉と強請れるものが出来て。
『あなたがいたから』この景色があって。
そして自分でも描いたことのない、未来がある。
やあ、聞こえるかい。幼い僕。
まさか僕をこんなにも楽しませてくれる人が出来たよ。
あなたがいたから
世界を良くするために
人を想う気持ちと感謝がやがて
幸福の伝染となる。
幸福も苛立ちも伝染する。
ありがとうと言える気持ちこそ、世の中を良くしていく。
あなたがいるから、明日また働く。
おやすみなさい。
「あなたがいたから」
代わり映えのない毎日だけど、
あなたに会える日を楽しみに、頑張れるの。
一緒に居て、ご飯を食べて、笑って。
私が頑張れるのは、あなたのおかげ。
仕事に行きたくなくて
学校に行きたくなくて
何もしたくなくて
それでも生きていかなきゃ行けなくて
やる気が出ないけど
みんなやってるからって
それが当たり前だからって
誰にも褒めてもらえないのに
ひたすら苦労して我慢して
それでもあなたがいたから
もう少し頑張ってみようかな
あなたがいたから
『あなたがいたから』
「あなた」って何が入るのだろう?
家族、友達、恋人、推し、敬愛する人、ぬいぐるみ、音楽、心なびいた作品…
まだまだ入りそうだ。キリがないくらいに。
沢山のあなたによって私が形作られている。
新しい環境に身を置くと自分の性格や雰囲気が変わっていくように。
新しい自分を引き出してくれるあなた。
あなたがいたから、、
私は鬱に打ちひしがれても息をするのをやめなかった。
あなたがいるから、
「最悪で泣く1日」を「最悪すぎて笑っちゃう1日」
に変えられちゃうんだ。
あなたに出会って、
この世界のみかたがまた1つ増えたよ
今まで出会った人たちのお陰で今の自分がある。
好きな人も嫌いな人も関係ない。
嫌いな人だってその時の自分には出会う意味があったのかもしれない。
これからもそんな新しい出会いを大切にしたいと思う。
あなたがいたから
泣き崩れずに立ち上がって
あなたがいたから
俯かずに前を向いて
あなたがいたから
ぐっと歯を食いしばって
あなたがいたから
立ち止まらず歩き続けた
「長かったなぁ、25年かぁ」
アナタと私の息子が今日、結婚します
25年前のあの日、アナタが命を懸けて守ったあの子と
2人並んで幸せそうに笑ってるわ
アナタがいないから
パパ、パパと泣く子供を抱いて
真夜中の公園を歩き続けた
アナタがいないから
夜の空に瞬く星を独りで数えた
アナタがいないから
子供の高い体温に縋って眠り
アナタがいないから
歩むべき道を見失いそうになった
「アナタとあの子、同い年になったのよ。私だけおばちゃんになっちゃったわ」
酷い人
一緒に歳をとって、縁側でお茶を飲みましょうって約束したのに
狡い人
自分だけ若いままで、変わらない笑顔でいるなんて
あなたがいなければ
なんて、一度も考えたことなんかなかった
アナタがいたなら
なんて、考えてもどうしようもないのに
考える事をやめられない
アナタがいたから
私は独りではなかった
あなたがいたから
私は独りにはならなかった
アナタもあなたも
そしてあの子も
私の大切な家族よ
え?家族が増える?
ちょっと待って、そんなの、聞いてないわよ!
幸せ過ぎて泣いちゃいそうじゃない
やめてよ、もぅ…
あなたがいたから、心を伝える事が出来た。
あなたがいたから、識別する事が出来た。
あなたがいたから、世界を作り出す事が出来た。
あなたがいたから、世界は無限に広がった。
あなたがいない世界、それは何もない世界。
あなたを一つ知る度に、世界が少しずつ広がっていく。あなたは古くもあり、新しくもある。遥かな昔に生まれたあなたも、今この瞬間に生まれたばかりのあなたも、誰かの世界を広げている。
人は生き続ける限り、あなた無しではいられない。
出来るなら、人が生き続けるように、一つでも多くのあなたが、消えずに生き残っていて欲しい。
END
「あなたがいたから」
あなたがいたから
今の私がある
ベタなセリフだなぁ。
“あなたがいたから”
大通りから一本外れた道にあるカフェが俺の最近の行きつけだ。大通りから外れているだけあって、駅から徒歩数分の立地であるにも関わらずランチの時間さえ避ければいつも落ち着いていて、ちょっとした勉強や考え事をするにはちょうどいい。
半年前くらいにたまたま立ち寄ってからというものちょこちょこ通っているうちに気がつけば店員に顔をしっかり覚えられていて、ドアを開けるとすぐにミルクいっぱいのカフェラテが用意される様になっていた。
覚えられていることに毎度少し気恥ずかしさを感じつつ、俺はいつも通りに外がよく見える窓際の端に腰をおろす。
俺が座ると同時に席にカフェラテが置かれる。
ごゆっくりどうぞーというスタッフの声に軽く会釈をしつつ、カバンから本を一冊取り出した。
栞が挟んであるページを開いて、何回読んでもさっぱり頭に入ってこない文字列を眺めていた。
「おはようございます!」
しばらくするとスタッフルームの方から高校生くらいの女の子の声がした。カフェラテを運んでくれたスタッフとの引き継ぎをしていた彼女声のトーンが少し下がって、ツカツカとこちらへ歩いてくる足音が聞こえてくる。
「お前、また来たのか」
「失礼だな。来ちゃ悪いのか」
棘のある口調と眉間に寄ったシワは不機嫌そうにも感じるが、本当に不機嫌な彼女はこんなものではない。
むしろ比較的ご機嫌なんじゃないだろうか、と思ったところで彼女が俺の本を覗き込んできた。
「お前、本読むのとか嫌いそうなのにそんな本読むんだな」
「……まあ、ね。たまには良いかなってさ」
「ふうん……。わざわざここで読まなくったって、図書室で読めば良いのに」
本の側面に入っている、学校の図書室の印を目ざとく見つけた彼女の言葉にグッと息を飲み込んだ。
「ここがいいんだよ。落ち着くし」
「……ここが落ち着く?変なやつだな、図書室の方が静かだろ」
「……静かすぎるのもなんだか落ち着かないんだよ」
「そうかあ?」
彼女は何度も首を傾げて納得いってなさそうだったが、キッチンにいる店長に呼ばれて切り替えた様だった。
店長の方へ立ち去る背中をみて、飲み込んでいた息を吐き出した。
このカフェで読みたくもない本を読んでいるのはここに君がいるからだ。
……なんて、いつか面と向かって言える日が来るのだろうか。
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睡魔と戦いながら打ってたので明日覚醒してからちゃんと修整していきます、、、
あなたがいたから
今、生きています
🥹🥹💦
#今日のタイトル#あなたがいたから
#雨華晴の小説
私に大切なことをたくさん教えてくれてありがとう。
どんなときもずっとそばにいてくれて悪いことは悪いこといいことはいいと褒めてくれた。そして私が就職に合格するとあなたは泣きながら喜んでくれた。
高校卒業する時も私がじい、ばあにもこの姿を見せたかったなぁ…と呟くとじいは大丈夫だよ、きっとばあさんは空の上からお前を見守ってる。って優しく話してくれた。そんなあなたが5月の半ばに病院で他界して
私は悲しみの雨に濡れたけどあの日、、、じいに
最後の別れをちゃんと告げられてよかった。
じいは最後の最後まで強がりだっただけど、じい
私は遺された自分の限りない命を大切にそして
生きていくよ、夢を叶えて飛び切りの笑顔でそっちにいくときは私とまたお茶とか飲みながら話そうね、
私ね、夢ができたよ
叶えたらまた報告する
じい、行ってらっしゃい
今までありがとう、そしておつかれさま、
じい誕生日おめでとう。私じいのぶんまで
頑張るよ。ばあ達を頼んだよ
30日納骨いけなくてごめんね、あとで
線香手向けに行くよじいに会いたい
から。
未来にかかる橋の上
幾人もの人々が行き交う
在る人は云う
みんなが行くから私も行く
在る人は云う
この先にお宝があるから行く
在る人は云う
他に行くところがないから行く
僕は云う
幸せを探し求めに行く
君は云う
あなたがいたから行く
僕は云う
未来が怖いから行くのやめる
『あなたがいたから』
そうだな…楽しかったぞ
騒がしかったが賑やかだった
無遠慮だったが率直だった
本心から好ましいと思っていた
だからだ
道を外れてここまで来るな
全部忘れて別の場所で幸せになれ
わたしはそういう未来が欲しいな
あなたのおかげで
結構長いと思います。
あと、人によっては熱苦しいと感じるかもしれません。
ご了承ください。
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高校受験の前日。
その日はうちの塾で激励会があった。
「激励会してくれるのは嬉しいよ?
めちゃめちゃ嬉しいけどさ、
前日は最後の追い込みしたいから、
激励会は前日じゃなくてもうちょい前がよかったかもしれん」
「気持ちはわかる。
でも正直前日に追い込みしたところでそんな変わらんくない?」
「言われてみれば確かに」
謎におじさん顔のうさぎが、「それな!」とブリッジしながら叫んでいる、
かなりシュールなスタンプが送られてきた。
スタンプをリプライして、
「何このスタンプ!?爆笑」と返す。
まことは、親友のさきとLINEで会話していた。
さきは中学校も塾も一緒で、
小1の頃から仲良しの幼馴染だ。
と、母の声が横から飛んでくる。
「まことー?
もうそろいかないかん時間やないのー?」
「え、もうそんな時間なん? うーわまじやんけ!」
まことは急いでメッセージを打ち込んだ。
「じゃ、そろそろバイバイ!」
「おけ、5時半に駅前で会おう!わが友よ!」
返信をさっと確認してスマホをかばんへぶちこむと、
そのかばんの持ち手をがっっと掴み玄関へ走る。
「今日もさきちゃんと塾行くのー?」
「うんそうだよ」
靴を履きながら母の問いに答える。
「そっか、気をつけてねー」
「はいはーい、じゃ、行ってきまーす!」
「行ってらっしゃーい!」
勢い良く玄関から飛び出し、
走りたくないから早歩きで駅まで向かう。
足を忙しなく動かしながら、
まことは考えごとをしていた。
はぁ〜ついに明日が受験本番かぁ〜
もうここまで直前の直前になると、
逆に緊張しないかも。
もうやるしかないんだよね。
緊張っていうか、
明日で受験地獄が終わるっていう嬉しさが大きいわ。
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「わお、一番じゃん」
「おお」
まこととさきは塾の教室に入った。
いつも通りの席に座る。
さきが笑いながら言った。
「今日はさすがに猿園にはならないよね」
「さすがにねぇ」
まことも笑い返しながら言った。
いつもの授業前の教室は本当に騒がしい。
動物園の猿コーナーかというぐらい、
騒がしく雑談しているため、
私たち二人はこっそり授業前の教室を「猿園」と名づけていた。
今日はさすがに受験前日なので、
皆緊張して静かな雰囲気になるだろう。
しばらくして、ぞくぞくと中3生が集まってきた。
「、、、猿園だね」
「、、、むしろいつもより猿園だね」
2人で肩を震わして笑った。
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激励会が始まった。
まず、各教科担当の先生が、
それぞれエールや気をつけてほしいことを伝えていく。
いつも抜かりない几帳面な性格の社会の先生が、
下見をサボり、
受験当日に迷子になってしまった話を聞いた時は驚いた。
ここから真面目なセリフが続くので、
今はリラックスタイムで堅い話はごめんだよーって方は今から5個目のセリフからご覧ください。
そして最後に、塾長であり数学担当の先生が話した。
「まず、忘れ物をしないこと。
意外と忘れるのが受験票だから。気をつけて。
明日の本番、無駄なことで神経使わず、
テストだけ!テストだけに集中できるようにするためにも、
今日帰ったら必ず受験票入れてね」
確かに。
明日の朝も、一応忘れ物チェックした方がいいだろう。
「次に、もし仮に!仮にだよ!?
忘れ物をした場合だけど、
絶対家に取りに帰らないで。
筆記用具も借りられるし、
受験票も再発行してもらえるから。
家に帰っちゃうと、
時間ロスになるし、
気持ちも余計焦っちゃうから。
とりあえず、自分の体を無事時間通りに受験場所へ運ぶことを一番に考えて」
ま、受験表も生徒証明書も忘れた場合は取り帰らないといけないけどね。
受験票再発行するには生徒証明書がいるんだもん。
「そして、できない問題に囚われすぎないで。
大丈夫!
このクラスの皆レベルで解けない問題はだっれも解けないから。
それよりもできる問題を確実に、確実にとって。
とはいえ、それぞれ戦略があるだろうから、
ラストの激ムズ問題で点稼ぎしようと思ってる人はその戦略をやりきってね」
うんうん。
うちのクラスは過去の塾生の中で一番優秀らしい。
その証拠に、県トップの高校受験者が過去最多なんだって。
へへん。
かくいうまこともそのうちの1人だ。
「それから、今日明日はなるべくいつも通りの生活をして。
いつもと違うこと、
例えば一夜漬けするとか、
いつも本読んでから寝るのに早めに寝たいからそれをやらないとかはしないで。
じゃないと調子狂って全力出せないから。
全力出して落ちた時は諦めつくんだけど、
出せずに落ちた場合諦めきれないからさ。
多少集合時間が早いから早起きするとかあるかもしれないね。
まあそれはしょうがないけど、
全力出し切るために、
なるべくいつも通りの時間に寝て、起きて、朝ごはん食べてね。」
本当に本当にその通りだ。
いつもアニメ見ながら夜ご飯食べるから、
今日もそうしよっと。
あと、明日はいつも通り納豆ご飯食べよ。
塾長は力強く言った。
「最後に、絶対に絶対に受験が上手くいく魔法の秘術を教えてあげる」
え!?そんなものあんの?もっと早く教えてよーー
ま、塾長のことだから、
前日に言うからこそ意味があるんだろうけど。
皆、塾長の言葉を聞き逃すまいとより集中して聞いている。
なぜか、塾長が話し始めるまでの間が、
とても長く感じられた。
塾長がゆっくりと口を開けた。
「明日の朝、
家を出る前に、
お母さんとお父さんに、
今まで支えてくれてありがとうって伝えること。
これが魔法の秘術。」
へえ。
「女の子たちは大丈夫だろうけど、
男の子とかは特にね、恥ずかしいかもしれない。
だけど、明日の朝だけだから。
恥ずかしいのは。
これさえ言えば本当にうまくいくから。
僕を信じて言ってほしい。
言えるよな、大輝??」
最後の方、塾長は大輝に笑いながら言った。
どっと教室が笑いに包まれる。
まことたちは反抗期真っ只中の年齢だが、
そのなかでも高橋の反抗期っぷりはすごいことで有名なのだ。
うちの塾は先生も混じってカードゲームをしたり、
雑談したりするので、
大輝の反抗期ネタは鉄板だった。
大輝自身も笑っているので、傷付いてはないだろう。
さきは机に突っ伏して爆笑している。
さきがそんなふうに笑う時はよほどのどツボにハマったときだ。
まことも声を出して笑った。
「じゃあ、僕らの話はこれで終わり。
みんな、明日は精一杯全力出しておいで!!
頑張れ!!!」
塾の先生全員に熱いエールを送られながら、
皆家へと帰っていった。
まこととさきも帰ろうとした時、
塾長に呼び止められた。
「まことちゃん!さきちゃん!ちょっと待って。」
一体なんだろうと振り返ると、
塾長は手を差し出していた。
「最後に握手しとこか!!」
塾長はにかっと笑った。
まことたちは、塾長に誰よりもお世話になった塾生トップツーだった。
塾長は、緊張しいでネガティブすぎる二人に対して、正確なアドバイスをしつつ、励まし続けてくれた。
塾長の、握手で最後の最後まで勇気づけようとしてくれている心遣いを感じて、
まことは目頭が熱くなった。
塾長に握手しながら、
言葉に魂を込めるぐらいの強い気持ちで言う。
「「絶対に、受かった報告をしに来ます」」
二人で合わせたわけでもないのに同じ言葉が出た。
言い方もトーンもそっくり。
驚いて顔を見合わせる。
「ハハハハハハッ!やっぱ二人は仲良いね〜」
塾長の豪快な笑い声が響き渡った。
塾長の手は、大きくて、厚くて、あたたかった。
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次の日の朝。
玄関の前で、まことは見送ってくれる両親に向かって気持ちをこめて丁寧に言った。
「お母さん、お父さん、この一年間、たくさん支えてくれてありがとう。
二人のためにも、悔いないように全力出し切ってくる。」
両親は、少し驚いた顔をした。
それはそうだ。
まことは普段、感謝の気持ちなんてめったに伝えない。
お母さんは少し屈み、
まことの両肩の上に手を置いた。
「まことが一生懸命に頑張ってたから、
お母さんたちも一生懸命支えようと思ったんだよ。
まことの頑張り、お母さんたちが一番わかってるから。
今日までの頑張りを全部全部ぜーんぶ!
出し切っておいで!」
まことは少しうるっときてしまった。
と、次は父が口を開く。
「名前、書き忘れんじゃないぞ」
「わかってるってば!!
今日だけで4回目それ!何回言うんだよ!!」
父の言葉で一気に涙がひっこんでしまった!
まことがツッコむとお父さんが破顔した。
そして答える。
「うん、今日もまことはいつも通り元気だな。
試験も絶対に大丈夫だ」
「そうね」
「なんなんだよ二人して!もー!!」
まことが頬を膨らます。
3秒後、3人は大きく笑った。
「それじゃ、そろそろ行ってきます」
「「行ってらっしゃい」」
あたたかい笑顔に見送られて、まことは玄関の扉を押した。
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受験日から10日後。
8時58分。
まことと母はドキドキしすぎて手から手汗ビームを大量に出しながら待機していた。
今日だけで1週間分のティッシュを消費してしまうんじゃないだろうか。
9時になったらネットで合格発表が行われる。
母はスマホの待機ページを凝視している。
「まことなら絶対に受かってると思うけど、
絶対受かってるけど、やっぱり緊張するね」
まるでスマホに向かって話しているようだ。
まことはくすりと笑いながら落ち着いた声で答えた。
「そうだね。
ま、もし受かってなかったとしても、
そんときはそんときだよ」
母はやっと顔を上げてまことを見た。
「まことってば、こういうときだけ不思議と
肝座ってんのよねぇ」
「それはどうも。
ん?こういうときだけってなに!?
だけってなに!?」
まことが問い詰めようとしたとき、
母が時計を見て言った。
「あ、9時になった!!」
「え」
急いでスマホを手に取り、合格発表のページに進む。
自分の受験番号に近い番号を爆速で探す。
そして、ゆっくりとゆっくりと一つずつ一つずつ番号を確認していく。
受かってたらいいけど、
受かってないのに見間違えて喜んでしまったら後からきついからだ。
「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、あっった、、、、、」
見つけた直後は受かった実感が湧かない。
5秒後くらいからじわじわと喜びが湧き上がってくる。
「う、う、受かった?、、、、、受かった、、、、!
本当に受かったんだ、、、!」
「お、おめでとう、、、!
おめでとうまことっ、、、!!!」
母は顔をくしゃくしゃにしながらまことに飛びついてきた。
「まことの頑張りが報われて本当に本当に良かった、、、、!!」
まことは普段母とハグすることはほとんどない。
たまにハグされそうになった時は避けるぐらいだ。
、、、だが、今だけは。
まことは口をへの字に曲げつつも
母のハグを受け入れた。
「うぇーん良かったねえまこと、、、ズビッズビッ」
「ほら、お母さんティッシュ」
「うううありがとうまことーーーー」
もしかしたら家中のティッシュがなくなってしまうかもしれない。
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「本当に受かって良かったよねぇ二人とも」
「本当にそう」
まことの母とさきの母がほっとした顔で話している。
合格発表の日のお昼時、
まこと親子とさき親子はお祝いのランチ中だ。
「でも、私の努力というよりかは、
塾長のおかげだから」
まことはスパゲッティを頬張りながらもごもごと言った。
さきも首がもげるんじゃないか心配するくらい
首を縦に振っている。
「まじでそう。
塾長がいなかったら私たち受かってないよね」
塾長は二人にとって恩師だ。
きっとこの恩は一生忘れないだろう。
そのことを誰よりも自分の子どもの様子を見てきた母親達は理解している。
「塾長には感謝しなきゃね。
塾長も一生懸命に支えてくださったしね。
でもあなた達2人の頑張りもあると思うよ。」
「「ありがとう」」
まあ、まこと達の努力が全くなかったわけではないから、
間違いではないだろう。
ランチを食べ終わり、デザートを食べている時、
まことは思いついた。
「私、塾長に感謝の手紙書こうかな」
「それめっちゃいいね」
「いいと思う」
「私も書こうかな!」
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塾長へ
中学校1年生から3年間、本当にありがとうございました。
私は、先生が本当に生徒たちのことを一生懸命考えて授業してくれていることを日々感じていました。
先生の授業は、一貫性があり、
根拠の部分まで深掘りして解説してくださったことで、
説得力があって本当に素晴らしい授業でした。
だからこそ、安心して先生の言葉を信じ、
ここまで勉強を頑張り続けられたんだと思います。
私は、そんな先生の授業が大好きです。
特に中3の1年間は、親身に勉強の相談にのってくださったり、
たくさんの質問に丁寧に回答してくださって本当に助かりました。
私が第一志望の高校に受かったのは本当に本当に先生のおかげです。
ありがとうございました。
先生はいつも頭が切れて、優しくて、面白くて、
私の唯一無敵の恩師です。
私はそんな先生が大好きです!!
いつか私も先生のような大人になりたいと思います。
まだまだ先生にはほど遠いので、高校でも勉強メキメキ頑張って少しでも先生に近づこうと思います!
最後に、今まで本当にありがとうございました。
お身体を大切になさってください。
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後書き
小説ぶって後書き書いちゃいました(≧∀≦)
読んでくださりありがとうございます!
どうして「あなたがいたから」のお題でこの話を書いたかというと、
答えはいたってシンプルです。
こんなことを言うと親不孝だと思われるかもしれませんが、
お題を聞いたとき、まず一番に思い浮かんだ人が、
家族ではなく、塾長だったんです。
以下、塾長がいかに素晴らしい先生だったかを熱く
語る文です。
熱い思いが苦手な方は、とばしとばしご覧ください。
人間は必ずしも欠点があるものですが、
塾長は1つもありませんでした。
嘘みたいな話ですが、本当にないんです。
誰もが失言して後悔した経験があると思います。
私もよく失言をしてしまうのですが、
塾長は全くしないんですよ。
相手の表情や仕草をよく観察して、
すぐに察して細やかな気配りをしてくれました。
頭の回転も速く、
何か相談ごとをするとすぐに最適解に導いてくれました。
カードゲームやなぞなぞなども
あっという間に解いてしまうんです!
何よりも、生徒にたくさん勉強してほしい、
たくさん勉強して見える世界を広げてほしいという
熱い思いを持っていました。
その思いをたくさん言葉にしてくれました。
その思いに心動かされ、
私は先生の言葉を糧に受験期を乗り切ったくらいです。
質問回答や相談の約束はほとんど忘れず、
万が一忘れても真摯に謝罪をしてくれる。
本当に信頼できる先生でした。
塾長以上の人格者はもう生涯会うことはないでしょう。
そのぐらい素晴らしい先生でした。
塾長のアドバイスのセリフは本当に私の恩師である塾長から頂いた言葉です。
私自身、このアドバイスを実践して第一志望の高校へ合格しました。
本当に素晴らしいアドバイスです。
だからこそ、塾長のアドバイスシーンは、
全国の受験生のみんなへのアドバイスとしても伝えたいと思い、
多少長くなろうともノーカットで書きました。
拙い文章でしたが、
どうか、私の文章が、
一人でも受験生や何かを頑張る人の励みになりますように。
最後に、受験生、頑張れ!!!ファイト!!!!