__-中学生の憂鬱-

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11/12/2021, 11:24:27 AM

スリル

もうっ!シャキッとしなさいよー!いつまでも泣いてないでさぁ。
な、泣いてないですよ。これは急いできた証拠ですぅー!ぐずっ
ほらぁー、ぐずってんじゃん!泣いてる証拠!
…侑輝?と、李姫先生?どうしてここに?
実は…俺らここの者なんです。あなたに仕える天使でした、テルです。
臣下のキキでぇーす!はぁー、やっと還ってきましたね。待ちくたびれちゃったよー、殿ー。
…ちょっと待って。情報が追いつかん。どうゆうこと?侑輝と李姫先生は、俺と同じとこの出身で、侑輝は天使で李姫先生は部下だったってこと?嘘だろ…。
いやぁー、僕は下る必要なかったけどー、テルが心配だったんで、見に行ったら耀姫様がいらっしゃるから、驚きました!
いつバレるかヒヤヒヤしたんですが、オレらの心配なかったです。まさか、忘れているなんて。
そぉお?僕はスリルがあって楽しかったけど。

11/7/2021, 11:34:01 AM

あなたとわたし

オレが、まだ堕天使に落ちる前のこと。
オレは今、侑輝って名乗ってるけど、本当はテルって、言うんだ。
オレが、仕えてた耀姫様は、お優しい方で俺が仕事になれない頃、
私も神になって間もないので、お互い頑張りましょうね。
と、お声かけしていただいたのだ。それから、頑張って、おそば付きの天使になったんだ。
でも、耀姫様が禁忌を犯し天界から追放された時、オレは何も出来なかった。その悔しさから、堕天使になってしまった。
下界におりて、数年過ごした時だった。
近くに、耀姫様の気配がした。それが__との出会い。姿が変わっていても、耀姫様は耀姫様で、おそばにいるのが楽しかった。
だが、ある日突然目の前から__が消えてしまった。耀姫様と重ねていたから?なんで…?
程なくして、__の母親から病院に呼ばれた。…__は、手遅れだったそうだ。
嘘だろ…、__。なんでっ…なんでだよぉ…。
すると、天から一筋の光が降りてきた。
オレを許すのか?オレに帰ってこいと言っているのか。……もしやっ!
オレは、すぐ天界に戻った。もしかしたら、耀姫様が還ってきたのかもしれないから。
ー遅かったですね、テル。
主様、__は…、耀姫様は…。
あぁ、還ってきたよ。今来ると…、来たね。

……あれ、ここどこ。
ー目覚めましたか、禁忌の子よ。

オレはまた、耀姫様の元で仕えることが出来るんだと思うと、涙が出てきた。

貴方様とオレは、切っても切れない絆で結ばれているのでしょうか。そうだといいですね。

11/6/2021, 2:45:48 AM

一筋の光

なぁ、兄さんよ。俺って、__のままなのか?
ーなんだ、その事か。それなら問題ない。名前ならあるからな。お前は、耀姫ーヨウキーと言うんだ。
耀姫…、それが俺のホントの名前…。
その名前を呟いた瞬間、目の前に空?から一筋の光か、降りてきて俺に降り注いだ。
ー耀姫、おかえり。お前にどれだけ会いたかったことか。
…ただいま、兄さん。

俺、神様になりました。

11/3/2021, 11:59:29 AM

鏡の中の自分

……あれ、ここどこ。
ー目覚めましたか、禁忌の子よ。
はぁ、あなた誰ですか。ここはどこなんですか。
ーここは、天界。下々の皆さんは、天国と呼ばれているところです。
俺、死んだのか。
ーはい。あなたは禁忌、忌み子ですから。
忌み子って、どういうことですか。
ーあなたは…元は神の一員だったのです。
ーですが、闇に落ちてしまいここから追放、そして我々が許す限り転生し続ける罰を与えたのです。
そう…いうこと。じゃあまた転生とやらをするの?
ーいいえ、あなたの魂を見たところ、完全に闇が落ちていたようなので、解放します。
…そっか。…なぁ、さっきから気になってたんだけど、あんた…俺に似てるところないか?
ーそれは…そうでしょう。私は貴方の片割れでしたから。ずっと鏡から見ていたんですよ。弟の行く末を。
俺、弟なんだ。…意外だなぁ。

俺、死んでから初めて過去を知り、兄が出来ました。

11/2/2021, 11:20:10 AM

眠りにつく前に

俺、あとどれくらい生きれるんだろ。
前世の記憶を、思い出してから
ずっと思ってることだけど。
確かに、違う時代に同じ名前で、
生まれ死んでいった。
みんな、早くに逝ってるから、
同じ名前を持つ俺も、早く逝くんだな。
せめて最後は、好きだったあいつに
看取られたいと思うのは、駄目だろうか。
今日、初めて先生に宣告されて、
原因不明だが持ってあと_日しか…。と。
俺、本音を言うと死ぬの怖い。
前世の俺たちが、早く逝ったのは、
文明が発達してなかったからだと思わないか。

あぁ、なんだか急に眠くなったな。
体も力入んないし、今日死ぬのかな。
…あいつに会いたい。
1度でいいから、あいつに会いたい。
そう願ったからかな。

暗いカーテンを閉じるとき、会いたかったあいつの姿が見えた気がした。

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