糸花

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3/21/2025, 11:38:28 AM

〝君と見た景色〟


春、桜。

学生のころは、季節の方がこちらへ来る感覚がした。卒業や入学式があるからなのか。

教えてもらう側や、人間関係でどう振る舞っていけばいいのか模索して、私なりの答えが見えてきて。教える側になりつつある今。

大人って季節を探しにいくように思えてきた。

季節を感じたくて、桜並木を歩いた。下校するタイミングを重ねにいって、あの頃、君と一緒に歩いた道。
今、君はちいさな手を握り、やさしい表情をする。

3/6/2025, 10:42:28 AM

風が運ぶもの。
うーん、何があるだろ。

なにか、フワッとくる感じ?

最近だと煙草かな。
好きではなかったんだけど。
吸う人が色々と気を付けてくれると、それだけでこっちも気分がいいなって思うことが増えた。

煙草の香りがすると想像する、貴方の姿。

2/24/2025, 8:18:34 AM

魔法


ファンタジーに出てくる不思議な力といいますか、まぁ、それを想像しました。

と、もうひとつは、

仕事で一緒になる男性を思い浮かべました。

その男性の周囲との関わりを見ていて、第六感あるんじゃない?なんて思っちゃった。

ある時、元気ない?って話しかけられた。実際、喉が少し痛くて黙ってはいたけども。普段から無口で静かだしバレないと思っていた。

人をよく見てるからある程度の想像ができた、たぶん、そういう事なんだけど。

気づくこと、
実際に声が掛かること、
不思議と気分が上を向くし、魔法かなーって。

11/28/2024, 2:01:17 PM

〝終わらせないで〟

男の口から出た言葉は、とてもシンプルだった。

どんなに思いを並べても、現状を変えられることはなく。

「ごめん、今までありがとう」

そう告げた男は彼女に背を向けた。

終わらせないで、と彼女の手が動く。でもそれは、もう少しのところで降ろされた。頬に一筋、涙が流れた。

10/12/2024, 12:53:44 PM

〝放課後〟

1日がほとんど終わろうとしてる、放課後の教室。部活をしてないから、日直のときでしか、こんな時間まで残ることがない。

少女漫画のワンシーンを、すこし思い出す。なんて、現実じゃあり得ないのにね。

「よかった……教室開いてた!!」

教室の引き戸が開く、肩を上下に息をする男子。なんて声をかければいい? そもそも返事はした方がいい?
男子は机からプリントを取ると、あたしの存在など気にせず戻っていく。
変に声をかけなくて正解だったね。早く日誌を書いて帰……足音する? 次は誰? えー、帰ったんじゃなかったの!? さきほどの男子が顔を覗かせた。

「まだ忘れ物だったら、もう少し日誌書いてるし、探してていいよ」
「探すんだったらそれはもう忘れ物じゃなくね?」
「ん? あれ、そうなのかな……?」

なぜか会話は続き、気づいたら、放課後をクラスの男子と一緒に居た。
なんで向こうは戻ってきたんだろう。日頃話もしない男子との会話、初めて…そんな印象を持ってしまうほどに笑うところにドキッとした。
少女漫画のワンシーン、そんな気がした。現実ではあり得ない……そう想像しちゃえばいいんじゃない? 誰にも絶対に内緒だけどね。

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