No.270『透明』
透明になれたとしても私という存在が消えることはない。
だから私がもし透明になっても、ただ大切な人たちに心配をかけて傷つけるだけ。
それなら透明になる意味なんてないんだと思う。
誰も傷つけず、迷惑をかけずにみんなの前から姿を消すならみんなから私の記憶を取り除いてから死ぬ以外に方法はない。
でも私1人だけの記憶を失わせるなんて技術はこの世界にはないから結局それもできない。
結局私には生きるか、誰かを傷つけて死ぬかの2通りしかないんだ。
No.269『終わり、また始まる、』
これで何度目かの命が終わった。
僕はまた君に会うことができなかった。
君の家は覚えてる。
だから絶対にもう一度見つけられるはず。
あの日のようにもう一度僕を拾ってくれるはず。
また新たな命が始まった。
今度こそ君のそばに。
No.268『星』
ずっと下を向いていた。
外にいても家にいてもスマホを見ていた。
ある日、誰かがいった。
『空を見上げてみて』
と。特に考えもしないまま顔をあげたらそこには無数の光が輝いていた。
ああ、たまには上を向くのも悪くないな。
No.267『願いが1つ叶うならば』
私がこの題名を見てすぐに思い出したのは、傘村トータさんの「たった一つ願いが叶うなら」という曲。
「 なんのために僕は生きて
なんのためにこんな必死に
なんのために傷つきながら
なんのために声を出して
なんのために息を吸って
なんのために心があって
たった一つの願いはそう
自分で叶えるから 」
初めてこの曲を聴いた日からこの歌詞が頭から離れない。
たった一つの願いを叶えるために今日を、明日を、未来を生きていこうとそう思えた、私にとってとても大切な曲。
No.266『嗚呼』
嗚呼…なんてつまらない人生なんだろう。
なんてくだらない人生なんだろう。
こんなふうに考えてばかりいる私はきっと人生の不適合者だ。
きっとこの先にも輝かしい未来なんてものはない。
それが分かっているにも関わらず私はどうして今を生きているんだろう。
嗚呼、誰か私を殺してくれないかな。
なんて考えた私を殴りたくなった。
自分で死を望んでいるくせに、自分で自分を殺そうとせず誰かに殺させるなんて…結局私は死ぬのが怖いんだ。