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2/3/2024, 1:42:27 PM

1000年先も

これはほんのお礼です、と受け取ったるは魔法のランプ。もしやと思いこすってみれば、もくもく立ちたる煙の中から現れましたは魔法の精。
「願いを一つ叶えましょう」
10、9、8、7……。
迫るカウントに焦って口から飛び出しましたよ、不老不死。
そんなこんなで俺は不老不死になった。

いえいっ。腹は減らない、死なない、いつまでたっても若々しい。
金がなくても死なないのだから仕事もポン、とやめて、自由気ままに生きてみた、怖い目にもあったが死にしにゃあせんのだから怖くはない。

でも、ある時期を境に急に退屈がやってきた。