ずっと上昇していくのって、とても難しい。
「今の私は落下してるっぽい」
「何かあったの?」
「なんか、頑張るのがバカバカしくなってきた」
彼女は吹奏楽部をやっていて、コンクールに向けてたくさんの練習を積み上げてきた。
結果は、ダメ金という、金賞は取れたけど、上の大会にはいけない賞を貰ったらしい。
「あんなに頑張ったのに。やっぱ、私には無理だったのかな」
私は知ってる。彼女がどれだけ頑張ってきたのかを。
無理なわけがないことを。
「今は、休憩期間なだけだよ」
「でも、飛ぶのを辞めたら地面に落ちちゃう」
「違うよ。さらに高く飛ぶために、力を貯める期間なの。今は」
「そうなのかなぁ」
貴方の気持ちも落下気味なのかも。
落下するのは、悪いことだけじゃない。
未来って、不確かなもの。
「貴方は自分の未来に希望を持ってたりする?」
「いいや、全然」
意外だと思った。
いつもポジティブで、前向きな貴方が、未来に希望を持っていないわけが無いと、どこかで勝手に思っていたから。
「どうして?」
「この先何が起こるかわからないから。急に、貴方が居なくなってしまうかもって、思うから」
そんなこと言ったって、私が貴方の前から消えることなんかないのに。そんなこと心配しなくたっていいのに。
でも、未来という不確かなものを前にしたら、そんなこと言ってられないかもしれない。
私は未来に対して、無頓着だったのかもしれない。
「欲しいものは全て手に入れてしまったから、もうあとは、失うだけ……そんな未来は嫌いだけど、しょうがないよね」
悲しそうに笑う貴方、今日はあまりお酒が減っていないようです。
1年前、新しい環境にビクビクと怯えてた。
友達が近くにいたけど、それでも怖かった。
でも、今は怖くない。
友達は近くにいないし、部活仲間もクラスにいないけど、何とかやっていけてる。
1年前より、成長したかな。
スマホを変えたので、新しくアカウントを作りました。
引き継ぎが上手く出来なかったのです……。
By.ここ